帝都初恋剣戟譚   作:新免ムニムニ斎

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 設定集兼備忘録です。

 本編を読んでいて「この技どういうのだっけ?」といった疑問が生じましたら、どうかご参照くださいませ。



【ふろく】至剣流剣術目録事

 

 

【構え】

 

 至剣流には、様々な構えが伝わっている。

 各々の構えに長所と短所が備わっており、十全と呼べる構えは存在しない。状況に応じて構えを変化させる事が肝要である。

 その中で主なものを、以下に記述する。

 

 

 

正眼(せいがん)の構え』

 

 至剣流の最も基本的な構え。

 (へそ)の前に柄頭を置くようにして、まっすぐ中断に剣を構える。

 

 

 

(いん)/(よう)の構え』

 

 右足を一歩退き、右耳隣で剣を垂直にした構えが「陰の構え」。

 それの逆が「陽の構え」。

 ()()

 

 

 

裏剣(りけん)の構え』

 

 剣を自分の背後に隠した構え。

 次の攻撃を読みにくくする。

 

 

 

稲魂(いなだま)の構え』

 

 剣を右こめかみの隣で平行に構える。

 広範囲へ一瞬で斬りつける『電光(でんこう)』の型へ即座に繋げられるため、至剣流においては鉄壁の防御の構えとされている。

 また、この構えのまま相手を刺すことも出来る。

 

 

 

 

 

 

四宝剣(しほうけん)

 

 至剣流剣術の根幹を成す四つの型。

 至剣流には全部で()()()の型が存在するが、それらは全て『四宝剣』の動きを軸として成り立っている。

 ゆえに、四宝剣の練度を高めれば高めるほど、必然的にその他の型の習得速度や練度も上がる。

 四宝剣に始まり、四宝剣に終わる。

 それが至剣流剣術。

 

 

 

石火(せっか)

 

 両足の揃えと、手の内の絞りを同時に一瞬で行い、その動きから生まれた鋭い力を剣に伝えて剣尖を鞭のごとく打ち出す型。

 速度と打撃力に優れている。

 「陰/陽の構え」から使うのが基本。

 

 

旋風(つむじ)

 

 全身に渦を(まと)うように太刀を発する型。

 いわゆる回転斬り。

 全身を覆うような太刀筋なので、攻撃のみならず防御にも役立つ。

 「裏剣の構え」から使うのが基本。

 

 

波濤(はとう)

 

 後方から前方へ大きくアーチを描くように剣を振り下ろす型。

 大振りだが威力は高い。

 受けられたとしても、その太刀の重みで一瞬だけ相手を硬直させられる。

 「裏剣の構え」から使うのが基本。

 

 

綿中針(めんちゅうしん)

 

 防御から即座に反撃に移れる型。

 前方に球体を仮想し、それを内側からなぞるような(まる)い太刀筋をもって敵の太刀を柔らかく受け流す。それでいて剣尖は常に相手へ向け続け、機を見て刺突へと移る。

 さらにその円い太刀筋は、防御と同時に好きな構えへと移行できるという応用もできる。

 ()()()()()()()()使()()()

 

 

 

 

 

【その他の型】

 

 

 

雁翅(がんし)

 

 「陰/陽の構え」で相手の太刀を横へさばいた次の瞬間『石火』で斬りかかる型。

 退がりながらでも進みながらでも相手の太刀をさばける。

 

 

 

颶風(ぐふう)

 

 相手の太刀をさばきながら(あるいは避けながら)身を翻して移動し、円弧の一太刀で反撃する型。

 熟練者であれば、太刀をさばく段階で両者の剣を絡め合わせ、己の剣の流れに巻き込んで「崩し」を行うこともできる(中には、その要領で相手を投げ飛ばすことの出来る手練も存在する)。

 

 

 

鴫震(しぎぶるい)

 

 足腰と手の内の急激な捻りで剣に振動を与え、それによって相手の太刀を弾いた瞬間、即座に刺突を送り込む型。

 『綿中針』を小さく、かつ迅速にしたような剣技。

 ほぼ一拍子で、防御と反撃を行える。

 

 

 

電光(でんこう)

 

 「稲魂の構え」から『石火』の体さばきを行い、大きな「く」の字の太刀筋を瞬時に発する型。

 「く」の字の太刀筋は広範囲で、なおかつその名の通り稲光のように迅速に刻まれる。なので攻撃よりも、相手の太刀を弾く防御として優れた効果を発揮する。

 至剣流においては、「稲魂の構え」とセットで「鉄壁の防御」とされている。

 

 

 

法輪剣(ほうりんけん)

 

 転がる輪のごとき縦回転の太刀筋を繰り返す型。

 前後両方を攻撃できる。

 また、進みながらでも退がりながらでも使える。

 

 

 

瑞雲(ずいうん)

 

 「稲魂の構え」をとる途中で、三日月状の太刀筋で斬り上げを行う型。

 進みながらでも退がりながらでも使える。

 

 

 

鎧透(よろいすかし)

 

 『石火』の体さばきによって刺突を行う型。

 熟練すれば、その名の通り鎧すら突き破るほどの貫通力を発揮する。

 

 

 

閃爍(せんしゃく)

 

 絶え間なく『石火』を連発する型。

 『石火』を発した後、足を進めて剣を引き戻しながら「陰/陽の構え」へ移り、そこからまた『石火』を発する——これを延々と繰り返す。相手が倒れるまで。

 また上記の「陰/陽の構え」になる過程で、相手の太刀を横へさばいて次の『石火』への入り口を作ることも可能(『雁翅』と同じ要領)。

 

 

 

風車(かざぐるま)

 

 相手の一太刀を己の剣で受けた瞬間、そのぶつかった相手の力を利用して己の剣を旋回させて斬り返す型。

 難易度が高い。

 

 

 

浦波(うらなみ)

 

 大振りな薙ぎ払いで相手の剣を弾いて防御をこじ開け、その瞬間に己の剣を翻して刃を相手へ向け、踏み込みながら相手の首か顔を斬る型。

 実戦向きな技であるため、競技撃剣の選手に人気がある。

 

 

 

委逶(いい)椿(つばき)

 

 蛇が這うように曲がりくねった太刀筋を刻む型。

 変幻自在で途切れが無い。

 

 

 

浮船(うきぶね)

 

 一度の刺突に攻防を一体化させた型。

 刀の反りを利用して敵の剣を逸らしながら突く。

 使用難易度が一番高い。

 

 

 

龍虎剣(りゅうこけん)

 

 突進の型。

 虎が獲物に飛びかかるような気勢で敵へ突っ込み、龍が舞うような滑らかな太刀筋で敵の太刀をさばき、刺突する。

 技術もそうだが、度胸も求められる。

 

 

 

白虹貫日(はっこうかんじつ)

 

 視界を妨害しながら激しく斬りつける型。

 「裏剣の構え」のまま懐まで一気に近づくことで、相手の視界の大半を自分の顔で占めて剣をさらに見づらくする。その状態から大きく退きつつ強烈な一太刀を相手へ叩き込む。

 その一太刀は縦横どちらからでも発することが出来る上に、相手は視界を遮られていて次の一手を読みづらい。

 また、「裏剣の構え」のまま体当たりしてから斬るという使い方も存在する。

 この剣技もまた、相手の懐へ飛び込む度胸が求められる。

 

 

 

聚蚊(しゅうぶん)

 

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麒麟(きりん)

 

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【高級剣技】

 

 ()()()ある至剣流の型の中でも、特に強力な四つの型。

 『四宝剣』によって基礎を徹底的に練った状態で用いると、恐るべき威力を発揮する。

 逆に四宝剣を大して練らないで使うと、ただの普通の剣技と同じ程度の強さにしかならない。

 

 

 

 

 

霹靂神(はたたがみ)

 

 嵐の空で幾度も瞬く雷雲のごとく、高速連撃を発する型。

 光のように迅速で激しい打ち込みを何度も連発し、敵を叩き伏せる。

 

 

 

曼珠沙華(まんじゅしゃげ)

 

 彼岸花(ひがんばな)(しべ)のごとく、猛烈な円弧の太刀筋の連続で全身を密に覆う型。

 前を向いたままでも、回転しながらでも使える。

 連撃速度は『霹靂神』より遅い。しかし連撃中の小回りがきく。

 

 

 

迦楼羅(かるら)(けん)

 

 毒蛇を踏み殺す霊鳥のごとく、凄まじいアーチ状の一太刀を放つ型。

 動きと太刀筋は四宝剣の『波濤』と同じだが、威力とスピードはそれを大きく上回る。

 

 

 

(みずち)ノ太刀(のたち)

 

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【その他】

 

 

生々流転(せいせいるてん)

 

 至剣流の()()()ある型を全て習得した者同士が行う稽古法。

 互いに好きな剣技を自由に出し合い、それを受け合う。

 それを休まず途切れさせず続け、どちらか片方の動きがぎこちなくなり「詰まり」が出た瞬間、その時点で稽古は終わり。

 ……その「詰まり」が生じた剣技は、今の自分にとって練度が未熟な剣技である。

 それを知ることで、今の自分に足りぬモノを悟り、後の稽古に役立てる。

 この『生々流転』を何度も繰り返し、何度も己の欠点を知り、何度もそれを埋め、至剣流の最高到達点である『至剣』への階梯を登っていく……

 

 




「?????」の部分は、そのうち埋まる予定です。
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