保険としてオリ主タグを入れておきますが主人公はサオリです。
本当は続ける予定だったけど続きが思いつかなかったので短編とします。
思いついたらぼちぼち投稿します。
私のバイト先にはいつも同じ先輩がいる。
私の名前は錠前サオリ、アリウス分校という学校に所属していた者だ。
訳あって仲間達と離れ今は日雇いアルバイトや傭兵の仕事をする日々が続いている。
アルバイトの内容は建設業や傭兵、ボディーガードなど多岐にわたる。
最初は悪質な雇い主に騙される事が多かったが最近ではそんな事も少なくなり段々とアルバイト生活に慣れてきた頃。
彼が現れた。
「お疲れ様、錠前さん」
「……先輩」
彼は私の先輩だ。
といっても私は同じバイトを長く続ける訳では無いので先輩と呼ぶ人はほとんどいない。
だが彼は何故か私が行く先々で働いている。
だから先輩と呼んでいる、因みに年齢は分からない。
ある時彼は傭兵として活躍していたり、別の場所ではブラックマーケットの居酒屋で働いていたりしている。
少し周りの人間に彼について話を聞くと彼自体は特に問題がある人間ではないらしい。
学校も問題がある訳でもなくお金が欲しいから日々アルバイトをする生活をしているようだ。
「さっき適当に作った賄い料理だけどどうかな?」
先輩から小皿に盛られたナポリタンを渡される。
「頂こう」
空も暗くなり店はとっくに閉まっていた為店内には私と先輩しか残っていなかった。
「そういえば先輩はほぼ毎日アルバイトをしているがどうしてそんなにアルバイトをしているんだ?」
「あー、お金が欲しくて今色々バイトしてるんだよね」
「それは前に聞いたが……どうしてそんなにお金が欲しいんだ?」
「食費とか家賃とか……あと遊び代が欲しいから」
「遊び代?」
「ギャンブルしたり、あと普通にゲーム買ったり」
「……呆れた」
「ここら辺の人は大体そんな感じだよ、あとは訳ありの子達くらいだね」
「訳あり……」
「学校に口座が凍結されてたり指名手配されてたりする子がいるからそういう子達」
事実私も指名手配されているからブラックマーケットのアルバイトをしている、他人事では無い。
「先輩は何処の学校に?」
「ゲヘナだよ」
「……ゲヘナか」
エデン条約での事件など、私はゲヘナに迷惑をかけた過去がある。
少し、いやかなり後ろめたい。
「ゲヘナは嫌いかい?」
「いや、だが迷惑をかけた過去が……」
「大丈夫大丈夫、別に僕が迷惑した訳じゃないし」
「それにゲヘナはいつも他の学校に迷惑をかけてるしね」
「……そう言ってくれると助かる」
「あ、食べ終わったらキッチンに置いといてね」
「……ご馳走様、お金は……」
料理皿にフォークを置きティッシュで口を拭き財布を取ろうとすると。
「賄いだからタダだよ、店長には秘密で」
「なっ、タダなのか!?」
「うん、サービスサービス」
「……感謝する」
「それじゃ僕はこれで上がるね、残りの皿洗い任せたよー」
「ああ、じゃあな」
ドアを開け、店を出ようとした彼は何かを思い出したようにこっちに戻ってくる。
「っとっと、これ給料ね」
「呆れた」
「ごめんって」
そのまま給料袋を私に渡し先輩は店を去った。
私のバイト先にはいつも同じ先輩がいる。
先生のように優しくて暖かくて、でもどこか抜けている先輩だ。
━━━
「や、また会ったね」
「お前、ストーカーか?」
別の日、彼と建設業のアルバイトで会った。
これで七回目だ、正直かなり怖い。
私は一応指名手配されている身ではあるからもしも……いや、だとしても七回も見逃す必要はあるのだろうか?
「いやいや、たまたまだよ本当に」
「偶然もここまで来ると不気味になるな」
「偶然じゃなくて必然になっているのかもしれないね」
気取った事を話しヘラヘラと笑う先輩。
「本当にストーカーじゃないのか?」
「僕は錠前さんをストーカーするほど暇じゃないし……というか僕が働いてる所に錠前さんが来るからストーカーはそっちじゃないの?」
「確かにそうだが……」
確かに先輩の言う通り先輩が働いてる所に私が来るから普通は私がストーカーなのだが。
「ま、僕みたいな奴をストーカーする人なんていないか、今日の業務内容は……」
先輩が業務内容を話すが頭の中に入らない。
そのせいでミスし少し給料を減らされた。
私のバイト先にはいつも同じ先輩がいる。
仕事でたまにミスをすると私を庇ってくれる優しい先輩だ。
何故私を庇うか聞いた事がある、その時彼は「放っておけないからかも」と曖昧な答えを出した。
あと少し気取り気味な所がある。
先輩については優しくてゲームが好きで少しアホで鈍感……と覚えてくれれば結構です。
それ以外(過去など)は特に考えていませんが性別は多分男です。
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