東方探偵目録 ー第1章・現実異変編ー   作:りんごジュース

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小説をその人物視点で説明文を書くのと、第三者視点でその場の状況を書くのはどちらの方が見やすいのでしょうか…… 

今回は第三者視点でその場の状況を説明文で書いてますが、その人物視点の方が見やすいと思う方は意見してくれると嬉しいです!!


第1話 終わりで始まりの時
Ⅰ 偶然と必然の出会い


 

 

 

;射命丸サイド 

 

 

「うっ……ゲホッゲホッ!!はぁ……はぁ……あらかた胃の中の物が無くなった気分ですね……ここはどこでしょう……」

 

 

射命丸はとてつもない乗り物酔いでもしている気分だった。 

あの全てを飲み込むのではないかという威力だったスキマに自ら飛び込んだ後、中はまるでぐちゃぐちゃの肉塊のような世界になっていたのだ。

その世界では全ての音が雑音、いや呪いでも聞いてるんじゃないかという頭を破壊するような音や声が流れ、しかもその中で洗濯機にでも入れられたんじゃないかというぐらいメチャクチャに振り回され、出てきてからもしばらく方向感覚が皆無になるほどの体験をした。 

 

 

「紫さんは毎回こんな事をしながら外の世界へ……?いや……そんな訳は無いはずですね。きっと異変のせいでスキマ空間事態がおかしくなっているはずです」

 

 

ゆっくりと意識を自分に戻しつつ、その場を立ち上がった。 

あたりを見回してみるとそこはロビーのような空間になっていた。外から光が差し込むドアの近くにはカウンターが設置されていて、奥の方は階段になっている。 

 

 

「ここは……こっちの世界の家とかですかね?とりあえず外に出てみましょう」

 

 

見慣れない空間に戸惑いつつも光の差し込むガラスの扉に向かって歩き出す。 

ドアに近づいて自動で開いた事に多少驚きつつ、射命丸は外へと飛び出した。……その瞬間 

 

 

「……あっ誰か出てきましたよ!!」

 

「本当か!?早く取り押さえろ!!」

 

「えっ……ええええええええええええええっ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

:蓮次サイド

 

 

「休校ですかそうですか……はぁ……」

 

 

蓮次は大学へと到着した途端帰宅を強いられていた。 

理由は実に簡単。朝ニュースでやっていた殺人事件の可能性がある現場が同じ町にあるからだ。

よって安全性を考慮して休校。すでに探偵の民間資格は持っているからあまり通う意味は無いのだけどいきなり休校とか言われてもやることをなくしてしまう。 

 

 

「探偵育成大学が殺人事件で休校してどうするんだよ……適当にドライブして帰るかぁ……」

 

 

とりあえずバイクを回収しに行かないと。そう思って駐車場までダラダラと歩く。 

朝に感じた清清しさなど今の蓮次には微塵も残っていなかった。 

それどころか頭に浮かんだ暇つぶしのアイディアは迷惑極まりない事だった。

 

 

「殺人現場ってここら辺なんだよな……よし、行くか」

 

 

さも当たり前かのようにそう言うとバイクに跨りエンジンを入れ始める。 

おやっさんが居ればもしかしたら捜査に加えてもらえるかもしれない!!っと楽観的考えで蓮次は現場へと向かった。 

 

 

 

 

 

           ・・・・・30分後・・・・・  

 

 

 

 

「おっかしいなぁ……テレビで言ってたのはここら辺だと思ったんだけど……」

 

 

蓮次は完全に道に迷っていた。

土地勘は強い方だと思い込んでいた自分を恨みながら先ほども見たような道を走り抜ける。

 

 

「コイツは駄目だな……仕方ない、一回降りて歩いてここら辺を探すか」

 

 

適当な駐車スペースを見つけて町を歩き出す。 

年明けのムードは未だに消えておらず、大手家電製品店や小さな店でもセールが続いている。

 

……ちなみに俺は今年からお年玉はもらえないみたいだ。クソが。 

 

蓮次がくだらない事に悔しがっていると、警察官が大量に配備された異様な場所に辿り着く事ができた。

ビルの周りにはキープアウトが張られ、ここで何かがあった事を物語っている。

 

 

「ここかな?とりあえず適当に警官に話しかけるか……あの、すいません」

 

「ん?ここから先は今立ち入り禁止だから入らないで下さ……」

 

「いえこの中に志木神っていう探偵がいると思いまして、俺その人の助手なんですよ」

 

「えっ?君学生に見えるけど……とりあえず連絡とってみるからちょっと待ってね」

 

警官は無線でどこかと連絡をし始めた。 

それにしても妙だと蓮次は思った。今朝ニュースで報道されたということは捜査自体はもっと前から行なわれているはず。

その割には外から見える光景まさに今日から捜査を始めたかのように警官でごった返している。 

そしてさらに言えばここに来るまで報道陣が誰も居なかったのだ。

普通殺人事件の可能性があるような大きな事件が起きたのなら少なくても1組ぐらいは報道クルーが来てもおかしくないはずなのだが、そのような姿は見受けられない。 

 

 

「何か色々おかしい気がするな……」

 

「……分かりました。君、志木神さんなら中に居るから今からこっちに来るって」

 

「あっ分かりました。それとちょっと1つ良いですか?」

 

「はい?」

 

「ここの捜査って今日から始めたんですか?」

 

「ええそうですよ。今日の明け方ぐらいに警察に連絡が来て今朝から捜査を……」

 

「でも今朝のニュースにはすでに報道されてましたよ?いくらなんでもマスコミに知れ渡るのが早すぎじゃないですか?」

 

「あぁそれね。何か一応殺人と事件両面から捜査する方針だけど殺人の線が薄いから今朝早くに報道関連の人に警察が情報を流したらしいよ」

 

「そんな適当でいいんすか……」

 

「警察なんてそんなもんだよ。ほら、あれ志木神さんじゃない?」

 

 

蓮次が納得できない様子で考え込んでいると志木神と榊の2人がやってきた。

志木神も柳も蓮次がきたことに素直に驚いている様子だった。

 

 

「うっすおやっさん。柳さんもお疲れさまです!!」

 

「何でここに……蓮次君大学はどうしたの?」

 

「同じ町で事件が起きたから休校だってさ。んで近くだったからおやっさん達いると思って来てみたってわけ」

 

「現場検証は遊びじゃないんだぞ蓮次?いくら民間資格を持ってるからって学生が来て良い場所じゃ……」

 

「俺は遊びでなんて来てませんよ柳さん!!俺は本気で……」

 

 

ちょうど蓮次がそう言っていた時だった。

奥のビルの入り口の方でいきなり警官が大声をだしたのだ。 

 

 

「……あっ誰か出てきましたよ!!」

 

「本当か!?早く取り押さえろ!!」

 

「えっ……ええええええええええええええっ!?」

 

 

遠くの方で警官に誰かが取り押さえられているのが見える。

その大声に志木神と柳はすぐさま反応し……

 

 

「志木神さん、誰か出てきたみたいです!!」

 

「あぁ、行こう!!」

 

「おっ俺も……」

 

「危ないから蓮次はすぐに帰るんだ!!」 

 

「蓮次君にはまた今度何か手伝ってもらうから今はここから離れるんだ!!分かったね!!」

 

 

志木神と柳はビルの方へと走って行ってしまった。

なんだよ……まだ俺は子ども扱いかよ……くそっ!!そう思った瞬間蓮次の足はすでにビルに向かって走り出していた。先ほど少しだけ話した警官を横切って。

 

 

「えっ……君さっき帰れって!!」

 

「すいません警察官Aさん!!でもここまで来て引き下がれないんです!!」

 

「けっ警察官A……って僕のこと!?」

 

 

 

 

 

 

:射命丸サイド

 

 

「ちょっ何するんですかいきなり!?」

 

「きっ気をつけろ!!こいつ銃みたいな物持ってるぞ!!」

 

「大丈夫です!!身柄はすでに確保しました!!」

 

 

この人たちは一体なんで私を取り押さえてるんですか!?仕方ないけどここはスペルカードで……っ!! 

射命丸はいつもの様に風の弾幕を出そうとした。だが…… 

 

 

「あれ……何で?」

 

「とりあえず身動きはとれないようにしておけ!!何か隠し持ってるかもしれないぞ!!」

 

「はい!!」

 

「弾幕が……でない?」

 

 

なんで!?こっちの世界では弾幕が打てないの!?

射命丸は焦って自分の今の状況をよく判断できていなかった。

そんな時、2人組みの男性がビルの所へやってくるのが射命丸には見えた。

 

 

「そちらの女性がビルから出てきた人か?」

 

「柳さん!!はい、先ほどビルを捜索したときは確かに誰も居なかったのですが先ほど中から……」

 

「だからって警官が3人がかりで女性を押さえつけるなんて非常識だと思うが?」

 

「そっそうですよ!!いきなり押さえつけるなんて酷いじゃないですか!!」

 

「でっですがコイツ銃を持っていましたから……」

 

 

そう言って警官は柳に射命丸から没収した物を見せた。

それは確かに銃のようにも見える。だが問題はその見た目。ピストルというには大きすぎるしライフルというと小さすぎる。ちょうど手先から肘ぐらいの大きさだ。

そしてその銃には水色と白で美しい装飾が施されている。

 

 

「……確かに一昔前のショットガンにこれに良く似た物がある。で、これをおまえたちは本物と?」

 

「えっですが……」

 

「本物の銃にこんなキレイな装飾が施されるわけ無いだろ。出来はいいが銃としては機能しないだろうし」

 

 

試しに……そう言って柳は銃を上へと向けてトリガーを引いた。

だがトリガーを押し込んでもその場に変化は無い。もちろん弾丸なんて出るわけも無い。

 

 

「これはおそらくモデルガンだろう。分かったらその女性を放すんだ」

 

「はっはい!!」

 

 

警官たちはいそいそと射命丸から離れていく。

ふへぇ……と情けないため息をこぼしながら射命丸は立ち上がり柳に近づいていく。

 

 

「いやー何かよく分かりませんがおかげで助かりました!!」

 

「まあそれでも、何で最初ビルの中にいなかった人間がビルの中から出てくるんだ?それもこんな物まで持って……そこのところを詳しくお聞かせくださいませんか?」

 

「何でって……気がついたらあそこに居たとしか言えませんけど……」

 

「気がついたらねぇ……志木神さんどう思いますか?」

 

「…………」

 

「……志木神さん?」

 

 

柳は志木神にそう聞いたが志木神の耳には届いていなかった。

それよりも先ほどから志木神が驚いたようにずっと見ているものがある。それは射命丸が紫から渡された?物だった。

志木神は柳を無視して通り過ぎ、射命丸に近づいていく。

 

 

「なあお嬢さん、これを一体どうやって手に入れたんだ?」

 

「どうって、私はコレを渡されただけですので……」

 

「渡されたって誰にだっ!!」

 

「ちょっちょっと志木神さんどうしたんですかいきなり!!」

 

 

普段声を上げることなど滅多に無い志木神が声を上げたことに榊も驚いている。

状況がまったく分からない射命丸、そしてこのタイミングで追いついてしまった蓮次。

 

 

「おっおやっさん……!?」

 

「……すまない。ただ今回の事件、‘あの事件’と直接関わっている可能性が出てきたんだ」

 

「本当ですか!?」

 

「えっと私には話が見えないのですが……」

 

「うむ……お嬢さん、あなたとはゆっくり話がしたい。今度俺の事務所に……いや、ちょうどいい所に来たな」

 

 

そう言って志木神は蓮次の方へと目を向けた。 

えっいきなり俺ですか!?っと蓮次は内心驚いたが志木神に手招きされて志木神達の所へと近づいていく。

 

 

「帰れと言ったのに帰らなかった罰だよ蓮字君。この人はオッサンの大事なお客さまだから事務所に先に連れて行っといて」

 

「色々と訳が分からないんだけど……まずこの人は誰なんだよ!?それにさっきまでのおやっさんの焦り様は一体なんだったんだよ!?」

 

「私もいきなり理由も無しに連れてかれたく無いのですけど……一体どういう事だが説明だけしてほしいのですけが?」

 

「お嬢さんは異世界から来たんだろ?それを本気で信用するのはこの世界だと俺以外いないかもよ?」

 

「あっあなたは幻想郷を知っているのですか!?」

 

「なるほど幻想郷と言うのか……とにかくその事でお嬢さんも聞きたいことがあるだろうし、とりあえず今はそいつに付いていって事務所に行っててくれ」

 

「そうですね……正直この世界でどうしたらいいのか私には分かりませんし……そうさせてもらいます」

 

「えっえっとはい?異世界?幻想郷?」

 

この中でおそらく唯一話を1%も理解できない蓮次はすっかり蚊帳の外だった。

さっきからこの人たちは何を話しているんだ?これは柳さんも理解しながら聞いている事なのか?大体俺は怪奇事件の捜査を手伝いに着たんじゃなかったのか!?

そんな疑問を考えているうちに志木神は「じゃあ蓮次君任せたよ?」と言って現場へと戻っていった。

 

 

「えっと、では蓮次さん……でしたっけ?よろしくお願いしますね!!」

 

「えっ?えっとおう……まあよろしく。アンタの名前は?」

 

「私は‘射命丸 文’です!!では事務所に向かいましょうか!!」

 

 

2人はとりあえず志木神に言われたとおり事務所に向かった。




とりあえずやっと2人をあわす事はできました。
今の状態だけだと本当謎だらけだと思います。
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