一花の衝撃発言から早数分。リリーは中野家の風呂場に居た。
「うぁ~。体がcreamみたいに
そう言いながら、中野家の風呂を堪能していると・・・。
「リリー君。湯加減どう?」
「その声は二乃ぉぉ~?湯加減最高だよぉぉぁ~。全身から骨が無くなって溶けるぅぅ~。」
「ちょっと大丈夫!?御風呂の中で死なないでね!?」
「No proble・・・ぶごぼべべ・・・。」
「え!?ちょっと嘘でしょ!?上杉ぃぃー!ちょっと来なさぁぁい!!」
二乃はもう一人の家庭教師に、不本意ながら助けを求めたのだった。
※ ※ ※ ※
そうして数分後・・・
「・・・全く、大丈夫か?」
「リリー君ったら、おっちょこちょいだね~。」
「大丈夫?氷枕硬くない?」
湯船に沈んで
「大丈夫・・・丁度良い硬さの枕加減だから・・・。うぅ・・・心配かけてごめんね。」
「全くよ。・・・ほら、スポーツドリンク飲む?」
「Thank you.二乃・・・。んぐっ・・・。ぷは~っ!・・・まさか湯舟と言う物が、あそこまで心地の良いものだったなんて思わなくて・・・。気が付いたら失神していたよ・・・HAHAHA・・・。」
その言葉に、四葉が疑問を呈する。
「リリー君って、湯舟に浸かった事無いの?」
「いや、家にあるはあるんだけど・・・パパは
「ま、マジかよ。流石の俺でも毎日湯舟には浸かるぞ・・・。狭いけど・・・。まぁ、欧米では湯舟に浸かる文化があまりないとは聞くが・・・。」
その答えに、風太郎は
「よし、そろそろ回復したかも。・・・フー兄も入ってきたら?」
「お、おう。そうするわ。・・・無理はすんなよ?」
そう言って、風太郎は浴室に向かって行ったのだった。
※ ※ ※ ※
そうして風太郎が浴室に居る間、何とか回復したリリーが三姉妹に勉強を教えていた。
「よしよし、皆一歩ずつだけど着実に進歩してってるね。」
「本当!?やったー!」
「良かった・・・。」
「まぁ、お姉さん達が本気を出せばこんなところですよ!」
そんな三姉妹に、リリーは苦笑いをしながらバックの中に入っていた抹茶ソーダで喉を潤していた。
「ん~!御風呂上がりのmatcha soda最高だね!体に
「そうだねー。リリー君みたいに
そう言って心配する四葉に・・・。
「きっと、美少年と美少女達の残り湯を堪能してるんだよ。」
と、一花が言った所で三玖が反応を見せる
「お風呂・・・。」
「三玖?もしかして、フー兄の事呼びに行きたいの?」
リリーのその言葉に三玖はブンブンと首を横に振るが、更に一花が追撃を仕掛ける。
「折角フータロー君が居るんだから、積極的にアプローチしなよ~。」
「そうだよ~。四葉みたいにグイグイいかないと、気付いて貰えないよ?」
「な、何の事だか分からない。」
「もー、強情だな~。・・・それにしても、リリー君も私達に教えてばっかりで疲れたでしょ?ちょっと、ベランダにお姉さんと出てリフレッシュしない?」
一花のその提案に・・・
「うん!分かった!」
即OKしたリリーであった。
※ ※ ※ ※
「わぁ・・・満天の星空だね!」
「でしょ~?といっても、リリー君もタワマン住まいだから、そこまで珍しくは感じないかな?」
「え?物凄い感動してるよ?そもそも、あんまり
「え?そうなの?」
「うん!家庭教師が無い日は研究室で研究ばっかりしてるし、
「成程~、
「う~ん。
「おぉ~、研究者って大変なんだね・・・。」
そう感心したところで、一花は本題に切り出す。
「・・・ところでリリー君。一つ聞きたい事があるんだけどさ・・・。」
「え?何?」
「リリー君ってさ、五月ちゃんの事どう思ってる?」
一花がそう切り出すと、リリーは少し間を置いて話し始める。
「・・・ん~。それが最近変なんだよね。」
「変って?」
「ん~、なんて言うか表現しにくいんだけど、五月と話してると少し心臓の鼓動が早くなるんだよね・・・。不整脈かと思うんだけど、生活習慣病にはなって無い筈だしストレスとかも感じて無い筈なんだけど・・・。」
「う~ん。そっか・・・因みに私に対してはどう?」
「え?普通に話せるよ?」
「そ、そっか・・・。(う~ん、多分これ100%五月ちゃんの事ラブっぽいよね。けど、自分の恋心には気づいて無い感じか~。)」
「はぁ~・・・本当にどうしちゃったんだろう。」
そう言ってベランダの手すりに肘をつき、うんうん唸るリリーの頭にそっと手が置かれた。
「んぇ?一花どうしたの?」
「・・・いや?うんうん唸るリリー君が可愛くてつい。」
「もう!子供扱いしないでよ!!」
そう言って頬を少し膨らませるリリーの頬を今度は
「ごめんごめん。・・・ねぇ、リリー君。多分それってさ、恋なんじゃないの?」
「こい・・・?池を泳ぐ魚の?」
「うん。テンプレートな間違いを有り難う・・・じゃなくて、Loveの方だよ。L・O・V・E!愛の方!」
「・・・や、やっぱりそうなのかなぁ。」
「うん!絶対そうだと思うよ!・・・で、どうするの?」
「う~ん・・・ちょっと考えてみる!Thank you!一花!スッキリした!」
「You're welcome!また、相談したいならお姉さんにドーンと任せてよ!」
そうして、一花とリリーは風太郎が風呂から上がるまでベランダで夜風に当たりつつ談笑していたのだった。
二乃に、クビの一件が知られているとも知らずに・・・。
因みに五月ちゃんは二乃の叫び声は聞こえていましたが、リリーに対して自分から「部屋に入ってこないでくださいね」と言ってしまった手前、階下に降りれなかった感じです。内心では心臓バクバクだったとか・・・