成り変わりカイザー理事の奮闘物語   作:CoCoチキ

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五十話 反応を見てみるか!

 

 今日はキヴォトス無双のベータ版開始日、一度プレイヤーたちの反応を見てそれで評判が良ければ発売するつもりだそうだ。それでまずは顔見知りからの反応を知りたいと言う事で手の空いてる生徒に来てもらった。

 

 【 リオとトキ 】

 

 「トキ、あなたは参加しなくて良かったの?」

 「はい、仕事柄あまり目立つのは得策とは言えませんので。ですのでリオ様をメインに使って楽しもうと思います」

 「…なんだか改めて言われると恥ずかしいわね」

 

 ベータ版と言う事で好きなキャラクターを使ってプレイして欲しいとモモイには言われ、私もリジーを使っているのだけど。やっぱり私がゲームのキャラクターになってるのは不思議ね。

 

 「話には聞いていたけど、本当にリジーはパワードスーツ無しで戦ってるのね」

 「ですがエリドゥでの戦闘の動きを完全に再現しています。動画データなどは撮っていない筈ですが。これもモモイの熱意によるものでしょうか?」

 

 トキの使っている私も、私がアヴァンギャルド君に搭乗して戦闘をしているようね。基本攻撃が盾で殴ってコンボでバズーカや回転……かなり多彩ね。

 

 『リジーリオが合流した!』

 

 …どうやら私の使っているリジーと私が合流したみたいね。この時リジーとの掛け合いをしたのもかなり楽しかったわ

 

 『無事か?うむ、無事で何よりだ』

 『…えぇ、あなたが守ってくれるのでしょう?』

 

 私を使ったトキの合流ボイスも聞きたいけれど。トキの方にリジーはいるかしら?

 

 「トキ、そっちにリジーは居るかしら?」

 「いえ、私はリジーが敵だった場合どれほど強いのかと気になり、敵側にいます」

 

 …確かに、味方だった時の強さは知っているけれどリジーと戦うとなったらどれだけの強さがあるのか気になるわね。ゲームだから実際の強さではないけれど。

 

 『リジーと遭遇した!』

 

 『リオよ!どうやら今度の俺は敵らしい。全力で来い!』

 『えぇ、守られるだけの私じゃないと証明してみせるわ』

 

 トキがリジーに攻撃を仕掛けているけれど。堅いわね。体力が高いとか防御力が高いとかじゃなくて、とにかくガードを使って受けるダメージを最小にしている。

 

 「……敵として実装するのは良いのだけどこれは堅すぎないかしら?」

 「…どうやらベータ版では最高難易度のリジーしか実装されてないらしく。これだけ堅いのだと思います」

 

 普通逆じゃないかしら?どうして先に難しい方を実装したの?

 

 この後、私の方でもリジーと戦ったけれど倒すのに10分は掛かったわ。

 

 【 セリカとアヤネ 】

 

 「…リジーに呼ばれたけどまたあのゲームみたいなクソゲーじゃないでしょうね?」

 「今回はホシノ先輩たちやリジーさんがモデルになった無双系のゲームらしいですよ?リジーさんからはもし良ければ完成版も配信すると言っていました」

 

 最初に会った時は汚い大人だと思ってたけど次に会ったらなんかカイザーマンとかやってたし、偽名がもろに分かりやすかったし。なんでリジーの部下は気付かなかったのか不思議だったわ。

 

 「それじゃあ私はホシノ先輩を使おうかな」

 「私もホシノ先輩を使いたいので掛け合いなど見比べませんか?」

 「良いねそれ!」

 

 助けてくれたことには感謝してるけどそれでもやっぱりムカつくからゲームでリジーをボッコボコにするんだから!

 

 

 ゲームを起動してホシノ先輩を選んで遊び始めると。ホシノ先輩はショットガンで敵を吹き飛ばしたりコンボで盾を出すと相手の攻撃を何回か防いでくれるタンクの役割をしていた。ゲームでもホシノ先輩はホシノ先輩なのね。

 

 「あ、リジー発見!」

 

 『リジーと遭遇した!』

 

 『ぬぉ!?小鳥遊ホシノ!?俺何も悪いことしてないだろ!?』

 『うへ、まぁリジーにも兵士と一緒に訓練を受けてもらうって事で』

 

 あ〜なんか普通に想像出来ちゃいそうなやり取りね…演技力凄いわね先輩もリジーも。

 

 「って堅すぎでしょ!?これ本当に無双ゲーム!?」

 

 どれだけ攻撃してもガード体制が崩れなくて全然ダメージが入らないじゃない!

 

 「ガードブレイクとかないの!?しかもリジー火力高いし!」

 「モモイちゃんからしたらこれだけリジーさんが強かったってこと…かな?」

 「カイザーパンチとかストリームとか叫んでたアレが!?」

 

 攻めて攻めて攻めまくる戦法だったじゃない!そもそもミレニアムで何があったらリジーとモモイさんが戦うことになったの?

 

 「セリカちゃん、こっちもリジーさんとホシノ先輩が合流しました!」

 

 『ホシノリジーが合流した!』

 

 『…うへぇ、なんでここにいるの?仕事は?』

 『一体なんの事かな?お嬢さん、俺はただの通りすがりのスーパーエージェント、カイザーマン!』

 

 「またそれか!!」

 

 ゲームでもカイザーマンって、あなた本当に正体隠す気あるの?どこから聞き付けたのか知らないけどゲーム実況でもカイザーマンコール凄かったし。初回のコメントの半分以上がカイザーマンだったのよ?

 

 【 便利屋68 】

 

 「わぁ〜!ねぇねぇアルちゃん!このでっかいテレビでゲームして良いんだよね?リジーちゃんに呼ばれたし!」

 「…そうね、私たちがモデルになったゲームがどう言う感じなのか。お手並み拝見かしら」

 

 (私たち変な感じになってないわよね?しっかりアウトローになってるのよね?不安だわ。こんな事初めてだし、まさかこれは猫カフェでの出来事を根に持った理事のドッキリ!?テレビを付けた瞬間ホラー映画が流れるとかじゃないわよね!?)

 

 「じゃあ付けるよ。誰が最初にやる?」

 「はいはい!私がやりたい!」

 

 あ、先にムツキに先取られちゃった。でも、楽しそうだし別に良いわね。

 

 「へぇ〜リジーちゃんの傭兵スタイルって軍服なんだ」

 「見た目もさながら画面越しにも伝わるこのアウトロー感、良いじゃない!今度写真撮らせてもらって待ち受けにしようかしら?」

 「…?…アル様アル様…リジーさんってもしかしてあの時の依頼人じゃないでしょうか?…いえ、自信はありませんが。なんだか見覚えが……」

 

 ………言われてみるとそうね。ヘルメット団のことをアビドスで雇用しているのもリジーだし…あれ?もしかして私、依頼人と勘違いしてた?じゃあ本当の依頼人は一体どこに?まさか!?

 

 【 アルの妄想 】

 

 「ほう、これは中々使えそうじゃないか」

 「き、お前は一体…どうしてこんなことを」

 「…決まっているだろう?貴様は俺たちのことに深く踏み入りすぎた。安心しろ、命まで取りはしない」

 

 そうして元依頼人を気絶させたリジーは服装を着替える。

 

 「しばらくすればヴァルキューレが貴様を見つけるだろ。それまではそこで寝ているんだな」

 

 そうして公園までやってきたリジーがハルカを見つける。

 

 (見つけた)

 

 一般人を装ってリジーはハルカに近づいて。そこに私がやってくることで依頼人だと偽り仕事を持ってくる。

 

 (頑張ってくれたまえよ便利屋68…俺の計画を悉く邪魔してくれたのだからな?)

 

 敵であった相手すら利用するその姿はまさにアウトロー。こうしてリジーは誰にも悟られることなく厄介事を片付けることが出来た。

 

 【 妄想終了 】

 

 ってこと!?元の依頼人をどうにかした上で成り変わるなんて!しかも私たちに本人だと気付かせないようにあんな一般人みたいなフリまで!アウトローね。

 

 「クリアー!」

 

 あ、ムツキのプレイ見逃してたわ。

 

 「アルちゃん見てた?」

 「…えぇ、良いプレイだったわ」

 

 私もムツキに教えてもらわなかったらずっと猫カフェの店員だと思ってたわね。変装の仕方でも教えてもらおうかしら?

 

 【 ミカとスズカ 】

 

 「……えっと」

 「………なぁに?」

 「…あ、いえ、なんでもないです」

 「…そっか」

 

 ((気不味い))

 

 ミカさんのこと利用してたようなものですし何か話題と思っても話せるような内容がないですしほんとどうすれば良いのかな?う〜でもミカさんとは仲良くしたいし。

 

 (どうしよう。あの時が私が復讐心煽ったようなものだし……何を話したら良いのかな〜…お茶会…はまだダメだよね)

 

 「…あ、あの!?」

 「わ!?な、何かな!?」

 「きょ、今日はいい天気ですね!?」

 

 話の話題としては最悪だがこの時の二人はテンパっていて気付いていなかった。

 

 「そ、そうだね!?なんだか暖かくてお昼寝したいかも!」

 「い、良いですね!お昼寝!」

 「でしょ!?それとね!お庭でお茶会するのもこう、楽しいよ!」

 

 (って私なにお茶会の話をしてるの〜!?さっきダメって言ったばかりじゃん!)

 

 「じゃあ今度一緒にお茶会しましょう!社長に良いお茶っ葉教えてもらったんです!」

 「そうなんだね!じゃあ私お菓子とか持ってくるね!」

 「はい!楽しみにしてますね!」

 

 ゲームを起動してリモコンを握る。

 

 あ、遊びに誘えた〜!良かった。もし断られたらどうしようかと、でも、ミカさんってお嬢様なのにお昼寝とかするんだ…なんだか意外かも?

 

 (良かったぁ、お茶会に良い印象が無いと思ってたし。失敗かと思ったよぉ)

 

 「…あ、あの、提案なんですが、ミカさん…私のキャラクター使ってみませんか?それで私もミカさんのキャラクターを使わせてもらえたらな〜って」

 「…へ?」

 「だ、ダメですよね!すみません!忘れてください!」

 「あ、ううん!全然良いよ!?」

 

 使って良いの!?やった!

 

 「…スズカちゃんの武器は確かGLだったよね?どうしてこれにしたの?」

 「えぇと、その、手早く相手を鎮圧出来たら、少しでも仲間が傷付くのを減らせるかなぁと…思ったんです。扱いは難しいですけど。慣れたら他の銃じゃ違和感があるんですよね」

 「あ!それすっごく分かるよ!私も今の銃じゃないと使い辛くてね?最初は色々と悩んだんだけどしっくりくる銃が見つからなくて」

 

 ミカさんでもそんなことがあったんだ。てっきり自分にあった銃をスパッと決められるのかと思ってた。

 

 「それ分かります!その、まだしてないんですけど今度、オーダーメイドしようかなって考えてまして」

 「そうなの?それじゃあ私が可愛い塗装をしてくれるお店に連れて行ってあげる!」

 「良いんですか!ありがとうございます!」

 

 最初の気不味さが嘘みたいにミカさんとスラスラと喋れるようになった。やっぱり共通の話題があると話しやすいね!

 

 そのままミカさんと楽しくお話ししながらゲームを遊んだ。あ、でも感想どうしよう、お話に夢中になってて集中出来なかったし、う〜ん。

 

 −−−えっと、楽しかったです!はい!

 

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