ガンダムSEED~オリ主で主要キャラ全員生存ルート爆走記~ え? キラが女の子とか聞いて無いんですけど 作:とーふ@毎日なんか書いてる
(第三者視点)
セナはようやくひと段落し、ブリッジを出てから、少し休もうと廊下を進んでいたのだが、不意に目の前からすっ飛んできたシンに吹き飛ばされた。
「わ、あぁぁぁぁ~」
「っ! セナ! セナ! ごめん!」
「わ、わわ。いえ。大丈夫ですよ」
無重力の影響でクルクル回っていたセナはシンに体を支えられ、何とか動きを止める。
「シン君。泣いていたんですか?」
「な、泣いてなんか無いよ!」
「そうですか? なら良いですけど。泣きたい時には泣いた方が良いですよ。溜め込んでも辛さは消えないですから」
「いや、本当に大丈夫なんだ。もう吐き出してきた後だから」
「そうですか」
セナはシンの言葉を信じて、笑う。
そんなセナにシンは大きく息を吐きながら、セナと共に近くの休憩スペースに入りセナを抱きしめた。
かつて家でやっていた時の様に。
「昔の事を、思い出してた」
「プラントに来た時の事ですか?」
「あぁ。オーブが焼かれて、必死に逃げ出して、プラントに来て……でも、難民だった俺たちはプラントにも居場所は無くて」
「……」
「仕事も無いから、食べ物も最低限でさ。父さんも母さんも俺とマユに、くれて……でも、マユが熱を出しちゃって」
「シン君が走り回りながら薬を探していたんでしたね」
「だから、あの時、セナが手を差し伸べてくれた事、凄く感謝してるんだ。隊長に命を救われて、セナに生きる場所を貰って、だから、俺、ザフトに入って、今度こそ俺が守ろうって、そう思ってたのに。隊長に酷い事、言って、傷つけた」
「しょうがないですよ。分かり合える事もあれば傷つけあう事もあります。それがきっと人間ですから。でも……だからこそ、優しくしたいとシン君も思っているのではないですか?」
「……うん」
「じゃあ、きっとお姉ちゃんも気にしてないですよ。シン君が不器用な事は私もお姉ちゃんもよく分かってますからね」
「セナ……ありがとう」
「いえいえ」
『コンディションレッド発令。パイロットは搭乗機にて待機せよ』
「っ! 行かなきゃ!」
「シン君。気を付けて」
「あぁ! 分かってる! セナも気を付けて!」
「えぇ」
それからシンは自身の機体へと急ぎ、出撃を行う。
そして、通信を繋げながら気合を入れるのだった。
『良い? シン。ルナ。僕たち三人で先制だ。無理はしないでね』
「はい!」
『了解!』
「あっ、隊長!」
『どうしたの? シン』
「いえ。さっきの事」
『うん』
「すみません。俺、隊長に酷い事言って」
『良いよ。気にしてない。あーでも、反省の意味を込めて、今度僕とセナにパフェを奢るコト。良いね?』
「……! はい!!」
『よし。じゃあ、ちゃんと生きて帰ってくるんだよ。ルナもね』
『はい! とは言っても、あんまり成績良くないんですけどね。デブリ戦』
『そこは僕がフォローするから』
『期待してます』
三人は軽く話をしながら、突き進み、その違和感をシンが口にした瞬間、キラが叫んだ。
「……何かおかしくないですか? 隊長。なんで、この状況で向こうは」
『まずい! 罠だ! 二人とも! 急いでミネルバに戻るよ!』
「『えぇ!?』」
瞬間、デブリの隙間からルナの機体に向けてビームライフルが撃たれ、それをキラのザクがシールドで受け止める。
『やっぱりか! しょうがない。シン! 全速でミネルバに戻って、罠だって伝えて! 道は作る!! ルナ! 付いてきて!』
『は、はい!』
「了解!」
シンはスラスターを全開にして、宇宙空間を突き進む。
キラはその言葉通り、三機のMSを牽制しながらシンの進む道を作り、最速でシンは戦場を抜け出す事に成功するのだった。
しかし、シンがミネルバにたどり着いた時には既に、遅く、敵艦の撃ったミサイルによって、ミネルバは岩壁の中に閉じ込められてしまう。
「ミネルバ! セナ!!」
そして、叫ぶシンの元へ敵艦から出て来たMSが迫るのだった。
焦りはミスを呼び、ミスは危機を呼ぶ。
シンは荒い呼吸を繰り返しながら、周囲を確認し、敵機を落とそうと奮闘するが、敵機はまるでこちらの動きが見えているかの様に攻撃をかわしてしまうのだった。
「く、くそっ!」
更に、シンを追い詰める様に、かつて、自分たちが初めて宇宙空間に出た時に現れたMSが戦場に現れ、ミネルバに向けてその大型のビーム砲を向けた瞬間、シンは頭の中にいくつもの思い出が溢れた。
必死に逃げまどい、国を追われた時の事。
プラントの人に冷たい目で見られ、家族だけで震えて過ごした事。
そして、マユが死んでしまうと必死に走り、倒れてしまった道の真ん中で、天使のようなあの子に出会えた事。
あの時の笑顔が頭に焼き付いて、言葉がよみがえる。
『もう大丈夫ですよ』
「やめろォォオオオ!!!」
シンは頭の中で何かが弾ける感覚と共に周囲に居たMSをビームサーベルで破壊しながら、かつてキラが撃退したMSへと迫り、ミネルバに向けて放たれようとしているそのビーム砲をビームサーベルで切り裂いて、爆発させる。
そして、そのままビームサーベルを構えて、敵MSに追撃を仕掛けた。
しかし、敵機は上手くインパルスから距離を取ると、ビームライフルを乱射してくるのだった。
『シン! 無事か!』
「レイ!? 周りの奴を頼む! 俺はアイツを……落とす!!」
シンはビームサーベルからビームライフルに持ち替えると、一気に敵機へと迫った。
しかし、敵機もまた、シンの接近に対して、ドラグーンシステムの様なシステムを使い、複数のビーム砲台を自機から切り離してシンのインパルスへと撃つのだった。
だが、今のシンにはそれすら足止めにしかならず、シンは宇宙空間を自在に動き回ると、自分を撃とうとしているビーム砲に超人的な反射神経で反応し、撃たれる前にそれを撃ち抜いてゆく。
一機、また一機と小型のビーム砲を撃ち落していたシンだったが、ミネルバが岩に埋まった状態から解放された事で、敵機は不利を悟り、デブリに隠れながら消えてしまうのだった。
『シン! 終わったぞ! シン』
「……はぁ……はぁ。レイ?」
『あぁ。俺だ。隊長もルナマリアも無事だ』
「ミネルバは」
『無事だ。まぁ大分傷ついてはいるがな』
「そう……か」
シンは溜め込んでいた息を一気に吐き出して、モニターに映るキラのザクやミネルバを見て、笑った。
確かに自分は守れたのだと。
守っていく力を手に入れたのだと。
そう。理解して、目を閉じた。
『お疲れ様。シン。ミネルバに帰ろう』
「はい」
シンはキラに言われ、ミネルバに帰還するのだった。
そして休憩室でシンはレイ達と共に全身の力を抜きながら、ソファーに倒れこんでいた。
「大丈夫ですか? シン君」
「あー。だいじょーぶ」
「全然大丈夫そうじゃないわね」
「仕方ないだろう。たった一機でミネルバへの攻撃を防いだんだ。それだけの苦労をしている」
「まぁ、確かにね。アタシなんて翻弄されてただけだし。隊長は一人で全員を圧倒してたけど」
「流石……隊長。がくっ」
「シン君!」
「ごめん。セナ。しんどいから傍に居てくれ」
「はい。じゃあ膝枕しますね」
「たすかる」
「アンタ。隊長に見つかったら怖いわよ」
「大丈夫ですよ。その時は私がシン君を守ります」
「……それで止まるなら良いですけど」
「シン。強く生きろ」
「墓参りには行ってあげるわ」
レイやルナに慰められながら、シンはセナの足の上で目を閉じた。
信じられない程の力を出したあれは何だったのだろうかと考えながら。
特に公式設定では無いですけど。
パトリック・ザラが議長だった頃のプラントは選民思想が強く、排他的だったんじゃないかなと。
特にオーブから逃げてきたコーディネーター。まぁ、ナチュラルなんかと一緒に暮らしていた人間なんてプラントの一員と認めなかったんじゃないかなと思いました。
だからこそ、原作DESTINYの始まりで、オーブからの避難民が軍人になってたり、兵器工場で働いてたりしてるんじゃないかなって。
ちなみに、この話で出てくる過去の話は外伝の PHASE-47.1『ここから始まる運命』 でもセナ視点ですが、あります。
https://syosetu.org/novel/346500/5.html
あぁ、そうそう。
本編とはまるで関係ない話なんですけど。
感想ありがとうございます!!
めっちゃ嬉しいです!
リアルの世界では人と会話する機会が少ないもんで。
こういう場所で話が出来るのは嬉しいですわね。
なので、感想まだ書いた事ない人も、書いてみて良いのよ?(チラチラ
どんな感想でも、ウエルカムですわよ。
ほら! 本命の作者さんにコメント書きたいなって思っても、いきなり書くのはハードルが高いじゃあないですか!
だから、まずは練習という事で、どうでしょう?(必死)
私は良いと思いますけどね。
うん。
|д゚)