成り変わりカイザー理事の奮闘物語   作:CoCoチキ

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四十七話 従業員が足りないだって!?

 

 「え、それは本当なのか?」

 『はい、なんでも風邪を引いてしまったらしく、他の人員は手が空いてないと言うことなので断られてしまい。どうしたらいいのか!』

 「う〜ん」

 

 参ったなぁ、俺が行っても後二人は人数が必要だぞ。

 

 「…一応聞いとくけどエンジニア君はいけそう?」

 「メンテナンスがあるので無理ですね」

 「だよなぁ」

 

 う〜ん、傭兵たちはいま全員居ないし。PMC兵も今はパトロールに行ってるし。

 

 「……どうしたの?リジー」

 「んぉ?砂狼シロコか…いやいつ入って来た?」

 「いま、見張りの人も普通に通してくれた」

 「いや見張りの意味…あ、いまアビドスの生徒って手空いてる?」

 

 アビドスの生徒なら何人か手が空いてるかも?

 

 「ん、セリカとホシノ先輩の手が空いてる。一緒に来てるから」

 「そうか、ちょっとバイトをして欲しいんだが…猫カフェの」

 「分かった」

 「二つ返事かい!内容聞かないの!?」

 

 猫カフェって言っただけなんだけど!

 

 「…内容は?」

 「なんなのキミ!?マイペースにも程があるでしょ!?まぁいいや、内容は接客だ。お客が来た時に案内する役と注文を受け取る役が居ない、本当は会計も居ないんだがそこは俺がやれば問題ない、突然な話だし給料は弾むぞ」

 

 砂狼シロコは考える素振りをするとサムズアップをして理事室を出て行った。それってオッケーってことだよね?

 

 

 【 一時間後 】

 

 「本当に助かる三人とも」

 「猫カフェは私たちも楽しみだったし。仕事が終わったら猫と遊んでも良いんでしょ?」

 「もちろん」

 

 今は彼女たちに猫の肉球が描かれたエプロンを制服として渡していて、まぁ、家庭科の実習にしか見えない絵面ではある。手伝いに来てる以上は俺もそのエプロンを着てるんだが。うん……なんともシュールだな。

 

 「今日は初日と言うこともあって三時間だけ開くつもりだ。頼んだぞ」

 

 −チリーン

 

 「っと、言ってたら早速客が来たか」

 「アル様!アル様!猫がいっぱいいます!」

 「本当ね!それに他のお客さんも居ないみたいだし良い時に来たかも」

 

 便利屋ぁあああ!?当店初のお客様はまさかの便利屋!?なんでこんなに近くに居るんだよ!

 

 「…いらっしゃいませ、あなた方は当店初のお客様でございます!」

 「ほんとに?それじゃあ今日は本当に良い時に来たのね……ところであなたどこかで会ったことあるかしら?」

 「………気のせいでは?」

 

 セーフ!流石アル!服装変えただけで俺だと気付かないのは流石!

 

 「……アルちゃん、この人カイザーPMC理事だよ」

 「……ふふふ、もちろん知ってたわよ?」

 

 (全然わからなかったわ!?この猫カフェまさかカイザーPMC理事が私たちを嵌めるために態々作ったトラップ!?こんな変装をしてまで待ち構えてるなんてそんなに恨まれていたの!?)

 

 そうだったぁああ!?アルとハルカは騙せても残り二人は騙せないじゃん!なんでそのことに気付かなかった俺!

 

 「いえ、人違いではないでしょうか?私のような大柄のオートマタが珍しいのは分かりますが流石にカイザーPMC理事の様な人が猫カフェを運営しているとは思えませんし」

 「…そうかしら?本当はそう見せ掛けているだけであなたがカイザーPMC理事ではなくて?」

 

 (どうしましょう、ここは相手の出方を伺って正体を探るべき?でもあっちは人違いだって言っているし本当にそうなのかもしれないし)

 

 なんでこんな時に限って鋭くなるんだよそこはいつもみたいにポンコツでいてくれよ!?

 

 「それこそまさかですよ!私はただのアルバイトですし」

 「…じゃああなた名前は?アルバイトなら言えるよね?」

 

 ムツキさぁああん!?勘弁してください!顔が!顔が笑ってますよ!?分かっててやってるよね!?

 

 「…えぇ、わ、私の名前はですね」

 「…お名前は〜?」

 「……海崎リジーと申します」

 「あんたそれしかバリエーションないわけ!?」

 

 あ、こっちはこっちで黒見セリカと小鳥遊ホシノ、砂狼シロコがいるの忘れてた。

 

 「あれ?柴関ラーメンのバイトちゃんじゃん!こっちでもバイトしてるの?」

 「まぁね。ってかあんたたちアビドスに来てたのね?」

 「仕事帰りに新しい猫カフェが出来たって聞いてね〜」

 

 よし、このまま俺はコッソリと裏口から逃げる。

 

 「すみません!すみません!」

 「ん?」

 「足元にバナナの皮を置いてしまってすみません!」

 「へ?」

 

 −ツルッ☆!

 

 いつの間にか隣に居たハルカがこりゃまたいつの間にかバナナの皮を仕掛けていた様で俺は滑って転けた。

 

 「逃げないでね〜?リジーちゃん?」

 「リジーちゃんはやめろ!ムツキ!」

 

 新しいおもちゃ見つけた子供の顔してるってこの子!

 

 「…逃げるってことはあなたは自分がカイザーPMC理事だって認めたのよね?」

 「…いや俺は海崎リジー」

 「私もそれは無理があるかなって思うんだけど?」

 「黙れ小鳥遊ホシノ!俺はカイザーPMC理事ではなく海崎リジーだ!」

 「いや〜アビドスゲーム実況局で大体の人が海崎リジー=カイザーPMC理事だって思ってるからさ〜」

 

 ………そうでした。俺ゲーム配信にリジーで出たんでした。

 

 「……そうだ。俺はカイザーPMC理事だ」

 「え、その姿勢のまま続けるの?」

 「良く気付いたなと褒めてやろう便利屋68…今日は無料にしてやるからこの事は黙っててくれ」

 「良いの?ありがと〜!リジーちゃん!」

 

 だからリジーちゃんはやめてくれって。

 

 −−−あの後カヨコも来たが鳩が豆鉄砲喰らった時のような顔をしていた

 

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