アクシズ教の不真面目神父   作:全智一皆

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番外編 オリジナル魔法解説

 

・伝承魔法(でんしょうまほう)

正しくは神父の祖父が開発した魔法であり、神父はそれを引き継いで使っている。

異世界に送られてきた日本人達の『○○と言ったら○○』というイメージによって、強力なモンスターが生み出されるという法則を、神様の援助無しで見つけ出した祖父によって開発された魔法。

神話や伝承と因果関係があるものに、その神話や伝承のイメージ通りの効果を付与する魔法であり、しかもその効果は100%。要するに、神殺しに関連するのであれば『神に致命傷を与える事が出来る』のではなく、文字通り『神を殺す事が出来る』能力を得る事になる。

分かり易く言えば、『とあるシリーズ』に登場する魔術理論『偶像の理論』の進化版である。

 

簡単な例を挙げるならば、『蠍の毒に伝承魔法を用いる事で、英雄オリオンを殺したヘラの蠍の毒にする』といったもの。

 

また、その応用として相手に『伝承を押し付ける』事で弱体化させる事も可能であり、神父の祖父であるウィンチェスターはこれを使って、オークに『モンスター』という既存概念に加えてベーオウルフなどの英雄詩から『悪霊』という伝承を持ってきて押し付ける事で、聖水銀弾を効果抜群のものにした。

 

神父は未だ伝承魔法を使いこなしてはおらず、ウィンチェスターからも「伝承魔法の方はまだ未熟」と言われている。

 

・名も無き浄化魔法

第二十一話「たった一つのシンプルな答え」で神父がハンスに使用した、型月作品に登場する『洗礼詠唱』を模した浄化魔法。

使用者の独白を鎮魂歌の歌詞とし、それを詠唱として代理させる事で魔法へと昇華させただけの代物であり、神父は名前も付けていない。

しかし元ネタの通り、邪なる者や魔に属する者へは効果抜群であり、ハンスはこれによって地獄の炎で身を焼かれ続けているかの様な激痛と苦痛を味わい、さらには碌に動く事も出来ずにいた。

 

・詠唱文

「暗(くら)き死(し)には安(やす)らぎを。安(やす)らぎの果(は)てに旅立(たびだち)ちを。我等(われら)は祈(いの)り、赦(ゆる)しを請(こ)い、憐憫(れんびん)を捨(す)て、彼(かれ)が主(しゅ)の下(もと)へ辿(たど)り着(つ)く末(すえ)を見送(みおく)るのだ」

 

「されど私(わたし)は身(み)を焼(や)くだろう。復讐(ふくしゅう)の業火(ごうか)で身(み)を焼(や)き尽(つ)くし、血肉(ちにく)が塵(ちり)となって尚(なお)も呪詛(じゅそ)と化(か)して君(きみ)を殺(ころ)すだろう」

 

「焚(く)べよ、焚(く)べよ」

 

「我(わ)が友(とも)を殺(あや)めた者(もの)を炉(ろ)に焚(く)べよ。我(わ)が友(とも)を喰(く)らった者(もの)に死(し)を焚(く)べよ。貴様(きさま)の生(せい)を、貴様(きさま)の命(いのち)を、貴様(きさま)の魂(たましい)を、貴様(きさま)が持(も)ち得(う)る一切合切(いっさいがっさい)全(すべ)てを悉(ことごと)く薪(まき)として焚(く)べよ。不義(ふぎ)なる者(もの)に絶望(ぜつぼう)あれ、善(ぜん)無(な)き者(もの)に破滅(はめつ)あれ」

 

「友(とも)よ、聞(き)いているか。友(とも)よ、見(み)ているか。今(いま)から聞(き)かせてみせよう、鎮魂歌(絶叫)を。今(いま)からお見(み)せしよう、処刑(さばき)の刻(とき)を」

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