目が覚めると4畳半のドアしかない空間に閉じ込められた話

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ドアを開ける

 

 目が覚めると、4畳半程度の空間に居た。

 正面にはドアがあり、不思議と明るい。立っても頭が付かないくらい、ドア以外は立方体の中に居るみたいだ。

 

 ドア以外に何もない。周りを見渡しても、頬をつねっても、目を閉じても、有るのはドアだけ、ドア以外何もない。

 

 ドアを開ける。

 すると同じような空間と奥にはドアが合った。

 試しにドアを通って見た。ドアが前に有る以外何もない空間に出た。

 これはなんだ?夢か?そう思いながら奥のドアを開けた。

 すると前にドアが有るだけの空間に出た。

 

 ドアを再び通り、ドアを開けた。

 また同じような空間が合った。

 どんな夢だよと思いながら、再びドアを開けた。

 

 そう何度もドアを開けているうちに、少し昔のことを思い出した。

 

 死にたかった。家族が借金の保証人に俺を選び500万円の借金を背負った。

 現在借金は残り200万程で利息も含め400万は返し終えた。

 生きていて良い事なんてないと思ってた。

 

 少し進む足が軽くなった気がした。

 

 ドアを開ける。

 また少し昔に戻る。高校の時俺は馬鹿だった。

 宿題はやらないし、テストは赤点ギリギリ、授業中にはよく寝る。

 少なくとも模範的な生徒ではなかったと思う。

 でも学校には行った。殺される心配がなかったからだ。

 

 少し背が縮んだ様な気がした。

 ドアを開ける。

 更に昔に遡る。中学生の時、俺はいじめっ子だった。

 自分が虐められたくないからと言う理由で、自分より弱いやつをいじめた。これはもう徹底的に虐めた。

 捕まらなかったのは被害者が自殺しなかったからだと思ってる。

 

 明らかに背が縮んでいる。

今は身長150cmくらいだろうか?思い返せば、過去を思い出しながらドアを開けるたび、少しずつ若返っている。このまま若返れば赤子まで戻るのだろうか?タチの悪い夢だと思いながら、ドアを開けた。

 

 小学生の時、俺はいじめられていた。

何が悪かったんだろうか?未だに理由がわからない。でも暇があれば打たれ、靴を隠され、教科書は破り捨てられた。そんなことをしているうちに卒業間近になった。次はいじめられないようにしようと決意を新たにしたのをよく覚えている。

 

 ドアがデカい。自分が縮んでいるからだ。

 このまま思考もままならないところまで縮んだらどうなるのだろうか?

恐怖を覚えながら、それしかすることのないかのように、ドアを開けようと思った時、ふと思い後ろを見た。

 そこには自分が居た。死んでいるみたいに意識や反応はないけど確かに自分が居た。恐怖で何もすることが出来ずそのまま終わった。




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