二乃推しの方々注意!!
涼しげな夕方の風が吹く時間帯。風太郎とリリーは五つ子が住む部屋のリビングに居た。
「あ!上杉さんだけじゃなくて、リリー君も来たんだね!ゆっくりしてってね!」
「Thank you!四葉!でも、今日は遊びに来た訳じゃ無いんだ。」
「リリーの言う通りだ。取り敢えず、昨日の悪行は心優しい俺がギリギリ許すとしよう。今日は、良く集まってくれた!」
風太郎がそう宣言するも、5人の反応は・・・
「まぁ、私達の家ですし。」
「ZZZ・・・」
「まだ諦めて無かったんだ。」
「・・・・・・。」
「友達と遊ぶ予定だったんだけどー?家庭教師は要らないって言わなかったっけ。」
二乃がそう言うと・・・
「だったら、それを証明してくれ。」
「証明?」
「昨日出来なかったテストだ。少し、リリーのアレンジも加えてある。合格ラインを超えた奴には、金輪際近づかないと約束しよう。勝手に卒業してってくれ。そうだな・・・合格点は60・・・いや50点だ!!」
その言葉に、五つ子達の顔が引き締まる。
「と、まぁこんな感じで今日は振るいにかけるって訳だ。分かったか?リリー。」
「うん。それは分かったんだけどさ、フー兄。」
「うん?」
「さっき言ってた、昨日の悪行って?」
その問いに反応を少し見せたのは・・・
「!」
「・・・二乃?何か知ってるの?」
風太郎に睡眠薬を飲ませた張本人であった。
「・・・・・・。」
「なんで黙ってるの?黙ってたら何も分からないよ。」
「リ、リリー。きょ、今日はテストをしに来たんだぞ・・・。」
風太郎が
「Be quiet.フー兄に話しかけてないよ。二乃と話してるの。申し訳ないけど、時間取らせてもらっていい?」
「う、うす。」
「ありがと・・・二乃、僕は怒ってるんじゃないよ。・・・少なくとも今の所はね。何をしたのか聞きたいだけ。答えて。」
そう言って暫くの間、沈黙が続き・・・
「・・・・・・たの。」
「ん?」
「睡眠薬を・・・上杉に飲ませたの。」
「睡眠薬・・・!?それって勿論、フー兄に処方されたやつだよね。」
「・・・違う・・・けど。」
そのとき、リビングに少しの怒気を孕んだ声が響いた
「はぁ?フー兄に処方された訳でもないのに睡眠薬を飲ませた?一応聞くけど、薬剤師の免許は持ってないんだよね。」
「持ってない・・・。」
「持ってないのに睡眠薬を飲ませたの?分量とかも計らずに?もしかしてフー兄の事を殺す気だったわけ?そもそも、睡眠薬を
そのとき・・・
「違うんだリリー!!」
(上杉!?割り込んで何のつもり・・・?)
「何?違うって。」
「二乃は俺が疲れてそうだったから、俺を無理やり休ませる為に睡眠薬を"飲ませてくれたんだ"!!悪行っていう言い方はアレだ・・・ジャパニーズジョークの一種だ!!」
「え?・・・そうなの?」
「え?フータロー君・・・。」
その言葉に一花が待ったを掛けるが・・・
(頼む!話をややこしくするな!!)
と、風太郎が一花にアイコンタクトをする。
(りょ、了解!)
しかし、そんな言葉に青ざめたのは二乃でもなく・・・さっきまで怒っていたリリーだった。
「え・・・そうなの?・・・ごめんね、二乃。」
「え、え?何で謝るのよ。」
「だって、二乃はフー兄の事を
「え、えぇ・・・(ヤバイヤバイ!滅茶苦茶悲しそうな顔してる!!自分で言うのもなんだけど、悪いのは100%私なのに・・・!!あ、謝らなきゃ!!)」
しかし、二乃が謝ろうとしたところで・・・。
「よしっ!じゃあ、二人ともこの話はもう蒸し返すのは禁止だ!二乃もテーブルに着け!テストやるぞ!!」
「わ、分かってるわよ!」
そう返事をしたは良いものの、複雑そうな表情を浮かべる次女に・・・長女が声を掛けた。
(二乃。少しでも悪いと思ってるのなら、テストくらいは受けよう?それから、二乃を止めなかった私達も私達で反省するけど、自分のしでかした事の重大さが分かったでしょ?)
(えぇ・・・・。)
二乃と一花が話している間、五月が風太郎に確認を取る。
「改めて聞きますが、このテストを合格すれば、貴方とは金輪際関わらなくて良いのですよね?」
「そうだ。」
「・・・分かりました。受けて立ちましょう。」
「・・・よし、皆
※ ※ ※ ※
数分後・・・。
「Okay!It's time to finish the exam!試験終了!筆記用具を置いて!!」
リリーの声と共に、カチャカチャとペンを置く音が響き渡る。
「それじゃあ、採点する。リリーも手伝ってくれ。」
「OK.じゃあ、五月と二乃の採点は僕がやるよ。」
そうして数分後・・・
「Wow!これは・・・ある意味
「あぁ!100点だ!全員合わせてな!とんだミラクルだ!!」
そんな二人の目の前には、疲れ切った顔を見せる姉妹達が居た。
「お前ら・・・まさか・・・。」
風太郎のその声を皮切りに・・・。
「逃げろ!!」
姉妹達は二階に逃げ出した!!
「あ!待て!!」
そんな中、四葉が呟き始める。
「あはは。なんか、前の学校思い出すね。」
「厳しいとこだったもんねー。」
一花が苦笑いをし・・・。
「思い出したくも無い。」
三玖が無表情でそう返す。
「おかしい・・・。勉強したはずなのに・・・。」
風太郎を見返す気満々だった五月はショックを受けた顔をし・・・
二乃が衝撃的な言葉を切り出す。
「そもそも、上杉とリリー君知ってんのかな?私達が落第しかけて転校してきたって。」
そんな中、秀才コンビは一つの答えを同時に導き出していた。
「こいつら・・・。(五人揃って赤点候補かよ!!)」
「