元奴隷の人形使いと元王族の斧使いがダンジョンと王都を駆け巡る物語

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第一話 名を捨てた王族と名も無き奴隷

私は生まれつき片目が赤かった

 

この世界で赤い目を持つものは嫌悪される。それは私も例外ではなかった。邪眼の発覚と共に私の死が確定されたがお母様が庇った事により死は免れた。だけど、王宮内での私の立場は数年後母が亡くなった事で無いも等しくなった。王族は代々必ず青または白の目を持って生まれてくるが私だけは別で赤と橙の目を持って生まれた。だから王家の証である青または白の目を持たない私は腫れ物扱いだ。

 

そして事件は起きた

 

王家代々が大切に保管していた壺が割られた。そして、全員が犯人として私を指差した。これは最初から仕組まれたことだったのだ。すべては私を王家から追放するために・・・・

 

――――――――――――

そして私は家を追放され、家名も剥奪された

 

とりあえず、眼帯で赤い方の目を隠し、本名のニコレット・ノア・シャペロンから取ってニア・シャーロットという仮名に改名した

 

さらにもともと白髪だった髪は赤に染めて、宿を借りた

 

さてこれからどうしよう・・・・

 

家から追放されたし、就職しようにもこれといった物ももってない

 

 

 

 

「冒険者」

 

 

 

これしかない、昔から体は丈夫だし、力はある

しかも眼帯をしていても違和感がない

 

 

「よし、そうと決まればさっそく」

 

□ □ □ □ □

ギルド

「冒険者登録をしたいのだが」

 

「はい、ではさっそく冒険者名を決めて下さい」

 

私を対応したのは兎の獣人の受付嬢だった

 

「二ア・シャーロットで」

 

「畏まりました。では次にこちらの力量計測器に手をかざして下さい」

 

白の水晶のようなものを取り出した

 

「力量によって最初の冒険者ランクか割り当てられます」

 

「へぇ~」

 

手をかざした

 

ホワンッ

 

すると水晶は橙色に光った

 

「鬼力ですね、それとLv1ですね。稀にLv2と標準される人もいますが大抵はLv1からスタートですね」

 

「では冒険者ランクは?」

 

「Eランクです、これで手続きは完了ですので少しお待ちください」

 

「ええ、分かったわ」

 

数分後

 

こちらが冒険者の証とステータス表となります。と緑色の六角形の石をトレーの上に出された。

 

冒険者の証・・・見た目は緑色の六角形の石、左斜め上のボタンを押せば空中にステータスが表示される。また、モンスターの換金にも使える

 

□ □ □ □ □ □

さてと、冒険者登録もしたことだし、さっそくダンジョンにでかけるか

 

 

 

・・・・と楽観的に思っていたときがありました

 

「はあっ」

 

ぴよ~ん

 

「はあ、はあっ、なんでスライム一匹も倒せないのだ?待て~」

 

数時間後

「ゼェ・・こんなに・・・ハアッ・・時間かけて・・・たったの二匹って・・・・」

 

それに死角から襲ってくるなんて、と消えそうな声で言う。

 

「今日はもう帰ろう・・・・」

 

(はあ、こんな様子じゃこの先どうしよ)

 

そうして私は帰路に着く

 

 

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奴隷・・・それは人間としての権利・自由を剥奪され「人」ではなく「物」として所有者に売買されてきた

 

奴隷になる理由は様々だが「戦争により捕虜になりそこから奴隷になる」「家が貧しく金を工面するため」「奴隷商人に拉致された」「刑罰として奴隷になった」などが挙げられる

□ □ □ □ □ □

薄く暗くじめじめした部屋

「ゲホッ、ゲホッ」

 

(痛い・・・寒い・・・)

 

髪を切っていないせいなのか腰まで伸びた長い髪を持つ少年

劣悪な環境のせいなのか体中、傷や垢まみれ、手足は折れそうなくらい細い

 

(咳が日に日に酷くなっている、このまま死ぬのかな)

 

既に光を失っている赤と紫の目からは涙が無い

 

(僕は・・・・) 

 

いつ終わるかも分からないこの地獄から抜け出すことを願う気力も残っていなかった

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宿

「はあ、このままじゃ城から持ってきた資金もじきに尽きるよ。なにか手を打たないと」

 

こうして私の一日が終わった

数日後

ぼふっ

「はあ〜、今日も疲れた~。それにソロがつらい」

(いや、組んでくれる人はいるのよ・・・でもどれも下心丸出しだし・・・・)

 

でもこのままじゃ稼ぎが少なすぎる

 

奴隷・・・・とふと頭によぎった

 

「行ってみる価値はあるわ」

 

某奴隷市場

うわー、高いわね体つきがいいのだと

 

もう少し奥に行きますか・・・・

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この世界は目の色により使える力が変わるギフテッド・アイズとそれに付随するギフトと呼ばれるスキルがある

青ならば神聖魔力

紫なら魔力 

黄なら妖力

橙なら鬼力

銀なら精霊力

黒なら能力なし

 

 

そして赤なら呪詛魔力

 

この世界で赤い目は邪眼と呼ばれ、持つものは忌み嫌われている。呪詛魔力は未知数で持つものや周りにいるものまで災いをもたらす。ただ今では徐々に力を失い黒の目と同等になっただけではなく、忌み嫌われていることは今でも続いている

 

そして僕も邪眼持ち、そのせいで買い手が付かなく、またオーナーのサンドバッグとなっている

 

だが・・・そんな生活も終わりを迎える

 

□ □ □ □ □ □

「ねえ、貴方名前は?」

 

ある一人の18ぐらいの少女が僕の前に現れた

 

「そいつに名前はねえよ。なんせ邪眼持ちだからな。嬢ちゃん、悪いことは言わねえ、そいつにあまり近寄らねえ方が良い」

 

 

「そう・・・・ならこの子にする」

 

「っ?!正気か嬢ちゃん」

 

「何か問題でも?」 

 

「何かあってもしらねえぞ」

 

そうして僕は買われた

 

「なら、まずは私の家に帰るよ、話しはそこからよ」

 

コクッ

□ □ □ □ □ □

宿

さてと、赤眼の保有者がここまで扱いがひどいとは思わなかったわ。汚れを落としたら想像より傷跡がひどかったからポーションをかけたけどそれでも完全には治っていない。

 

今は安らかに寝ていることが唯一の救い、だから今は体調を治すことが先決

 

 

□ □ □ □ □ □

 

外の景色を見たのは久しぶり、そしてベッドで寝たのは初めてだった。この目を見ても嫌な顔をしないのも、そんなことを思いながら眠りにつく

 

「ん」

(寝すぎた、早く復帰しないと)

「っ?!」

 

僕の目線の先にはベッドに突っ伏して寝ている主だった

 

「これって・・・・」

 

自分の腕を見ると包帯が巻かれていた。それだけではない

 

「いくつかの傷が治されている」

 

こうしている場合ではない、早く役に立たなければ僕の存在意義が

 

そうしてベッドから出ようとした時・・・・

 

「まだ動いてはだめよ」

 

「主様、起きていたのですね。ですがいつまでも奴隷が休んでいるわけにもいかないのですので」

 

「今の貴女は危険な状態よ」

 

「ですが!」

 

「これは主命令よ」

 

主命令となれば流石に動けなかった

 

「っ?!・・・かしこまりました。」

 

「それと、私の名前はニア・シャーロットよ」

 

「はい、ニア様。何なりとご命令ください。」

 

「なら、最初の命令よ。数日は安静にしてなさい」

 

「かしこまりました。なるべく早めに復帰いたします」

 

「じゃあ、朝食の準備の準備をしてくるわ」ニコッ

 

バタン

回復したら休んだ分まで働かないと、せっかく休ませて貰っているのだから

 

数分後

「出来たわ、最初は胃に負担がかからないようお粥にしたわよ。少しずつ固形物に戻していけば体も元に戻るよ」

 

「お気遣い感謝します」

 

「それと食べながらで良いわ、貴女の名前はどうしようかしら」

 

「ただの奴隷で充分です」

 

「それだと呼びにくいわ」

 

「と言われましても希望の名前など・・・・」

 

「なら、貴女のスキルは何?」

 

「私のスキルですか?糸を生成する程度しかありませんよ。例えばこんな感じで」

 

僕はてから糸を出しそれを編み一枚の布を作った

 

「思ったよりしっかりしているのね」

 

「檻の中、結構暇でしたので」

 

「じゃあさ、じゃあさ、人形とかは?」

 

「作ったことありませんがやってみます」

 

まずは布・・・というか人形の形をした袋のようなものをつくった

次に綿だがこれはうねった細い糸同士を空気を含ませた状態で絡ませ、似たようなものを作った

これをさっきの袋のようなものに詰め入り口を縫えば・・・

 

「完成しました!」

 

丸いシルエットをした青いペンギンのぬいぐるみが完成した

 

「意外と出来るものなのね」

 

二ア様は興味深いものを見るかのようにじっと見つめた

 

あれ?この人には赤目への嫌悪がない

 

興味を持った僕は聞いてみた。すると・・・・

 

「ああ、この眼帯取り忘れていたわね」

 

二ア様は眼帯を外した

 

「それって」

 

「私も貴女と同じでね、この目のせいで家から追い出された」

 

「そんなことが・・・・」

 

「だから、邪眼持ちが普通に生きれる世の中にしたい。今は生きるのに精いっぱいだけど。」

 

「それは死活問題ですね。ですがついていきます」

 

「それとさっきのスキルを見て思ったのだけど、白黒の人形遣いね」

 

「何ですかその人物」

 

「おとぎ話の一つなんだけどとある元奴隷の人形遣いの道化師が成り上がる物語よ。その人形遣いのカミュールに似てるって話よ」

 

「カミュールですか・・・・」

 

「そうだ、貴方の名前が決まったわ!」

 

「本当ですか!」

 

「今日から貴方の名前はカミュよ」

 

カミュ・・・これが僕の名前

 

「私カミュ、ニア・シャーロット様にこの身を捧げます」

 

「ええ、これからよろしくね!」

 

こうして僕の歯車が回り始まった、この歯車が止まるまでニア様に仕え続ける

 


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