さて・・・、人に流され数分後。リリーは皆と
「うーん、皆と逸れちゃったけど・・・探そうにも、身長が低いせいで探せないし・・・。
そうして、全力ダッシュでたこ焼き屋の店員に話しかけると・・・
「へーい。・・・って、お前確かうちの高校に転入してきた12歳の奴じゃねぇかコラ。」
「え?僕の事知ってるの?」
バイトらしき茶髪の店員は、リリーの事を知っている様だった。
「おう。そりゃあ、12歳でウチの高校に編入してきた奴だからな。注目の的にならねぇ方がおかしいだろ。俺は前田だ、宜しくなコラ。」
「うん!僕はリリー・テイラーだよ!
「任せとけ!おーいジジイー、たこ焼き1パック入ったぞコラー!!」
そうすると、屋台でたこ焼きを作っている頑固親父そうな風貌の男が大声を上げる
「バイトの癖にタメ口聞いてんじゃねぇぞコラー!!給料やらんぞー!!・・・たこ焼き上がったぞコラー!!」
「さっさと渡せコラー!!・・・たこ焼き1パックお待ち!!熱いから気を付けろよ!!」
そうして、前田は出来立てのたこ焼きをリリーに渡した。
「Thank you so much!!・・・ん!中がトロトロで美味しい!!・・・って、あ!!」
そして、リリーは渡されたたこ焼きを満面の笑みで頬張るが・・・何かに気付いたかのように、大声を上げる!!
「どうしたコラ?」
「そういえば、迷子に成ってたんだった・・・。」
「・・・迷子か。確かに、この花火大会は毎年迷子のアナウンス鳴ってるからな・・・。何だったら、捜してやろうか?」
「え!?良いの!?」
「まぁ、同じ高校の同級生が迷子になってんのに、助けないのも目覚めが悪いからな。・・・ジジイー!少し抜けるぞコラー!!」
「行って来いコラー!!」
そうして、ヤンキーと一緒に迷子探しをする事に成ったのだった。
※ ※ ※ ※
それから暫く経つが・・・
「すまねぇ、少し通るぜー。」
前田は、軽やかに人混みを抜け続ける。・・・リリーをおんぶしながら。
「ごめんね、前田。おんぶして貰って。」
「気にすんなコラ。・・・そういえば、捜してる奴ってどんな奴なんだ?」
「んーっと、五つ子。」
「そ、それって、中野さん達の事かコラ!!」
「え?そうだけど・・・。五月達の事知ってるの?」
「五月・・・って奴の事は知らねぇけど、一花さんの事なら知ってる。」
「そうなんだ!僕は、五月のクラスメイトなんだ!」
「へぇ~、やっぱ一花さんに似てんのかな?」
「ん~、どうだろ?顔はそっくりかな。五月は食べるのが物凄い好きだけど、一花は如何なんだろうねぇ~。・・・って、あぁ!!」
その時、リリーが大声を上げる!!
「ど、どうしたんだコラ!!」
「五月が居た!あそこの
「テイラー君!?・・・って、誰ですかその人?」
「一花のクラスメイトの前田!!Takoyakiを作ってくれて、guideもしてくれたんだよ!!」
「そ、そうなんですか。前田君、有り難う御座いました。」
そう言って頭を下げる五月に、前田は頬を少し赤らめる。
「い、いや・・・気にすんな。じゃあ、俺バイトに戻るから逸れんなよ。テイラー。(テイラーの言う通り、滅茶苦茶そっくりだな。一花さんと見間違えるくらいには・・・。)」
「ありがとう前田!必ずジンギは通すからねー!!」
「お、おう!またなコラ!!」
そう言って、前田は人混みの中に消えて行ったのだった。
「前田君・・・ヤンキーっぽい見た目でしたけど、親切な人そうでしたね。」
「そうだね・・・五月?」
「はい?」
「目が赤いけど・・・もしかして泣いてた?」
「そ、そんな訳無いじゃないですか!!」
「・・・ん~。じゃあ、そういう事にしといてあげる。前田がTakoyaki作ってくれたんだ!一緒に食べよう!!」
「・・・分かりました。」
そう言いながらたこ焼きを渡したリリーに、五月は頬を膨らませながらたこ焼きを食べたのだった。
※ ※ ※ ※
そうして数十分後・・・。
駆け付けた二乃と一緒に、五月とリリーは公園に到着していた。
「全くもう・・・リリー君も電波が復旧してるのなら電話しなさいよ!!」
「S,Sorry・・・.そういえば、らいはちゃんとフー兄は?」
「妹ちゃんはあそこで寝てる。上杉は知らない。」
「そ、そっか。」
そう言って、苦笑いをするリリーの持っている物に三玖が突っ込んだ。
「ところでリリー・・・。その両手に持ってる大量の箱は?」
「え?これ?前田っていう同じ高校の子がやってる、たこ焼き屋の商品だよ。道案内してくれたから、売り上げに貢献しようと思って五月と合流した後に買いに行ったんだ。1パック6個入り500円を20パック買ったから、一万円分貢献したよ!これぞ、ジンギを通すってやつだね!!」
「・・・日本語間違ってない?というか、多すぎて食べきれないわよ!!」
「大丈夫です!食べきれなかったら、私とテイラー君で食べますので!!」
「そうそう!!」
「そ、そう・・・。」
そう二乃が、食べるの大好きコンビの食欲に唖然としていると・・・
「それにしても、上杉さんと一花遅いねー。花火を全部やる前に、暗くなっちゃうよ。」
四葉のその言葉に・・・
「じゃあ、もう始めちゃおうよ!フー兄達には悪いけど!!あ、でも一応連絡は入れておこう!!」
「そうだね!やっちゃおう!!よーし、全部一気に開封だー!!」
「おー!!」
四葉とリリーはせっせと手持ち花火の準部を始めたのだった・・・
※ ※ ※ ※
そうして、数分後・・・。
「リリー、戻ったぞー・・・って、何食ってんだお前・・・。」
と、風太郎が帰還したことを伝えに来たが・・・リリーは何かを食べていた。
「んぁ、んーいいんあえいー。んんぁいーうおあおん。んぁんぉあい。(あ、フー兄おかえりー。Japanese konamon Takoyaki.)」
「一旦飲み込んでから話せ。」
「・・・んぐ。あ、フー兄おかえりー!Japanes Konamon.Takoyakiだよ!!あと、数パックか残ってるから食べなよ~!」
「お、おう。いただくわ。」
「一花もお疲れ!フー兄から色々聞いたよ!
「う、うん。ふ、フータロー君、autographって、・・・何?」
「サインの事だ。」
風太郎がそう言うと、一花は申し訳なさそうにリリーに目線を合わせ・・・
「えーっと、ごめんね?まだ駆け出し女優だから、サインとかは考えて無いんだ・・・。」
「あ、そうなんだ・・・。じゃあ、一花が本格デビューしたら真っ先に貰いに行こうっと!!」
しかし、リリーはそんな答えに落胆する事無く前向きにとらえたのだった。
「あ、それから花火もう始めちゃってたけど、ごめんね。」
「気にすんな。・・・四葉、お前が花火を買ってたおかげだ。助かったよ。」
その言葉に・・・
「ししし。どういたしましてです!!」
と、四葉は誇らしげな顔をする。そのとき、二乃がツカツカと歩み寄って来る!!
「キミ!五月を置いて、どっかに行っちゃったらしいじゃない!!リリー君と合流した時、「五月が半べそに成ってた」って言ってたわよ!!」
「二乃!その事は内緒って!!」
「わ、悪い・・・リリーも、五月を見つけてくれてありがとな・・・。」
「No problem!それに僕も半分迷子になって親切な人に道案内された途中で、偶然五月を見つけた感じだから!僕に比べたら、皆を見つけたフー兄の方が全然凄いよ!!」
そんなリリーの言葉と対照的に、二乃は強い口調で言葉を続ける。
「あんたに、一言言わなきゃ気が済まないわ!!」
そうして二乃の口から、
「お!つ!か!れ!」
出てきたのは、
「紛らわしい・・・。」
(これが、Japanese
そんな中、一花が五月に申し訳なさそうに声を掛ける。
「五月・・・。」
「一花も、花火しましょうよ。三玖、そこにある花火持って来て下さい。」
しかし、五月は特に気にして無い様な声で花火に誘ったのだった。
「四葉、このポールみたいなのは?」
「それは手筒だよ!ものすっごい派手なんだ!!」
そうして、わちゃわちゃしていると・・・
「みんな!ごめん。私の勝手でこんな事に成っちゃって・・・本当にごめんね・・・。」
一花が、皆に頭を下げたのだ。そんな一花に・・・。
「そんなに謝らなくても・・・。」
「まぁ、一花も反省してるんだし・・・。」
風太郎と、五月はまぁまぁと
「全くよ。なんで、連絡くれなかったのよ。今回の原因の一端はあんたにあるわ。」
二乃は、まだ怒っている・・・と、思いきや・・・
「あと、目的地を伝え忘れた私も悪い。」
と、自らの非を打ち明けたのだ。それに続き・・・他の姉妹からも・・・。
「私は、自分の方向音痴に嫌気がさしました。」
「私も、今回は失敗ばかり。」
「よく分かりませんが、私も悪かったという事で!屋台ばっかり見てしまったので!」
「それを言うなら僕なんかフー兄と違って、迷子探しそっちのけで普通にenjoyしてたからね!!前田に案内されて無かったら、祭り会場で迷子に成ったまま餓死してたかもね!HAHAHA!!」
と、リリーまで何故かドヤ顔で自らの罪状を暴露したのだった。
「リリー君・・・ドヤ顔で言う事じゃ無いわよ・・・。」
「みんな・・・。」
そして、二乃が一花に花火を手渡す。
「はい、あんたの分。」
そんな中、五月が呟き始める。
「お母さんが良く言ってましたね。誰かの失敗は、五人で乗り越える事。誰かの幸せは、五人で分かち合う事。喜びも、悲しみも、怒りも、慈しみも・・・。私たち全員で、五等分ですから!!」
そうして、五つ子と家庭教師コンビは花火を楽しんだのだった。
※ ※ ※ ※
そうして数分後・・・。
「ううーん、・・・
ウトウトと、リリーが舟を漕ぎ始める。
「テイラー君?大丈夫ですか?」
「だい・・・じょうぶ・・・だよぉ・・・。・・・zzz」
「寝ちゃったわね。」
「物凄い楽しそうにしてたもんね、しょうがないよ。」
そう言いつつ、四葉がリリーのフワフワの頭を撫でてやる。
「・・・そう言えば一花は?」
そう疑問を投げかける二乃に、三玖が答える。
「あそこで、フータローに膝枕してる。」
「・・・そう。五月、あんたもあそこのベンチでリリー君を寝かせてあげなさい。」
「ひ、膝枕をしろという事ですか!?」
「そうよ。早くしないと、リリー君が撃沈するわよ。」
「わ、分かりました!」
そうして、五月はリリーをベンチの所まで運び膝枕をしてやる。すると・・・
「おや?そっちも、爆睡中?」
「一花・・・えぇ、久しぶりのお祭りでしたでしょうし疲れたのでしょうね。」
「そっか・・・それにしても・・・。」
「どうしました?」
「いや?なんか五月ちゃんとリリー君を見てると、姉弟みたいだなーって。」
「もう・・・
「そっか・・・、じゃあ私はもう少しフータロー君の寝顔を見ながら写真でも撮っておこうかな?何かあった時に使えるかもだし。」
そう言って、一花は風太郎の寝顔を撮り始める。
「怒られても知りませんよ・・・。」
五月はそう言って呆れ顔を見せた後、自らの膝の上で穏やかな寝息を立てる年下の教師の寝顔を見やりながら、慈しむような表情で耳元に語り掛ける。
「テイラー君・・・今日は迷子の私を見つけてくれて、有り難う御座いました。また来年、一緒に遊びましょうね。」
そう呟く五月の先では、他の三姉妹達が花火を上げて歓声を上げる。
そうして、小規模な花火大会は終わりを告げたのだった。