え、サブタイの雰囲気が違う?
あははは。
「先行しているGGG機動部隊、戒道副隊長より入電!誘拐された人質、および勇太君の保護を完了したとの事!」
「わかりました!」
誘拐された人質と勇太救出の一報が入ったドライストレーガーに安堵と、攻勢の機会が訪れる。
敵主力はテロリストたちが乗る連邦、ジオン系列混合のMS群、また疑似ゾンダーメタルを用いた疑似ゾンダーロボが主力であった。
だが、MS群はマジンガーZやグレートマジンガーを始めとしたスーパーロボットの前にはその火力は通じず、その隙を突いて後方からリガ・ミリティアのヴィクトリーガンダムを主軸としたサナリィ製MSが次々に撃破していくのを皮切りに、真ゲッタードラゴンが前線でゲッタートマホークを振り回し、乱舞していく。
その少し後ろでコンバトラーVが超電磁ヨーヨーを振り回し、核なしの疑似ゾンダーロボを撃破し、その後ろではグルンガストが大質量の『ブーストナックル』を放ち、もう1体の核なしを破壊する。
その合間を縫うように異世界組のロボット、サイバスターははMSの各個撃破をしていた。
MJPのアッシュたちは後方支援だ。こちらもまた散発的にやってくるMS群を相手取り、撃墜していく。ただ個々の能力が高く、一撃離脱をする傍ら、ターゲットが重なったり連携が必要となる場面ではミスが相次いでしまうため、ドライストレーガーからの援護射撃が必須であった。
またリガ・ミリティアのMSに混じってテロリストたちと戦うヒュッケバイン30の姿もそこにあった。
そんな激戦地となった中、一台のパトカー……デッカードが激戦区を走り抜け、その後ろにGGGの誇る『覚醒人凱号』。
───『覚醒人凱号』
それはGGG『ガッツィ・グローバル・ガード』と『アカマツ工業』が共同で開発した『ニューロメカノイド』である。
古生細菌『リンカージェル』を主エネルギー、状況に応じて分析や調査を目的とする『アクセプトモード』と基本的な運用に危険要素の排除戦闘や目的地到達までに特化した『アクティブモード』へのトランスモードシステムを取り入れた『ニューロノイド』の技術に、三十連太陽系の技術を元にGGGで開発された対・ゾンダー用に開発された『メカノイド』の長所を取り入れたハイブリッド機であり、阿嘉松が開発を担当した『覚醒人』シリーズのプロトタイプとGGG開発のガオファーの試作機の一つをテストベッドとして開発したものである。
デッカードから降りた勇太が、ドライストレーガーに収容されたのを護と幾巳は見送った。
「これで一安心だね。」
「ああ。だが……あの二人は結局いなくなったがな。」
「仕方ないよ幾巳。ESウインドウを使われたなら簡単には追えない。今はこっちに集中しよう。」
「……そうだな。」
そして勇太を収容したドライストレーガーは……
「勇太君の収容を確認!」
「わかりました!ではジェイローダーをデッカードに!」
「了解!ジェイローダー、発進!」
「デッカード、そっちにジェイローダーが行ったよ!合体だ!!」
《わかった!》
「行くよ、ブレイブアップ!ジェイデッカー!!」
勇太の警察手帳のランプが光り、合体シグナルがデッカードに送られる。
合体シークエンスが始まったデッカードたちを見た覚醒人凱号は……
「幾巳、僕たちも行くよ!ユーハブコントロール!」
「ああ、行くぞ!アイハブコントロール!」
音声認識コントロールにより、アクセプトモードである『覚醒人凱号』は上下が逆転し、アクティブモードである『ガイゴー』へと変形する。
ぐんずりした状態から、ガイガーやガオフォーに近い形状である。ただ頭部、特に顔は口は動く仕様ではなく、マスク仕様である。
「続いてガイゴーより入電、ファイナルフュージョン要請あり!」
「ではガオーマシン射出!阿嘉松長官!」
《よし、ファイナルフュージョン、承ォォ認!!》
「は、はい!ファイナルフュージョン、プログラムドラーイブ!!」
「「ファイナルッ・フューージョォォンッ!!」」
2つの承認の下、2体の勇者ロボが合体する。
草原を走るジェイローダーのウイングが開き、車体の後方から赤いつま先のユニットがせり上がる。
その上空で、ガイゴーが光輝くファントムチューブを形成、ナンバリングが『Ⅱ』で揃う3機のガオーマシンが導かれ、ガイゴーの周囲を旋回する。
側面のフレームが半分に折れ、下半身の全貌が現れる。
ドリルガオーⅡが両脚にドッキング、ライナーガオーⅡの縦半分が割れて展開し、ガイゴーの上半身側面に侵入、ウルテクエンジンを積んだステルスガオーⅡが上空から背部に装着、背部に折り畳まれたガイゴーの両腕がウイングを抱くように曲がり、固定する。
ジェイローダー前方の車体前方が縦半分に割れ、内部から収納された両腕が伸び、拳が上腕よりせり上る。
ステルスガオーⅡのエンジンユニットがライナーガオーⅡから出た上腕ユニットに接続、ジェットフィルターが解放された中から拳が回転しながら現れる。
ジェイローダーのウイングが後方へ動いて開いた後、胸部の接続ユニットが現れ、パトカー形態のデッカード接続ユニットに合体、の車体がくの字に折れ曲がり、胸部に変形した後、パトランプごとデッカードの頭部が象徴となる頭部パーツと共にせり上がり、中に収納されたデッカードの頭部をフェイスパーツが覆う。
ステルスガオーⅡからガイゴーの頭部にヘッドパーツが被され、フェイスパーツが覆う。
そして、2体の勇者の目が力強い光うを放ち、現れる勇者たちがここに顕現する。
「ジェイデッカーーッ!!」
「「ガオ・ガイ・ゴォォーー!!」」
……今、2体の勇者が誕生した。その一つが……
そしてもう一つは……
「ファイナルフュージョン、完了!」
「よし、行くよ幾巳、ジェイデッカー!」
「ああ!」
「了解した!」
「いっけー、ジェイデッカー!!」
2体の勇者がバイオネットの勢力に立ち向かう。
ジェイバスターを構え、MSの足元に正確に撃ち放つジェイデッカー。
バランスが崩れたところをガオガイゴーがスラスターを吹かせて勢いを増した蹴りを入れ、蹴り飛ばす。
応戦しようとする他のMSが、ビームマシンガンやビームライフルを放つが……
「プロテクトウォール!」
先読みしていた幾巳がプロテクトウォールでビームを弾き、その後ろからジェイデッカーは、ジェイバスターで確実に撃破してく。
更には疑似ゾンダーメタルのみで構成された『EI-15』にはジェイバスターで牽制、弾そのものは『ゾンダーバリア』で防がれるが、その隙にガオガイゴーが……
「ファントムリング、プラスッ!幾巳!!」
「ああ!ブロウクン・ファントムッ!!」
ファントムリングにより貫通力を高めた『ブロウクン・ファントム』により核を破壊し、全身が砕け散った。
疑似ゾンダーメタルのみで構成された疑似ゾンダーロボは、エネルギーが続く限り再生を続けるが、核を失うと身体の組織が急速に劣化、崩壊するのである。
何よりガオガイゴーのパイロット、護の持つ『Gパワー』、幾巳の持つ『Jパワー』の相乗効果により、疑似ゾンダーロボには格段に通用するのだ。
「疑似ゾンダーロボの撃破を確認!」
「ありがとう、ジェイデッカー!」
「ああ、いいフォーメーションだ。」
だが敵はまだまだ湧くように出てる。
何せ今回バイオネット本部に集まったテロリストを含めたMSや機動兵器の予想数は150以上、実際には200以上確認されている。
何の冗談だと、ミーティングの際、全員が思った。
「この……政府の犬どもが!」
「覚悟しろ!!」
そんなに大勢いる訳なので、複数のテロリストのMSがいたる所から現れ、ガオガイゴーとジェイデッカーに向けてロケットランチャーやビームライフルを一斉に放とうする……その時!
「──ぁぁあああァァァーーー!!」
「「「ぐぁあああっ!?」」」
「な、何だぁ!?」
「あれは……日龍!?」
悲鳴と共に矢のごとく落ちてくる金色の物体───日龍に盛大に吹き飛ばされた。
それと同時に後続から来て無事着地する───銀色の女性型のロボがテロリストのMSの前に立ち塞がる。
「構うもんか、やっちまえ!」
「───プロテクト・プロテクター!!」
「月龍!」
しかし全て銀色の女性型ロボット──月龍が纏う身の丈もある外套が細かく分離、展開した『プロテクトプロテクター』がテロリストの攻撃を阻む。
そして落ちて来た金色の物体──日龍がゆらりと起き上がり、同じく纏う外套が細かく分離、先に付く細いドリルがテロリストのMSを襲う。
「ブロウクンブレイカー!!」
「ぐあああっ!!」
『ブロウクンブレイカー』がMSの駆動系、更にはOSを積んでいる個所を貫き、行動不能にさせる。
「日龍、月龍!」
「お待たせしました天海隊長、戒道副隊長。GGG機動部隊月龍、只今より戦線に参加します。」
「同じくGGG機動部隊日龍、只今より戦線に参加します。」
「ありがとう。それよりも……日龍、大丈夫?」
「問題ありません。最小限の被害で着地出来るよう計算していますので。」
(無事着地……ではないんだな、やはり。)
「まったくいつもの事とはいえ、日龍ったら……」
「ふん。」
──GBR-14 月龍
GGG機動部隊所属の『ビークルロボ』竜シリーズの一体。金色の特殊コンテナ車からシステムチェンジする。
GGGドイツ支部にて開発が行われ、フランスの対テロ組織『シャッセール』所属のビークルロボ『光竜』『闇竜』らと同様に女性型仕様として、GGGドイツ支部にて完成した。
『光竜』『闇竜』との差異は、彼女らとの差異は額のシンボルが三日月型であることと、頭部のモノクルタイプの多機能表示モニター『サイバースコープ』及び、両肩の肩章と一体化した6等分に分割する外套『プロテクトプロテクター』である。防御能力に特化するも、片方では『ガオガイガー』が用いる『プロテクトシェード』の1/12程度しか防げないが、両方の出力を全開にした場合は半分まで上昇する。
誕生後間も無く、兄姉が全員『宇宙収縮現象』の原因となった『三重連太陽系』へ赴いて以降、音信不通となり、「自分がしっかりしなければ」と、冷静で中性的な性格に成長。
地球圏に残留するシリーズで「自分が一番年上」という理由から妹弟を守らねばと思い込むが、他の兄姉たちと違って協力して強大な外敵と戦うことは少なく、単独で救助任務をこなすことが多い。また妹に対しても相棒というより切磋琢磨するライバルと認識しており、この性格から兄姉たちに比べてシンパレート率が上がり辛いのが現状。
──GBR-15 日龍
GGG機動部隊所属の『ビークルロボ』竜シリーズの一体。銀色の特殊コンテナ車からシステムチェンジする。
GGGドイツ支部にて開発が行われ、フランスの対テロ組織『シャッセール』所属のビークルロボ『光竜』『闇竜』らと同様に女性型仕様として、GGGドイツ支部にて完成した。
『光竜』『闇竜』との差異は、躯体は同型であるが、額のシンボルが三日月型で、頭部のモノクルタイプ多機能表示モニター『サイバースコープ』と、両肩の肩章と一体化した、六等分に分割する外套『ブロウクンブレイカー』である。攻撃能力に特化するが、『ブロウクンマグナム』よりも威力は1/12に劣るも、運用次第では半分程度には上昇出来る。
GGG宇宙艦隊が宇宙収縮現象の原因を求め、三重連太陽系へ赴く数日前に起動。主要メンバーが消息を経った後『GGG再建計画』を立ち上げた際は中核の一部として転属に至る。
性格は、形に嵌まったツンデレ気質な性格で、初機動後に着地下手になるバグも継承されてしまい、開き直って被害を最小限に留めようとする妙な努力と拘りを持つ。姉に対しては、相棒よりも切磋琢磨するライバルとしての認識から、これまた兄姉たちに比べシンパレート率が上がり辛い。
そして更に、上空から飛来する水色の小型戦闘機が変形する。
「システムチェェーーンジ!──日龍姉様、大丈夫ですか!?」
「翔竜。私は問題ありません。アナタに心配される程ヤワではありません。それよりも周辺の敵影は?」
「どんどんこちらに向かって来ている敵影多数です、ここに来るまでに7体ほど捕縛ネットで行動不能にしていますが、今の内に再編成を。」
「アナタにしては上出来な報告ね……ありがとう。」
「──翔竜、私には何か言う事はないのですか?」
「あ、月龍姉様。先程の着地からの防御、お見事でした。」
「当然よ。日龍とは違うわ。アナタも精進なさい。」
「はい!」
(──チィッ!)
「───!?」
「……何でしょうか?」
「い、いや……なにも。」
陰ながら悪態をつく日龍を偶然目撃したジェイデッカー。
更にそれに気づかれたのを睨まれてちょっと怖くなった。
流石にこれはいけないと思ったジェイデッカーは、ガオガイゴーに尋ねる。
「……あの、このロボットたちは??」
「ああ、みんなはね……」
「──現GGG機動部隊ビークルロボ『竜シリーズ』の3体です。」
「うおぉ!?」
そしていきなり茂みから現れるロボット。小型のロボットでクラシックカーが変形し、更に両腕に別のマシンが合体したロボットであるが、センサーには反応がなかった。
ロボットながら、超AIに悪いです。
「そして初めまして、同じくGGG機動部隊所属、ビッグポルコートです。」
「あ、ポルコートさん。」
「やあ少年。そちらも無事で何よりだ。ちなみに今の私はビッグポルコートだよ、少年。」
「あ、すみません。言語アルゴリズムを修正します。」
──GBR-10 ビッグポルコート
フランスの対テロ組織『シャッセール』所属の勇者ロボ『ポルコート』に、2体の専用ガンマシン『ガンシェパー』『ガンホーク』が三位一体により三体合体した勇者ロボ。
三重連太陽系から未帰還の勇者ロボ『ビッグボルフォッグ』のポジションを引き継ぐべく、ロゼ・アプロヴァールが提唱した『GGG再編計画』により改造されており、内蔵武装が少なく強烈な一撃で大破しかねない以前の脆弱な装甲の機体から、改造ミニローバーへ移植、ポルコートの超AIを本来持つべき堅牢なボディへと移し換えている。
一般大衆へ向け溶け込められる様に小型化された反動で失われた在るべき同系統のシステムを、合体や『ホログラフィックカモフラージュ』、『内蔵ミラーコーティング』等の標準装備を復活させたのに加え、『ウルテクエンジン』による大気圏内外での移動と継続戦闘にも耐えうるが、躯体が改造ミニローパーなので、変形するべきヵ所は異なる。
匂いを感じ取るイオンセンサーやビッグボルフォッグの基本装備を継承しつつも、独自の武装や技を獲得する。
なお、阿嘉松長官がGGGマリンレフューレ基地の所長時代には既に機動しており、月龍、日龍よりも稼働年月でいえば年上であり、『ルネ・カーディフ・獅子王』とバディを組んでいた時期がある。
──GBR-5 翔竜
『ガッツィ・ジオイド・ガード』時代に5番目に開発予定だった勇者ロボの一体。有事の際は自衛隊に正式採用された『YS-23型』戦闘機にシステムチェンジする。『竜シリーズ』の一体とされるが、半身に変形する他の兄妹達とは構造上異なり脚部が分離した状態で変形し彼らの中間に挟み込み、残った脚部を下駄履きする形で『トリニティドッキング』と呼称される『三体合体』仕様ビークルロボとなる。この形態では(特殊合体含め)全て『翔○○神』と名乗る。
ゾンダーとの戦闘激化に伴いGGG諜報部所属『GBR-4 ボルフォッグ』と同時期に開発計画が上がっていたものの、主力である重機動スーパーメカノイド『ガオガイガー』が『ゾンダーロボ』に繰り出す必殺技『ヘル・アンド・ヘブン』を初合体時からの連闘により、サイボーグ・ガイの身体機能が停止寸前まで陥り、負担軽減用のGツール『ゴルディオンハンマー』の登場で解消したが、その威力から幾つかの試行錯誤の排除戦闘の末、ハイパーツール『モレキュルプラーネ』に内蔵された『GSライド』を転用したツールロボ『ゴルディーマーグ』が前倒しされて二転三転した結果、教育中のAI-BOXごと、原種大戦後も完全凍結し、お蔵入りしかけた。
だが、『ガッツィ・ギャラクシー・ガード』上層部が『宇宙収縮現象』の根本である『三重連太陽系』へと独断で赴いた末行方不明となり、急遽『GGG再編計画』で中核となる勇者ロボ達のメンバー不足から急遽製作の再浮上が容認された。
『ウルテクエンジン』の小型技術が成熟し、『ニューロノイド』用飛行ユニットの経緯から飛行特化型『グリアノイド』として完成。『ガッツィ・グローバル・ガード』機動部隊の一員として名を連ねる。
元々防衛組織としての矜持から本来在るべきミサイルやバルカン等の火器は搭載せず、戦闘能力は皆無に近いが、『プラズマホールド』の技術と拘束技を用いて、他の勇者ロボを支援する事で初めて真価を発揮する。
性格はショタ。素直で気弱だが弱虫では無い。(AIは後輩で、機動時は先輩である)『ポルコート』からは「少年」とからかわれ、(同じく機動時が先輩の)姉達からは全力で可愛がられるGGGのマスコット的存在。
《s》だが、この中では(開発年月でいえば)一番年上である。
そして、現GGG機動部隊は超AIの悲劇の後、彼等を凍結処理をせず、表舞台には姿を現さずに、極地偵察任務や、裏方仕事で活動に充てていたが、ブレイブポリス計画を発端に表舞台へと復帰させる事が決定したのであった。
「……な、なるほど。了解しました。」
《みんな、よろしくお願いします!》
「よろしくね、勇太君、ジェイデッカー!」
「さて、敵の数が多い。ここからが正念場だ!」
「今までの地味な極地偵察や人目のつかない場所の復旧作業を経て、ようやくこの場に立てたわ……!」
「今日からは堂々と戦えます!」
「私は諜報任務専任ですが、これも仕事ですね。」
「サポートは任せて下さい!」
「いくよ、みんな!勇者ロボ軍団、出撃だ!」
「「「「「了解!!」」」」」
ここに、ジェイデッカーを加えた新生勇者ロボ軍団が揃った。
さて、出撃前のミーティングで聞いた時は生唾を呑んだが、有名どころのスーパーロボットや機動兵器が多数いる事で何とか出来たこの作戦。
実際に相対すれば冷や汗ものだが、ドライストレーガー側の機体性能が段違いなので、何とか優勢を取れている。
そして最も効果が強いのは、前線で鬼神乱舞している真ゲッタードラゴンである。
真ゲッターのころからテロリスト狩りをしているので、テロリストにとっては「ゲッター=死神」でしかなく、威圧感は抜群。さらに誰もが知るグレートマジンガーやマジンガーZ、コンバトラーVが目の前にいる状況は、テロリストにとっては死刑宣告でしかない。
そしてガオガイゴーはこの数年、バイオネットやテロリストの前に幾度となく立ち塞がってきた、勇者王なのだ。それが警察官を模したロボットと共に出てこようものなら、殲滅決定なのだ。
戦場に立つテロリストたちはそれを肌で感じた。
これで、かの「白い悪魔」が現れたとしたら……考えるのは止めよう。
そんな思考がテロリストたちに蔓延し、バイオネット側の戦線は瓦解、逃走する者たちが続出した。
「あ、奴ら逃げるぞ!」
「逃がすかよ!」
《待ってください!バイオネット本部地下から高エネルギー反応あり、こちらに来ます!》
「気を付けろ、何か来るぞ!」
ドライストレーガーのオペレーター、リアンからの注意喚起を聞き、一同足を止める。
その時、バイオネット本部の施設の壁を破り、出て来たのは……
「な、あれは……!」
「ガオ……ガイガー??」
膝にドリルのついた角張った脚、背部に黒い大きな一対の翼、両腕は黒く、太く、拳には鋭い爪を携えて、大きな対になる角飾りに牙を剥いた様なフェイス、そして胸に大きなライオンの顔が……
その姿は細部こそ違うが、特徴は間違う事なくガオガイガー……いやジェネシック───
「───違う!!あんなものがガオガイガーであるものか!!」
「護……」
きっぱり否定したのは護であった。
本当は「凱兄ちゃんのジェネシックであるものか!」と叫びたかったが、『覇界王』と関連させたくない事もあり、自身で気持ちをセーブした。
だが、あの姿を見て憤りを抑えきれる訳がない。
そしてそうであるように……
「ゾォンダァァァーー!!」
出て来たガオガイガー擬きは両肩から胸が裂け、口のように開いて叫んだ。
「疑似ゾンダーロボか!」
「おそらくあれは……『覇界王』によってストレスが溜った者が疑似ゾンダーメタルを使ったものだ。」
「覇界王……確かに姿が似てやがる。」
「木星に鎮座してやがるあいつか……」
「今でもあれから発せられる電磁波の障害に困らされる事はある。通信障害はその最たるものだ。次いで精密機器の異常……」
「ああ、今でこそ対策が進んで沈静化してるが、『インビシブル・バースト』が発生した時には電磁波処理されていない精密機械はほとんど
「奴はその被害を被った奴って事か。」
「どっちにせよ許せない!!お前たちバイオネットが、今までGGGに行って来た事を僕らは忘れてはいない!!」
「行くぞ護!どのみち奴は僕らが相手をする!」
「頼むぜ新生勇者王!」
「俺たちはザコ狩りだ、奴の相手は任せた!」
「お願いします!」
「私も行こう!援護は任せてくれ!」
《頑張れ、ジェイデッカー!そして勇者ロボのみんなも!》
「私たちも援護します!」
「「隊長たちは奴を……!」」
「疑似ゾンダーロボを倒してください!」
「ああ!」
「いくよ!!」
テロリストたちを他に任せ、ガオガイゴーとジェイデッカー、そして勇者ロボたちは、ガオガイガー擬きの疑似ゾンダーロボへ立ち向かう。
人間を核にしている以上、その性能はここで相手をしたどの機体よりも強い。
だがガオガイゴーとジェイデッカー、勇者ロボたちは恐れない。
ロングライフルとジェイバスターで牽制するビッグポルコートとジェイデッカーを後ろに、ガオガイゴーはゾンダーバリアで弾を弾く疑似ゾンダーロボに向かって回転させた右腕を叩き付け、バリアを粉砕する。
ひたすらにやって来るEI-15の疑似ゾンダーロボには電磁捕縛ネットをぶつけ、プロテクトプロテクターで動きを封じつつブロウクンブレイカーで破砕する。
そしてガオガイゴーは一撃、更に一撃、疑似ゾンダーロボを殴りつける。
「凱兄ちゃんのガオガイガーに、お前は全然似ていない!!」
反撃と言わんばかりに右上腕を高速回転させ始める疑似ゾンダーロボに、ガオガイゴーも右上腕を高速回転させる。
「今だ、ジェイデッカー!合わせてくれ!」
「了解!ジェイバスター、ライフルモード!」
出力を高めたロングライフルと、エネルギーを込めた『ジェイバスター・ライフルモード』で疑似ゾンダーロボを撃つ。ゾンダーバリアが張られていない今であれば、直撃し、態勢を崩した。
しかし、それでも意地でも放たんとする疑似ゾンダーロボの腕から『ゾンダーマグナム』が放たれる。
だがそれはガオガイゴーも一緒である。
「ファントムリング、プラスッ!!」
「ブロウクン、ファントムッ!!」
同じタイミングでぶつかり合う『ブロウクン・ファントム』と『ゾンダーマグナム』。
かつてのEI-15戦、そしてレプリジン・ガオガイガーと戦と同じ描写となったが、この疑似ゾンダーロボの前にいるガオガイゴーは違う。
三十連太陽系に連なる『G』と『J』の力が、ゾンダーの因子と対消滅するが、その出力はデュアルカインドである護と幾巳によりリンカージェルから生まれる力と合わさり、擬似ゾンダーメタルの出力を凌駕する。
紛い物の複製品以前に、核となった人間のストレスを上回る勇気には敵うはずもなく、拮抗する『ゾンダーマグナム』を削り、砕き、粉砕するッ!
そして本体に直撃し、崖の岩場まで吹き飛ばした。
そしてガオガイゴーは両腕を広げた。
「護、一気に決めるぞ!ユーハブレフトコントロール!!」
「アイハブレフトコントロール!!」
「「 ヘル・アンド・ヘブン!! 」」
ガオガイゴーの必殺技であり、ゾンダー核摘出の手段である『ヘルアンドヘブン』。
主操縦者の幾巳から、護が左腕のコントロールを受け持ち、
「ゲム・ギル・ガン・ゴー・グフォ……ふんッ!!」
合わせた両腕から奔流の如く放たれるEMトルネードが、疑似ゾンダーロボを拘束、ステルスガオーⅡのスラスターを最大に突撃するガオガイゴー。
「「ウィーーータッ!!!!」」
両拳が、擬似ゾンダーロボの胸部へ直撃、GとJの力が全身の機能を崩壊、麻痺させ……
「「はああ……ふん!!」」
核を抉り取る。
そして核を抉り取られた擬似ゾンダーロボは爆発、爆炎の中からガオガイゴーが無事出てくる。
それから周囲を確認した後、護がコックピットから降り、淨解モードになって、核の淨解を試みる。
「クーラティオ―!テネリタース・セクティオ・サルース・コクトゥーラ!」
ヘルアンドヘブンのように合掌した拳を核に向ける。
すると、疑似ゾンダー核が変化、疑似ゾンダーメタルが消滅しながら核となった人間が露わになる。
だが、その人物は……
「こ、この人は……ドクタータナトス!?」
「馬鹿な!?バイオネット総帥自らが疑似ゾンダーになっだと!?」
黒衣を纏ったやせ細った老人がいた。
疑似ゾンダーロボにされる人間は基本
本物のゾンダーメタル同様の性質を持つ疑似ゾンダーメタルは、宿主のストレスも完全に除去する、だが……
「……げひゃ。」
「!?」
「げひゃひゃひゃひゃ!!君は26番目、26番目の実験体かね!?」
なんと不気味に笑いながら護に襲い掛かってきた。
淨解後、ゾンダーメタルから解放された人間は、泣いてお礼を言う程にストレスから解放され、心穏やかになる。
だが、目の前のドクタータナトスは明らかに正気ではない、錯乱したような状態だった。
とっさの事で身体が竦んだ護に、ドクタータナトスが襲い掛かる───が。
「───ぎゃん!!」
空中で身体が仰け反り、電気に感電し、痺れた様にぐったりする。
さらに、死角から現れた誰かが、ドクタータナトスを連れ去った。
その人物は……
「あなたは……ベターマン・ラミア。」
《……》
ベターマン・ラミア……
かつての6年前、『覚醒人凱号』の起動実験のフライト試験時に、リンカージェルの透析ユニットに異常が発生、各制御システムが制御不能となって海面に不時着してしまった際、そこに現れたベターマン・ラミアによって、戒道が助けられた事があった。
そして告げられた。
《光なるモノよ、時は来たれり。我らは……ソムニウム。》
「リミピッド・チャンネル!?それにこの波動は、三十連太陽系の戦いでみんなの声を地球から届けたものと同じ……」
《空より……次元空間を破界する革命が起きようとしている。それは……命ある全てのモノを光に変える……》
「全てを……光に……!?」
《光なるモノよ、正しき選択を望むなら、革命を止めるのだ。命の宝石によって導かれし空へむかえ……》
そしてその場から消えた……
そして今、再び護とラミアは対峙したのだった……
「……ソムニウム。あれがベターマン・ラミア……!」
コックピットからラミアの存在を認識する幾巳。
なぜ今現れたのか、脇に抱えるドクタータナトスをどうするつもりなのか……
その疑問を抱きながら、護はラミアに尋ねる。
「……ラミア、どうしてここに?タナトスをどうするつもりなんだ?」
《……》
答えない……しかし、ひと時の沈黙を懐から出したアニムスの実を出した事で答える。
《来るべき───対決のために。》
《あれは……アニムスの実!?》
阿嘉松が驚いたのもつかの間、実をガリガリと食べたラミアは実の力を開放───白い竜のようなベターマン変身態『ネブラ』へと変身する。
そして有膜の翼を拡げ、空へと飛翔する。
「あ、タナトスを捕まえたまま……!」
「駄目です!速過ぎて補足できません!!」
(……ラミア、そしてベターマンは、覇界王と対決するつもりなのか?)
その思惑は空に消えゆくベターマンと共に消えた。
彼らの思惑はいったい……
そう思う護たちの隙を伺うかのように、この戦いの中潜んでいたモノが動いた。
「2時方向、レーダーに感あり!これは……疑似ゾンダーロボです!!」
「なに!?」
「もう一体いたのか!?」
影は周囲の、破壊されたMSの残骸を吸収し、巨大化した疑似ゾンダーロボであった。
その形態もまた先程のガオガイガー擬きであった。
「あいつも『覇界王』にストレスを受けた奴か!」
「もしかして……あいつも幹部クラス?」
「もしかして、ドクターヒュプノスか!?」
「奴も倒すぞ!戻れ、護!」
「わかった!」
だが、先程の疑似ゾンダーロボよりも動きが俊敏で、その動きに翻弄されるGGG機動部隊。
「くっ!こいつ……速い!」
「動きが俊敏で……!」
「攻撃が、当たらない!」
翻弄され、手をこまねくGGG機動部隊たちだが、突如疑似ゾンダーロボの動きが止め、視線を移す。
その視線の先はバイオネット本部の更に向こう……未だ鳴りやまない激戦地へと視線を向け、睨みつけるような不機嫌になり───そして駆けた。
「な、どこへ行くんだ!?」
「あっちは逃げたテロリストたちが向かった先……そういえばあちらはまだ戦闘が続いていたんですね。」
「……だが、おかしくないか?」
「何がですか、戒道副隊長。」
「ドライストレーガー、応答してくれ。こちら戒道、確認してほしい事がある。」
「こちらドライストレーガー。どうしましたか?」
「疑似ゾンダーロボが向かったエリアが凄い戦火だ。僕たち以外に誰が向かった?」
「確認してみます……え??」
「どうした?」
「そ、それが……こちらの友軍機は誰も基地より向こうの、あちらのエリアには行っていません!!」
「え……誰も行っていないの?」
「あんなに激しい爆発が起こり続けているから、てっきり誰かが逃げたテロリストたちを倒しているかと……」
目に見えて激しい銃火の交錯……これが誰も関わっていないのはおかしい。
だが、よく考えてみると、ここまでの火力を出し続けられる機体が、ドライストレーガーにいただろうかと、戒道は疑問に思う。
「じゃあいったい誰が戦って……まさか!?」
「心当たりがあるの、幾巳?!」
「護、もしかすると、……だ。」
「え、まさか……」
「ドライストレーガー、僕たちは逃げた疑似ゾンダーロボを追う!そちらはあのエリア内を詳しく調べてくれ!」
「分かりました!ですが大丈夫なのですか!?」
「後で報告するつもりだった事だが……心当たりがある!疑似ゾンダーロボもきっとそこに向かったはずだ!」
「わかりました、気をつけてください。」
「了解。悪いがみんな……」
「もちろん、付いて行きます。」
「危険な任務は望むところです。」
「無論、私も行くぞ。」
「ありがとう、ジェイデッカー。それにみんな。」
そして先行するGGG機動部隊は、更に奥……戦火の激しい未知の激戦地へと足を踏み入れたのだった……
……しかし、そこは想像を絶する場所だった。
「な……何だここは。」
護、幾巳が、そして超AIを搭載した勇者ロボたちですら戦慄して足がすくんでしまうほどだった。
銃火、銃火、銃火、銃火……そしてそれに比例しての爆発。
そこは何十、何百もの銃火が
しかも、テロリストたちは四方八方に逃げ惑う中、当の銃火を振りまく存在
その影響でレーダーやセンサーが全く効かない状況になっている。
しかしその中で見つけたのは……
「───幾巳、あのロボット……!!」
護が初めに見つけたのは、ドライストレーガーでも報告に上がっていた『黒い悪魔のようなロボット』である。
上空に飛び上がったと思いきや、翼のようなパーツが分離し、それらが一斉に周囲のテロリストたちを射抜き、滅ぼす。一体につき2~3発ずつ正確に当てており、更に二丁銃で相手を撃ち抜く姿は、背中に冷たいものを感じた。
しかしそれ以上に恐ろしく感じたのは、その黒い機体の軌跡と交差するように両足にKMFのランドスピナーを装備で疾走し、二丁銃を恐ろしい程の正確さと連射速度で撃ち放つ『5つの銃口を持つロボット』。一発放つ銃口の先のテロリストのMSのコクピットを正確に射抜いていた。
更に、背部にマウントする大きな長いバレルのキャノン砲が突如外れたかと思いきや、浮遊してMSを攻撃し始める。狙いはところどころ外して微妙……と言いたいが、その出来た一瞬の隙を突いて二丁銃の銃火で仕留めている。コックピットを正確に撃ち抜くその狙いに、情け容赦という言葉が浮かばない。
唖然としてしまった矢先、『5つの銃口を持つロボット』に見つかった。
思わず身構えたが、『5つの銃口を持つロボット』は何故か動きを止め、一考する様子を見せた後、腰のホルダーに銃を仕舞い、親指を立てて「あっちだ。」と、とある方向を指し示し、その後、ランドスピナーを起動させ、別のテロリストたちを追って、その場を後にした。
また、『黒い悪魔のようなロボット』もGGG機動部隊を捕捉していたが、何も仕掛けてこない。
「……行けって事なのかな?」
「そうみたいだ。だが、僕たちがここに来る事は想定してなかったみたいだが、それでも通す理由は……疑似ゾンダーロボか?」
「我々で対処しろと?」
「かもしれない。彼らは疑似ゾンダーロボの特性をよく知っているのかもな。自分たちでは対処出来ないのを解っているんだろう。」
その時はそう思っていた。
だが、指さす方向へ進む内に、一瞬回復したガオガイゴーのレーダーが疑似ゾンダーロボを補足する。
しかし示した位置は真逆だった。
「幾巳、これ……」
「……ああ、一杯食わされたようだ。逆に進むぞ。」
すぐに親指ジェスチャーとは逆方向に向かう一同。
速足で進むと、今度は『白と青のガンダム』の戦う場面に出くわす。
それは見た事のないガンダムで、
ムーバブル・フレームとは違う、新しいタイプの機体構造に、バックパックに搭載された2本の大型キャノン、そしていくつものパーツを接続してくみ上げた、MS大(約20m)もの巨大なビームサーベル……いや、大剣を悠々と振り回しては一振り一振りが確実にテロリストたちを真っ二つにする。
そのガンダムの動きは、ニューロノイドとメカノイドの技術が融合したガオガイゴーでも相手にするには危ういと感じる程、剣の達人と見紛うもの。
そしてそのガンダムにも気づかれるが……
───あっちだ。
と、再び親指ジェスチャー。
その後、何事もなかったようにテロリストたち狩りへと向かう。
何だかモヤモヤしたものを感じながらも、を止め、レーダーが一瞬回復した刹那、疑似ゾンダーロボの位置をレーダーが捕捉。
流石GGGの誇るガオガイゴー、解析力は伊達ではない。
「……まただ。」
「よし、こっちだ。」
「あの人たち(?)、私たちを足止めする気がないのに、どうしてあんな事を……」
「……親切なのか、意地悪なのか解りませんね。」
月龍と日龍の言う通りであった。どうしてこんな事をするのか……
それから進むと、陰に潜んでいたテロリストたちが2体襲って来た。
やはり、この先程から続く爆発で、センサー類が一切役に立たないせいで、発見が遅れたのだ。
しかし、出て来た瞬間、爆発!さらに、後ろから高速接近する白い機体に背部を貫かれて、爆散!
その後上空から降りて来て、さらに爆炎の中から現れたのは……
「あ、あの機体は……」
「あらん、ドライストレーガーの皆さんじゃない。どうしたの?」
「確か『アサルト宅急便』の……」
「どうも、『アサルト宅急便』のナンブ夫婦で~す。」
「え、どうしてこんなところに??」
「配達の道中でな。だが、こんなテロリストたちが闊歩していたんじゃ気が休まらないからな。」
「だから配達途中でテロリストの殲滅をしてたの。」
「テロリストの殲滅……宅急便の人がですか?」
「ああ。激戦地を通り過ぎる際にはよくある事だ、気にしないでくれ。」
「そうそう、見つけたら倒してるだけだから、ね。ああ、そうそう。途中で疑似ゾンダーロボに出くわしたんだけど、あっちに向かったわよ。」
親指ジェスチャーでその方向を指し示しながら、背後から奇襲して来たMSをノールックで『パルジサンランチャー・B』で破壊。
「それじゃあね♪」
そして何事もなかったように、嵐のように去っていく……が、素直に行かないのが今のGGG機動部隊。
「……本当でしょうか?」
「嘘だな。」
「断言するんですね。」
「その通りだよ。レーダーも途切れ途切れだけど、今見つけた反応は指さした反対側を指している。」
「行きましょう。」
そして指示した方角と逆を進むと、今度は空中に停滞しつつ、生やした白い羽からいくつものビット兵器を射出し、絨毯爆撃か!?と思うほど大量に、かつ無駄玉を撃つ事無く、正確に当てる白いMS……
「いや、ゴーグル付けている……ガンダムにも似ているが、あれがヒュッケバイン30に似たロボットなのだろうか?」
「ジェイデッカーの言う通り、報告にあったロボットだ。しかしなんて火力だ……」
おそらくこのエリアが激戦地に見えるのは、このロボットの繰り出す攻撃が原因なのだろう。エリア内に侵入するテロリストたちを悉く撃ち堕としている。
そして白い羽のロボットにも当然のように見つかり、再び親指ジェスチャー。
しかしやれやれ、といった様子で頭を振っている。
そして飛び去った。
「「「「「 ………… 」」」」」
そして反応はもちろん指した方向とは逆を指していた。
ここまで来ると、作為的なものを感じた。
「……これ、逆に誘導されてる?」
「というか先程のロボットたちと、あのガンダム、そしてあの白い羽のロボットは全員顔見知りなのだろうか?明らかに対応が統一されている。」
「おそらく仲間……なんだろう。今までのやり取りから推測するとな。どうやら、思った以上に組織立った存在だったんだ。」
「あのご夫婦もですか?」
「……口裏を合わせているなら、だが。」
「目的は何でしょう……」
「誘導……なのは間違いない。だが、その誘導が怪し過ぎる。何が狙いだ?」
「……『間違っても、別に困らない』といったところでしょうか?」
「ビッグポルコート??」
「疑似ゾンダーロボの動きは彼らにとっても予想外の出来事。しかし私たちが来なくても問題視していないのでは、と推察します。」
「根拠は?」
「彼らがここにいる目的は、テロリストたちの殲滅で間違いないでしょう。我々にテロリストたちの攻撃が
なにせ、ここに来てからエンカウントはあっても、戦闘は一切行っていない。
気を使われているのか?と思うほどに、自分たちに戦火が向かないようにされている。
また『彼ら』の制圧力が異常なため、テロリストたちは目の前の脅威から目を離すと、すぐに殺されてしまうため、テロリストたちは新たにやって来たGGG機動部隊には構う事が出来ない状況に陥っているのが現状であった。
だからと言って、『彼ら』は急遽やって来た疑似ゾンダーロボやGGG機動部隊を放っておく訳ではなかったが、そこまで手を割くほど暇ではない……なら進むのは自由にさせる、ただし錯乱はさせてもらう───
「……といったところでしょうか。きっと疑似ゾンダーロボが向かった先には、敵視する存在……疑似ゾンダーロボに対し対処できる存在がいるのはと思います。」
「それなら納得できます、ポルコートさん。」」
「まあ、現状を整理した上での予測だけどね。それと今の私はビッグポルコートだよ、少年。」
「あ、すみません。言語アルゴリズムを修正します。」
「それはともかく、ビッグポルコートの推測だが、何というか……行動が雑、だな。」
「はい、雑です。私の推測では、テロリスト殲滅は『彼ら』の予定にはあったのでしょうが、自身の存在は隠ぺいしたかった。しかし、この規模の勢力なのは私たちにとっても『彼ら』にとっても予想外。ですが『彼ら』はバイオネット本部をどうしても殲滅させたかった、故に自分たちの存在の隠ぺいを捨ててまで今回の作戦に踏み切った、と思います。」
「予定通りに事が進まず、結局行き当たりばったりになって、目的を優先した、って訳ね。」
「確かに、雑ね。」
「推測ですが、そう考えるとしっくりきます。ですが、少数規模ですが、これ程の戦力を持つ以上、我々がこうしている間にも、既にこちらを捕捉しているでしょう。おそらく不審な素振りを見せた時点で全ての銃口がこちらに向けられるくらいには……」
今まで遇った機体はどれも異常な性能を見せていた。
今まで報告に上がっていたアンノウンの存在は、これほどまでに頼もしく、そして恐ろし事を全員が思い返しながら……
ちなみにジェイデッカー経由で一緒に話を聞いていた勇太は、「……ビッグポルコートが名探偵みたい」とちょっと感動していた。
「……だが、対処出来るとは?」
「突飛した発想だとは思いますが、彼らが疑似ゾンダーロボの特性を知らない訳がないと思います。だからこそ、我等が来なかった場合、その存在に対処させると……」
「歩みを止める訳にはいかない。」
「うん、疑似ゾンダーロボがこの先にいる以上、僕たちは進まなきゃ。」
「今までの動きからして、おそらく目的地があるのでしょう、しかもそう遠くない場所に。」
《頑張ってみんな!リアンさんがあともうちょっとの場所だって!》
「わかった、行くぞ!」
更に歩を進めるGGG機動部隊。
……だが、護と幾巳はこの時忘れていた。
あのニューデリーの戦いで、自分たちが一番警戒していた存在の事を。
それを思い知らされたのは、丘の上にいた疑似ゾンダーロボを発見した時だった。
「見つけた、疑似ゾンダーロボ!」
「よし、みんなで倒そう!」
だが、丘の上にいる疑似ゾンダーロボはGGG機動部隊には一切気を向けていなかった。
逆に、自ら登った丘から見下ろす先に、より強い敵意を向けている。
まるで強大な敵を見つけたような……だが何に??
その時───
《───ドライストレーガーより友軍機へ!!GGG機動部隊のいる周辺上空に、次元転移反応を確認!警戒してください!!》
「次元転移反応!?このタイミングでだと!?」
「この反応は……ESウインドウ!?」
護がガオガイゴーの感じ取ったセンサーの解析結果を見て驚く。
ドライストレーガーからの報告を聞いたのと同時に、疑似ゾンダーロボの上空にワープホール……ESウインドウが発生、何かが降りて来たのだ。
そしてそれは、護と幾巳にとって驚愕すべきものだった。
白い装甲の獣の四肢の形をした、金色の
白い装甲の表面に脈打つように走る、緑と赤の光のライン。
詳細こそ違うが、それは間違う事なく……
「ギャ……ギャレオン!?」
「何故、ギャレオンがESウインドウで……!?」
激しい動揺と疑問が護と幾巳を揺さぶる。
そしてそのギャレオンは丘の向こうに姿を消し、急いでその後を追おうとした時───
辺りに響く、女性の声でのフュージョン。
疑似ゾンダーロボ、そしてGGG機動部隊が丘を越えて降り立った後に見たのは……
ガイガーとなった。
「ゾン……ダァァァーーーー!!!」
間髪入れず、疑似ゾンダーロボがガイガーに飛び掛かるが、そのガイガーは足払いで軽くあしらい、そして真正面から疑似ゾンダーロボを殴り飛ばした。そのパワーはジェネシック・ガイガーにも匹敵するッ!
更にESウインドウから現れ、空を飛び回る存在が疑似ゾンダーロボに襲い掛かる───
「あれは機械の……黒い鳥!?」
「それに二頭の……ドラゴン?!」
「黒い狼……かな?それとペガサス……!?」
「いや、あのペガサスの頭は角が生えている!!」
「構成は違うけど、まるでジェネシックマシンみたいだ……それじゃあ!?」
「まさか、あいつは───!!」
ガイガーが駒のように周り、まき散らすのはEMトルネード。
災害の竜巻よりも恐ろしく渦巻くその中に、疑似ゾンダーロボを突き飛ばし、それぞれ突入する機械の黒い獣たち。
その時、護の脳裏に思い出されるのは、10年前の三十連太陽系で見た『源初の勇者王』の───ジェネシック・ガオガイガーの姿であった。
そのEMトルネードの中に突っ込もうとする疑似ゾンダーロボだが、傍らから現れた『赤いロボット』に蹴り飛ばされ、地面に倒れ込む。
それに驚きはするが、それ以上に驚いたのはその後……
EMトルネードが霧散した後、中から現れたのは───
「……黒い、ガオ……ガイガー。」
「まさか……」
それは、疑似ゾンダーロボが生み出したような紛いものではない事を護と幾巳は肌で感じていた。
放たれる力は、三十連太陽系の生み出した勇気の結晶、無限情報サーキット『Gストーン』と『Jジュエル』。そしてその二つのみが放てる勇気の無限パワー。
さらに漆黒のガオガイガーの角飾りに、今の地球では生成不能な『Gストーン』と『Jジュエル』があった。
それは、ある意味ガオガイゴーが目指した究極点とも言える仕様であった。
それから漆黒のガオガイガーは、瞬く間に全身が金色にぼやけてしまう。
その姿は、燃えるような金色の炎を全身に纏う、獣たちを継ぎ剥ぎにした、凶悪な
「あれは……ニューデリーで目撃された『インビシブル』!!」
「ヤツ……だったのか。」
「それにこれは、ミラー粒子の反応!?」
「まさか、ホログラフィック・カモフラージュか?!」
「そうですね。しかもあれは出力が高過ぎて、蒸着するミラー粒子が変質する現象……どうしてあんな真似を?」
ビッグポルコートは訝しんだ。
本来鏡のように反射する『ミラー粒子』を用いた『ミラーコーティング』、その蒸着には多大なエネルギーを使用するが、そのエネルギーが限界を超えて変質するのは、かつてGGGでもミラー粒子の実証実験時には偶然発見された現象で、実用されていない技術ある。
内情は、馬鹿みたいな出力がないと起きない現象であり、粒子が焼けるというもの。
しかし余程強いエネルギーを発しない限り、粒子が焼ける事はなく、実装したところで姿を消す事も出来ない、特に役立つ事のない現象であった。
そんな疑問を抱くものの、事態は否が応でも動く。
「ゾォォォンダァァァァッ!!!」
疑似ゾンダーロボが、咆哮し、『インビシブル』へと走り出す。
それは恨み辛みを込めた咆哮であり、『インビシブル』へ向けられた怒りは半端なものではない。
どうやらこの疑似ゾンダーロボの核になった者は『覇界王』ではなく、『インビシブル』への恨みが強いがためにここまで来たようだ。
思い切り振りかぶった拳を『インビシブル』へ叩き付け───た、その瞬間、疑似ゾンダーロボは腕ごと大きく振り回されて、地面に叩き付けられた……
「へ……??」
「今……何が起きた??」
何が起きたかわからない、そんな認識が護と幾巳だけでなく、他の勇者ロボたちや、ジェイデッカーも感じた。
この疑似ゾンダーロボはガオガイガーや、ガオガイゴーと同等以上の重量……約660t以上はあると思われるが、『インビシブル』はその重さを一切感じさせないように疑似ゾンダーロボを投げ飛ばす。
振り回しては叩き付け、再び叩き付けては振り回し、近くの崖に投げ飛ばされる。
めり込んだ疑似ゾンダーロボは、すぐに立ち上がり、再び反撃するも片手でいなされ、弾かれた。
それは、ニューデリーの戦いで『インビシブル』が見せた、無慈悲、かつ破壊を重点に重きを置いた戦い方そのものであった。
さらに一瞬の隙を突いて密接した瞬間、頭を鷲掴みにし、膝のドリルに押し込む『インビシブル』。
しかし疑似ゾンダーロボも腕を高速回転させ、自分の頭を殴る事でドリルの応酬から逃れ、すぐに再生した後、距離を取って『ゾンダーマグナム』を放つ態勢を取る。
ドリルごと殴られた『インビシブル』の膝ドリルは破損したようで、膝から外れてしまった。
だが、そのドリルが宙に浮き、『インビシブル』の掲げた右拳にドリルがドッキング、そのまま高速回転を始める。
擬似ゾンダーロボの吐き出す怨嗟を更に超える、変出された憤怒の呪言、そして同時に放たれる『ゾンダーマグナム』と『ドリル・ブロウクンマグナム』というべき飛翔体同士が衝突───した瞬間『ゾンダーマグナム』が弾け飛んだ。
正確には一方的に競り負け、跡形もなく『ドリル・ブロウクンマグナム』に屠られたのだ。
さらに『ドリル・ブロウクンマグナム』は勢いを弱める事無く、疑似ゾンダーロボに向かい、ゾンダーバリアも軽々と貫いてその胴体に風穴を開け、倒れた。
そして『ドリル・ブロウクンマグナム』が右上腕に戻り、ドリルが膝に付いた後、両腕を拡げ、背中の翼の先端、左右・計10器の黒い羽が突如意思を持つように宙を舞い、両手に装着される。
それらは『ガジェットツール』のように一体化し、凶悪になった掌───右から『J』、左から『G』の力が解放される!
『ヘルアンドヘヴン』の詠唱を行い、拳を合わせた瞬間、白銀に光り輝く『インビシブル』。
そして、光の奔流の如きEMトルネードが擬似ゾンダーロボへ放たれ、拘束する。
ガオガイゴーをも超える、眩しきEMトルネードの中に巻き込まれたGGG機動部隊は、その中で合掌し、烈光の如く擬似ゾンダーロボを貫く、『インビシブル』の『ヘルアンドヘヴン』を目にする。
そして『ヘルアンドヘヴン』の衝突エネルギー、GパワーとJパワーにより全身が崩壊し、露わになった核を抉り出す。
その瞬間、制御不能になったエネルギーが火柱になって暴発、周囲を照らしたのだった。
まるでジェネシック・ガオガイガーのような、そして全く違うその存在に、GGG機動部隊全員が、護と幾巳だけでなく、はロボたちも生唾を呑む感覚に陥る。
だが、それ以上に衝撃を受けたのは、その次であった。
胸の獅子の口から出て来たのは、自身を『勇者お姉さん』と名乗った人物。
その人物が、全身から白い光を発し、背中に白と黒の翼を拡げ、鋭い掌で確保した核の前に宙に浮いて現れた。
そして両腕を前にかざす……
それはまさしく『浄解』。
自分たち以外は出来ないと思っていたゾンダーの呪いを解く術を、怪しいとも多少ながら煩わしいと思っていた人物が、まばゆい光と共に、浄解の力により核を変化させ、戦いを終わらせた事に驚愕する。
そして淨解された核より開放され、姿を現したのが、白衣を着た白髪混じりの小太りの老人……ドクターヒュプノスであった。しかし……
「……グヒっ!グヒヒヒヒっ!!お前が……お前が26番目の標的ィ!!よくも今まで邪魔をしてくれてありがとうリリリリリリィィィィーーー!!!」
「ま、まさかあいつも……!?」
「グヒヒヒヒっ!!邪魔をしてたお礼を26回、26回しよう!!26か───ひぐぁ!?ガフッ!!」
だが、そんな事をさせる訳ない、と言わんばかりに喉に鋭い蹴りを、そして顎の側面に掌底を一撃喰らわせ、吹き飛ばして意識を刈り取った。
更に錯乱したドクターヒュプノスが焼け焦げた大木へと吹き飛んだその先には……
《…………》
緑の民族衣装を纏う男がおり、ドクターヒュプノスを鷲掴みにする。
「いつの間に!?」
「センサーには何も反応はありませんでした、突然現れたとしか……!」
「だ、誰だ奴は……」
戸惑うGGG機動部隊だが、その男は首根っこを鷲掴みにしたドクターヒュプノスを一瞥した後、黒いガオガイガーを睨み付けた。
そして護と幾巳の頭の中に突如飛び込んでくるものがあった。
《……ンー、礼は言わんぞ。》
「な……?!今、声が……」
「もしかしてこれはリミピッド・チャンネル……あいつもベターマンか!」
そしてその男は木から飛び降りたタイミングで、こちらに急接近して来た飛行物体が。
それは『ベターマン・ネブラ』。
どうやら先程飛び去った後、再び舞い戻ってきたようだ。ただしどこかに置いてきたのか、ドクタータナトスの姿はなかった。
そして低空飛行で飛び降りた男を背に乗せ、瞬く間に離脱。
その瞬間、『霧』が辺り一面に発生する。
「な、何だこの霧は!?」
「いきなり発生したとしか……!」
「センサー類、全て反応なし!」
「まさか、この霧のせいか───!?」
突然発生した霧に混乱するGGG機動部隊……そしてそこに援護に駆けつけてきたヒュッケバイン30──エッジもまた混乱した。
発生した霧は瞬く間に広がり、先程の戦闘時の爆発以上にセンサー類を全て無効化し、十数秒ほど辺りを包み込む。
纏わり付くような霧に視界を阻まれた中、ヒュッケバイン30は運悪く、生き残っていたテロリストのMSに接敵する。
互いに目視で視認した時、先手を取ったのはテロリストのMS。エッジは一瞬の隙を突かれて、ビームマシンガンの弾雨に晒された。
「しまっ───!!」
とっさの事に防御姿勢を取る事が出来ず、目を瞑るが───着弾はなかった。
異変を感じ、すぐに目を開けると、目の前には割って入って来たロボットが、真正面からビームマシンガンの弾雨を代わりに受けていたのだった。
テロリストのMSも、エッジも予想外の介入者に驚くが、割って入って来たロボットは防御姿勢を取っているものの、その装甲は容赦ないビームマシンガンの弾雨によって弾け飛ぶように剥がれ続けた。
更に運悪く、ビームマシンガンのマズルフラッシュによって視界が更に利かず、介入者はハチの巣にされ犠牲に……そう思ったが、数発の発射音が鳴った後に撃墜音。ビームマシンガンは止んだ。
そして閃光で視界がぼやけたエッジが目にしたのは、焦げてはいるものの無傷だったロボットの装甲。だがその装甲、そしてこちらを一瞥するロボットは……
「ヒュッケ、バイン……30───!?」
しかしエッジに驚く間も与えず、霧は更に濃くなり、ロボットはその場をすぐに離脱、視界は完全にふさがれ、後を追おったが、既にその姿はなかった。
その後移動すると、すぐにガオガイゴーを始めとしたGGG機動部隊に出会う。
「ガオガイゴー!それにジェイデッカー、GGG機動部隊も!ここにいたのか。」
「ヒュッケバイン30……エッジか!どうしてここに?」
「手が空いたから援護に来たんだが、途中敵の攻撃が激しくてな、応戦しながら来たんだが……」
「え??敵の攻撃、激しかったんですか?」
「??そりゃそうだろ、敵地の奥だぜ、ここ。足止めを食らう程、わんさかいたじゃねぇか。」
「「「「????」」」」
エッジの言葉に全員、頭を傾げる。
こちらは丁寧くらいにノーダメージだ。対してヒュッケバイン30は非常に焼け焦げや、擦り傷が多い。
いったいどういう事だろうか?
「しかし何だ、この霧は……」
「わからない、突然発生した霧なんだけど……」
その時、霧が晴れ、センサーが復活した。
だがすぐに感知したのは転移反応。
そして濃密な霧が、正面から発生した強烈な風に飛ばされる。
そこで目にしたのは───
焼け野原となった一帯……そこにはMSの残骸のみあり、
「そんな……センサーに反応がなかったとはいえ、あの霧の中を僕たちに違和感なく消えた……!?」
「いえ、一瞬ですがセンサーに動体反応と、転移反応を確認しました、おそらくは……」
「転移で逃げた……か。」
「なあ、いったいここで何が起きてたんだ?ここに来るまでに、ヒュッケバイン30に似た機体を見たんだが……」
「僕たちにも詳しくは分からない。ただ言えるのはバイオネット本部の作戦は───」
《───ドライストレーガーより通達、バイオネット勢力の鎮圧を確認。各機は帰艦せよ。繰り出す、バイオネット勢力の───》
「……これで終わりって事だね。」
ドライストレーガーからの通信を聞きながら、バイオネット本部での戦いは終わった。
しかし、何とも言えない違和感を残した今回の作戦は、護と幾巳を始めとして勇者ロボたちやジェイデッカー、そして最後に謎のヒュッケバイン30を垣間見たエッジにも疑問を持たせたのだった。
それは因縁か、それとも縁となるか、それは今後、かの者たち次第……
……そして当の、ドライストレーガー側に疑問を持たせた人物、特にその原因になった人物はというと───
「……さて、社長。言い訳を聞こうか。」
「さーーーせんでした!!」
ヴィータを除く、全員から説教を食らっていた。
特に「……イングラム少佐は、トラウマになるぐらい怖かったです」だそうだ。
《 ……NEXT 》
バイオネット本部を攻略したドライストレーガー一行、そしてカルディナたち。
しかし、反省を科されたカルディナはその日、電話番をさせられる。
そこに舞い込む様々な案件に潜む、離れた仲間たちからの声。
カルディナがいなくとも事態は進む。
はたしてカルディナが下す決断とは!?
次回、お嬢様と往く『スーパーロボット大戦31』
17,お嬢様、電話番をする。
〇おまけ。
ガオガイゴーたちが接近した時の、みんなの心境。
「……おいおい、ドライストレーガーのやつらも来たぞ、どうする?」
「ここまで騒ぎが大きくなったんだ、カルディナに責任を取らせよう。どうせカルディナには疑似ゾンダーロボを対応してもらわねばならん。あれは俺たちでは対処出来んからな。」
「つまり、敵を掃討しつつ、カルディナの元に向かわせると?」
「いや。単純に指さすだけで方向を、ただし間違った方向を指させ。」
「……なぜだ?」
「今更だが、あまり接触をさせたくはない。もし間違ってもらえれば御の字。こちらの意図を理解していれば、危険を承知で進む気か?ともとれるだろう?」
「……言い方。それにセンサーで解るだろう?」
「そこは運次第だ。」
「じゃあ、顔が割れてる私たちも口裏合わせた方がいいかしら?」
「それで頼む。」
「わかった。」
「……まあ、こうなった以上、どう転んでも変わらんか。だが、マギウスを使われたら怪しまないか?」
「今、カルディナにはマギウスは使うなよ、と言っておいた。ヒュッケバインmk-2.5なら核摘出ぐらい出来るだろう……さくっと終わらせるんだぞ。」
→EMトルネードを目撃した後……
「「「「 EMトルネード!? 」」」」
「噓だろう、ファイナルフュージョンしたのか!?」
「なんでだ!?目立たずやれと伝えたはずだが!?」
《すみません!……お嬢様、完全にブチギレてます。制止できませんでした。》
「余計に怪しまれるだろう!?」
「……おねえちゃん相手にそれは無理だと思う。」
「あいつ、疑似ゾンダーロボ相手に完全に切れていたからな。」
「……どうあがいても無理だったか。」
「帰ってたら説教だな。」
せっかくの配慮が、ないなった案件。
以上となります、いかがでしょうか?
話の流れ上、不穏因子満載ですが、マギウス出た時点で、天元突破しましたね。
『30』にはない要素として、新生GGG機動部隊を出しましたがいかがでしょうか。
私が書く以上、個性が少し尖った仕様となっています。
でも改めて思ったのが翔竜。
開発年月だけ言えば、翔竜が一番の年上、だがショタ。
この中では一番年上。繰り返す、一番年上!ショタで年上なんだ、わかるか!?
また、お嬢様がマギウス・ギャレオンとフュージョンしたとき、筆者の脳内BGMに、完璧親父の戦闘BGMが流れてきて、笑いを堪えるのに精一杯でした。
ご感想お待ちしております。