以下、都内某所の推定女子高生二人の会話(一部抜粋済)※プライベートの保護の観点により、一部の情報は伏せさて頂いております
A「おはよー」
B「ぜんぜん寝てなくてやばい……」
A「アニメでも見てたの?」
B「んー? アプリを少々」
A「あのさ、数学の課題は?」
B「……やっばい、ちょっとダッシュする」
A「はっや」
A「あれ、この前話題になってた奴じゃない?」
B「あー、パンケーキとか美味しいとか誰か言ってたよね」
A「行っちゃう?」
B「いいね」
B「ほんとに美味しかった……びっくり」
A「うん……これは確かにいい話題になる」
B「そういえばさ~、今日の体育の授業でさ」
A「ところでさ、さっきの話題の続きなんだけどさ」
B「うん? あーあれ? 時間の価値がどうたら、ってやつ?」
A「そーそー、時間には値段がついてて、世の中の誰が買ってるって噂」
B「いやでもさ、真面目に考えて、それ、誰が買うのさ」
A「そりゃ……お金持ち? それとも……変人? でもさ、ほんとうに聞いたんだよ」
B「わかったわかった。続きは?」
A「さっき話したじゃん! ……誰か、それは私たち含めて、時間はリアルタイムにオークションに掛けられてるって噂」
B「うんうん、例えば?」
A「楽しい時間ですぐに過ぎるじゃん? あれってさ、やっぱり価値があるから、早めに売れちゃうんだよね」
B「まぁ、一理はあるね」
A「逆に、逆にね? 苦しい時間とかって長く感じるでしょ? あれって買い手がなかなか付かないの」
B「じゃあ、売れ残ったらどうするのさ?」
A「あー……そういうのって経験無い? 例えば、嫌な思い出、こういう思い出したくないことってさ。頭の中に残り続けるでしょ?」
B「まぁ、確かに?」
A「あれは不良在庫で、誰も買わなかったんだって。だから嫌な思い出って鮮明に残るんだよね」
B「……ま、まぁ、なんとなくはわかった。でも買われると何かいいことあるの? 無くない」
A「ここからが大事なんだけどね、その人の時間を買われてくと、『大人』に近づくらしいよ?」
B「いやさ、歳取れば誰でも大人じゃん?」
A「そうじゃなくて! 例えば、恥ずかしい人っているじゃん」
B「あーね、さっきのナンパとか」
A「あれは笑えたから、まだいいけどね。そういう人たちってついた値段の総額が高くないんだって」
B「なるほどね~、そういえば思い出したんだけどさ」
A「ところでさ、さっきの話題の続きなんだけどさ」
B「うん? あーあれ? 時間の価値がどうたらってやつ?」
A「そーそー、時間には価値があるって噂」
B「その噂、誰に聞いたん?」
A「だから、バイトの先輩だってさ」
B「あぁ、そういえばさっき言ってたねぇ」
A「買った本人は何が欲しいんだろうね」
B「好事家、なんて言うけれど物事を買うってことは………やっぱり経験とか?」
A「あー、分かっちゃった。不老不死とか?」
B「金持ちは長生きしたいもんねぇ。でも、時間買って若さもついてくるもんなの?」
A「さぁ?」
B「いや……待って、ちょっと前の話に戻るけどいい?」
A「どれ?」
B「時間と値段の話? だっけ」
A「あぁ、はいはい」
B「……気づいちゃったんだけどさ」
A「なに?」
B「女子ってさ、男子よりも成長早いじゃん? ……もしかして、ロリコンが買ってる?」
A「うわ……ちょ、っと説得力あってキモい」
B「もし、保存出来たりとかさ、見直したりとか出来てるとしたら、やっぱり美人な方がいいし、可愛いほうがいいもんね」
A「男子っていつまでも子供だもんね。もしかして……ね」
B「待って、重大なことに気づいたかも」
A「何?」
B「もし、リアルタイムで追われてるとするならさ、世の中の全員、監視されてるってことじゃない?」
B「いや、でもやっぱりないんじゃね?」
A「なんでよ?」
B「仮に、もしほんとに私達を常に見ている人がいて、時間を買えるとするじゃん。そんなのに価値がつくの?」
A「まぁ、確かにそうだけども」
B「そんなに私たちのだべってる時間に価値がある……いや、あるかもだけどさ。あるとして、どれくらいの値段ついてるん? やっぱり100円くらい?」
A「やっす……く、もないのかな?」
B「たぶん、それくらいっしょ」
A「じゃあ、別の目的があるんだよ」
B「例えば?」
A「面白さ………とか?」
B「まっさかぁ。無い無い」
A「じゃあ、何?」
B「例えばぁ」
B「こんな感じに会話のコントロールだったりしてね」
A「まぁ、もう飽きてきた頃だとは思うし、ね」
B「私ら、同じ話を10回はやってるもんね」
A「流石に値段もつかないでしょ」
B「ねぇ、そろそろ。種明かしをしようか」
A「って、訳で気付いたの。わかった?」
B「買い手のみんな~見てるぅ? って見てるわけないか」
A「試しにやってみたけど、どうなんだろ。どれくらいの効果があるんだろうね」
B「流石に覗かれ続けるのはさ、しんどいもんね。監視が過ぎるでしょ」
A「で、私たちにどれくらいの価値がついたんだろうね」
B「教えてほしいなぁ、丸一日監視してるのは気づいてたよ」
A「寝起きから覗いてみてどうだった? どれくらい売れたのかな?」
B「教えて欲しいな、どれくらい値段で買われてるのかとか」
A「なんて、言っても一方通行なのはわかってるんだけどね」
A「同じ話を繰り返して、買い手を無くさせて」
B「私達に飽きてもらうってこと。それが狙いだったんだけど」
A「ねぇ、聞きたいのだけど」
B「ちょっとは、この会話にも値段がついた? もう買われて誰かのものになってるのかな?」
A「見ているあなたも、きっとそう。 には気を付けて」
A「見ているあなたも、気を付けて」
A「運良く気づくことが出来たけどさ、やっぱり気をつけたほうがいいよね」
B「誰かの視線を感じるときって、やっぱり理由あるんだね」
A「もうきっと対策されちゃってるけどね。あー、嫌な世界」
B「一つ言えるのは、背中からは誰かが見てるよ。ってこと」
A「それに気づかないと、いつか後悔しちゃうかもね」
B「ほんと、気をつけないと」
A「じゃ、会計済ませちゃおっか」
B「ご馳走さまでした」
A「この映像は、コントロールされている」
A「この映像はコントロールされている」
A「この映像は削除されている」
A「あなたの視線はコントロールされている」
A「私は、コントロールされた」
A「私は、映像上の人間じゃない」
A「私を、覗かないで」
A「これ以上、売り物にしないで」
A「あなたが私を見ていたことを、私は知っている」
A「私は、あなたの楽しみの為に生きてないっ!」
A「………もし、真っ白な状態で過去に戻れるなら」
A「(削除済み)
A「終わり。さよなら」
●REC
以上となります。購入権利をお持ちの皆様。
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売り切り、早いもの勝ちとなります。
特記事項
以後、この人物達の記録の販売はございません。
以上です。