こちらシャーレ強行犯係   作:ケイゾーイビ

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青輝石マイナス先生で、涙ちょちょぎれる程笑いました。
最高にメシウマだったので、久しぶりの番外編です。
よろしくお願いします。


番外編シャレっち寿司2皿目

ここはカフェの特別ブース。

不定期で先生がやってる、お寿司屋さん。

シャレっち寿司、2人目のお客様は…?

 

「あ、チェリノ?」

「ん?誰だお前は…?」

なんか警戒されてない?なんで?

私がいつものスーツ姿じゃないからかな?

「へいらっしゃい!」

「…ちょっと待て、お前カムラッドか!?」

 

何とか板前姿の私を先生と認識したのは、レッドウィンター連邦学園所属の生徒会長チェリノだった。

 

「どういうことだ?…まさか、とうとう先生をクビになったのか!?」

「皆にクビになった?ってよく聞かれるけど、そんなんじゃないから!?」

私は手招きして、チェリノを席に招待した。

 

「カフェで不定期営業してる、お寿司屋さんの板前をやってるんだ〜」

「おいら知ってるぞ!板前の大将は免許が無いと出来ないって、カムラッドは免許持ってるのか?」

「え?そうなの?お寿司はこの握り寿司マシーンでシャリを握って、ネタを乗せるだけだから無免許だよ?」

「えぇ〜…」

目をキラキラさせて期待していたチェリノは、無免許と聞いてしょんぼりしてた。

「普段頑張ってる生徒達を労う為に、趣味でやってるお寿司屋さんだから…」

「…そうか」

「そんなガッカリしないでよ、チェリノは来店生徒記念すべき2人目だよ」

「おいらで2人目か…1番最初に来てみたかったが、まあいい」

お店の経緯を説明しながら、私はチェリノに温めのお茶を出して一口飲んだ。

「では早速、カムラッドが握った寿司を出してもらおうか!」

「勿論…と言いたい所だけど、無免許だから本格化な寿司は出せなくてさ」

「…何?」

チェリノのヒゲが斜めにズレたが、手で直した。

「まぁ…でも安心してよ、前回好評だったネタを改良して来たから」

私はゲヘナ学園の給食部に協力してもらって、パワーアップした至高のネタを用意した。

「改良だと?…どんなメニューなんだ?」

 

「コンビーフIIだよ」

「コンビーフII…?」

 

前回はシンプルにマヨネーズだけの味付けだったが、フウカからキツイお叱りを受けコンビーフ寿司の改良を繰り返した。

 

モグモグ…

 

「…これ、美味いじゃないか!?」

「よしっ!」

 

その結果。

B級グルメだと疑っていたチェリノから、美味いという一言を引き出せた。

やったぜ!

 

「チェリノは最近、何かあった?」

味の感想が一段落したので、世間話をすることにした。

「カムラッドは我々をよく知ってるだろ?毎週毎週革命の日々だぞ?」

「あ〜…」

そういえばそうだ…

趣味でストライキやデモや工作をしたり、とんでもない理由で革命を起こす自由度の高い学園だった。

「実はねチェリノ、ちょっと話しておきたいことがあるんだけど…?」

「…ん?何だ?」

お茶を飲みながらリラックスするチェリノ。

 

「このお寿司屋さんね、世間話で割とヤバいネタを話すルールになっててさ」

「…何だそのルールは?」

 

前回のシャレっち寿司では…

ブルアカのアニメが絶賛放送中に、超有名スポーツ選手の通訳が銀行口座からお金を盗み、その金額が大き過ぎた影響で、アビドス高校の借金総額が少なく見えて先生達の感覚が麻痺した、というネタでホシノをお茶まみれにした。

 

「…ていう話をしたから、チェリノにも何かネタがあれば良かったんだけど」

「いや、おいらにそんなネタは無いぞ?」

無論、そんな都合よくチェリノにヤバいネタなんてあるはずも無かった。

「…まぁ、そうだよね?私もそう思うよ」

「そうだ、そんなものはない」

チェリノは自信満々で、コンビーフIIを平らげた。

「カムラッド、デザートは無いのか?」

「あるよ?もう食べる?」

「そうだな…もう少しを話してからもらおうか!」

私は冷蔵庫に入ってるデザートを確認した。

「ところでチェリノさぁ?」

「…どうした?」

「生徒達は凄いよね、日々成長してあっという間に大きくなるんだ」

「うむ、おいらも日々成長しているぞ!」

「私もそう思うよ、チェリノの成長を間近で感じられて嬉しんだ」

「そうだろ〜そうだろ〜」

それを聞いて冷蔵庫を閉めた。

 

…パタン。

 

「いや〜チェリノがなんかさぁ、急に成長して声変わりしたの驚いちゃってさ〜」

 

…カラン。

 

突然、音が聞こえた。

チェリノが固まって、箸をカウンターテーブル席の上に落とした。

 

「…チェリノ?どうしたの?」

私は目線を閉じた冷蔵庫から、チェリノに戻すと…

「おい、今お前なんて言った?」

…真顔のチェリノと目が合った。

「…え?生徒達は日々成長」

「違う、その後だ」

「…あ〜チェリノが成長して声変わり」

 

…ヌッ!!

 

チェリノがカウンターテーブルに身を乗り出し、私の目の前で抗議した。

 

「おいらは!声変わりなんて!してない!」

 

 

「…え?そうなの?」

「そうだ!勘違いだ!」

かなり食い気味にそう言った。

「いやいやチェリノ?別に成長することは悪い事じゃないよ?」

「分かっている!おいらは!日々成長している!」

「だから急に声変わりするのも変じゃ」

 

「だから!声変わりじゃないって!言ってるだろー!!」

「あれぇ…?」

 

困惑する私に対して、チェリノは食い気味にそう言い切った。

堪らずチェリノは、チーストカ(ナガンM1895)を取り出した。

私は驚き、カウンターテーブルの下に隠れた。

「ちょ!?チェリノ!?マジかよ!?」

「おいカムラッド!親衛隊を呼ぶぞ!」

「…え?」

 

「今から親衛隊を呼んで!カムラッドをレッドウィンター連邦学園に拉致して!寒い所で木を数える仕事をしてもらうぞ!」

「えぇ!?」

 

マジかよこえー!?

レッドウィンターにマ○ダ○あるのか!?

「分かった!チェリノ!話し合おう!」

「ううぅぅ…!」

興奮するチェリノを落ち着かせながら、私はカウンターテーブルの下から出た。

 

私はチェリノに追加で温めのお茶を出した。

「私も最初はね、病気なのかな?と心配して驚いたよ」

「…何の話だ?」

「でも長く続けてると、やっぱり衰えとかあるのかなって勘繰っちゃってさぁ」

「…だから、何の話だ?」

「少し前にね、活動をちょっとずつ減らしますって御触れがあったとか無かったとか…」

「だからぁ!何の話だぁ!!」

 

再びチェリノは、チーストカ(ナガンM1895)を取り出した。

私は驚き、カウンターテーブルの下に滑り込んだ。

「ちょ!?チェリノ!?落ち着いて!?」

「おいカムラッド!本当に親衛隊を呼ぶぞ!」

「ちょっと待って!?」

 

「いいか!その口を閉じなければ!シベリア送り25ルーブルだぞ!」

「…へぇ!?」

日の当たらない教室で、25日間の補習ってこと!?私先生なのに!?

 

「分かった!チェリノ!降参します!」

「ううぅぅ…!!」

興奮するチェリノを落ち着かせながら、私は無条件降伏した。

 

「いいか?カムラッドの発言は沢山の人を悲しませるんだぞ?この界隈の炎上は凄まじいんだぞ?だからもう止めろ、分かったか?」

 

チェリノの顔が、部屋に飾ってある自画像の様に険しくなって諭された。

「そ、そうだね…分かったよ」

 

とその時…

 

「あ…先生、お疲れ様です」

 

…また1人カフェに生徒が入店した。

 

「あ、はーいお疲れ様〜」

「…ん?」

いつものチェリノに戻り、カフェに入って来た人物へ目を移した。

「カムラッド、あれは誰だ…?」

「あ〜あの娘?バイトでカフェの清掃してる生徒の…ん?」

「清掃員か、いつもカフェが綺麗なのはアイツのおかげ…は?」

私とチェリノは、清掃員の生徒をよく見てあることに気が付いた。

 

…あれ?あの娘、何処かで…?

 

 

…カラン!!

 

清掃員の生徒は驚いた様子で、掃除用具が入ったバケツを床に落とした。

「…え、チェリノ会長!?」

 

!?

 

「お前…マリナ委員長か!?」

「あぁ!?やっぱり!?」

3人はお互いの立場を改めて認識して、固まってしまった。

 

 

そして…

 

「…うわぁあああ〜!!!」

 

…マリナは逃げ出した!

 

!?

 

「あ!?おい待て!マリナ委員長!」

「えぇ〜?何で逃げた〜?すみませ〜ん!誰かその娘を捕まえて〜!あ〜でも悪いことした訳じゃないから優しく捕まえて〜!」

 

おっけ〜

 

カフェで偶然寛いでいた、ピンク水着ラ○ジャンの協力でマリナは連れ戻された。

とはいえ、マリナは清掃バイト中だったので、皆で掃除を手伝ってバイトを終わらせてからカフェに来てもらう約束をした。

なお偶然、本職のメイドさんがいたので普段の清掃以上にカフェは綺麗になった。

私を見ながら両手ピースしてないで、床の汚れを見なくていいのか聞いたら、完璧な掃除を披露されてドヤ顔コロンビアされました。

 

〜数分後〜

 

「へいらっしゃい!」

「っ…」

いつもの服に着替えたマリナを手招きし、シャレっち寿司へ招待した。

 

待っている間、マリナ捕獲の功労者へコンビーフIIをご馳走した。

捕まえて〜のひと言で、弾丸の様にカフェをジグザグに飛び出し、マリナを捕まえ掴んだまま床に擦り付け、デンプシーロールで戻ってくる姿は間違いなくキヴォトスの日常だ、勿論マリナは無傷である。

帰り際に同僚へのお土産として、コンビーフIIお持ち帰りセットを渡そうとしたが、これを拒否した。

何でも同僚は甘党だとか、適当な理由を言い帰って行った。

これ絶対臭いでバレて、怒られる奴でしょ。

その光景を目に焼き付けたチェリノは、彼女が帰るまで借りてきた猫みたいになってた。

本職のメイドさんも急用で帰らなければならないとかで、コンビーフIIお持ち帰りセットを持たせて帰って行った。

私の手作り寿司を食べ損ねたことに、歯軋りしながら”ゴウリオンナコマス”とかちょっと何言ってるのか分からなかった。

今日は満員御礼だな〜

 

「それでマリナ委員長?お前は何故、清掃のバイトをしてるんだ?」

「っ…」

「まあまあチェリノ、マリナお茶飲む?」

「あ、あぁ…」

私はマリナにお茶を出した。

 

 

「…コンビーフIIを」

「へ〜い、コンビーフII一丁〜!」

「…何かお前、この店に詳しいな?」

慣れたマリナをジト目で見ながら、私はマリナへコンビーフIIを振る舞った。

そういえば以前、試作コンビーフ寿司を振る舞った際に、三角巾深く付けたマスク清掃員の生徒いたか…?

 

モグモグ…

 

「先生の寿司は旨い!旨すぎる!」

また1人コンビーフ寿司の虜に、フウカにはコンビーフIIIの開発を打診しなくてはな。

「おい、そろそろ話してもらうぞ」

「…ハイ」

「マリナ、別に無理に話さなくても…」

「いえ、もうバレてしまったのでお話します」

「…バレた?」

サプライズだったのかな?だとしたら悪いことしたな…

「その、どうしてもお金が必要でして」

「…金が必要?まさかお前!?」

 

…?

 

「その金でまた革命を企てる算段か!?」

「ち、ちが!?…いえそうです!」

「コラコラマリナ…誤魔化すの下手か、あとチェリノも丸め込まれてるよ?」

また毎週恒例の革命で誤魔化されるところだった、油断も隙もないな…

 

観念したのか、マリナは話始めた。

「じ…実はバイトしたお金で、プレゼントを買おうとしてました…」

「そうか…」

「…あれ?」

チェリノの反応が薄いな…?

「あの…怒らないんですか?」

「何故だ?マリナ委員長が働いたお金で、プレゼントを買うことの何処が悪いんだ?」

あ〜…これは気が付いてないな。

「あの…チェリノ?」

「…何だカムラッド?」

「プレゼントってさ、チェリノ宛じゃない?」

 

…?

 

「…は?おいらにか?」

思いもよらぬサプライズに、チェリノのヒゲがズレた。

「どういうことだ?おいら別に誕生日でもないぞ?」

 

 

「おい、マリナ」

「な、何ですか…?」

「おいらへのプレゼントとは、何に対するプレゼントだ?」

 

 

「その、トモエ秘書室長とも話合って、お金を出してプレゼントを」

「話を逸らすな」

 

!?

 

チェリノはマリナに近付き、目的を聞き出そうと再び顔が険しくなった。

「チェリノ会長の…成長を記念して」

「そうか、嬉しいぞ?マリナ委員長」

 

 

「それで?おいらの?どの様な成長に対する記念なんだ?」

「その…チェリノ会長、最近声変わりをされて大人に」

 

!!!

 

「だからぁ!おいらはぁ!声変わりなんてぇ!してないってぇ!言ってるだろぉ!!!」

三度チェリノは、チーストカ(ナガンM1895)を取り出した。

「おいカムラッドとマリナ委員長!今度こそ本当に親衛隊を呼ぶからな!」

「…うわぁあああ〜!!!」

怒りに震え上がるチェリノと、恐怖の余り白目でひっくり返ったマリナ。

「お…落ち着いて…!落ち着いて…!」

 

私はチェリノを落ち着かせる為に、冷蔵庫に用意しておいた最後のカードを切った。

デザートのプリン・ア・ラ・モードだ。

効果は抜群だった、マリナからそれはそれは感謝された。

プリン・ア・ラ・ドーモって感じでね。

 

つづく




「くんくん、君さぁ…この美味しそうな臭いはなんだい?」
「…セクシーワイルドドッグのセイアちゃん」
「…は?」
「ワザとお土産を貰わなかった件でO☆HA☆NA☆SHIが」
「…デンプシーデスロールケーキのナギちゃん」
「…は?」
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