ASーエンジェリック・ストラトスフィアー   作:枯田

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第61話「モテ(  )ない男たち」

帰郷してから三日目の朝。

シャルロットは開発部の宿泊施設を出て、開発室へと向かった。

今日か明日あたりにはISを装着してのテストもあるので進行状況が気になるし、何よりセシリアの助言もあったので、見学させてもらうことにしたのである。

科学者とは思えないほど荒っぽい丈太郎や、わりとインテリな雰囲気の数馬は、なよっとした従兄弟とは対極にいるので、近づいてこないのは確かだろうと思ったのだ。

そんなことを考えながら廊下を歩いていると、丈太郎と数馬の姿を見かけた。

どうやら丈太郎は電話をしているらしい。

 

「たまげたなぁ。まさかそんなことになるたぁな」

……

「身体のほうは問題ねぇんだな。そんならいい」

……

「今、こっちゃぁ手が離せねぇ。篠ノ之に頼んどいてくれや」

 

相手の声は聞こえないので何を話しているかわからないが、何か問題でも起きたのだろうかとシャルロットは思う。

なんとなく声がかけづらいので待っていると、丈太郎は自分の首輪をビシッと叩く。

 

「効いたろ?」

……♪

「面倒かけてすまねぇな。詫びはすんぜ」

……♪、♪

「おぅ、そんじゃぁな」

 

そういって丈太郎が電話を切ると、数馬が話しかける。

「一夏のお姉さんからだったんだろう。なんの用だったんだ、蛮兄?」

「いや弾のことでな。あの野郎、コアに寄生されたんだと」

「寄生っ?」と、シャルロットは思わず声を出してしまう。

すると二人がこちらを向いてきた。

「おめぇか。はええな」

「おはよう、デュノアさん」

「あ、おはようございます。でも今の話って?」

そう問いかけると「ここじゃぁな」といって、丈太郎はシャルロットと数馬を別室へと連れて行った。

話を聞いたシャルロットは、心底驚いてしまう。

「コアが単体で?」

「らしぃ。俺も初めて聞いたぞ、こんなこたぁ」

「なんというか、弾も苦労してるな」

そういって苦笑いする数馬に、シャルロットも釣られて苦笑してしまう。

弾という人物については面識がないが、数馬同様に一夏や諒兵、そして鈴音の友人だと聞き、既に親近感を持っていた。

「姉のほうの篠ノ之が言うにゃぁ、似たような連中がいる可能性もあるし、独自のネットワークを構築してる可能性もあるみてぇだ」

「ISのコア・ネットワークとは違うんですか?」

「基本的にゃぁ機械のISと違って、コアが脳に直結してる可能性があるかんな」

「それで検査になったのか」

「そういうこった」

そんな身の上になってしまった弾という人物には少なからず同情してしまうが、目下のところ悩みは天狼に作らされた自分のASの画像情報らしい。

「お人形さん連れて歩いてるって言われたりとか、幽霊に憑り付かれたとか思ってて、落ち込んでたっつってたぞ」

「アホか、あいつは」と、呆れ顔の数馬。

「いや、まあ、悩む人は悩むんじゃないかな」と、シャルロットは再び苦笑いしてしまう。

鈴音の肩に猫鈴がいるのは大して気にならなかったが、一夏の頭の上にいる白虎や、諒兵の肩に乗っていたレオはやっぱり気になってしまったからだ。

あらぬ噂が立ってしまうと不安になるのも仕方ないだろう。

「ま、とりあえず意識を乗っ取られる心配はねぇみてぇだ」

「そうなんですか」

「個性が『内気』らしい。同類、つまり共生進化したやつとしか話さねぇとよ。弾は肝が据わりゃぁ、気はしっかりしてっかんな」

「そうか」と、数馬が安堵の息をつくのを見たシャルロットは、なんだかんだと友人を心配する姿になんだか嬉しくなってしまった。

友人を大事にしている証拠だと感じたからだ。

「で、どうした?」と、いきなり丈太郎はシャルロットに尋ねてくる。

「えっと、僕も兵器開発の勉強してるから、見学させてもらいたくて」

とりあえずはセシリアのアドバイスに従って、そう頼みかける。

「ケツ叩かれてっからなぁ。俺ぁ応対できねぇんだが……」

「あ、それはわかってます。近くで見させてもらえないかなって……」

とにかく従兄弟のジョスランから逃げたいので、シャルロットは必死だった。

何とか見学させてもらいたいと頼み込む。

「しゃぁねぇな。いや、ちょうどいいか」

意外な言葉が出てきて、シャルロットは少し驚いてしまった。

ちょうどいいとはどういう意味なのだろう。

やはりテストパイロットが必要なテストは近いのだろうか。

「いや、それもあんだが、数馬、ブリューナクについてデュノアに説明しとけ」

「俺がか?」

「テストんとき、戸惑わねぇようにな。しっかり説明するにゃぁそれなりに勉強してる必要がある」

「おめぇの勉強にもならぁな」と、丈太郎はいう。

そういわれては断らないわけにもいかないと、そう考えた数馬だが、シャルロットに上手く説明できるかどうかは不安もあるようだ。

そのためか尋ねかけてくる。

「俺でかまわないか?」

「とんでもないっ、ものすごくありがたいよっ、お願いしますっ!」

むしろ天の助けだとシャルロットは思いっきり頭を下げるのだった。

 

 

シャルロットは社内の休憩所で数馬からブリューナクの説明を受けることになった。

収束荷電粒子砲。

コードネーム『ブリューナク』は分類上はそうなるとセドリックがいっていたことをシャルロットは思いだす。

荷電粒子砲とは、荷電粒子、いわゆるイオン化した原子、もしくは素粒子を亜光速まで加速し、砲弾として撃ちだす兵器だ。

現代の科学では技術そのものはあるのだが、推定される必要な電力量があまりに大きく、実現が難しいとされていた。

無論、ブリューナクと名づけられた対『使徒』用兵器も使われる電力量は桁が違う。

数馬曰く、それに関しては現在ISを動かしているエネルギーを使うという。

「ただ、何発も撃てるわけじゃない」

「だろうね。つまり一発一発を大事に撃たないといけないんだ」

荷電粒子砲そのものは知識の中にあったシャルロットだが、改めて説明してもらうことにした。

これは数馬にとっても勉強になるからだ。

「でも、それを収束なんてどうやるの?」

「ブリューナクは別の言い方をすれば荷電『分子』砲になるそうだ」

要は砲弾そのものをいじっており、加速後に原子や粒子を連結していると数馬は説明する。

「砲弾となる粒子そのものをいったん十三発発射してから砲身内部で螺旋構造を使って棒状に連結、槍を形成して撃ちだしているんだ」

「だから収束なのかっ!」

「そういうことだ。一発のエネルギーではなく『砲弾』の貫通力を高くしてあると思えばいい」

荷電粒子砲そのものが、実現の難しい兵器であるにもかかわらず、その上を行っていることにシャルロットは素直に驚いた。

父、セドリックが第4世代兵器というのも肯ける。

そしてそれだけのものが作れるということに、さすがに高名な博士であると感心した。

「一応、ISで使えるように小さくはしてあるが、今のサイズが限界だそうだ。蛮兄はむしろ、各基地の砲台か自走砲として使うほうがメインになると考えているらしい」

「そうだね。動かすのが大変そうだ」

「取り回しに気をつけないと逆に的になる。そのあたりも気をつけてくれ」

「うん」と、シャルロットは真剣な表情で肯いた。

同時に、楽しかった。

お互いに同じような道を目指しているせいか、数馬の説明する姿には真摯なものを感じたし、自分も素直に聞くことができたからだ。

とはいえ、疑問も生まれた。

確かにすごい兵器なのだが、エンジェル・ハイロゥに触れたことのある丈太郎ならば、オーバーテクノロジーに近いものも作れるのではないかと考えたからだ。

すると、意外な答えが返ってくる。

「蛮兄は自分は臆病者だといっていた」

「えっ?」

「……作れないわけじゃないが、今の人類にオーバーテクノロジーを伝えれば、『戦後』にどうなるかわからないといっていたんだ」

つまりはISとの戦争の後ということだ。

とんでもない兵器によって世界が変わってしまうことは、ISが証明している。

そこにさらにとんでもないテクノロジーを登場させればどうなるかなど考えるまでもない。

今度は、人と人とが争うだけだ。

「ノーベルの話は知ってるか?」

「もちろん。ノーベル賞はそもそもダイナマイトを発明したことで得た富が元になってるんだし」

 

発明家アルフレッド・ノーベルについて語るのは難しい。

そもそもが爆薬開発者なのだ。だが、その後に安全に使えるダイナマイトを発明し、巨万の富を築いたという。

現代に残るノーベル賞は彼の財産を運用して得られる利益により供されている。

 

「ダイナマイトは本来は土木工事などの安全な利用を前提として使われるものだった。しかし、いまだに爆薬が利用される中でもっとも多いのは……」

「兵器だね……」

大量破壊兵器に分類されるものは多々ある。実は毒などもこの分類に入る。しかし人がイメージする原点を考えればダイナマイトといえるだろう。

「そうか。博士は悪用を恐れたんだね?」

「ああ。兵器開発者は死の商人といわれる。それは仕方ないとしても、作ったものとして責任が取れるかどうかわからないものは作らないそうだ」

ゆえにあくまで現代の技術で開発可能な兵器としてブリューナクを開発したという話を聞いたと数馬は語った。

「科学者は知識の探求のために様々なものを作ってしまう。だが、だからこそそれを人のために使う努力をしなければならない。作って終わりではないといっていたんだ」

「そうだね。開発者を目指す以上はちゃんと覚えておかないと」

「お互いにな」

そういって笑った数馬に、シャルロットも笑い返す。

少なくともここに同じ道を志す仲間がいる。

それはとても嬉しいことだと考えたからだった。

 

そこに。

「やあ、シャルロット」

(うげ)と、思わずそんなことを考えてしまうような声がかけられて、シャルロットは一瞬顔を顰めた。

「おはようございます」

現れたジョスランにすぐに笑顔を作って応対する。

そんな彼女を訝しげに見る数馬だが、シャルロットは気づかなかった。

「昨日はどうだった?」

「父とは問題なく挨拶できましたよ」

(呆れた無神経だなあ、もう)

さすがに気にせず話しかけてくるとは思わなかったと、シャルロットは内心で毒づく。

もっとも冷静に観察してみると、シャルロット以外を認識していないように見える。

つまり数馬を見ていないのだ。

完全にシャルロットの誤算だった。

「朝食は?」

「いただきました」

「なら、少し散策でもどうかな。息抜きは必要だと思うよ」

「すまないが」と、数馬が声をかけたことで、ようやく気づいたらしいジョスランが振り向く。

「えっと、君は誰?」

「蛮場博士のアシスタントをしている者だ」

「バンバ?」

(うちの会社で今すごく大事な開発してる人を知らないのっ?)

重役になるなどという人間がまさか、今、開発のメインを張っている人間の名を知らないとは、とシャルロットは呆れてしまう。

だが、気にせずに続ける数馬にシャルロットは気にしていないらしいと安心した。

「ちょうど今、開発中の兵器の説明をしていたところだ。少し待ってもらえないか?」

(がんばって数馬っ!)

内心では大声で声援を送るシャルロット。

二人で散策など何の拷問かと思うので、かなり必死に応援していた。

だが、シャルロットの期待に反して、ジョスランはどこか相手の顔をうかがうように、だが睨め上げるような視線でいってくる。

「あの、君って空気読めないのかな?」

「どういうことだ?」

「少しくらい融通効かせないと嫌われるよ」

要するに邪魔だから消えろといっているのだとシャルロットは感じた。

(……お前が空気読め。この○×△野郎)

とても人には聞かせられないような言葉で毒づいた。

だが、次に聞こえてきたセリフに思いっきり焦ってしまう。

「確かに友人たちにも空気が読めないとはいわれるが」

数馬の友人関係の中でバランサーとして動いていたのは弾なので、数馬自身はそのあたりの機微はそこまで聡くはない。

とはいっても、半分以上は冗談なので、あまり気にしてもいなかった。

実際、彼なりに考えた行動を一夏や諒兵、鈴音、それに弾が糾弾するようなことをしたことはない。

どちらかといえば「無理するな」といった意味でいわれるほうが多かったのだ。

それでもストレートに「嫌われる」などといわれれば気にしてしまうのは人の性だろう。

(わーっ、空気なんて読まないで僕の心読んでぇーっ!)

いきなり無茶なことを願うシャルロットだった。

必死な眼差しで、ジョスランに見えないようにしつつ、数馬に訴える。

それを見た数馬は。

「いや、今、開発している兵器は人類の存亡に関わるものだ。これより優先されることはそうないだろう」

「え、ちょっと……」

「すまないがテストは明日を予定している。そのためにもしっかりレクチャーしておく必要がある」

後にしてくれ、と、そういって自分を促してくる数馬に、シャルロットは内心嬉々として従ったのだった。

 

 

二人でラウンジから開発室へと向かう。

すると数馬のほうが先ほどの一件について尋ねてきた。

実のところ、見学したいといったのは方便で、数馬を虫除けにするために利用したのだから、シャルロットは心から申し訳ないと思い、頭を下げた。

「ごめんなさい。正直、声をかけられたくなくて……」

事情を説明するシャルロットに、数馬は気にするなという。

「君の精神状態を良好に保つことも重要だ。まあ、嫌いなやつと二人きりなんて俺でも勘弁願いたいし、気持ちはわかる」

「僕だって相手は選びたいよ」

社長令嬢だし、何より父セドリックが実のところ自分の意志で政略結婚を選んだこと、母が立場上は愛人であったことを考えても、自分にそういった自由はあまり与えられないことは理解できる。

それでも、結婚相手になる人くらいは確かに自分で選びたかった。

「だから助けてくれてありがとう。ちょっと焦っちゃったよ」

「あんな目で見られてはな。狼に囲まれてる子羊はあんな感じだろうと思ったぞ」

「あいつ、狼っていうほどカッコいいなんて思わないよ」

なんというか、いやらしい下心を感じるので、まさに人間なのだろう。

そんなことはともかくとして、本当に心底からシャルロットは安堵していた。

そんな彼女に数馬が助言してくる。

「君の父さんに頼んで、しばらく来させないようにすべきだ」

「う~ん、IDは勝手には消せないしなあ」

「デュノア社とて、安全ではないんだ。いやここはむしろ一番危険な場所だ」

フランスはまだ覚醒ISが襲来していないが、逆にここで兵器開発していることを知られたら襲われる可能性は高いのだ。

そんな状況で、ISを抑えられているシャルロットの精神状態を悪化させるのは得策ではない。

「そういった理由をいえばしばらく自重するだろう」

「そうだね。よかった解決策が見つかって」

命の危機だといえば、少しは自重するだろう。

というか、社内をうろうろされるとうっとうしいことこの上ない。

開発室についたら電話でセドリックに伝えて、忠告してもらおうと決める。

そう思うと、シャルロットは精神的に余裕ができたのか、ふと、気になったことを尋ねてみた。

「数馬は付き合ってる人とかいないの?」

「あいにく俺はモテないからな」

空気が読めないといわれるのはある意味では的を射た言葉だと苦笑する数馬に、シャルロットは首を傾げる。

「俺たち四人、俺と一夏と諒兵と弾の中では一夏がダントツでモテた」

「へえ」

「おかげで弾が気にしてモテるためにバンド組もうとか言い出したくらいだ」

実際のところは、数馬としては付き合いの意味が大きく、弾のようにマジメにやってたわけではない。

それでも別に自分がモテる男だとは思っていないらしい。

「何でだろう。諒兵や数馬を見てると一夏に劣ってるとは思わないけど」

「さてな。そこらへんが空気が読めないといわれる理由でもあるのだろう」と、再び苦笑する数馬。

とはいえ、シャルロットとしてはさりげなく自分を庇ってくれたところを見ても、数馬は十分いい男だと思う。

一夏や諒兵だって格好良かったのだ。

弾は会っていないのでわからないが。

だから、ふと思った。

 

(ひょっとしてモテないんじゃなくて、『モテ(ることに気づいて)ない』んじゃないかなあ?)

 

一夏もかなり鈍いのだから、そういった欠点が伝染してしまっているようにシャルロットが感じていると、そういえば、と数馬が尋ねかけてきた。

「諒兵はどうなんだ。一夏は女子校なんていったらモテすぎて苦労すると思うが」

逆に女子を敵に回していないかと心配しているらしい。

そんなことはないとシャルロットは否定した。

「嫌われてるってことはないよ。まあ、目つきが鋭いし荒っぽいとこあるから苦手にしてる子はいるみたいだけど」

「そうだな。会ったころのあいつは本当に狂犬だったし」

(あ、数馬も知ってるんだ)と、シャルロットは納得する。

とはいえ、諒兵といえば、夫婦宣言したラウラの存在を思い出してしまう。

どうせなら話しておこうと諒兵とラウラのことについて説明した。

「また極端な子に好かれたな、あいつも」

呆れた顔をする数馬に、シャルロットは苦笑いを返す。

ただ、だからこそ思う。

「諒兵のこと好きになった子もいるんだし、数馬も自信持っていいと思うよ」

「ありがとう、デュノアさん」

「シャルでいいよ。友達はみんなそう呼んでくれるから」

数馬も、もう他人ではないのだから、親しく呼んでほしいと笑いかける。

「わかった。ありがとう、シャル」

「どういたしまして」

慣れないのか、いまいち不器用な笑顔がなんだか少し可愛らしく見えたシャルロットだった。

 

 

 

 




閑話「独身と妻帯者」

日本、IS学園。
「女から夫婦宣言とかどういう了見だゴルァッ!」
「こっちゃあ苦労してんだよドアホッ!」
『がんばれ、にぃに』
『まあ、わかってはもらえないと思いますけど』
華麗な足技の応酬で見事な格闘戦を見せる諒兵と弾の姿があった。
応援するエルに対し、レオはため息をついているが。
発端は、ラウラに「だんなさま」と呼ばれたことを諒兵に問い詰めた弾が、理由を聞いてキレたためである。
「弾とやらは本当に強いな。たいした技のキレだ」
「まあね。一夏や諒兵と互角に戦えるの弾くらいだし」
ラウラ、そして鈴音がのんびりと眺めている。
「こういうのも懐かしいなあ」と、一夏も感慨深げだ。
『男は殴り合って友情を確かめるのニャ』
『蹴り合ってるよ?』
うんうんと肯く猫鈴に白虎が突っ込んでいる。
他愛のないケンカなので、三人プラス二名に止める気はないらしい。
傍で真耶がおろおろしており、千冬がこめかみを押さえているが。
「聞いたぞてめえッ、最近ちっぱいスキーとかロリコンとかいわれてんだろッ、まんまだぞあの子ッ!」
「どこのどいつだッ、んな不名誉な噂流してやがんなあッ?!」
そんな叫びを聞いた鈴音はそっと顔を背けたのだった。




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