何となく不思議だった夢、怖かった夢、楽しかった夢を書いていきます。
オチは無いです。
夢を見た。
「もーいーかい」
暗闇の中、裸足で走っている。
汗に濡れた体操服が素肌に張り付き、不快な冷たさが背筋を襲う。
暗闇は学校の渡り廊下のように、長い一本道となっている。
リノリウムの床がペタペタと足に張り付く。
はあ、と息が漏れた。
ずっしりとした疲労感が重くのしかかる。
思わず立ち止まり、窓の外を見た。
夕暮れも過ぎて星が瞬き出した薄暗い外には、部活を終えトンボを引きずる野球部のやつらしかいない。
重そうな木製のトンボをズルズルと無言で引く様は、どことなく哀愁を漂わせていた。
何となく目が離せず眺めていると、野球部のうちの一人が顔を上げた。
同じクラスの…名前はなんだったか。
明るくムードメーカーな奴で、いつもうるさいからあまり好きじゃない。
クラスじゃ常に笑顔だったアイツは、疲れきった無表情で俺を見上げていた。
無視するのはアレなので、とりあえず手を振っておく。
すると向こうも振り返してきた。
随分と酷い無表情だが、ノリの良さは健在のようだ。
「ねェ」
声がした。
背後から、か細く、おどろおどろしい、幼い少女のような高い声。
「ねェ」
声が近づいてくる。
慌てて走ろうとするが、上手く走れない。
もつれる足を無理やり動かし、転がるようにして逃げる。
右手に階段が見えた。
転がり落ちるように、駆け下る。
踊り場の鏡は、少し歪んでいるように見えた。
二階へ降りて、そのまま一階へ。
「あー、すまんね。清掃中なのよ」
用務員のおじさんが、ほうきを片手に立っていた。
清掃の邪魔をする訳にも行かないので、二階へ戻りほかの階段へ向かう。
渡り廊下を駆け、廊下を曲がり、階段へ。
「あー、すまんね。清掃中なのよ」
ここも清掃中だった。
学校には四つ階段があるから、ほかの階段へ走る。
早く下に行かなくては。
廊下を走る。
角を曲がり、薄暗い渡り廊下へ。
ここだけ電気がついていないのが気になったが、無視して走った。
長い長い渡り廊下を抜け、階段を降る。
薄暗い階段。電気もついていない。
それが何故か少し落ち着く。
ずっと走り続けて脇腹が痛いため、深呼吸をする。
「ねェ」
声がした。
「ねェ」
後ろから?いや違う。
もっと近くから声が聞こえる。
「ねェ」
前からでも、横からでも無い。
周囲に人はいない。
「見つけて」
笑い声が響く。
キャタキャタと幼い、甲高い声。
上を向く。
目が合った。
「正解」
「正解」
「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」「正解」
「もーいーよ」
目が覚めた。