悪を殺す少年。いつか悪になって自らを殺すだろう。

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第一話『チ〇ポが本体の男たち』

 

 

 第一話、チ〇ポが本体の男たち

 

 

 いつも通りの日常だった。

 それが、どうして、なんで、こうなってしまったんだろう。

 私は複数の男に取り囲まれ、朝ママのご飯を食べた口のナカを白く穢され、自分以外に触れられたことのない胸を揉みしだかれ、果てには幼馴染の男の子に、好きな人に捧げるはずだった純潔を、知らない格好良くもない気持ち悪い気色悪い気味悪い不衛生でキショくて本当にキモい男に奪われた。

 

「ぁあ…………ァア……っ、ぁぁああああああああああああああああああああああああああ!!!!???」

 

「うるせぇぞ!! ぶっ殺されてぇのか!? あぁ!? おい!」

 

「やだぁっぁあ.やだぁぁ……ままぁ……! ぱぱぁ……! ぁぁぁぁあああっあああああああ……!!」

 

「ッ、だからガキはイヤなんだ。オトナを舐めてやがる、おい、こいつの舌ちょっとナイフで切って黙らせよう……ぜ…………おまえら?」

 

 死にたい。死んでしまいたい。消しまいたい。なんだったんだろう。何の為に、なんで、どうして、どうして、どうして! どうしてっ!! どうして私だったのか。どうして、なんで私なのか。もっと綺麗な子なんていくらでもいるだろう。もっとかわいい子だって、もっとそういうことが好きな子だって、いたはずだ。なのに、なんで。

 

「ぁあああ……あァぁッァァァア……ぁぁ…………っ……っ……!!」

 

「――大丈夫? どこか痛いとこはある?」

 

「………………っ……っ」

 

「ごめん……こういう時、なんて声をかけたらいいかわからない。でも、大丈夫だよ、大丈夫。最低最悪のクソ野郎どもは、絶対に赦されちゃならない悪人は、君の分までボクが虐めるから、だから、どうか泣かないで。こんな奴らの為に泣かないで。――その代わりに怒って。憎んで。殺したいと願って。苦しめたいと、復讐したいと、仕返しをしたいと望んで。そしたらボクが――――君の願いを叶える悪魔になってあげる」

 

「……………………ころして……………………にどと、こんなことできないように、産まれてきたことを後悔するくらい、苦しめて、コロしてッ!!!!!」

 

「…………わかった。これ、君の服。それじゃ――――帰ったらニュース見てね」

 

 その日は、どうやって帰ったか覚えていない。

 でも、私はもうその日あったことなんて忘れて暮らしている。

 それまでと何も変わらない日常を。

 

 いいや、一つだけ変わったことがあった。

 

 

 少しだけ神様を信じ始めたことだ。

 

 

◆◇◆

 

 

「ねぇ、どうしてお前は生きてるの?」

 

「ほぇ、ここ、どこ…………おれ、なにして」

 

「ねぇ、答えてよ。お前は、なんで生きてるの?」

 

「なんでって、そりゃ、産まれたから……」

 

「なぜ、お前みたいなクズが生まれてきてしまったの?」

 

「……親父が、クソ野郎だったから」

 

「お前の父親が悪いの?」

 

「親父が、母さんを痛めつけて、おれの幼馴染も痛めつけて、でも、母さんも幼馴染も父さんから離れたがらなくて……おれ、しおりのこと好きだったんだけど、俺、見てもらえなくて、俺、母さんを助けようとしたんだけど、見てもらえなくて」

 

「……」

 

「だからおもったんだ、父さんみたいになれば、おれ、もうこれ以上苦しまずに済むのかなって……そしたら、クラスのオンナとヤれて、幼馴染とも付き合えて、父親はくすりで捕まって、母さんは病院行っちまって、金もねぇし、学校にも行けなくなって、路地裏で死のうとしてたら、友達に誘われて、友達んちで暮らすようになって、毎日、楽しくて、そしたらいつの間にか……こうなってた」

 

「後悔してる?」

 

「…………わかんない。楽しかった。楽しかったんだ。わるいことするのが、楽しかった…………」

 

「うん、お前もクソ野郎だ。周囲も環境も関係ない、お前はお前が選んでこうなった。だから、報いを受けなきゃいけない」

 

「むくいってなんだ」

 

「――こういうことだよ」

 

「――ッ、あギッいギャァァァァぁアアアアアァァァァッあぁぁアアアアア!!!!!! いたいいあちいああいいあちあたい!!!」

 

「痛いだろ。苦しいだろ。辛いだろ。」

 

「ひっ、ひっ、はふっ、はっぁ、はっ、はひっ、ひっ、ひぃぃっっ、はぅぁ…………っっっつい、あついっ、あついっぃ」

 

「大丈夫、すぐには死なせない。ちゃんと、産まれてきたことを後悔させる」

 

「がぁぅァァァアアアアアアアアア!!! あああああああああああああああああああああッ!!!!!!」

 

「お前の体ぜんぶがゴミだ。ぜんぶ、ぜんぶ、ゴミだ。生きる価値も、再生する価値も、産まれる価値もないゴミだ。お前なんて産まれてきちゃいけなかった。お前は何の価値もないただのゴミだ」

 

「はぁぁぁあああぁっ、ァァァァアアアアアアアアアアア!!!!!」

 

「ボクはお前に死んで欲しい。死ね。苦しんで死ね。誰の為でもない世界の為に死ね」

 

 生殖器を切り落とし、生きたまま睾丸を潰し、その腹を死ぬまで蹴り潰す。骨盤も肋骨も折れて砕けて腸を踏み潰した頃、男は泡を吹いて死んだ。その汚い面に吐しゃ物と涙をなぞらえて。

 

 

「胸くそ悪い」

 

 

 日本人離れした悪魔はそう締めくくった。

 

 


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