成り変わりカイザー理事の奮闘物語   作:CoCoチキ

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四十話 あぁ、確かに俺は前座なのかもな?

 

 『リジー、チャージビームいつでも撃てます』

 「発射!」

 

 ベアトリーチェが動き出す前に突然出てきた幽霊モドキ共々チャージビームで薙ぎ払う。

 

 「無駄な足掻きですね!複製(ミメシス)は幾らでも居るんです!」

 「それがどうした?」

 

 この幽霊モドキの子たちはミメシスって言うのか。この子たちもこんなやつに命令されて可哀想に。

 

 4本のレーザーが俺に直撃して肩部のキャノン砲が破壊される。

 

 「ッチ!新武装ばかり破壊しやがって!」

 「どうせでしたらそのおもちゃも解体して差し上げましょうか?」

 「ノーセンキューだ」

 

 SRで頭部の花を連続で狙い撃ちをする。だがそれは貫通することはなくパラパラと地面に落ちた。

 

 「なるほど、耐久力はかなり高いみたいだな」

 「機械の身体ではまず出来ないことでしょう?ふふふ、これこそが儀式を成功させたことによる大人の境地!」

 「知らんのか?木を伐採するのは何も斧だけじゃないんだぞ」

 

 足に向かってMGを撃ち、動きを阻害する。

 

 「芸の無い人、よくそのような実力で私のバシリカに土足で踏み込みましたね」

 

 動きを止めてもベアトリーチェは動かなくても攻撃が出来る。その上ミメシスが次から次へと増援に来るから集中砲火で耐えられなくなるのも時間の問題だ。

 

 「ならばへし折らせてもらおう」

 「うぐっ!?女性を蹴るなんて最低な男ですね!」

 「子供を食い物にしていた貴様ほどでは無い」

 

 ミメシスごと蹴り飛ばし、蹴った反動で後ろに下がりながらSMGで追撃をさせないようにした。

 

 「ふははは!どうした?崇高な大人の姿を見せてくれるんだよな?」

 

 なんなんだこいつの余裕は?どれだけ耐久力が高くてもパワードスーツの火力は高い、苦戦はするが負ける要素が。

 

 俺がそう怪しんでいると後ろから弾丸が飛んできて片腕を吹き飛ばした。

 

 「……なるほど、虎の子と言うことか」

 「えぇ、彼女はバルバラ、ユスティナ正教会において最も偉大な聖女です」

 「ふん、その聖女も内心貴様に嫌々従っているんだろうよ」

 

 ベアトリーチェとミメシスだけならなんとかなったけど、流石に両手でガトリング二丁持ちするような少女が増えちゃきついな。

 

 『右腕部損傷、損失率40%、このままでは危険です』

 (分かってる!)

 

 だけどバルバラの相手をしてる余裕はない!MGを回転しながら乱射しミメシスを薙ぎ払いながら壊れ飛んだ腕部をベアトリーチェに投げ付ける。

 

 「まぁ、端ない、ゴミを投げ付けないでくれますか?」

 「武器の再利用と言って欲しいね」

 

 レーザーを避けて、SRに持ち替えて攻撃しながら動き回る。

 

 「ちょこまかと逃げ回ってまるでネズミのよう、私に説教した時の威勢はどこに消えたのでしょうね?ふふふ」

 「戦略だよこれも、紙の王冠を被りながら偽りの玉座でふんぞり返っていた貴様には理解できんよ」

 

 お互いに意味のない挑発を繰り返して決め手に欠ける戦いを続けるが。俺のパワードスーツが先に限界を迎えた。

 

 『リジー……両脚部、損失率67%…これ以上の戦闘は不可能です。脱出してください』

 (…そうか、ならばこうするまでだ)

 『リジー、何をしているのですか?待ちなさい、その行動は推奨出来ません、待ちなさい!』

 

 俺はバイザーを外してハッチを開き、レッグパーツに入っているSMGを取り出し生身で外に出る。

 

 「おや?もしかして降参ですか?ふふふ…ここまで良く一人で戦えましたね。どうですか?あなたが否定した搾取する側の力がどれほどのものか。理解できましたか?」

 「……貴様は一つ勘違いしている」

 「…なんですって?」

 

 俺は磔にされている少女の磔にされてる部位を狙う。

 

 「俺は確かに一人だ、だが、俺は一人じゃない」

 

 これだけ大暴れしたんだ。大体の敵は俺を狙ってこのバシリカに来た。そうだろう?

 

 磔にされた部位を撃ち抜き、少女を解放すると先ほど見たばかりの黒と青の髪をした少女が横切った。

 

 「俺が意味もなくこうして暴れ回ると思ったか?」

 

 俺の隣に、いつもと変わらない人の良い笑みを浮かべる大人が立つ。

 

 「俺がただ正義感の為だけに動く偽善者だとでも思ったか?」

 

 ステンドグラスを割り、ガスマスクを付けた少女たちが次々と降り立つ。

 

 「いいや違う…それは違うぞベアトリーチェ、言っただろう?俺は決して善人などでは無い、俺はどこまでも所詮はただの悪人だ」

 

 統一のされていない服装の傭兵たちは扉を潜り不敵な笑みを浮かべる。

 

 「貴様を倒すのは貴様自身だ。貴様がやってきたことの積み重ねが貴様を滅ぼすのだよ!ふはははははは!」

 

 今ここにアリウスと言う名の監獄は意味を為さなくなった!

 

 トリニティで俺の手を取った彼女が前を向き、ベアトリーチェを真っ直ぐ見据える。

 

 「マダム…いいえ、ベアトリーチェ!私たちは自由になります!私たちはあなたの道具じゃありません!もう何かを憎んでいるのも嫌だ!私たちはあなたを否定する!」

 

 −−−さて、本当に一人なのはどちらかな?

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