成り変わりカイザー理事の奮闘物語   作:CoCoチキ

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七十九話 覚悟は良いんだろうな?

 

 『更にグレードアップしたコンが帰ってきました。リジー、ウタハさんが言うには大気圏に突入しても耐えられる特殊合金を使って機体の軽量化に成功、何処でそんな合金を入手したのか聞くと全身が真っ黒な人がリジー宛に渡したそうです』

 

 黒服お前ぇ、何サラッとオーパーツ渡しとるんだ。いや助かるけどさ。え?宇宙にまで遠出しないといけない程なの?

 

 『…レーダーに掛かった対象が居ます……確認してみた結果先生たちだと判断、カイザーPMCの数を前に攻めあぐねている模様。敵は中規模、巡航戦車に、戦闘用ヘリ、バリケードまで用意周到に張り巡らされています』

 (あの中で厄介なのは?)

 『戦闘ヘリかと思われます。バリケードを無視して上から狙い撃たれたら厳しいでしょう』

 

 良し、ならば。

 

 俺は待機していた屋上からヴィランを構えて弾を込め始める。

 

 『先生たちが行動し始めました。現在、カイザーPMCと交戦中』

 「吹っ飛べ!」

 

 PMC兵のヘリを撃ち落とし俺自身も先生たちと合流するために屋上から降りた。

 

 「あ、あなたはカイザーPMC理事!」

 「邪魔だ!!」

 「ぐわぁ!?なぜ先生の味方を!?」

 

 シールドを持ったPMC兵をタックルで吹き飛ばし、バリケードに隠れている奴らを丸ごとMGで薙ぎ払った。

 

 「“お、おぉ、なんかいつもより不機嫌だね?“」

 「当たり前だ!こっちはこっちで色々とヤバい状況だって言うのにプレジデントのやつが連邦生徒会掌握するし先生攫われてるし、キレるなって言う方が無理だろ!」

 

 ってか先生、誘拐されてた割には元気そうだな。何よりだが。

 

 「あれ?来たのって社長だけですか?」

 「ん?そんな筈ないだろ?」

 

 俺がそう答えるとこっちに向かってきていたPMC兵に銃弾の嵐がお見舞いされた。

 

 「よぉ!アタシが来てやったぜ!」

 「和牛ステーキ弁当の人の部下ですか?」

 「わぎゅ、は?……社長のことか?」

 「RABBIT小隊からすれば俺のイメージは和牛ステーキらしい」

 

 スピアが困惑した顔で俺を見るが、しょうがないだろ?和牛ステーキ弁当届けてたらそんな風に呼ばれるようになったんだから。

 

 「リジー、ここに姿を現しても良かったのか?カイザーグループと敵対するのはあなたの立場が…」

 「だからなんだ?ユキノ、俺はもう我慢の限界だ。事情があってまだ行動はしないが終わったらカイザーコーポレーションとは完全に縁を切る事にした」

 

 はぁ、あの時は冗談で済ませたが。本当に会社を立ち上げる事になるとはな。

 

 「こんな事をしてどうなるのか分かっているのか!?今の地位を捨ててまでシャーレの先生を助けてなんの意味がある!」

 「さぁ?貴様らにとっては無意味でも俺にとっては意味がある、ただそれだけの違いだろ」

 

 ミサイルを飛ばして後ろからやってくる戦車を二台破壊する。

 

 『戦闘機と戦車をピックアップします』

 (そこと、そこか)

 

 SRに持ち替えてヘリのプロペラを撃って落とし、戦車の主砲を蹴飛ばして曲げる。

 

 「ひ、ひぃい!?」

 「貴様もこうなりたくなければ…さっさとそこを退け」

 「は、はいぃ!」

 

 戦車に乗っていたPMC兵を追い出し、その戦車を傭兵たちの盾にしながら前線を押し込んでいく。

 

 『こちらヘルメット団!Bエリアの確保を完了!』

 『こちらアリウススクワッド、Cエリアの確保に成功した。このまま防衛に当たる』

 「無理だけはするなよ!」

 『『了解!』』

 

 先生が指示をしているRABBIT小隊の盾になりつつ周囲の様子を確認して、RLを撃とうとした兵士にフラッシュバンを投げて自滅させた。

 

 「“わぁ、前より強くなってない?“」

 「毎日特訓は欠かさなかったし、俺には優秀な相棒が居るんでな」

 『えっへん、コンはリジーの素晴らしい相棒なのです』

 「あ、見てください!シャーレに近付いてきました!」

 

 確かにそうだけど、その分敵の密度が凄いな。入り口を陣取っているあの戦車を壊せば一気に崩せそうだけど。

 

 「カイザーPMC理事を止めろ!絶対に戦車に近付けさせるな!」

 「無理です!あのパワードスーツ!普通のやつじゃない!と、止められない!」

 「ふははは!フルバレットだぁ!」

 「「「うわぁあああ!?」」」

 

 SGとSMGで一点突破をして陣形に穴を開けた。上から狙い撃ちしてくるヘリには折れた戦車の砲身を投げつけて連鎖的に落としていく。

 

 「うっへ〜社長とは戦いたくねぇな〜銃撃たれながら突っ込んでくるとか怖すぎだろ」

 「お前も俺と同じようなもんだけどな」

 「図体の大きさが違うっての、アタシは銃弾を避けながら接近するタイプ!」

 

 まぁ、確かに、俺は銃弾を受けて進んでいくタイプだからな。役割としてはタンクだろうか?

 

 「この!良い加減に堕ちろ!」

 「っふん!」

 

 確かクルセイダーだったか?その戦車の砲身を殴り主砲の位置を変えて弾を外させる。

 

 「……」

 「さぁ、選べ、この戦車と共にスクラップになるか……尻尾を巻いて逃げるか…」

 「し、尻尾巻いて逃げさせていただきま〜す」

 

 操縦者が出て行ったところで戦車を破壊して使えなくする。

 

 「撤退!撤退だ!」

 「建物内部に撤退して再整備だ!」

 

 あ、クソ!シャーレの中に逃げられた!このまま制圧したかったのに!

 

 「お疲れ様です!カイザーPMC理事!ここの防衛は我々ヴァルキューレにお任せください!一人たりとも通しません!」

 「任せた!他のやつにも言ったが無理だけはするなよ!」

 「はい!」

 

 −−−相手が建物に逃げるって事は自分から逃げ場を無くしたようなもんだ。気を取り直して行くとしますか

 

 

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