そこに違和感を覚えた綾小路は、ある人に相談する……。
東京都高度育成高等学校。日本政府が作り上げた、未来を支えていく若者を育成する、それを目的とした学校。それがオレが通っている場所だ。
この学校には、全国に存在するあまたの高等学校とは異なる特殊な部分がある。それは、Sシステムの導入だ。毎月1日に全生徒に10万ポイントが支給される。
しかしながら、オレはこの学校に違和感を抱いた。それは、コンビニの隅に置かれた一部の食料品や生活用品。それらが無料で提供されているのだ。それだけではない、寮の自室では電気代、ガス代が無料、自動販売機ではミネラルウォーターだけが、食堂では山菜定食だけが無料で提供されているのだ。あまりに無料で提供されているものが多い。
これではあまりに不可解だ。
そこで、オレはある人に相談することにした。
「はいもしもし」
「ご無沙汰しております。綾小路です」
「綾小路さん、お久しぶりです」
綾小路さんはこの春から東京都高度育成高等学校に通っている生徒さんです。
「実は、この春から通い始めた学校に違和感があって。それで、謎解きが得意な雨宍さんならなにかわかるかなと思いまして……」
どうやら、綾小路さんによると、学校で配られるポイントが高額であるにもかかわらずなぜかコンビニに置かれていた無料で提供されている品物に違和感を感じたらしい。
「なるほど……、それでは一度考えてみます」
電話を切ると、綾小路さんから得られた情報を整理しました。
高校、10万ポイント、無料の物品の数々……
私はある人物に電話をかけました。
「はい、粟原です」
私の知人、粟原さんは建築事務所に勤める設計士です。
私は粟原さんに綾小路さんから受けた相談について話しました。
「いやぁ……、これかなり不可解ですよ」
どうやら、粟原さんも綾小路さんと同じくSシステムに違和感を覚えたそうです。
「普通に考えて、高校生が生活する上で10万円もの大金を使い切ることはないでしょう。しかし、日用品のみならずガス代までもが無料というところでピンときました」
どうやら、粟原さんにはなにか答えがわかったようです。
「ここからは私の推理にはなってしまうのですが……、おそらくこの学校はくそデカい力士を育成する学校なのではないでしょうか」
「くそデカい力士……」
「はい、くそデカい力士です。力士になるためにはちゃんこ鍋をたらふく食べる必要があります。すると、食費にガス代を合わせるとおそらく10万円以上かかるのではないでしょうか。山菜定食などの食事が無料なのも、おそらくお腹をすかせた生徒のための救済措置なのではないでしょうか」
粟原さんの推理の通り、力士養成機関なのであれば、この学校の不可解な点にも納得がいきます。
私はこのことを綾小路さんに伝えました。
「ありがとうございます。この学校が力士養成高校とは知りませんでしたが、これから立派な力士になれるように頑張ってみようとおもいます」
オレは雨宍さんからこの学校が力士養成高校であることを伝えられた。どうやら、力士になるためにはちゃんこ鍋というものをたくさん食べなければならないらしい。
オレは、スーパーに行き大量の食品を買い込むことにした。
そして、翌5月1日の朝
「ポイントなぁぁい!!!」
「粟原ァァ、ポイントねぇぞ!!!」
「粟原ァァ!!!」
★0でも残当です
思いついたらやってしまいました
ごめんなさい