成り変わりカイザー理事の奮闘物語   作:CoCoチキ

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六話 大将!ラーメン一つ……っは!?

 

 「はぁ〜〜」

 

 昨日、黒服とはなんとか手を切ってシャーレの先生を摘み出したところでここ2週間の疲れがドッと出た。作戦内容を確認し直して、犯罪に手を染めてるところとの取引は一切の遮断、傭兵には金を掴ませて途中で抜けてもらうように買収、カイザーマンの件の後に便利屋に報酬支払って、アビドスの利息を良心価格にしてといつもエナドリを片手に持って作業してたよ。いや。機械の身体だからそこまで疲れなかったんだけどね?

 

 「理事、こちらの地区のパトロールについてのご相談なんですが「キミ」…はい?」

 「私は今から昼食を取りに行く、警備の配置ならばその後話を聞くからその書類は適当なところに置いといてくれ」

 「はぁ、分かりました?」

 

 理事としてのスーツから理事が持っているとは思えないようなラフなシャツとジーンズで街に出かける。確かこの間移動してる時にラーメンの屋台を見つけたからそこで昼飯にしよう。

 

 「お、ここが『柴関ラーメン』か」

 「いらっしゃい、一人かい?」

 「あぁ、大将、醤油ラーメンを並で一つ頼む」

 「あいよ」

 

 確かこの柴関ラーメンも店をカイザーコーポレーションが買い取ってたんだっけか、こっちもこっちでなんとかしないとなぁ。間違いなくアビドスの生徒には恨まれてるだろうし、先生は間違いなくやってくる。

 

 「はい、醤油ラーメン並一つ!」

 「…おぉ!ありがとうって多過ぎぃ!?これ並だよな!?特盛じゃないよな!?」

 「おっと、手元が狂っちまってね。気にしないでくれ」

 

 な、なんつう量だよ。ラーメンなのにシェアして食べるような料理程あるぞ。

 

 「っく、い、頂きます!!」

 

 俺は腹を括って満腹感を覚える前に食べ切ることにした。

 

 【 十分後 】

 

 「ご、ご馳走様」

 

 美味かった。美味かったけど、量が多くて腹がパンパンだ。いや、機械だから膨らんじゃいないけど。

 

 「はい、会計の……あんた!?」

 「ん?っあ!?お前は!?」

 

 しまった!そう言えばこのラーメン屋、猫耳少女のバイト先じゃねえか!なんでこんな大事なこと忘れてたんだよ!

 

 「カイザー理事!」

 「気の所為じゃないか?カイザー理事がここで食事をするなんて思えないしな」

 「また誤魔化す気!?今回は前みたいに逃さないから!ちゃんっっっっっっと説明してくれるまで見張ってるわよ!後ホシノ先輩に謝りなさい!」

 「いやだから俺はカイザー理事じゃ」

 「じゃあ名前何よ?カイザー理事じゃないならなんだって言うの?」

 

 ……しまった。こっちの世界来てから自分の名前のことなんてすっかり忘れてた。流石に元の名前を使うわけにもいかないし。ど、どうすれば。

 

 「か」

 「か?」

 「海崎リジーと言うんだ」

 「結局カイザー理事じゃないのよ!」

 

 −−−今回は誤魔化されてくれないらしい。俺のアビドス行きが決まってしまった

 

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