今日、真は魔族にて『魔将』の四人であるイオとロナ、レフトにモクレン=カズサと親善試合を行う。
親善試合の会場は城の地下通路を進んだ先にあり、大きなホールでかなり高いドーム状の天井で開口部からは常世の空が見えるところでホール自体は派手に動きやすい広さだ。
観客席には魔族達と真の従者である澪と識がいた。
魔将四人と親善試合をするのは真一人であるからだ。
「さて、お前達の連携がどういったものか見せてもらおうか?」
「ああ、存分に見せてやるとも」
「四人でも勝てる気がしないんだけどね」
「この四人でも勝てないとは、信じられんが……」
「さてさて、どれほどの化け物か……」
自然体ながら堂々と言ってのける真に対しイオは笑い、ロナは汗を流しながら言い、レフトも緊張した様子を見せる。そしてモクレンも真に対して観察しながら呟く。
そうして、魔将の四人はフォーメーションを組む。イオとレフトが前衛であり、ロナが中衛、モクレンが後衛という陣形を組んだ。
こうして親善試合の開始を告げるアナウンスがホールに鳴り響く。
「良いぞ、来な」
真が手招きしながら、言うと……。
「ならば遠慮なくいくぞぉぉぉぉぉっ!!」
「はあああっ!!」
イオとレフトが真へと迫っていき、そんな二人にモクレンが手にした短剣を杖のように扱って詠唱、反対の手では指を使った詠唱、無声詠唱をしながら支援の術を使っていく。
そうして支援の術で強化されたイオが四つの拳を振るい、同じく強化されたレフトが槍を振るう。
「ふふ、激しいな」
イオとレフトの激しい格闘の舞と槍の舞に対し、真は魔力体を超圧縮した事で膜になっているそれを纏いつつ、手を動かす事で簡単に捌いていく。
「これなら、どうだっ!!」
レフトは槍の舞に魔術を混ぜていった。
「効かないな」
しかして真の膜を消す事は出来ず、全て弾き消された。
「これなら、どうっ!!」
「私も強烈なのをくらわせてやる」
ロナとモクレンの言葉と共にイオとレフトが離れる。そして幾多もの強力な魔術攻撃が放たれ、真を襲った。
「全然、通じないな」
ロナとモクレンの魔術攻撃は全て真の膜によって掻き消されてしまった。
「これでも駄目なの」
「本当に化け物だ」
ロナとモクレンは真の実力に唖然とする。
そうしてイオは能力を引き上げるガントレットの一つの能力を使用して真っ赤に染まってレフトと共に苛烈に攻め、ロナとモクレンも前衛のサポートをしながら、魔術攻撃を放っていくが真はどれもを捌き、あるいは防いで無力化した。
「そろそろ、こっちからいくぞっ!!」
真は膜を魔力体として解放しながら、四つの純粋なる魔力の波動を放った。
『がっ!!』
これにより、魔将四人は倒れ伏してしまった。
「そこまでっ!!」
ゼフが試合終了を告げる。
「マコト殿、改めてその凄まじい実力を目撃出来た事を誇りに思う。恐ろしいのはまだ全力では無いという事だな」
「流石の慧眼です、ゼフ殿。私は至強を目指しているので……」
「凄い言葉だ。ともかく、後ほど褒美を取らせよう」
そう、ゼフが真に告げたのだが……。
「力の亡者に神罰を!!」
ゼフの言葉に空から声が響き、何かが大量に降り、轟音と炸裂する光がホールを満たしたのであった……。