アビドス高校での一件から二週間。あれから特に声を掛けられると言うこともなく平和な日々が続いていた。まぁ相変わらず銃撃が絶えない日常だけど。
「カイザー理事、指示の通り近くにいる傭兵を雇い治安維持に務めさせるようにしました。これのお陰でアビドスの治安は少々ですが良くなりました」
「そうか…分かった」
俺は傭兵をただ砂漠の施設の防衛に置くだけじゃ勿体無いと思い。街の治安維持をしてくれるよう雇用契約を結んだ。衣食住の保証もしたから何か大層なことが起きない限りは裏切ることもないだろ。
「…後は、この広大な砂漠の維持費…か」
兵器を手に入れたら世界が支配出来るなんて考えたらしいけど。そんな兵器、言っちゃ悪いけどたかが大企業の理事如きが制御出来るわけないんだよ。つまり見つけても暴走させるか起動できないかの骨折り損のくたびれ儲けだ。そんなことするくらいならアビドス買い取るよりも別のことすりゃ良いのに。
「う〜ん、砂かぁ」
開いた窓から風に運ばれて入ってきた砂を指にとって擦る。
「ん?砂?」
俺はデスクのパソコンを操作して砂漠の砂や砂に関する情報を調べる。
「確か砂はガラスの原材料だったはず。確かにここは砂漠にはなっているものの普通の砂とは違うはず。もし砂漠の砂だとしても何かしらの使い道が……あったぁ!!」
珪砂と言う砂からガラスが出来るのか!それに砂漠の砂は魚の餌になるプランクトンの餌になる!
「ビジネスチャンス到来!ふはははははは!どうだカイザー理事!お前が買い取ったこの砂漠!この俺!海崎リジーが有効活用してくれるわ!ふはははははははは!」
【 廊下の警備兵 】
「ふははははははは!」
ここ2週間、カイザー理事の大きな独り言や笑い声が聞こえるようになっていた。
「なんだか最近カイザー理事、楽しそうだよな相棒」
「そうだなぁ。前はあんなにカリカリしてたのにな、ま、八つ当たりされるよりは良いんじゃね?なんか俺らの待遇も良くなったし」
「言えてる」
そう、ここ2週間で俺たちの待遇がかなり良くなった。どこが良くなったかと言われると、給料が増えたし、傭兵を雇ったことによって休憩時間が増えたのだ。
「そういや街に出てたやつがさ、アビドス高校の生徒とカイザー理事が一緒に居たのを見たってやつがいるんだよ」
「マジ?カイザー理事にとって邪魔者だろうに、どう言う心境の変化だ?」
「さぁ?猫耳の子供だったし……案外カイザー理事って猫が好きだったり?」
「あ〜ありそう!ああ言うデカくて威圧感のあるのって小動物には好かれやすそうだし!」
−−−そうしてカイザーPMC兵や雇ってる傭兵の間でカイザー理事は猫が好きだと言う噂が流れるようになった