「理事、こちらの書類はアビドス傭兵団宛に届いています」
「ん?シャーレからか、それはあっちの山に置いといてくれ」
「理事!アビドス傭兵団宛に依頼が!」
「それはこっちに置いてくれ」
「理事!アビドス傭兵団に!」
……いや傭兵団に依頼あり過ぎじゃね?俺これでも一応PMC理事なんだけど、見てよこれ明らかにPMCとしての仕事よりも傭兵としての仕事が多いんだけど。
「理事、こちらの書類なんですが」
「…なぁ、俺はPMC理事で合ってるよな?」
「…?はい、何を今更言っているのですか?」
「だよなぁ」
俺がおかしいのか?いや、傭兵団設立してる時点で俺がおかしいのか。なんだPMC業の理事が傭兵業してるって、それを当たり前のように受け入れてる部下も今更ながらやばいな。
「それと猫カフェですが午後に開店させることが出来ますが、どうしましょう?」
「それじゃあ料理が出来る職員とラテを淹れられる職員を派遣して早速やってくれ」
「分かりました。派遣しておきますね」
え?リオに謹慎させられてたんじゃないかって?……昨日は別にアビドス地区から出ていないし今日も社内から出てないからな問題なし。
「…ってかキミら俺が怪我してパワードスーツも損傷してんのに何も聞かないんだな」
「聞いて欲しいんですか?聞いたら最後私は上に報告しなければいけませんが」
「知ってて黙ってんのかい!?」
「いやそりゃそうでしょ、他はともかくとして私は理事のパワードスーツのエンジニアですよ?改造されてても一目見てあれが理事だって理解しましたよ」
そう言えばそうだったね。キミ俺のパワードスーツのエンジニアだったわ。
「…いや別に改造するのは構わないですけどね?一言声は掛けて欲しかったですよ。分かりますか?昨日まで同じ武器が唐突に魔改造されて帰って来てメンテナンスよろしくって言われる私の気持ちが」
「ほんっっとにすんませんでしたぁああ!」
俺は土下座をしてエンジニア君に謝った。確かに俺でも困るわそんなことになったら。
「謝るくらいなら無事の一言でも残してくださいエデン条約の後、理事はどこだと上に誤魔化すの苦労したんですから」
「キミそんなこともしてたの!?本当にただのエンジニア!?」
「理事風に言うなら通りすがりのスーパーエンジニアですよ」
「いやそこまで知ってんの!?」
カイザーマンのことまで知られてるなんてこのエンジニア君何者!?
「いやそりゃ知ってますよ。突然使われてこなかったパワードスーツを持ち出してどこかに行った理事、どこで考えが変わったのか私たちの待遇の改善、怪しむなって言う方が無理ですよね?なのでボイレコ聴きました。随分まぁ、こんなセリフがポンポン出てくるもんだなぁと感心してます。私には到底出来ません」
こんなセリフって、え?どこまで聞いたのそれ?まさかミレニアムの時のことも全部聴いたのか?
「あ、そうそう、独り言を言う時はドアの前に人が居ないかを確認した方が良いですよ。理事室の警備が理事の独り言聞いてるんで、まぁあの二人にも理事が色々やってるのはバレてますね」
「マジで!?」
「マジです」
ここ防音室じゃなかったのか!え、つまりエンジニア君と警備は知ってて黙ってくれてたの今まで!?
「…これバレたらキミたちも始末書じゃ済まないと思うんだけど」
「いやまぁそうなんですけどぶっちゃけ前の理事よりも好感持てるんで上に言う必要ないかなと」
「かっっる」
いやノリが軽いよキミ。
−−−なんなのキミら…カイザーコーポレーションに足がつかないようにしてた俺の苦労を返してくれ