「すまんやらかした」
「その様ですね。今回の事でコンストラクションとインダストリーから資金を返して金輪際このような事をさせないと言う書類にサインさせる予定だったのですが。潰れてしまいましたね」
あの記者会見から1週間、ニュースを見ていたアリウス生徒には胴上げされたしモモイからは「PMCの理事だったの!?本当に!?」と驚かれた。RABBIT小隊は所確幸の時に薄々勘付いていたらしいが流石に理事とまでは分からずそこは驚かれた。
「クッソまさか俺がポカやらかすなんて。アビドス砂漠の探索を一応は進めていると言う報告をちょくちょくしたりカイザーコーポレーションに貢献して怪しまれてない様にしてたのに。今回の事で一気に不審がられてしまった」
「ですがあれは仕方が無かったかと思いますよ?クロノス報道部の方々は素直である分マシでしたがクロノス報道部以外は如何に記事の一面を飾るかを競ってましたし」
不知火カヤと繋がりがあるからまだ様子見をされてるが何か変な事をしたら今度こそクビになるぞ………ん?別にクビなっても困らないな。アリウス学園は俺のサインを入れているから俺が譲渡しない限り俺の学校だし傭兵業やってるし。
「不知火カヤ、今更なんだがPMC無くても生きていける事に気付いたぞ」
「…現実逃避したくなる気持ちは分かりますが本当に今更ですね」
「まぁ防衛室も暫くマスコミで騒がしくなるだろうが許せ。こうでもしなければカイザーグループとは手が切れなかっただろ」
「自分の立場を悪くしてまでする事ですか?いえ、感謝はしていますが。貴方も人の事を言えない程のお人好しじゃないですか」
流石に俺は先生のように命掛けることは出来ないぞ。それに今回のこれは汚職している傘下の会社を潰せる良い機会だったのもあるんだけど…一気に二つも潰れてしまったなぁ。
「……」
「そう言えば先ほどから無言ですが…どうかされましたか?カンナさん」
「…いえ、私の見間違いだったかもしれませんのでお気になさらず」
「逆に気になりますので教えてください」
なんだ?歯切れが悪いな。
「…実はカイザーPMC理事の会社で生活をしている時に…ガスマスクを付けたシスターの亡霊を見たのです。何度目を擦ってもそれが消えることはなく幻覚かと思っていたのですが…それは私に手を振ってきたのです」
「……………あ〜安心しろ幻覚じゃない。その子たちは実在する存在だ」
そうか、遂に会社内にまで姿を現すようになったか、ユスティナ生徒…記者会見の時にチラッと見えたのは気のせいじゃ無かった。
「あれはだな……アリウス生徒の守護者たちだ。調印式の時に居ただろう?」
「……まさか消えたと思っていたあの幽霊たちは全員貴方の会社に住み付いてたんですか??」
「恐らくは。俺も記者会見の時に初めて知った。あの子たちが会社に住んでるの」
俺たち三人はどこか薄ら寒いモノを感じて身震いをする。
「…ま、まさか本当に幽霊のようにパッと現れるわけじゃないよな。実体あるし」
「そ、そうですよ〜嫌ですね。幽霊なんて居る筈が無いんですよ」
「えぇ、そんな非現実的な事がある筈…」
「………」スゥ
俺たちがそんな会話をしているとカンナの後ろに突然バルバラが現れた。
「…はひゅ!?かかかかか、カンナさん、う、後ろ」
「え?」
「か、カンナ、良いか。絶対に後ろを振り向くなよ?後悔する」
「………え?」
まさかユスティナ生徒たちは本当に幽霊!?
「一体、後ろに何が……!?!?」
「……」ピース
カンナが後ろを振り向いた瞬間、ビキッ!と石のように固まって動かなくなった。俺たち三人は突然現れたバルバラにビビっている間、バルバラはずっとピースをしていた。
−−−後から防衛室に先生がやってくるまでそんな状態が続いた