SAOエクストラストーリー   作:ZHE

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アナザーロード5 波乱で別れな1日

 西暦2023年4月16日、浮遊城第2層(最前線20層)。

 

「じゃあ今言ったことを頭に浮かべながらもう1回やってみて。大丈夫よ、痛みは感じないから」

「は、はい!」

 

 こんなことを言い合っているあたし達は今、アインクラッド第2層にいる。同行している女の子、シリカちゃんを連れて、アドバイスを元に岩石割りクエストの実践中というわけだ。

 「痛くない」というのは、何もあたしがシリカちゃんに何かひどいことをしているわけではなく、ゲームのシステムそのものの話である。

 ロールプレイング系統の登場こそSAOが初とは言え、今までもフルダイブVRというのは存在していた。そして、それらのソフトに必ず搭載されている機能の1つ、《ペイン・アブソーバ》のことを指している。これはつまり、ゲームにおける『痛み』を調節する機能のことで、この設定数字が大きければ痛みが和らぎ、ゼロになれば痛みがダイレクトに伝わることを意味している。

 ちなみにこの世界では痛みがなく、伝わる感覚は『違和感』として不快な麻痺を起こす程度である。実際に痛みを感じさせてショック死などされたら、そもそもゲームとして成り立たないからだ。だとしても斬られると悲鳴は出るが。

 そんなことを考えていると……、

 

「や、やった! 割れましたよ!」

 

 というわんぱくな声が返ってきた。見ると、確かに先ほどまでピクリともしなかった大きな岩石が見るも無残に砕けている。『岩を手で叩くと痛い』という、人がごく当たり前のように感じてしまう条件反射を取り除いて挑戦させてみたら、岩はあっという間に割れてしまったのだ。

 そして道着を着た初老によってシリカちゃんの頬からペイントが取り除かれるイベントが終了すると、彼女は元気一杯にあたしに駆け寄ってきた。

 

「ヒスイお姉さんが来てくれたおかげです!」

「ふふっ、それは良かったわ。クエスト成功おめでとう」

 

 「ヒスイ」でいいとは言ってみたものの、緊張からか頑なに「お姉さん」を付けるシリカちゃん。年下ながらに遠慮しているのかもしれない。

 もっとも、《体術》スキル獲得までに1時間以上もかけてしまったので、ここから今日1日の予定を挽回するのは難しいだろう。仕方がないので明日に繰り越しである。

 

「あ、あの」

「ん……どうしたの?」

「手伝ってくれてありがとうございます。あの、でもあたし……」

 

 両手を胸の前でもじもじと動かしながら、顔をほぼ真下に向けて申し訳無さそうに彼女が言う。年の割に礼儀正しい方だと思うけれど、こう遠慮(えんりょ)し続ける姿勢を見るに少し人見知り過ぎなきらいがある。

 こういう子は得てして人から褒められたりするともっと明るくなる傾向を見せる。しかし、情緒が未熟な少女が早い段階で持て(はや)されたり甘やかされたりすると、場合によっては舞い上がってしまうリスクもあるから人の感情とは難しいところだ。

 

「遠慮しなくてもいいわよ」

「あたし、女の人に話しかけられるの初めてで。その、すごく落ち着いたっていうか、嬉しかったんです! 迷惑じゃなければ……あたしと一緒にパーティを組んでくれませんか? ……あ、あのあたし、5層ぐらいのモンスターは倒せるようになったんです。だから……」

 

 助け船を出すとようやく意を決したのか、シリカちゃんは顔を上げてこう言った。なるほど、男性ならこんないい子をほったらかしたりはしないだろう。

 しかし彼女の立場を踏まえ、それでもおいそれと了解することはできない。

 レベル制RPGではその数値に差が付くと文字通り住む世界が違ってくるからである。おそらく5層程度のモンスターであるなら、大して腰を入れていない適当な一振りでも、下級モンスターを一撃で倒せてしまうだろう。

 総合的に見て、今すぐあたしが彼女と行動するのはとても難しいと判断せざるを得なかった。

 

「う~ん、ごめんねシリカちゃん。あたし《攻略組》なの。今は19層で戦ってる、最前線プレイヤーなのよ」

「え……ええっ!?」

 

 シリカちゃんは驚き半分落胆半分といった声をあげた。

 彼女の主戦場から遠い……どころか、アスナがメッセージで伝えてきた通り、今日中にボス攻略が完了すれば最前線は20層と移ることになる。やはりレベル差は誤魔化しきれない。ここで気を使っても、相方を集めている彼女に対して失礼である。

 それでも、次にあたしに向けた目には羨望(せんぼう)と尊敬が込められていた。

 

「そうだったんですか。でも、すごいです……女の人で攻略組だなんて初めて見ました」

「うん、まあ少ないよね。でも、前線にはあたし以外にもいるわ。皆ここから出るために頑張ってるの。シリカちゃんも攻略してるんだし、どこかで頑張ろうって決めたんでしょう?」

「はい。……でも、あたしあんまり戦いとか上手じゃなくて、ぜんぜん追い付けないんです。いつも上層がかいほうされるたびに、なにもしてない自分がもどかしくて……」

 

 前線に追いつく。という言葉の重みとその苦難の道は、きっとソードアートの世界にログインしたプレイヤーにしか理解できないだろう。凶悪なモンスターを次々と駆逐(くちく)する集団とて、一見すべてが格好良く見えて、その実ふとした油断や優越感に浸る快楽に殺されるのが現実だからだ。

 例え頭でそれを理解しても、このプレッシャーとストレスに打ち勝つのは並大抵の覚悟ではない。あたしですら、友人を死に追いやった負い目を感じていなければ、ここまで献身的に攻略に協力することもなかったと思う。

 そこまで考えたところで、あたしは立ち上がり、改めて彼女の前に立つとゆっくりと話し出した。

 

「シリカちゃん、それは恥ずかしいことじゃないわ。むしろ誇らしいことよ」

「え……?」

「この世界で本当に大事なのはね、戦闘センスとか、お金の稼ぎ方とかじゃないの。大事なのはもっと芯の部分よ」

「シン……?」

「ええ。頑張ろうとか生き残ろうって思う気持ちかな。シリカちゃんはそれを持っているでしょう?」

「はい……それは、あります!」

「ふふっ、なら大丈夫。これでシリカちゃんも立派な《攻略組》よ」

 

 今度ははっきりと返事をする。

 あたし自身それらについては揺らぐことがあるため、偉そうなことは言えないけれど、今シリカちゃんの前で弱音は吐かないと決めている。

 それに話していて感じたことは、彼女も()り所を強く求めているということ。だからこそ彼女は、親に誉められた子供のように笑ってくれたのだろう。

 

「(むしろ許せないのは、クリアを妨害する人達ね……)」

 

 最近、攻略に励むプレイヤーを容赦なく攻撃してくる輩が後を絶たない。

 あたしを含む家族全員は、父がゲーム会社のシステムデザイン部に所属していることから、もっぱらゲームが大好きで一様に(たしな)んでいた。姉に至ってはVチューバーとやらを満喫している。

 しかし同時に、あたし達はオンゲーでプレイヤー同士が攻撃しているシーンを何度も目にしてきた。仕事の憂さ晴らしか、仲間内でふざけあっているのか、何にせよどの国のどの年齢層にだって、ゲーム好きな人を集めれば、他のプレイヤーを攻撃する人は出てくる。そこは理解しているし、撲滅(ぼくめつ)しようとも思わない。

 でもこれはデスゲーム。

 だからあたしは、これらの行為が許せなかった。もちろん、相手をキルしても責められるべきはゲーム開発責任者の茅場晶彦であってプレイヤーではない。この世界にはそれを制限し、罰する法律もないことから、これがキル行動を誘発させるハードルを大幅に下げていることは理解している。些細なトラブルでもキルが発生しそうなほどに。

 しかしそれこそ、あたし達がまだこの世界に囚われていることから、これが本物のデスゲームであることは疑いようがないのだ。でなければ国が国民を解放しているはずである。PKがモチベーションであってはならないのだ。

 だとすれば、自制心の利かない幼稚なプレイヤー達に比べ、シリカちゃんのやっていることがどれほど誇らしいことであるかは、わざわざ口に出すまでもないだろう。

 

「別にね、強くなくたっていいの。自分に足りないことは誰かに頼ればいいのよ。あたしだってそうしてるし。……一緒にはいられないけど、あなたはあなたの友達を見つけて、一緒にがんばっていきましょう」

「そう、ですよね……わたしまた色んな人に声をかけて、いっぱい友達作って頑張ります!」

「ふふっ、ホントにいい子ね」

 

 この会話を境にあたし達は手を繋いで歩き出す。

 時刻は6時半。少し遅くなってしまったから、今日は彼女を送ってから帰ろう。

 

「シリカちゃんはこれから……」

「お、いたいた。こんなところにいたよ」

 

 ここで、セリフを遮るように男の人が声をかけてきた。

 サッ、と緊張が走る。振り向いた先で「いやぁKoBの連中が20層開けたっていうのに、こんなところで油を売っていたのか」などとのたまう長身の人は、正確にはそれ取り巻く数人の男性にも、少なからず見覚えがあった。

 わざと目立つようにしているのか髪はシルバーにカスタマイズされ、その左半分だけが手で掻き上げたように大胆にバックへ流れている。右側も鬱陶(うっとう)しいロン毛が一房垂れていて、しかも輪ゴムのようなもので先端を女々しく縛っていた。

 目つきは鋭く鼻は高い、装備は盾持ちの片手用直剣を含めどれも高級で剣の腕も立つ。まるでおとぎ話の世界に登場する中世の甲冑騎士のイメージ像をそのままインストールしたような人物で、かの有名なギルド《ドラゴンナイツ》のトップであるリンドさんの右腕でもある。

 

「あらエルバートさん、こんな下層で偶然ね。あたしに何か用かしら?」

 

 白々しく聞いてみたけれど、「いた」と言うからには探していたのだろう。やれやれといった感じだが、こうも居場所を特定されるのなら、あたしの位置を常にマークしいている情報屋でもいるのではないかと勘ぐってしまう。

 なんの自慢かと問われるかもしれないが、少なくともアスナには追っかけがいたし、今のあたしにも少なからずいるはずだ。そんな彼らがあたしの戦闘スタイルを伝承していったせいで不愉快な2つ名が付いたようなものだし。

 それと、まだ《血盟騎士団》というギルドが誕生して間もない頃は、その団員がアスナについて知っていること、生活などを逐一情報屋に売りつけてお金を稼いでいたプレイヤーが実際にいた。当然、すぐにバレてしょっぴかれたらしい。

 今の状況は、そう言ったあくどい情報屋があたしの場所を進んで知らせているとしか思えない。

 ――だってここ2層よ?

 

「あのさ、前の件なんだけどやっぱ考え直してくれないかな? ぶっちゃけあんたの……失礼、ヒスイさんの名声は高い。戦力としても士気向上としても破格だ。強制してるわけじゃないんだけど、やっぱり君がうちのギルドに入ることは双方の利益だと思うんだ」

「高い評価をどうも。でも他を当たってください」

「まあ聞けって。メンバーも更新されて、晴れてギルドネームを変えようと思っていたところなんだ。タイミングいいだろ? 加入してくれたら、色々と祝杯のパーティとか開けるしさ」

 

 彼の矛盾した要求などほとんど聞いてはいなかったが、ここまでの会話でシリカちゃんがかなり怯えてしまっている。おそらく成人男性に囲まれてギルドに勧誘されるなどといった経験をしてこなかったのだろう。

 それにしても迂闊(うかつ)であった。SAOには侵入不可能な建物もいくつか存在し、あらゆるRPGでも散見されるものだが、ここ《ウルバス》の街にもやたら背だけ高いみてくれの建造物が乱立していたのだ。その事実を失念し、侵入不能建築に挟まれて2人ほどしか通れないような狭い路地で、自ら逃げ場をなくしてしまった。

 しかも正面の数人が時間稼ぎをしてくれたせいで、道の両端が人で埋められてしまっている。ここを通るには彼らを退けなければいけないし、それをするには当然彼らに触れる必要がある。

 しかし、《ハラスメント・コード》の強制施行は触れた側ではなく触れられた側にしか発生しない。このことから、おそらくこの『通せん坊』――確かゲーム用語で《ブロック》――は、ただこちらから歩いていくだけでは決して破れない。相手側もそれが狙いなのだろう。

 

「目くじら立てて、いい大人がはしたない。……アスナもね、あたしを何度もKoBに誘ってくれたわ。でも、断ってもこんな方法は取らなかった! 子供もいるのに」

「……ハァ〜、こっちもおつかいじゃないんだ。手ぶらじゃ帰れん。損得勘定もできないのか?」

「何度も言わせないで、ギルドには入らないって。どいてくれる? あたし達通れないんだけど」

「あんたも強情だな。よもや前線が上がっても1人がいいとわがままを通すつもりか? 将来的にそのスタイルは通用しなくなる。今さら目をそらしても意味はないだろう。……だったら早いうちに対策するのが真の《攻略組》ってものだと思うがね。こっちも待遇は最高にすると言っている。あんまりさ、無駄な面倒かけさせないでくれよな」

 

 オーバーな演出でそう誘う彼らは、やはり退く気など毛頭無いようで、少し苛立たしげに用件を済ませようとしている。

 もう飽きるほどこの手の人達には出会ってきたけれど、毎度こうなる度に目付きの悪いあのおバカな両手剣使いができた人間に思えてしまうから不思議だ。

 

「(はぁ……必死なのは察するけど……)」

 

 認めるのは(しゃく)だけれど、気持ちはわかる。

 彼らは最前線で罪無き囚人の解放のために身を粉にして攻略行為に勤しんでいる。そのことについては尊敬にも値するし、彼らを見習うべき『誰かがやるだろう』精神が染みついた人任せ主義のプレイヤーはたくさんいる。《はじまりの街》で一向に動こうとしない彼らを強く責める気はないが、エルバートさん達の方が前向きに事実を捉えていることに違いはないのだ。

 そして、そんな衝動ともいえる行為には、やはり自尊心を満たす何かが根底にあることも同時に理解していた。

 あらゆるプレイヤーの頂点、トップギルドの座だ。あたしが彼らの《ドラゴンナイツ》に参加すれば、その輝かしい席を奪い返せる。ないし、奪い返すのに効率的になるだろう。血盟騎士団に踏みにじられた自尊心を取り返そうという発想もごく自然なものである。

 しかし、志の高さはそれと同じぐらい身勝手な行動も生んでいる。それがこの勧誘活動だ。

 と言っても、泣き出す寸前にまでなっているシリカちゃんをこのまま放置するわけにもいかないので、ここはあたしが何とかしなければ。

 

「じゃあこうしましょう。あと1分間あたしと会話をしてくれたら、あなた達のギルドに入ってあげる」

「は……なんだそれ?」

 

 唐突さに頭が付いてきていない。

 ――じゃあその隙に乗じて……、

 

「ゴメンねシリカちゃん」

「ふぇ? て……へぇええ!?」

 

 本日2度目の謝罪と共に右腕でシリカちゃんの腰を捕まえて屈んで肩まで引き上げると、そのまま荷物を背負うように彼女を肩で抱える。と同時に、あたしは自分に出しうる限界の速度で走りだした。

 そしてそのまま左手で佩剣(はいけん)された愛刀を抜き、助走による高速度が発動条件の片手剣基本突進技《レイジスパイク》をエルバートの隣に立つプレイヤーに叩き込む。

 ゴンッ!! と、男達をかき分ける気持ちいい音がした。システムの加速も心地いい。

 

「ぐわぁあッ!?」

「ひ、人を抱えたままっ、無茶苦茶な女だッ! おい、逃がすな!」

 

 今となっては『後方』となった場所でエルバートやその他の声が聞こえる。面白がっている場合でもないが、揺れているシリカちゃんの「あうあうあう」という声もエコーがかかっていて、疾走感溢れるおいかけっこに少しだけ胸が踊っていた。

 この1コマだけ見ると相当なノーマナー行為だけれど、先にそれをしてきたのは相手側であるし、『圏内戦闘』とも名付けられたこの行為は実は日常的に行われていたりもする。

 ダメージが発生しないことをいいことに、ノックバックや命中時のライトエフェクトで判定を行う、いわば超安全な戦闘訓練としてかなり有効な手段だからだ。

 プレイヤーとてモンスターと戦う際には剣技やバトルスタイル、また体の運び方や重心がどうなどといった細かい点より前に、まず精神面で恐怖に打ち勝たなければならない。19層でのあたしとアスナが良い例だけれど、そもそもこれをクリアしなければ戦いどころではなくなってしまう。

 なんて考えているうちに、追っ手の姿は見えなくなっていた。

 

「ハァ……ハァ……ふぅ……まいたかな……?」

「きゅ~」

 

 シリカちゃんは目を回していたが、何とか逃げ切れてたようだ。視界から消えた時点で彼らは間違いなく先回りして《転移門》を押さえに行ったはずだから、あえてそこには向かわず適当な宿を借りて部屋に籠もっている。

 ようやく肩から力を抜いたあたしは、シリカちゃんを降ろしてあげた。

 

「大丈夫だった? ……重ねて謝らせて。ごめんね、あんな思いさせちゃって」

「うぅ……い、いえ。でも良かったんですか?」

「ああアレ? いいのいいの。あいつらも慣れてるだろうし、むしろいつも通りの風景で安心しちゃうわ」

 

 そう言いながらもやはりいささか疲労感が溜まっているのか、あたしは我慢しきれずにベッドに座り込む。

 

「怖かったですけど、それと同じぐらいヒスイお姉さんが格好良かったです」

「ふふっ、ありがとう」

 

 そう言ってからあたし達はしばらく自分のことについて話したりしつつ時間を潰した。

 そして一緒に食事を取り、そのまま2人でお風呂に入り、さらにはあたしが今日中にやってしまおうと思っていたことをできる範囲で終わらせた頃……、

 

「スゥ……スゥ……」

 

 と、隣で静かな寝息が聞こえてきた。

 そして、今。

 

 

 

 ◇  ◇  ◇

 

 

 

「(たまにはこういう日があっても良いかもね)」

 

 そんなことを思いながらシリカちゃんの隣で横になる。

 明日には離れ離れになってしまうけれど、今日の出来事は決して無駄にはならないだろう。

 今日この子は……シリカちゃんは、年相応かそれ以上にあたしに甘えてきた。一目見ただけでは天真爛漫な普通の女の子。だが傍目にはわかり辛かったかもしれないけれど、この世界に来てから今まで彼女に身内や友達がいなかったのなら、その苦痛は計り知れない。

 

「(辛いよね。でも一緒に頑張ろう……)」

 

 ――それに、たった半日だけの時間だったけど、とっても楽しかったよ。

 

 

 隣で寝ている子の頭を撫でていると、あたしもいつの間にか寝てしまっていた。

 それでも、この日の夜はとても気持ちよく眠れたことは今でもしっかりと覚えている。

 

 


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