サムライガールの幼馴染みは王様を目指す   作:ボルメテウスさん

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ギャバン集結 case7

敵艦隊の砲火が、宇宙空間を埋め尽くす。

 

俺は操縦桿を握りしめ、回避運動を取りながら歯噛みした。通常形態のままでは機動力が足りない。何度か反撃を試みたが、敵の数が多すぎる。僚機のコスモギャバリオンも、防戦一方に追い込まれていた。

 

「くそっ……!」

 

俺は悪態をつきながら、すれすれでビームをかわす。隣では、駆無の機体も同じように苦戦しているのが見えた。アーマイゼは小さな機動力を活かして敵艦の間を縫っているが、それも限界がある。ブシドーは防御に徹しているが、いつまで持つか。

 

「認可が下りねえだけで、これだけやられるのかよ……!」

 

俺が吐き捨てたその瞬間だった。

 

『全機に通達する』

 

通信に、憐慈の声が響いた。

 

『本部より、強襲フォームへの移行認可が下りた』

 

一瞬、回線が静まり返る。そして、すぐに沸き立つような歓声が各機から上がった。俺は口元を歪め、操縦桿を握り直す。

 

「待たせやがって……!」

 

『これより、全機一斉に強襲フォームへ移行する。タイミングは俺が取る。いいな』

 

憐慈の声は、戦場の指揮官そのものだった。冷静で、確固たる意志に満ちている。

 

『了解』

 

『承知した』

 

『任せたまえ』

 

『アリそうな指示だ』

 

俺も短く返す。

 

「いつでも来い」

 

『では――』

 

憐慈が、大きく息を吸う気配がした。

 

『全機、強襲フォームへ!』

 

その号令と同時に、俺は操縦桿のレバーを引き、認可コードを入力した。瞬間、コスモギャバリオンの機体全体が震え、変形を開始する。

 

艦首が割れ、内部から人型の頭部がせり上がる。黒と銀灰色の機体が折り畳まれ、四肢を形成していく。左腕には高出力のEMOバスターが装着され、胸部にはエモルギアユニットが輝きを放つ。全高六十メートル、出力六千万馬力。これこそが、俺の乗るコスモギャバリオンGC-R――ジマンゲーダーGC-Rを頭部に据えた、基本強襲形態だ。

 

周囲を見渡す。他の機体も、それぞれの強襲フォームへと変形を完了していた。セイバーを装着した斬撃特化型、ドリルを構える突破型、クレーンを展開する捕縛型。無数のコスモギャバリオンが、人型の戦闘形態となって宇宙空間に並び立つ。

 

「これが……」

 

俺は、眼前に広がる光景に息を呑んだ。千を超える敵艦隊に対し、今やこちらも負けず劣らずの戦力が揃っている。しかも、ただの艦隊ではない。全機が人型の強襲フォーム。一機一機が、一個艦隊に匹敵する戦闘力を持つ。

 

『全機、攻撃準備』

 

憐慈の声が響く。俺はEMOバスターを構え、照準を敵艦隊の中心――黒い太陽のような巨大旗艦に合わせた。周囲の機体も、一斉に武装を展開する。セイバーが唸りを上げ、ドリルが回転し、レーザーパネルが展開される。

 

『これより、反撃を開始する!』

 

俺は操縦桿を握りしめ、眼前に迫る敵戦艦を睨みつけた。異形の船体が無数に蠢き、そのすべてがこちらへ砲口を向けている。通常のパイロットであれば、この光景に怯み、回避を選択するだろう。だが、俺の機体は違う。

 

「お前の相手は、俺だ」

 

スロットルを全開にする。コスモギャバリオンGC-Rの装甲表面に、青白い火花が走り始めた。バチバチと空気を裂く放電現象がコックピット内の計器にも映し出され、機体全体が雷光に包まれていく。俺の機体は、ただの強襲形態ではない。雷を自在に操る、文字通りの電撃戦仕様だ。

 

「行くぜ」

 

俺は照準を敵戦艦の中心に合わせ、スロットルを一気に押し込んだ。瞬間、コスモギャバリオンは雷そのものと化した。青白い閃光が宇宙空間を一直線に駆け抜ける。雷の如き速さ――いや、雷そのものとなって、俺の機体は敵戦艦の装甲を易々と貫通した。一瞬の静寂。そして、貫かれた戦艦が内部から爆発し、無数の破片が宇宙空間に散らばる。

 

「一機目」

 

俺は短く呟き、次の標的を探した。だが、その必要はなかった。爆発の閃光が消えぬうちに、今度は別の方向から別の敵戦艦が迫ってきていたからだ。俺は操縦桿を切り返し、機体を反転させる。再び雷光が装甲を包み込み、二機目の戦艦へと一直線に突っ込んでいく。今度は艦橋を正確に貫き、一撃で戦闘不能に追い込んだ。これが、俺のコスモギャバリオンの戦い方だ。速さを以て敵を翻弄し、その中心を一撃で貫く。雷光のような速さと威力。それが、俺の機体の強みだ。

 

「遅い」

 

俺は再びスロットルを押し込み、さらに次の標的へと向かう。次から次へと、雷光が敵戦艦を貫いていく。一機、また一機と。まるで稲妻が雲を裂くかのように、俺のコスモギャバリオンは敵陣を突き破っていく。

 

俺はスロットルを緩め、機体を戦場の中央に静止させた。周囲では、僚機たちがそれぞれの武装で敵戦艦と交戦している。どれもこれも、一騎当千の強襲フォームばかりだ。だが、敵の数はまだまだ多い。ここで効率を上げる必要がある。

 

「よし、やるか」

 

俺は操縦桿のトリガーを引き、機体の放電ユニットを最大出力に切り替えた。瞬間、コスモギャバリオンGC-Rの全身から青白い雷光が迸り、それが無数の鞭となって宇宙空間を這い回る。雷の鞭は俺の意志に従い、自在にその軌道を変え、まずは僚機たちの攻撃を妨害していた小型戦闘艇の群れを薙ぎ払った。一撃で数十機が爆散する。

 

「キング、援護感謝する」

 

駆無の声が通信に響く。彼のライヤが、セイバーを振るって敵戦艦を両断した。

 

「礼は後だ。まだまだ行くぞ」

 

俺は雷の鞭を次の標的へと伸ばす。今度はアーマイゼが苦戦している敵重装甲艦の砲塔に絡みつき、その動きを止めた。

 

「今だ、アーマイゼ!」

 

『任せたまえ』

 

銅色の機体が、動きを止めた重装甲艦の弱点――砲塔基部へと潛り込み、翼刃で一気に斬り裂いた。爆発が起こり、重装甲艦が沈黙する。次は、ブシドーが押されている三隻の巡洋艦だ。俺は雷の鞭を三本に分岐させ、それぞれの艦の機関部に叩き込んだ。艦が動きを止めた隙に、ブシドーが二刀をクロスさせた一撃で三隻まとめて斬り伏せる。

 

「感謝する、キング」

 

「構わん。それより、まだまだ敵は多いぞ」

 

俺は操縦桿を握り直し、雷の鞭をさらに広範囲に展開する。青白い閃光が戦場全体を包み込み、僚機たちの攻撃をサポートするたびに、敵戦艦が次々と爆散していく。




次章予告
春の気配は、まだ遠かった。

車窓から見える空は、潮風に洗われたように青く澄んでいるというのに、景色を彩るべき緑はどこにも見当たらない。代わりに広がるのは、灰色の高層ビル群と、まるで歯の抜けた口のように不揃いに空いた更地ばかりだ。工事用のクレーンがいくつも頭を垂れ、白い仮設フェンスがどこまでも続いている。

俺、唯我太郎は、引っ越し先へと向かう快速電車の座席に身を沈めながら、窓の外に広がる奇妙な風景を眺めていた。

一週間前に見たニュース映像よりも、実物はずっと生々しい。新品の防音壁が陽光を照り返し、途中で途切れた高速道路が空中で口を開けている。一棟だけ窓という窓がすべて割れた倉庫が、まるで死んだ魚の目をさらすように建っていた。

乗客たちは誰も、外など見ていない。スマートフォンを操作する者、うつむいて眠る者、あるいは単に目を閉じて音楽を聴く者。数週間前の出来事は、もう彼らにとって「過去」なのだろう。

「——臨海地区の大規模な地盤沈下により、現在も一部路線で運転見合わせが続いております。復旧の見通しは立っておりませんが——」

車内放送が、事務的な声でそう告げる。

地盤沈下。

俺は口の中でその言葉を転がし、すぐに飲み込んだ。そういうことになっている。この国では、そういうことになっているのだ。

(ずいぶん派手にやられたみたいだな)

頭の中に、声が響いた。

若い男の声だ。俺よりいくらか年上で、けれど妙に軽薄な響きがある。

「地盤沈下らしいぞ」

俺は声に出さずに答える。こういう会話に慣れるまで、そう時間はかからなかった。慣れるしかなかった。

(へえ。最近の地盤は、足の指まであるのか?)

からかうような口調だった。だが、その奥に鋭い観察眼が潛んでいることを、俺はもう知っている。

窓の外、立入禁止区域の仮設フェンスの向こう側。巨大なくぼみが、アスファルトをえぐり取った痕跡が、たしかにそこにあった。深さは優に二メートルを超え、幅は大型トラックがすっぽり収まるほど。そして何より——三本の、巨大な指の跡がくっきりと。

「この世界じゃ、そういうことになってる」

俺はもう一度、口の中でつぶやいた。

数か月前まで、こんなものは存在しなかった。怪獣。巨大生物。街を踏み潰し、ビルを薙ぎ倒し、人間を虫けらのように吹き飛ばす存在。それは映画の中だけのものだった。特撮番組の中だけのものだった。日曜朝のテレビを消せば、現実はいつもの退屈な日常に戻った。

だが、今は違う。

窓の外に残された傷を見ただけで、俺にはわかってしまう。あの怪獣は、体高が四十メートル前後。体重は優に二万トンを超える。進行方向は北北西——おそらく湾岸地区から内陸へと向かっていた。右足をやや引きずる癖がある。左の爪が特に発達している。

そんなことまで、わかってしまうのだ。

(お前、ずいぶん詳しくなったじゃないか)

声が、感心したように言った。

「誇れることかよ」

俺は短く返し、背もたれに体重を預ける。電車が速度を落とし、次の駅に近づいていた。プラットホームには、これからどこかへ向かう人々が列をなしている。彼らはもう、空を見上げることを忘れてしまった。あの日、空から降ってきたもののことを、なかったことにして生きている。

あるいは、そうする以外に、生き残る方法がないのだ。

(まあ、落ち込むな。王様になるんだろ?)

軽い調子で、俺の心の中の同居人は言った。

「ああ、もちろんだ」

俺は立ち上がり、ドアの前に立つ。窓ガラスに映る自分の顔が、少しだけ疲れて見えた。

「王は、国を守るもんだからな」

電車が停まり、ドアが開く。潮の香りを含んだ風が、ホームに流れ込んできた。

新しい街だ。新しい学校だ。新しい日常だ。

だが、怪獣はどこにもいないわけではない。奴らは今も、この世界のどこかに潛んでいる。そして次に現れたとき、誰かが戦わなければならない。

その誰かが——俺であるということを、まだこの街の誰も知らない。

俺はもう立ち上がっていた。窓際の席から、外を睨む。校庭の向こう、仮設フェンスのさらに先——臨海地区の埋立地に、そいつは立っていた。

巨大な影。

ビルの陰から現れたそれは、二足歩行の爬虫類を思わせるシルエットだった。全身を覆う鱗は錆びた鉄のように鈍く光り、背中からは無数の突起が生えている。頭部には前後に長く伸びた二本の角。その間で、三つの目がぎょろりと動いた。

「——怪獣だ!」

誰かの叫びを合図に、教室が悲鳴の渦と化した。生徒たちがいっせいに出口へ殺到する。机が倒れ、椅子が蹴散らされ、ガラスが割れる音が響く。

だが、俺は動かなかった。

(でかいな。五十メートルはあるぞ)

頭の中の声が、ひどく冷静に言った。

「ああ。図体だけは立派だ」

(どうする? 逃げるか?)

「王が、国を捨てて逃げるかよ」

俺は左腕を掲げた。制服の袖をまくり上げると、そこには黒と銀色のブレスレットが巻かれている。ウルトライズブレスレット。その中央に、横長のアイ型デバイス——ウルトライズアイが装着されていた。

「来い、ゼロ」

(言われなくてもな!)

俺はウルトライズアイをブレスレットから取り外し、眼前に掲げる。

その瞬間、デバイスが眩い光を放った。

『ウルトラマンゼロ!』

機械音声が響き、光が俺の全身を包み込む。教室の壁が、天井が、そして校舎そのものが視界から消え去り——次の瞬間、俺の身体は巨大な光の柱となって、空へと伸び上がっていた。

読者諸君。

ここで説明しておかねばならないことがある。

数か月前、俺は異次元から現れた敵との戦いで消耗したウルトラマンゼロと一体化した。M78星雲・光の国から来たこの若き戦士は、俺の身体を借りてこの世界に留まり、傷を癒している。

その代償として——あるいは契約として——俺はゼロの力を自由に使えるようになった。

ウルトライズアイを使えば、こうして巨大なウルトラマンゼロへ変身できる。

光が収まったとき、俺はもう「唯我太郎」ではなかった。

身長四十九メートル。体重三万五千トン。銀と赤の巨人——ウルトラマンゼロが、臨海地区の空の下に立っていた。

(太郎、聞こえるか?)

頭の中で、ゼロの声がした。変身前よりずっとはっきりと、力強く響く。

「ああ、聞こえる。というか——」

俺は自分の両手を見下ろした。銀色に輝く巨大な掌。指を曲げると、空気が軋むような感覚が伝わってくる。

「やっぱり、でかいな」

(今さらだろ。それより、来るぞ!)

顔を上げる。

怪獣が、こちらに気づいた。

三つの目が一斉に俺を捉え、巨大な口が開かれる。鋸の刃のような歯がずらりと並んだ顎から、低いうなり声が漏れた。空気を震わせる咆哮が、俺の全身を打つ。

耳だけでなく、胸郭全体で受ける咆哮。

これが、巨人の戦いだ。

「良かろう」

俺は構えを取った。両足を肩幅に開き、腰を落とす。ゼロの身体が、まるで最初から自分のものだったかのように動く。人間のときとは比べ物にならないほどの力が、手足の先まで満ちていた。

「ならば、この俺が相手をしてやる。王の戦いを見せてやるぜ——行くぞ、ゼロ!」

(おう! 二万年早いってことを、たっぷり教えてやれ!)

俺は地面を蹴った。

アスファルトが足裏に押し返してくる。その反動で、巨体が一気に加速する。ビルの屋上が腰より低い位置を流れ去り、風が全身を叩く。

怪獣が右腕を振り上げた。巨大な鉤爪が、空を裂いて迫る。

「遅い!」

俺は身をひねり、紙一重でそれをかわす。爪の風圧が肩をかすめたが、かまわない。そのまま回転し、レオから教わった宇宙拳法の蹴りを叩き込む。

ウルトラゼロキック。

加速と回転を加えた一撃が、怪獣の脇腹に炸裂した。

「グギャアアアア——!」

怪獣が悲鳴を上げ、たたらを踏む。だが、倒れはしない。鱗に覆われた皮膚は、こちらの蹴りを受けてもびくともしなかった。

(硬いな!)

「ああ、蹴りだけじゃ足りないか」

俺は着地と同時に、頭部の突起に手をやる。二本のゼロスラッガーが、念力に反応して外れた。

「これならどうだ!」

二本のスラッガーが、銀色の弧を描いて飛ぶ。ゼロスラッガーアタック。念力で遠隔操作し、敵の死角から切り裂く技だ。

怪獣の背中に、深い傷が走る。黒い体液が噴き出し、アスファルトを焦がした。

「グオオオオオン!」

怒り狂った怪獣が、口を大きく開いた。喉の奥で、赤い光が渦を巻いている。

(熱線が来るぞ!)

「わかってる!」

怪獣の口から、灼熱の光線が放たれる。

俺は跳躍した。地上が急激に遠ざかる。ついさっきまで立っていた場所を、赤い閃光が通り過ぎ、背後にあった廃倉庫を跡形もなく消し飛ばした。

「危ねえ——」

(空からだ! エメリウムスラッシュ!)

俺は空中で体勢を整え、額のビームランプにエネルギーを集中させる。

「喰らえ——!」

緑色の光線が、まっすぐに怪獣へと突き刺さる。エメリウムスラッシュが顔面に命中し、三つの目のうち二つを潰した。

怪獣が苦しげにのけぞる。

今だ。

「とどめだ——ワイドゼロショット!」

着地と同時に、両腕をL字型に組む。全身の光エネルギーが、右腕に集中していく。肩から背骨へ、背骨から踵へと、光線の反動が駆け抜けるのを感じる。

そして——。

放たれた必殺の光線が、怪獣の胸部を貫いた。

「グオオオ——!」

断末魔の叫びを残し、怪獣は爆散する。無数の破片が光の粒子となって、潮風に散っていった。

俺はしばらく、その場に立ち尽くしていた。

周囲を見渡す。倒壊した建物、ひび割れた道路、黒煙を上げる工場跡。倒れはしなかったが、それでも俺の戦いは街を傷つけた。

倒れれば、自分の体重そのものが街を壊していただろう。

「——終わったか」

(ああ。よくやった、太郎)

ゼロの声が、少しだけ優しかった。

「よくやった、か——」

俺は空を見上げる。青い空には、もう怪獣の影もない。かわりに、遠くからサイレンの音が聞こえてきた。ようやく出動した自衛隊か、あるいは報道のヘリコプターか。

「なあ、ゼロ」

(なんだ?)

「俺、まだ王じゃないな」

(——どういう意味だ?)

「国を守るどころか、街を壊しちまった。これじゃ、王失格だ」

ゼロは少し黙ってから、軽い調子で言った。

(だったら、もっと強くなればいい。俺だって最初から強かったわけじゃない。レオ親父にボコボコにされながら、少しずつ覚えたんだ)

「——お前、今、親父って言ったか?」

(言ってない。言ってないぞ)

俺は思わず笑った。

巨大な巨人が笑うと、周囲に風が巻き起こる。それに気づいて、俺は笑うのをやめた。

「戻るか」

(そうだな。あんまり長くいると、色々面倒だ)

俺はウルトライズアイを構え、変身を解除する。光の粒子が収束し、俺の身体はみるみる小さくなっていった。

数秒後、廃墟の陰に立っていたのは、ただの転入生——唯我太郎だった。

「さて」

俺は制服の埃を払いながら、崩れた道路を見渡す。

「学校に戻るまでに、いい言い訳を考えないとな」

(適当に『怖くて逃げ回ってました』でいいんじゃないか?)

「それで王様が務まるか」

(王様はウソもうまくないとダメなのか?)

「——まあ、それもそうかもな」

俺は歩き出した。

まだ見ぬ国を作るために。

まだ見ぬ家臣たちを見つけるために。

そして何より——この街を守り抜くために。

唯我太郎、十五歳。王を目指す少年と、ウルトラマンゼロの物語は、まだ始まったばかりである。

次回の王は

  • 妖怪王
  • 機械王
  • 怪獣王
  • 幻想王
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