SAOエクストラストーリー   作:ZHE

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第10話 友との別れ

 西暦2022年12月21日、浮遊城第3層。

 

 本格的に猿系モンスターが跋扈(ばっこ)しだした第3層へプレイヤーが出入りできるようになって、わずか1週間。なんと驚いたことに、たった1週間でプレイヤーはボス部屋までたどり着き、戦闘を行なっていた。

 隊列の前方では怒号と剣戟音が聞こえる。ローテの順番が回った小隊が声をかけあっているのだろう。

 とはいえ、危険なボス戦だというのに、俺は(いささ)か集中力を欠いた状態で討伐に加わっていた。

 

「(今度こそ……これが終わったら、カズんところ行こう……)」

 

 ふと、そんなよそ事を考えていたのだ。

 ルガトリオ。SAOアバターでのプレイヤーネーム。

 俺は現実世界の彼を知っている。同じ中学に通っていたのだから当然だが、だというのに俺は彼と行動を共にしていない。

 言い訳だけならいくつか浮かぶが、やはり見捨てたという事実は変わらない。

 相応の罪悪感は湧いている。だからこそ会って謝ろうとしているのだ。

 しかし、これは第1層ボス攻略の時から考えていたことだ。1層の攻略を終え、2層攻略を経て、さらに3層攻略間際にまで持ち越している。

 では4層までを無事攻略できたとして、この意志を維持できるだろうか。……とてもそうは思えない。むしろ、時間がたったことで彼と会う恐怖は募るばかりである。

 どうせまた明日やる、来週やる、いつかやる、と。そうなるに決まっている。

 

「だめだなぁ俺……」

「おいアンタ、ボサッとすんなッ!」

「ッ……!?」

 

 呆けているところに喝を入れられ、回想から目覚めた。

 しかしそれでは遅すぎた。

 目の前に3メートルにも及ぶ毛むくじゃらの、もはやビックフットのような「猿じゃねぇだろこれ……」なボスがゴウッ!! と着地する瞬間を見たのだ。

 

「うわっぅ、うわらァ!!」

 

 咄嗟(とっさ)の危機に叫び、ビビってはいけないと思い直し、両手剣を振りながらもう1度叫び直す。するとそこにはへっぴり腰で剣を空振りさせ、奇声を発するキモい物体が誕生した。

 しかもそのボス《モンキー・ザ・バーサークブレイン》は眼中にない、と言わんばかりに再びジャンプして遠くに行ってしまう。そのせいか、周りの連中から「何やってんの、アレ」とか「あいつホントに前線プレイヤーか?」といった嘲笑を浴びる羽目になってしまった。

 非常に恥ずかしい上に、正直言うとこれは非常にまずい。

 俺は純ソロ状態を脱するために、攻略中にいいところを見せて、声をかけて貰うなりオファーを貰うなりしなければならないのだ。今すぐ挽回せねば。

 そして俺は声のボリュームを上げてその前段階を始めるために、まずはその身に纏う空気を変えた。

 

「いいぜ、クソザル。上等だ。身の程ってもんを……」

 

 俺は真顔になると剣を、その先が地面にすれる直前まで右下で構えて腰を落とす。そしてダッシュ準備が整うと足をバネのように延ばし一喝。

 

「知りゃしぇ!」

 

 噛んだ。大事なところで噛んだ。

 ――うぅわ、う~わ恥ずかし。みんな見てるよ。でも俺もう走ってるよ。噛みながら走り出したよ。ギャグやってんじゃねぇんだぞコラ。

 

「~~ッ~!!」

 

 だがやってしまったものは仕方がない。そのまま顔を真っ赤にして歯を食いしばる俺は、それでも注意深く瞠目(どうもく)した。

 明らかに今のボス用に作られたのだろうゴチャゴチャしたフロアの中でも冷静に確認すると、今のボスと俺の位置は得意のソードスキルをブチ込むにはもってこいだということも確認する。

 距離があることから助走も十分得られた。そして俺はそのままダンッ! と左足で地を蹴ると、何かの配線に片手でぶら下がるバーサークブレインに向けて剣を大上段で構えた。

 さらに剣身はその色を赤へ。

 

「レヴォルドパクトォオオ!」

 

 1層でも使った例の空中回転隙だらけ斬撃を、わざわざ技名を叫びながら使用する。

 しかしボスは器用だった。回転する俺の足をむんずと掴み、ポーイと投げ捨てたのだ。

 投げられた俺は3秒後に落下。「ぐへっ」と出てから、四つん這いのまま何度か咳き込んでしまった。

 味方連中の中心に倒れる俺と、それを見下ろすプレイヤー。

 しばしそんなシュールな光景が広がるが、今回も同情でパーティに入れてくれたキリトやアスナも流石に俺の独断先行自滅ギャグについては援護をくれなかった。

 やがて、こいつだけはギルドに入れたくない、と。そんな声まで聞こえてきた。

 

「(ああ……しばらくソロだなこりゃ……)」

 

 悲しいほど独りの道のりを悟ってから、15分でボスは狩られることになる。

 行動解析に手間を取らせるのが強みだが、逆に言えば解析さえ済めば紙装甲の1層のフロアボス(コボルドロード)とも言える。取り巻きも湧出しなかったため、むしろフロアボスとしては歴代で1番戦いやすかったかもしれない。

 だが結果から見ると、俺はボス戦にあまり貢献(こうけん)してなかったと言わざるを得ない。少しはダメージを与えていたが、俺のなかでの『格好いい活躍』にはまったく達していないのだ。

 

「う……やべぇよ俺。10層までしか知らねぇんだぞ……」

 

 つい小声でそうぼやいてしまった。

 10層。βテスターがゲーム開始時から持つ情報アドバンテージ。俺が仲間を増やすことのできる限界地点はここだ。ここまでに友人1人や2人は作っておかないと本当に、冗談抜きにマズいことになる。

 ルガトリオを除いた『知り合い』と言えばキリトやネズハがいるが、どうも後者はすでに合流を諦めているきらいがある。黒剣士にも女が1人付きまとっているため、一緒に行動する未来予想図が浮かばない。

 しかし、1人で攻略は駄目だ。痛感した。精神的に辛いことを。

 

「(うぅ……俺クリアするまで友達増えねぇのかなぁ……)」

 

 往還階段を登り切った俺は、心の中でほんの少しだけ半泣きしながら、第4層のアクティベートが完了するのを見守る。これが済むと俺達は4層のフィールドを駆け巡れるわけだ。

 ちなみに、各層に備えられている《転移門》から次の層の《転移門》へ討伐隊以外のプレイヤーが出入りできるようになるのは、『ボス討伐から2時間後』ジャストである。

 と、そんなことを考えている間に作業も終わる。

 現在12月21日。14日に3層に到達したことを考えると、経過した時間はわずか1週間。

 

「(1ヶ月で1層を攻略したことを考えると相当なペースだ。……つってもまあ、たんまり経験値稼いだ後はそんなもんか)」

 

 俺は列なす討伐隊の後ろに金魚の糞のように続きながら、そんな考えを巡らせていた。

 クローズドβテストの時も初めての挑戦、かつ参加者千人しかいなかったにも関わらず、プレイヤーはテスト開始から1ヶ月で10層まで進めたのだ。

 もっとも、あの頃はボス攻略の際の壊滅(ワイプ)に死のリスクが無く、無謀な挑戦と盛んな渉猟(しょうりょう)が積極的に成されていたので、現状との比較にあまり意味はないが。

 しかし時間をかけた分、前線プレイヤーはしっかりとしたレベル上げをしてきたのも確かな事実。控え目に見て安全マージンをきちんと考えた上でも、やはり6、7層ぐらいまではあっという間に攻略されるかも知れない。

 

「(ま、とにもかくにもフロアボス倒した報酬だ。手に入れたこの2時間でさっさと主街区回るか……)」

 

 ここでも早速ベータの時の情報が役に立つわけだが、ある特定のクエストを受けてその報酬をいくつか揃えることで、この次の層で両手剣を強力な物にグレードアップすることができるのだ。

 次層の知識があるというのはやはり大きい。しかし、だからこそ他のライバルが集まる前にさっさとクエストを済ませなければならない。

 俺は周りに人がいないことを確認して、目的のNPCに早口で話しかけるのだった。

 

 

 

 しばらくクエストを淡々とこなしていった。無事に3回クエストを終えると、規定のアイテム量をゲットできたことで俺はホクホクしながら再び主街区転移門広場に来ていた。

 事件が起きたのはその時だ。

 いや、来るべき時が来た、と表現するべきかもしれない。

 いくら人数が多いとは言え、この最前線はたかだか4層。アクティベート直後に最新主街区見たさに転移門をくぐるプレイヤーは多いはず。誰しも真新しい街を見て回りたいに決まっているからだ。

 本能で人が集まる場所へ足を運んだ俺の思考回路からはそんなことも投げ出されていたが、しかし後悔してももう遅い。そもそも本来、『後悔』などしてはならないはずなのだ。

 そして、ついに俺達は出会った。

 

「あ……!」

「か、カズ……っ!?」

 

 自分の目を疑った。

 彼のアバターがあまりに似ていたから、ではない。心の準備の問題である。

 あいつが、和義(かずよし)が目の前にいる。俺より15センチほど背が低く、アバターのカスタマイズなのか、ほんの少し髪を茶に染めていたが、間違いなく本人だ。

 防具は地味な濃緑色の革製。軽装なのは技術系(たの)みではなく、腰の棍棒を見るに意外にもスピードアタッカーだろうか。だとしたら、確実に個人行動のビルドではない。

 いや、そんなことを分析している場合か。再び相見えたからには、俺は何をしないといけなかったか。

 そうだ、謝らなければならない。

 謝って許されることではないのかもしれないが、それでも俺は1ヶ月半も故意に逃げ続けていたのだ。薄情極まる俺が、リスクの果てに放逐(ほうちく)してしまった友人から。

 だか、こんなところで何と言って懺悔すればいいのか。

 終わりのない葛藤が頭の中でぐるぐると回っていると、耐えきれなくなったのか、考えが纏まる前に口が強制的に動いてしまった。

 

「ハ、ハハ。カズか……(なつ)いな。……ああ、その……ワリ。混乱してて、なんつったらいいか……」

 

 そこから先が出てこない。どころか、恐ろしいことに頭の中では言い訳に走ろうとさえしていた。

 セリフがぐちゃぐちゃに混ざっては言葉として紡ぐことを阻み、最終的には何も言えなくなる。直面した現実に覚悟がまるで追いついていないのだ。

 しかし俺が言い(よど)んでいると、そこに2人のプレイヤーが近づいてきた。

 

「ルガァ、どしたぁ? ……ん、誰ぇこの人ぉ?」

 

 間延びする特徴的な喋り方で近づいてきた頬にそばかすのある男は、カズとほとんど背の変わらないプレイヤーだった。腰に収まる短剣から想像するに《短剣(ダガー)》使いだろう。顔は幼く背も低いが、年のほどはおそらく16から17。カズにタメ口というとは17歳の線が強い。

 そしてもう1人はでかかった。俺と同じかそれ以上の身長だ。ただ、俺と違って体はがっちりとしていて、それに伴い背負う(ランス)も様になっている。しかし残念なことに顔がよろしくないほど濃い。本人にはそのつもりはないだろうが、こう、怖いのだ。デフォルトで人を威圧しているイメージだろうか。

 しかしそんな細かいところを確認する前に、俺はまず戸惑いと共に疑問を持った。

 カズの周りを彷徨(うろつ)くこいつらはいったい誰なのかと。

 

「え……と……?」

 

 俺が口ごもっていると今度はランサーの大男が口を開いた。

 しかし、「あの~。どちら様でしょうか?」と前置くその声調はギャップが酷かった。

 攻撃武器の他に盾を装備するこのランサーも俺と同じく筋力値を重点的に上げているはずだが、この声からはそんな力強さが微塵も感じられない。非常に音質の高いソプラノのような声が聞こえてきた。

 

「あ、ああこれはその……友達だよ。僕の!」

 

 そこへルガトリオことカズがフォローのために状況説明をする。

 

「えぇ~ルガのぉ? ルガ友達いたんだぁ」

「あっ、それ酷い!」

 

 こんなやりとりで笑い合う3人を俺は呆然と眺めていた。そしてある事実を悟らざるを得なかった。

 俺はゆっくりと3人の顔を見渡し、最後にルガトリオを見る。今は和義本人となっているその顔を。

 2年前と本当に変わらない。立ち方、話し方、雰囲気。それら全てが中学3年の時を彷彿とさせる。

 学年で屈指のゲーマーだったカズは当時から数々のゲームを(たしな)んでいて、小さな格闘ゲーム大会で見事優勝を果たしていたのも記憶に新しい。

 そんな彼がSAOを手に入れると、自分の知る限りの友人へ片っ端から電話をかけたらしい。俺にもその電話がやってきて、俺が入手したことを伝えた時はすごく喜んでいた。オンラインにログインした時はまた一緒に遊ぼう、とも言ってくれたのだ。

 高校に上がる際に大分から千葉へ引っ越してきた俺は、もう誰とも連絡を取っていなかったが、カズの声を聞いた時は久しぶりに胸が躍ったものだ。それは本心である。

 そして勉強を疎かにし、英語のスペルを読み慣れていない俺は決して『Lugatrio』という文字を見てこの男をカズだと思ったわけではない。

 だが、あの頃から比べ変わったことは1つある。

 

「ハハハ……ああ……。ジェイド? ほ、ほらここじゃリアルの話は御法度でしょう? だからさ、僕のこともルガって呼んでよ」

「そうそう。それにぃせっかくの縁なんだしぃ、僕達のギルドと合流するっていうのはぁ?」

「あっそれいいねっ。ジェイドもいいよね?」

「…………」

 

 変わったこと。それは『カズの隣を歩く者』だ。それはすでに……俺ではない。

 カズは無垢にも「ジェイド……?」と首をかしげていた。人を疑うことが嫌いなこいつのことだ。まさか俺が元テスターだとは考えていないのだろう。電話でもその事実を伏せていた。

 そしてその人懐っこさが、ひいては生きようと頑張った結果が、今のこの2人を引き寄せている。

 

「あの~。ちょっといいですか」

 

 大男が俺を訝しむ様に2人の声を遮る。声調に少しだけトゲトゲしいものが混じっていたことを考えると、きっと彼だけは気づいたのだろう。

 

「きみ、仲間は?」

 

 決定的な疑問が言葉となって投げかけられた。2人もそう言えば、というように辺りを見渡す。そしてカズも、今さらながら自分がデスゲーム開始直後から一言たりとも声をかけられなかったもう1つの理由について考えている。

 声の高い大男は少しだけ頭の巡りがいいのか、早々に疑問を持ったわけだ。友達を置いてこいつは何をやっていたのだ、と。

 もう隠し通せない。いや、隠そうと考えること自体が冒涜である。

 だとしたら、俺は……

 

「ジェイド……?」

「……す、まん。ルガ……俺は」

 

 わずかに言いよどみ。

 

「俺は、前線組で……ず、ずっとソロだった……」

 

 かろうじてそんな言葉だけが俺の喉を通った。次いで、カズの目が信じられないといった風に見開かれた。彼のことだ。「信じたくなかった」のだろう。

 4層まで前線を走り、羽振りのいい武器と防具を揃え、そして未だにソロ。これは最早そいつが『βテスター』だったと公言しているに等しい。

 《クローズド・βテスト》の知識がなければ、前線のソロプレイヤーというスタイルは成り立たないのだから。

 

「そ、それ……本当なの? じゃあ、僕はあの時……見捨てられた、っていうこと……?」

 

 本来は懐かしいはずの一人称。しかしその弱々しい顔と仕草からは、罪悪感しか襲ってこなかった。懐かしさなど、ない。

 俺はまたしても都合のいい言い訳を考えてしまった。それを言いたくなる。嫌われないためにも、その『1人でいる理由』をカズに提示したくなる。

 発言しかけた俺は1歩前に出るが、両脇の2人がその進路を阻むように俺達の間に入ってきた。

 そして彼らの目からはもう友好的なものは感じられない。

 

「あの~。わかってると思うけど、オレ達を見捨てたテスターを、ギルドに入れるわけにはいかないよ?」

「恨みはないけどぉ、わかってよねぇ」

「く……こんの……ッ」

 

 だが俺も、彼らのカズを一方的に庇うような行動に対し、頭に血が上るのを自覚せずにはいられなかった。

 こいつはカズの何を知っている? そう、何も知らないのだ。それこそ、こいつらはカズの名前すら知らない。だのに、知った被ったように友達面をして。何様のつもりだろうか。カズは俺の……、

 

 ――俺の、何だ?

 

「ッ……くっ……俺の……」

 

 そうだ、俺が見捨てた人間だ。見捨てた友達だ。何のことはない、俺がこの状況を作り出していた。

 

「……ルガぁ。もう行こう……」

「ッ! あっま、待ってくれッ。まだっ……」

 

 カズに向けて伸ばされた俺の手はしかし、間違いなく彼自身によって躱された。とうとうカズが俺の手を拒んだのだ。それでも彼は俺への攻撃を止めずに、なおも突き刺さる言葉を浴びせ続けた。

 

「よくわかったよ。ジェイドは……僕を置き去りにしたんだね? ……ずっと……パニックから立ち直るのが早くて……色んなプレイヤーと協力して生き延びようと必死だって思っていたのに。こんなの、ないよ……」

 

 それは恐怖する者の目だった。カズが、俺を恐怖の対象として捉えたのだ。

 立ちすくむ俺を横目で見ながら大男が話す。

 

「もういいですよね……? ……はぁ、まあルガの友達なら仕方ないです。オレはロムライルっていいます。こっちのダガー使いがジェミル」

「ちょっ、ロムゥ」

「最低限のマナーだ。……それでジェイドさん、でした? もう話すことはないかもしれませんが、どうぞよろしく。では、オレ達はこれで失礼します」

 

 似合わない高い声でそれだけ言うと、3人は4層主街区《ロービア》にいる人混みの中へ消えていった。

 後には俺だけが残された。

 

「う……あ、ぅ……」

 

 俺の心の中で幾度も反芻(はんすう)されるのは、最後に吐いた別れの言葉などではない。彼らのプレイヤーネームもどうだっていい。俺の中にあるのは、カズの声だ。

 ――違うんだカズ。

 ――他に手段がなかった。

 ――俺だって、必死だった!

 聞こえのいい、都合のいい言い訳ばかりが脳内で反響した。こんな浅ましい声は彼らには届かないだろう。

 俺には、あるいはビギナーを見捨てた全てのテスターには、もうソロでしか生きられないのかも知れない。

 

「……カズ……」

 

 俺は何時間もその場で立ちつくしていた。

 視線は空虚を漂う。行き交う人々は不審者を見るよう目線を遠慮もなく浴びせ続けた。

 俺に生まれた感情は、ただただ虚しい、そして悲しい喪失感だけだった。

 

 


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