天才飛び級少年と五等分の花嫁達   作:雨を呼ぶてるてる坊主

13 / 15
人生ゲームと御泊りの御誘い

夜の帳が降りている夕暮れ時。中野家のマンションには、二乃と五月を除く人生ゲームを楽しむ三姉妹とリリー。そして、その隣でやっちまったという顔をした風太郎が居た。

 

 

「よーし!3マス進んだ結果・・・ノーベル生理学・医学賞を受賞!60万ドル獲得!!やったね!次は四葉の番だよ!」

 

 

「リリー君ってば、幸先良いんだね!よーし、私は・・・やったあ!結婚したよ!!」

 

 

「えぇ!?良いなー、僕まだ未婚だよ・・・。はい、御祝儀。」

 

 

「おめでとう四葉。御祝儀どーぞ。」

 

 

「結婚・・・。おめでとう四葉。」

 

 

そうして、リリーと一花と三玖が御祝儀の御金を渡したところで、四葉は風太郎にも声を掛ける。

 

 

「上杉さんっ!私、結婚しました!御祝儀下さい!」

 

 

「えっ?」

 

 

いきなり声を掛けられ、戸惑っている風太郎を尻目に三玖がサイコロを振る。

 

 

「じゃあ、次私の番。・・・スカウトされて女優になるだって。」

 

 

そんな三玖の結果に不平の声が上がる。

 

 

「もー!それ私が狙ってたのに!」

 

 

「ゲームでも、女優に成りたいんだね一花・・・。」

 

 

そう言ってわちゃわちゃしている、四人に・・・。

 

 

「ゲームでも貧乏な俺・・・。ハハハ、ハハ・・・。ってエンジョイしてる場合かー!自分の人生をどうにかしろ!!」

 

 

渇き笑いをしつつも、風太郎からツッコミが入ったが・・・

 

 

「でも、今日は沢山勉強したし休憩しようよ。」

 

 

「もう、頭がパンクしそうです。」

 

 

「そうだよ。無理に疲れてる状態で詰め込んでも逆効果だよ。それに、Haste makes waste(急いては事を仕損じる)って言うでしょ?」

 

 

そんなリリーの言葉に・・・

 

 

「だが、リリー・・・御前も電話の件は・・・。」

 

 

と話そうとしたところで、風太郎の隣に移動したリリーから耳元でストップを掛けられる。

 

 

「それは分かってる。でも、急げば急ぐほどslump(スランプ)に陥っちゃうと思うよ。フー兄が焦る気持ちも分かるけどね。」

 

 

「うぐ・・・だが・・・。(今や、この仕事は俺の為だけでは無くなっている。らいは・・・そして、五人の人生をリリーの協力があるとはいえ背負っていると言っても過言じゃない。俺達は、ゴールに辿り着けるのか?)」

 

 

そう悶々としているリリーと風太郎の様子に、三玖が声を掛ける。

 

 

「フータロー?リリー・・・?なんか、いつもより焦ってる・・・。私達、そんなに危ない?」

 

 

「実は・・・。(どうするリリー?こいつらに打ち明けるべきか?)」

 

 

そう目線を配る風太郎の提案を、リリーは却下した。

 

 

(絶対ダメ!それこそ余計なpressure(プレッシャー)になるでしょ!)

 

 

(だ、だよな・・・。)

 

 

そうして、うんうん唸っていると一花が声を上げる。

 

 

「・・・・・・それなら、私から提案があるんだけど。」

 

 

と、そう言ったところで風太郎の背後から声が掛かる。

 

 

「あー!なんだー勉強サボって遊んでるじゃない。」

 

 

その声の正体は、現在進行形で家庭教師コンビを悩ませる、中野二乃その人である。

 

 

「にっ・・・!」

 

 

「私やる。上杉、あんた代わりなさいよ。」

 

 

そう言って二乃が風太郎のいた所に座ったとき、三玖から疑問が投げかけられる。

 

 

「実は?」

 

 

その問いに・・・

 

 

「いやっ!何でもない!だよな、リリー!!」

 

 

「うん!No problemだよ!!(フー兄、分かってるよね・・・。)」

 

 

(あぁ・・・今回の一件は二乃にだけは知られるわけにはいかない!)

 

 

(もしも知られたら、今以上に勉強を勤しまない!絶対に!!)

 

 

そう二人が目配せしていると、二乃が風太郎の後ろに居る人物に声を掛ける。

 

 

「あんたも混ざる?」

 

 

そこに居たのは・・・。

 

 

「五月・・・昨日は・・・。」

 

 

そう言って、風太郎が五月に声を掛けようとするも・・・。

 

 

「私は、これから自習があるので失礼します。・・・テイラー君。」

 

 

「な、何かな?」

 

 

「分からない所はメールで聞きますので、私の部屋には入ってこないでくださいね。」

 

 

「えぇ!?大丈夫なの!?」

 

 

五月の言葉にリリーは衝撃を受け、風太郎は注意をする。

 

 

「おい!いくら何でも、リリーにその言い方は無いだろう!今までお前に根気強く教えてくれた奴なんだぞ!」

 

 

その言葉に、リリーがストップをかける。

 

 

「待って待ってフー兄!余計に事態をややこしくしないで!分かった五月!分からなかったらメールで聞いて!うん、これでOK!!」

 

 

リリーのその言葉に少しだけ申し訳なさそうな顔をすると、五月は二階に上がっていってしまった。そうして、リビング内が一息ついたところで、二乃がリリーと風太郎を帰そうとする。

 

 

「ほら、上杉。あんたも今日のカテキョーは終わったんでしょ!リリー君ももう夕方なんだから、誘拐とかされない為にも早く帰りなさい。」

 

 

「待って、二乃。心配してくれるのは嬉しいんだけど・・・。」

 

 

リリーが二乃にそう言った時、一花から待ったの声が上がる。

 

 

「待って二乃。フータロー君とリリー君も何言ってるの?約束が違うじゃん。今日は泊まり込みで勉強教えてくれるって話でしょ?」

 

 

一花のその言葉に・・・。

 

 

「「「えっ?・・・ええー!?(What!?)」」」

 

 

と、声が響いたのだった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。