くせの激しいまほろがマネージャーのある発言により決断を...!
まほろの求める答えとは?

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第1話

「...はい、お願いします。」

「気になったので。」

ぽつぽつと会話する。相手ももちろん職業柄、話すこと自体慣れているだろう。

まほろも話すことは慣れているが、今からやることは初めてのこと。

まほろの生涯、初めての挑戦。そして、マネージャーを見返すため!

 

 

先日、事務所にて。

まほろはマネージャーと次回の仕事について資料を合わせながら相談していた。

役について、今回のコンセプト、仕事仲間等々。

そんななか、ふとマネージャーの言葉が気になった。

「いやぁ~最近入ってきた新人の人、すごい美人だなぁ。髪もストレートできれいだし。」

「...。」

「まほろは、この人どう思う?」

「...別に。いいんじゃない?」

「そ、そう。」

ストレート...ね。まほろもストレートにしたらきれいって言われるのかな。

やったことないし、気になるな...。

マネージャーが資料に目を通す中、ポケットからスマホを取り出し、密かに美容院の予約を取った。

 

そして、今に至る。

美容院にて。縮毛矯正が始まった。縮毛矯正とはまほろみたいなくせっ毛をとある薬品を使って直毛の状態を固定すること。これで半永久的に直毛になるし、マネージャーもきっと見返すはず...!

縮毛矯正には工程が多く、乾かす時間もかかるので2、3時間かかってしまった。

美容院の扉を越えたとき、まほろは新しくなった。新しいまほろ、新しい髪型。初めてのボブ。

初めての直毛に、不安を感じながらも事務所へと向かった。

いつもより足が軽い感じがした。新しくなったという新鮮さか、それともマネージャーになんて言われるかの期待かわからないが、心のどこかでなにか楽しんでいるということはわかった。

事務所の手前、事務所から出てきた絢と出くわした。

絢はまほろを見るなり、驚き、目の瞳孔が開きっぱだった。

「ま、まほろ...だよね?」

「そうだけど。てか、どう新しい髪型。似合ってる?」

「似合ってるけど...。その、意外っていうか。まほろってそういうことするんだって。」

「それは、マネージャーが...!」

「...?」

「な、なんでもない!ともかく、まほろはマネージャーに用があるから!」

少し恥ずかしくなって足早に事務所の中に入った。

理由を説明しようとすると、どこかモヤモヤして、言いたくなかったから。

ドアを勢いよく開け、コーヒーを注いでいるマネージャーを呼んだ。

「マネージャー!!」

「ん?まほろ?」

マネージャーはまほろを見るなり、目が離せなくなったのか、注いでいたコーヒーが溢れ始めていた。

溢れてきたコーヒーが手にかかったことでやっと現実に気づき、熱さに反応していた。

「もう、なにしてんのよ。」

床と手にかかったコーヒーを拭いてあげ、席についてマネージャーを落ち着かせた。

「まさか、ここまで驚くとはね。」

「そりゃ驚くよ。だってまほろがいつものまほろじゃないんだもん。」

「てか、どうなのよ。」

「え?」

「似合ってる?きれい?どうなの?」

「似合ってし、きれいだよ!」

「そう...ならよかった。」

マネージャーの言葉を聞いてやっと心のモヤモヤが晴れた気がした。

最初からまほろはこれが聞きたかったのかな。

「もしかして、まほろって前に私が言ったの気にしてた?」

「まぁ...そうだけど。」

「もしや、ヤキモチ?」

「うっさいわね!マネージャーにきれいって言ってもらいたかっただけ!それだけ!」




御読了ありがとうございます。
作者の麻歌論です。
今回は髪の毛に関する話ということで。実は私もくせが激しく、定期的に美容院で縮毛矯正を受けています。いざ、終わると新しい自分になれた気で、新鮮な気持ちに毎回なれます。

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