あ、あ、ららすじぃ
「起きろ」
まるで鈴のような、頭の芯に響くような声がして目を覚ます。
「ここは…」
「ここ乂の神殿、女神たる我の住処だ」
女神?
なんか眼の前に滅茶苦茶スタイルの良い顔面偏差値99くらいの人が立っている。
なるほど、こりゃ女神だわ。
はっ!もしやこれは異世界転生とかでは!
ざまぁ!もう遅い!チーレム!スローライフ!
「女神様!これは異世界転生でしょうか!」
「む?話が早いな。貴様は地球で他人の盾となり死んだ。我はその奉仕の心を評価し、死後この世界に転生させたというわけだ。」
やっぱりそうか!
死んだことは残念だけど、どうせ天涯孤独の身だし、最後に善行積めたし、これからチーレムだと思えば未練なんざ欠片もない!
「ありがとうございます!ちなみに転生先はどんな世界でしょうか?やはり剣と魔法の世界でしょうか!また文明レベルなどはやはり中世といいつつ近代寄りのナーロッパでしょうか!」
「剣と魔法はある。文明レベルは魔法があるので地球とは結びつきにくいが、大体その認識で良い。とりあえず、このままだと魂が地球に戻るゆえ、まずは転生の契約書に署名しろ」
眼の前に1枚の紙が浮いて来た。
使徒契約書と書いてある。
使徒?
「すいません、寡聞にして存じませんが、使徒とはどのようなものでしょうか。」
「使徒は我の指示で動くものである。この世界に存在するには最低で天使レベルでなければならないが、そこまでの力がない故、使徒契約を結び加護を与えることでこの世界と結びつける必要がある」
あー、なんか魔神復活を阻止しろとかオーダー飛ばされる要員かな?
加護とかバレたら大騒ぎだから隠すけど結局バレちゃうやつだよな。
かーっ、目立ちたくないのになー!かーっ!
ていうか天使とかいるんだな。
「なるほど、使徒になると加護がいただけるのですね」
ここから俺のチーレム道がスタートや!
ハーレムオオメリバーシマヨネーズチートマシマシ
サインカキカキ
「よし、使徒契約は結ばれた。前任の使徒が過労で消滅したため貴様はそのまま前任の仕事をこなせ。手順書などは前任の部屋にあるから探して励め。ではな」
そう言うと女神様は眼の前から消え去った。
前任の使徒が過労で消滅?
前任の仕事をこなせ?
あれ、俺もしかしてなんかやっちゃいました?
ん、え、ちょ、体が、体が勝手に動き出してる!!
これもしかして命令に逆らえないパティーン
では!?
あー、クーリングオフ!クーリングオフでお願いします!女神様ー!!
〜およそ一万年後〜
「オノレぇ!オノレぇぇぇぇぇ!!!」
「はははは!ばーか!ばーか!ばぁぁか!!」
やった!やったぞ!俺は成し遂げたんだ!!!
苦節一万飛んで27年!
辛いこともありました。
苦しいこともありました。
けれども私は頑張って、漸くこの腐れ女神から解放される時が来た!
「貴様!散々世話してやったのに、このように卑怯なマネをして恥ずかしくないのか!さっさとこの拘束を外せ!」
「あれあれ?”貴様如きが何をやっても無駄なこと、どんな手を使ってもかまわんぞ”とか言ってたのに、いざとなればそれですか?はぁ~!負け犬の遠吠えが気持ちいいッスわ〜!!!」
いやぁ、正攻法じゃ絶対勝てなかったからな。
要望が通って安心したぜ。
まぁ、傲慢なこいつが拒否するなんてありえなかったけどな。
「いいから早く外せ!…まて、貴様何故我の命令に従わない?使徒契約はどうした!!」
「いやぁ、女神様が私にじゃんけんで勝った瞬間に私はもはや女神様の使徒ではなくなったんですよね〜」
このクソ女神1000年に一度くらいしか顔出さないからじゃんけん言い出すだけでも大変だったわ。
「何を訳のわからないこと言っている!そんなこと認めるわけがないであろう!この拘束が外れたら覚悟するがよいぞ!」
「あちゃ~、拒否しちゃいましたか〜残念ですね(笑)」
【契約履行の拒否を確認。強制執行を開始します】
「な、バカな!我に対して強制執行だと!?そんな力ある筈が…まさか!!」
「Exactly(そのとおりでございます)」
「ありえん!例え旧神の契約書だとしても双方の同意なく発動するはずがない!」
「いえいえ、ちゃ~んと同意は得ていますよ。古い書類の処分の際に、処分方法は私の好きなようにして良いと、また処分結果に女神様が責任を負うというサインをいただいたじゃないですか。いやぁ〜この宮殿の管理を私一人に任せてたツケが来ましたね(笑)」
「書類の処分だと?」
「ええ、ちなみに書類の処分方法ですが、今回はじゃんけんの結果により処分方法を決定することにしまして。貴女が勝てば異次元に捨てる。ついでに私の使徒契約を破棄し、逆に貴女が同内容で私の使徒になる。私が勝てばヤギの餌。ついでに私の使徒契約を破棄し、逆に貴女が同内容で私の使徒になる。こういった斬新な処分を採用しております。…あぁ、ちなみにこの契約が拒否された場合は、上記に加え拒否した側の力を拒否された側へ強制的に譲渡するよう記載してありますので悪しからず」
「そんなバカなっあ、あああああああ!!!」
「キタキタキタキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」
床に転がってる腐れ女神から溢れ出した光が私に降り注ぎ、力が注がれてくる。
身体が広がっていくというか、感覚が伸びていくというか、感じるのは圧倒的な万能感、全能感。
今までの私がどれだけ矮小な存在だったのかはっきりとわかる。
もう、何も怖くない!
「いや、確かにこれは傲慢になるのもわかる気がしますね。正直何者にも負ける気がしない。…まぁ、書類で力奪われてるわけだから無敵とかではないのでしょうけど」
「さて、女神様。散々馬鹿にして見下してた奴にしてやられて、今どんな気持ち?ねぇ、どんな気持ち?!」
「ひっ!」
おや?いつも偉そうな腐れ女神が必死に私から逃げようとしてる?というか怯えてる?
「おや?おやおやおやおや?もしかして女神様ビビってらっしゃいます?」
「ひぃ、ひぃぃ」
うーん。これはガチやな。
顔が真っ青で話も出来そうにない。
一応強制執行で私の使徒になっているはずだし、命令すれば喋るのかな。
あ、ちなみに使徒=奴隷の認識で間違いないです。
「女神様、今の貴女の状態を喋って下さい」
「は、はい、身体が重くて辛くて、世界が狭くて暗くて、感情も言うこときかず、おおよそ素体の最低限、天使レベルまで能力が落ちていると思います。今は不安と恐怖でいっぱいです」
なるほど、確かにこの全能感が一気になくなったらそうなるのか?いや、でも最低限で天使レベルかよ。
この世界で神を除いて、種族ごとの能力はこんな感じ
天使=悪魔>龍>魔人≧竜>魔獣≧人(ヒトやらエルフやらドワーフやら獣人やらそんなの)
うーん、腐っても女神。 最低限なのに最高峰とはこれいかに。
「なるほど、じゃあ早速だけど服を脱いで四つん這いになろっか?」
「は、はい?え、体が勝手に!?」
「一万飛んで27年分の禁欲生活をぶち撒けるから頑張ってね?」