天才飛び級少年と五等分の花嫁達   作:雨を呼ぶてるてる坊主

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料理対決開幕!!

良く晴れた休日の朝。リリーは某大手のコンビニで唸っていた。

 

 

「抹茶ソーダに合うのはcandy*1かsnackか・・・。抹茶だからsweet beans jelly(羊かん)?でも、炭酸系だからpotato chips?うーん・・・。」

 

 

そうしていると・・・

 

 

「両方買ったら?」

 

 

後ろから声が掛かった。

 

 

「うわぁ!・・・なんだ、三玖か・・・。ビックリした。」

 

 

「ごめんね・・・。抹茶ソーダ気に入ったんだ。」

 

 

「うん!最初は罰ゲーム系のdrinkかと思ったんだけど、中々いけるよね!」

 

 

「うん・・・皆飲まず嫌いしてる・・・。今からマンションに向かう途中?」

 

 

「うん!良かったら一緒に行かない?」

 

 

「分かった。一緒に行こう・・・。」

 

 

そうして、二人は並んでコンビニから出たのだった。因みにレジのおばちゃんに「御姉弟(ごきょうだい)?可愛いわねー。」と言われて、両者複雑そうに笑ったのは別の御話し・・・。

 

 

※ ※ ※ ※

そうして、二人はマンション前まで来ていた・・・。戦国武将の話をしつつ、歩き飲み用に買った抹茶ソーダを飲みながら。

記載するのを忘れていたが、三玖に教えを乞うた日からリリーは抹茶ソーダファンに成っていた。

 

 

「それでね、小田氏治(おだうじはる)っていう戦国大名は、自らの居城である小田城を9回も落城させている事から、戦国最弱の大名って呼ばれてるの。」

 

 

「嘘でしょ・・・。でも、逆に言えば鋼のmentalの大名なんだね・・・って、あれ?」

 

 

「どうしたの?」

 

 

「いや・・・あれ・・・。」

 

 

そうリリーが指差した先には、自動ドアの前で何かを叫んでる風太郎であった。

 

 

「なんだこれ!センサー反応しろ!!くそぉぉ・・・あの五人だけでなく、お前も俺の邪魔をするのか!・・・あのー、30階の中野さんの家庭教師をしている上杉と申します。そこのドア壊れてますよ?」

 

 

遂には監視カメラに話しかける風太郎に・・・

 

 

「独りで何やってるの?」

 

 

「フー兄、surveillance camera(監視カメラ)に話しかけても意味無いよ。」

 

 

両者から突っ込みが入ったのだった・・・。

 

 

「今時、オートロックも知らないんだ。ここで、私達の部屋番入れてくれたら繋がるから。」

 

 

「因みに、僕のマンションも同じだからね。間違えないでよ。50階の5009号室、合格の日で覚えてね。」

 

 

「おう。覚えとくわ。まぁ、知ってたけどな・・・三玖、リリー。(スタートから躓いちまった・・・リリーの言う通り、前途多難だぜ。)」

 

 

「どうしたのフー兄?早く行こう!」

 

 

「家庭教師、するんでしょ?」

 

 

「あぁ・・・!!」

 

 

※ ※ ※ ※

そうして3人が中に入ると、二乃を除く3人が集まっていた。

 

 

「おはようございまーす!」

 

 

「Good morning everyone!今日も勉強は・・・一花はしないのかな?」

 

 

「んーそうだね。まだ見学しとこっかな。」

 

 

「そっか!勉強に興味が湧いたら何時でも言ってね!!」

 

 

「リリー君!私は準備万端だよ!!上杉さんもっ!」

 

 

「うんうん!意気込みがあるのは良い事だよ!!四葉!!」

 

 

「テイラー君。今日は生物をお願いします。」

 

 

I got it(了解)!今日も頑張ろう!!」

 

 

「フータロー、今日も日本史教えてね。」

 

 

(んー、小テストのときと比べたらだいぶマシに成ったかもね・・・。後は・・・。)

 

 

順調に今日は進むと思った・・・その時・・・。

 

 

「あ、なーに?また懲りずに来たんだ。」

 

 

上の階から声を上げた人物が居た。それは・・・。

 

 

(この生徒(二乃)だけなんだよねぇ・・・。)

 

 

「どうだい?二乃も一緒に・・・。」

 

 

風太郎がそう呼びかけるが・・・。

 

 

「死んでもお断り。」

 

 

速攻でぶった切られたのだった。

 

 

(んー・・・、この態度は勉強が嫌いだからって言う理由だけじゃない気がするんだよね・・・なぜか、僕はフー兄程嫌われてないっぽいけど・・・。)

 

 

「今日は、俺らだけでやるかー。」

 

 

「はーい。」

 

 

そう四葉が言い、障壁は有るものの何とかなると思った矢先・・・

 

 

「そうだ、四葉。バスケ部の知り合いが大会の臨時メンバーを探してるんだけど、あんた運動できるし今すぐ行ってあげたら?」

 

 

「今から!?・・・えっと、でも・・・。」

 

 

そう言って、遠慮がちに風太郎とリリーの方を見やる四葉だったが・・・。

 

 

「なんでも五人しかいない部員の一人が骨折しちゃったみたいで、このままだと大会に出られないらしいのよ。頑張って練習してきただろうに、あー可哀そう。」

 

 

「そんなのやる訳無いだろ。」

 

 

「やらない・・・よね?四葉?」

 

 

「上杉さん!リリー君!すみません、困ってる人を放ってはおけません!!」

 

 

そう言うと、四葉はテキパキと部活に行く準備をする。

 

 

「嘘だろ・・・。」

 

 

「まぁ、四葉の性格からして予想はしてたけど・・・。」

 

 

「うん、四葉は断れないから。」

 

 

そして、それに味を占めたかの様に二乃は一花に話しかける。

 

 

「一花も二時からバイトって言って無かった?」

 

 

「あー、忘れてた。」

 

 

そして、次に五月に声を掛ける。

 

 

「五月にリリー君も、こんな五月蠅い所より図書館とか行った方が良いよ。」

 

 

「それもそうですね。テイラー君も行きましょう。」

 

 

そうして五月が図書館に行こうとするが・・・。

 

 

「ねぇ五月。今日って結構外暑いから、あまり外に出たくないんだけど・・・。」

 

 

「・・・分かりました。では、私の部屋で勉強しましょう。」

 

 

「う、うん。じゃあ、フー兄も頑張ってね・・・。(出て行かれるよりはマシ・・・これで一勝だよ。二乃。)」

 

 

そうして、リビングには三玖と二乃と風太郎が残されたのだった。

 

 

※ ※ ※ ※

そうして、五月の部屋で勉強を始めたのだったが・・・。

 

 

「テイラー君。イモリって両生類なんでしたっけ?爬虫類(はちゅうるい)でしたっけ?」

 

 

「あー、それは結構ややこしいね。イモリは両生類、ヤモリは爬虫類が正解だよ。因みに爬虫類であるヤモリは肺呼吸で、両生類であるイモリは主に幼生期はエラ呼吸、成体期は肺呼吸と皮膚呼吸をするのも特徴だね。」

 

 

「・・・成程。そう考えると、面白いですね。名前は似てるのに・・・。」

 

 

「英語ではヤモリはgecko、イモリはnewtで結構違うけどね。」

 

 

「うぅ・・・頭がこんがらがってきました・・・。」

 

 

「ちょっと、下に行って休憩しよっか。御腹(おなか)も空いたし・・・。ん?Something smells delicious(何か美味しそうな匂いが)・・・.美味しそうな匂いがするね。」

 

 

「そうですね・・・。行ってみましょう。」

 

 

そう言って良い匂いと共に、食いしん坊コンビは下に向かったのだった。

 

 

※ ※ ※ ※

そうして下に行くと・・・三玖と二乃が台所に立っていた。

 

 

「えっと・・・この状況は?」

 

 

「俺も分からん。何か料理対決が始まった。」

 

 

「えぇ・・・、脈絡も無しに?・・・ねぇ、二乃。」

 

 

「ん?何?」

 

 

「僕も作って良い?」

 

 

「え、別に良いけど・・・。」

 

 

その言葉に、五月が反応する。

 

 

「テイラー君、料理が出来るのですか!?」

 

 

「うん!よく庭でBBQとかしたし、多分出来る!!」

 

 

「冷蔵庫の中にあるのだったら、好きに使って良いわよ。」

 

 

「Thank you!!よーし、頑張るぞー!!」

 

 

そうして数十分後・・・。まずは二乃が作った物は・・・

 

 

「じゃーん!旬の野菜と生ハムのダッチベイビー!!」

 

 

リリーが作った物は、パンの真ん中の切れ込みに大量の牛肉や玉葱が挟まりチーズが掛かった、ボリューミーな料理・・・

 

 

「アメリカ合衆国ペンシルベニア州南東部にある都市Philadelphia(フィラデルフィア)が発祥の料理、Philadelphia cheesesteak(フィラデルフィアチーズステーキ)だよ!!」

 

 

最後に三玖が作った物は・・・。

 

 

「お、オムライス・・・。」

 

 

お世辞にも綺麗な状態・・・とは言えない卵が破けたオムライスであった。

 

 

「わぁ・・・、テイラー君の一口食べて良いですか!?」

 

 

「良いよ!そもそも、五月に食べて貰う為に作った奴だから!!あ、良かったら3人も食べてね!!」

 

 

そう五月とリリーが話す中・・・。

 

 

「やっぱいい。自分で食べる。」

 

 

オムライスの出来が恥ずかしいのか、三玖は自分で食べると言い出し・・・。

 

 

「せっかく作ったんだから、食べて貰いなよー。」

 

 

自らの勝ちを確信しているのか、ニヤニヤと二乃が茶々を入れる。そんな攻防の中・・・。

 

 

「いただきます。」

 

 

風太郎が三玖のオムライスを口に運び、発した第一声は・・・。

 

 

「うん、どっちも普通に美味いな。」

 

 

(貧乏舌のフー兄に、審査員を頼んだ二乃が悪いよこれは・・・。)

 

 

リリーが呆れる中、二乃はそんな訳が無いと突っかかろうとするも、三玖の嬉しそうな顔を見て「つまんない!」と吐き捨て自室に戻ってしまった・・・。

 

 

「うーん。部屋に(こも)っちゃったかー。」

 

 

「もう、遅くなっちまったな。今回は出直すとするわ。まんまと二乃の策に(はま)っちまったって訳だ。」

 

 

「うーん。どうしたら勉強を面白いと思ってくれるのかな?」

 

 

「それが出来たら、苦労しねぇだろ。あいつと分かり合える日が来るとは思えん。」

 

 

そう風太郎が吐き捨てるが・・・。

 

 

「ちゃんと誠実に向き合えば、分かってくれるよ。」

 

 

「上杉君には、難しすぎる課題かもしれませんが・・・。あ、テイラー君。ちょっと良いですか?」

 

 

What happened(どうしたの)?」

 

 

※ ※ ※ ※

それから数分後・・・五月とリリーは買い物袋を持っていた。五月が夕飯の買い出しに行きたいと言ったので、じゃあ僕もと同行したのである。

 

 

「テイラー君、有り難う御座います。荷物持ちまでしてもらって・・・。それにしても・・・失礼ですが、身長の割に力持ちなんですね。」

 

 

「気にしないで!それにStatesに居た頃は、パパの友達とbaseballをしてたから筋肉には自信があるんだ!それにしても凄い量だね・・・。料理担当は二乃が?」

 

 

「えぇ、そうです。私も挑戦はしたのですが・・・分量を多くしてしまい・・・。す、すみません!忘れてください!!」

 

 

そう言うと、五月は自らが大食らいである事を隠したいのかビニール袋を持っていない方の手を振るが・・・。

 

 

「え?何で恥ずかしがるの?」

 

 

「だって・・・(いや)しい女みたいじゃないですか。大食らいなんて・・・。」

 

 

「でも、食べるのは好きなんでしょ?」

 

 

「そうですが・・・。上杉君にも太るぞと言われてしまいましたし・・・。」

 

 

「うーん。でもスタイルは良いと思うから・・・basal metabolic rate(基礎代謝量)、基礎代謝量が多いんだと思うよ。だから、そんなに気にする事は無いと思うし・・・それに・・・。」

 

 

「それに?」

 

 

次の瞬間、リリーが笑顔で爆弾をぶっこむ!!

 

 

「僕は、五月が幸せそうに食べてる姿が可愛いと思うな!!・・・五月?どうしたの?顔が赤いよ?」

 

 

「テイラー君は、遠回しにモノを伝える練習をした方が良いと思います・・・///。」

 

 

「え?」

 

 

そうして、あとは五つ子の部屋に入るだけと思った、その時・・・

 

 

「不法侵入ー!!」

 

 

「・・・!?二乃の声・・・だよね?」

 

 

「えぇ!そうです!!早く向かいましょう!!念のため、警察の番号を打っておいてください!!」

 

 

「OK!!あれ?911*2だっけ!?110だっけ!?」

 

 

「110です!!」

 

 

※ ※ ※ ※

そうして二人が五つ子の部屋に押し入ると・・・。

 

 

「二乃!?だいじょう・・・うわぁ!!な、なに!?五月!?どうして僕の目を手で(おお)うの!?」

 

 

「・・・テイラー君は見ない方が良いからですよ。・・・最低。

 

 

リリーは(つい)ぞ見る事は無かったが・・・風太郎がタオル一枚の二乃を押し倒していたと状況を聞かされた際には、共感性羞恥心(しゅうちしん)でぶっ倒れたのだった。

*1
日本ではcandyっていうと飴を連想するかもだが、アメリカ英語ではチョコなどの甘い御菓子全般の事も指す。因みにsweetsはイギリス英語・・・らしい

*2
アメリカ合衆国の緊急通報用電話番号。警察・救急・消防を呼ぶ事が出来る




次回五つ子裁判開廷
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