SPWの奇妙な研究   作:逆虹凛音

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ミスタいじめ回。
原作キャラ等の解釈違いやキャラ崩壊にご注意ください。


No.4のカルテット(四重奏)

「報告。」

 

パッショーネの現幹部の1人。『壁画』の調査を任せられていた男。

 

「伝えておきます。」

 

伝令役に調査結果を報告する。

 

「何? あぁ、帰りも報告も遅いと思えば、なるほど。」

 

壁画の調査に協力していた『彼ら』が、壁画の1部になったという報告。伝令役が下がってから、対策を練る。

 

「実際どうするよ、ジョジョ。俺が行くかい。」

「いえ……ここは僕が直接。早めに解決した方が良さそうです。」

 

ボス直々の出陣。異例の事態。だが……ジョルノの場合はそうとは限らない。

 

なぜなら彼は、最強なのだから。

 

*

 

それはジョルノとミスタが、施設を出る時だった。

 

「ジョジョ、それで──」

 

敵スタンドについての考察、それを含めた『怪しい動き』について話し合っていた頃だ。

 

「──」

「どうしました? ミスタ?」

 

ミスタが急に、口を噤む。

 

「これは……スタンド攻撃を受けていますね、ミスタ?」

 

ミスタが頷く。『トーキング・ヘッド』の攻撃を受けたナランチャのように、ミスタは黙りこくって喋れない。これは……暗殺。

 

「早く敵の位置を補足しなければ──」

「その必要はねぇぜ……ケヒヒッ! そこの男を『黙らせた』のはただのお遊びだ……俺は暗殺なんて好まねぇ……」

 

目の前に現れたその男は、白塗りされたセックス・ピストルズのような像を『4匹』現す。

 

「……っ、おい、そりゃなんの冗談だ?」

 

ピストルズ。ミスタのピストルズが、4人。カバンを背負った4人のピストルズ。

 

「ケヒヒッ……いい冗談だろ……? 最初に冗談喰らったのは俺の方だからなぁ……俺の名前はNo.4(ナンバーフォー) カルテット(四重奏)。最高の名前だろ?」

「最悪の名前だよ、てめぇは! ジョジョ、準備はいいか。」

「えぇ、問題ありません。」

 

ゴールド・エクスペリエンス・レクイエムの準備完了。万が一にも、敗北という結果に到達することは無い……

 

「“覚悟”しな! グイード・ミスタァッ!!〈カルテット〉!!」

「行けッ、ピストルズ!!」

 

ピストルズが現れると同時に、カルテットが銃弾を取り出し……

 

「オレたちに銃弾で勝負なんてェ!」「10年早いぜーーッ!」

 

蹴る。炸裂音と共に弾丸が打ち出される。だが。

 

「イィィーーハァァーー!!!」

 

はしゃぐような声のピストルズに、弾丸はあえなく蹴り返される。はしゃげた弾丸がコントロールを失い、壁に傷を残す。

 

No.4の視線が逸れたと見て、ミスタは発砲。

 

「ハイ引っかかったァ!」

 

しかし……カルテットは負けじと、蹴り返された銃弾を再度蹴り返す。運の悪いことに、それはミスタの脚に命中。

 

「まっ、まずいぜミスタァ〜! あいつのスタンド、数が少ない分俺たちよりもパワーが強いッ!」

「パワーの違いが勝負を決めるわけじゃあねぇ、数は気にすんな!」

「ケヒヒッ、運の無いやつだなぁ! これは助けに入ったほうがいいんじゃないか、ジョルノ・ジョバァーナ! ケヒッ!」

 

不愉快に笑う。

 

「グイード・ミスタは俺に勝てない……俺の名前はNo.4。スタンドは四重奏のカルテット。像は4体のピストルズ。そして……俺は4種類の弾丸を操る!」

「4が4つで向かうとこ敵なしってか……おちょくりやがるぜ……!」

 

ふざけているようにしか見えない。実際、ふざけている。ミスタを『煽る』ために、4を列挙する。

 

「お前たちも知ってるんだろうけどさァ……お前たちジョースターの血を引く奴らってのは……その数奇な運命を伝記として漫画本にまとめられてんだよ……だが、ジョルノ・ジョバァーナ……お前の話だけは漫画になってねぇ。お前の話にあたる……『第五部』だけがッ! 全てにおいて嘘っぱちなんだッ! 」

 

──彼の指摘は事実だ。この世界において、ジョジョの奇妙な冒険は伝記。で、あれば。イタリアの市民……ひいてはパッショーネの構成員にその本が渡る可能性は非常に高い。そのため第五部は、ジョルノがすでにボスであるというカバーストーリーを前提として、虚構で構成されているのだ。

 

そのまま、No.4は調子良く喋り始める。

 

「だがァ……お前の反応を見てよぉくわかったよぉ……グイード・ミスタぁ……お前が『4』を嫌うのは……虚構の中に混ぜ込まれた、信ぴょう性を上げるための『真実』ッ!」

 

「だったら……何だっていうんだッ!」

 

ミスタは、弾を込め直した銃を、No.4に向ける。だがNo.4はそんなこと気にも留めない。ただただ、話し続ける。

 

「日本人はよぉ、4のことを『死』を連想させるから不吉だっていいやがるんだ……だが! 『し(4)あわせ』だって『シ』じゃあねぇか!! だから日本人は嫌いだ! 俺ぁなぁ、4って数字にジンクスを持ってんだ……No.4としてあの場所にぶっこまれてから……俺は俺に与えられた4って数字だけは守り続けてきた……食事、歯磨き、シャワー、着替え! 何をするにも4番目を守った! 体力検査が一度あったがそれも4位だった……俺は『4』だ! No.4だ! 俺こそが! 『4』そのものだ! 俺の手足は合わせて『4』本なんだァーッ!!!」

「さっきからわけのわからねぇことを言ってんじゃあねェッ!」

 

銃声3回。ピストルズ6人。配置についたピストルズは、ミスタの放った銃弾を、No.4の脚へ向けて蹴る。

 

「『4』を超える、たったそれだけの覚悟も決めてねぇやつに! 俺がやられるとぉーーーッ!!!」

 

カルテットの弾が放たれる。

 

放たれた銃弾は、ミスタへ当たるルートを逸れたかに思えた。だがその銃弾は……壁を、床を跳ね返る。やがて死角から、ミスタを貫くのだった。

 

*

 

「あぁ……パッショーネとあの財団が接触してからもうこんなに経ったのね……もうシェリアクは捕まってしまったのかしら。知りたいわ、今の状況……」

「シェリアクが?」

「彼はイタリアに居るのだけど……ちょっと最近、やりすぎちゃってたみたいだから。」

 

妖艶な声。それと会話する粗暴な声。

 

大聖堂のような、大広間。大広間に、数名のスタンド使い。

 

彼らのリーダーである神城 早苗は語る。『ジョジョの奇妙な冒険』が史実であるのなら、この世界には私の知らない存在がまだある……知らずに死ぬなど耐えがたいと。

 

目で見て初めて知ったとなるのだ。

 

だから神城は、スタンド使いを集め、保護し、自由を保障している。そして、スタンドの進化をも期待する。

 

団体名を『アポリア』。

 

その聖堂の地下に、神城しか入れない研究室があるということを誰も知らない。

 

そしてその研究室に……スタンドの矢があるということを。

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