キヴォトスの二ッ岩は悪だくみの天才なんじゃよ   作:ぱる@鏡崎琴春夜

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狸と悪魔とマスコット枠

「マコト先輩、イロハ先輩、おはよ~!」

 扉をくぐると、元気の良い声が飛んできた。

「あぁ、イブキ。おはよう」

「おはようございます、イブキ」

 声の主は幼い少女だった。金髪のサイドテールにぶかぶかの制服を着た少女の名前は、どうやらイブキと言うらしい。

「えっと……そのお姉さんがお客さん?」

「あぁ、そうじゃよ。儂は二ッ岩マミゾウと言う。よろしくな」

 儂はしゃがんでイブキと視線を合わせ、ニコリと微笑んだ。

「イブキは丹花イブキって言うの! よろしくねマミゾウ──」

「マミゾウと呼び捨てで構わんぞ?」

 呼び方に困り口ごもったイブキに儂はそう伝えるが、その提案は彼女としては承服できない内容だったらしく、首を横に振った。

「ふむ、じゃあマミゾウ”お姉ちゃん”とでも「「は?」」 ……とりあえず、マミゾウさんとでも呼んどくれ」

 撃鉄を起こす音と言う、耳に届く殺意は、ヒヤリとした汗を背中に走らせる。

 この万魔殿の地雷が何かということはよくわかった。

 

 

 

「まったく……ところで、サツキとチアキはどうした?」

 銃の安全装置を戻しながらマコトは近くにいた職員に声をかけた。

「はい、サツキ議員はまだ登校しておらず、チアキ書記は登校していますが、広報の為の撮影で席を外しております」

「なんじゃ、まだ居るのか?」

 部屋には既に十人ほどの人間がおり、少々狭く感じる

「そうだな、あと二人いるんだ。まぁ、そのうち会えるだろう───そうだ、少し話したいことがある。あまり他人に聞かれるのも不味い、こっちに談話室があるから来てくれ」

 マコトは後ろにある扉を示し、ついてくるように言ったその時だった。

 バァンッ!と凄い音を立てて、万魔殿の扉が開かれた。

「羽沼マコトはどこ?」

 白の長髪をなびかせた万魔殿とは違う軍服のような制服に身を包んだ少女が現れた。

 その声は明らかに怒りが込められており、赤く光る双眸には苛立ちと疲労から来る鬱憤を燃料にした輝きがあった。

 その少女は、威圧感を部屋全体に振りまきながら、ジロジロと部屋の中を見渡し、儂の目の前にいるマコトを視線に捉えた。

「そこに居たのね」

「ッ……あ、あぁ、そうとも。万魔殿の議長羽沼マコト様に何の用だ、空崎ヒナ」

 ツカツカツカと速足のブーツで迫る、空崎ヒナと呼ばれた少女。彼女は、わかったことでしょう、白々しいわねと言いながら近づく。

「ごめんなさいね、火急の用でないならマコトを借りたいのだけれど」

 儂を見上げながら、そういった彼女だが、見上げる瞳は私に譲れと訴えかけているようにしか思えない。

「うっ、うむ、そこまでの急ぎではない。見たところ、そちらこそ火急の用があると見える。順番は譲ろう」

「そう? ありがとう」

 彼女はそれだけ言うと、マコトを引っ張り談話室の方へ消えていった。

 

「……なぁ、イロハ殿。ありゃあ誰なんじゃ?」

「彼女は風紀委員会の委員長、空崎ヒナ先輩です」

 訳が分からないので尋ねると、イロハからはそのような答えが返ってくる。

「風紀委員会…?」

「学園の治安維持を主に活動内容とする委員会です」

「ハハァ……つまりは巫女か」

 説明された内容を、脳内の知識で分かりやすく置き換える。悪さをしたやつをとっちめる仕事ならば、まぁ、あの紅白巫女とだいたい同じようなものだろう。

「治安維持と巫女になんの関連性もないと思うのですが……?」

 訳が分からないといった風に疑問符を浮かべながるイロハだった。




お話が進んだようです進んでない。

なお、思い付きではありますが、他の幻想郷住民が紛れ込んでいたらという感じで番外編を描こうと思っています。

ひと段落付いたらですけどね。


・コユキと依神姉妹
・パルスィとスイーツ部
・レッドウィンターと星熊勇儀
・あとは思いついたら追々
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