転生したら、仮面ライダーになった件   作:森雄

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女王奪還作戦・開始!

 四コマ忍法刀を使って移動した俺達がやってきたのは深魚が見つけた洞窟だった。

 

「オーマ様」

 

 俺達が到着すると、そこには「深海隊(ウミナリ)」のメンバーである鮫型の魚人────深咬(みかみ)が待っていた。

 

「来たのは俺達だけか?深咬」

「はい。滅様達はまだいらしてません」

「わかった。滅達の案内を頼む」

「畏まりました。この洞窟に入っては真っ直ぐお進み下さい」

 

 深咬の言葉通り洞窟に入ると元素魔法で洞窟内をマッピングしながらまっすぐに進み続けていくと、光の元素魔法で明るく輝いている場所が見えてきた。

 そちらへと足を進めると、そこには深魚率いる「深海隊」と複数名の有翼族がいた。

 

「ルチア様!」

「!ネム!無事だったのね」

 

 ネムはルチアと呼んだ有翼族の元へと走っていく。

 ネムの抱き付きにルチアは優しく抱き留めると互いの無事を確認した。

 

「すまないが、再開の喜びは後にしてくれ。俺のことは覚えているか?」

 

 そうルチアに訪ねた。

 ルチアはネムを話して俺に身体を向けた。

 

「はい。魔王の宴(ワルプルギス)以来でございます。魔王オーマ様。この度は我が主、魔王フレイ様のご助力を賜りましたこと感謝申し上げます」

「いや、感謝をもらうことではない。況してや俺達が到着した時には既にハンドレッドに落城されたフルブロジアの姿だった。何があったのか教えて貰えるか?」

「……はい」

 

 当時のことを思い出しながらもルチアは反芻(はんすう)思考に至っていた。彼女だけではない。この場にいる有翼族の殆どがルチアと同じ状態にいる。

 どうやら彼女達が受けた被害はそうとうなもののようだ。

 

「……我々が受けた被害は……残酷なものでした」

 

 ルチアはそう呟くと「こちらへ」と案内されて洞窟内の更に奥へと進んだ。彼女について行きながらもまだ来ていない滅達にも伝わるように<思念伝達>を用いて彼女の話を共有しておいた。

 

「フレイ様と共に襲撃してきたハンドレッドを相手していました。ですが、ハンドレッドの大多数を率いるカッシーン部隊と呼ばれる存在には魔法も能力も通用しませんでした。しかし、彼等を倒す為に仮面ライダーの力を用いれば倒せるのではないかと考えました。その考えに至ったのは、カッシーン部隊の中にハンドレッドの幹部が現れました」

 

 ハンドレッドの幹部か。

 

「我々に敵対してき幹部は仮面ライダーに変身しました」

「名乗っていたか?」

「はい。仮面ライダーオルテカと名乗っていました」

 

 オルテカ……聴いた事が無い。ウォズなら仮面ライダーの歴史を「逢魔降臨暦」で調べることができるだろうが、今はそうはいかない。

 

「そのオルテカの介入で敗北したのか?」

「……はい。フレイ様は相手が仮面ライダーに変身したことを知り、オーマ様に助力を願うことを決断しました。ですが、オーマ様への魔法通信を終えた後に落城し、フレイ様を初めとした有翼族やフレイ様が勧誘した他種族の魔物も捕虜にされました。フレイ様の幹部である私とクレアはそれぞれ別々に動きました」

「それじゃあ、クレアって人と連絡を取ってないの?」

 

 ルチアの発言にときめがそう訪ねた。

 すると、彼女はより一層に険しい表情になった。彼女の様子を感じて質問をしたときめや同族であるネムは勿論。フォスやステラすらも戸惑っていた。

 

「……着きました」

 

 ルチアがそう言うと目の前に扉が一つあるだけだった。

 ルチアが扉を開けるとそこには複数名の有翼族がベットに横になっていた。

 

「クレア様?」

 

 ベットに横になっていた有翼族の中にネムが誰なのか気付いて近づいた。しかし、そこには光が映らないほどの虚な瞳と無表情になった有翼族がいた。

 

「彼女がフレイ様の幹部である同胞のクレアです」

「ルチア様。クレア様になにがあったのなの?」

 

 ネムが心配そうにそう訪ねるが、ルチアは恐らくだがクレアを初め他の有翼族から情報を手にしたのだろう。

 

「……有翼族の出生は殆ど女性の比率が高いのです。ですから……掴まってしまった同胞達は……尊厳を蔑ろにされていることが……わかりました」

 

 身体と声を震わせて語ったルチア。捕えられた同胞達の受けた被害内容に怒りを押し殺すことに必死なのだ。今すぐにでもハンドレッドを殲滅し、同胞達を助けようと思いながらもハンドレッドへの有効打がない。

 非力な自身への怒りもあるのだろうな……

 

「ルチア様」

 

 ネムがルチアに抱き付いた。

 ネムがなぜ抱き付いたのか理解したのかルチアはネムを抱き締めた。同胞達の無念とルチアの怒り。それらを分かち合っているのだ。朱奈やときめもルチアの言っている事を理解したと同時に同性である彼女達にとって被害をもたらしたハンドレッドへの怒りが込み上がっているようだ。

 

「……」

 

 俺はその間に情報収集を行なっていた。

 情報を得ている間に滅達もやってきたようで、朱奈が話しかけてきた。

 

「オーマ様。滅達が合流しました」

「あぁ」

 

 俺がやってきた滅達の方へと視線を向けた。

 

「さて、囚われたフレイを初め、多くの有翼族を解放すると同時にハンドレッドの殲滅を行なう。ルチア、どこか話せる場所はあるか?」

「は、はい。こちらへ」

 

 俺達はルチアの案内の元、話ができる場所へと案内して貰った。

 

「ではこれより、魔王フレイ達の奪還。並びにハンドレッドの撲滅作戦を行なう」

 

 俺が得た情報からハンドレッドの撲滅方法とフレイ達の奪還を行なうために作戦を告げた。

 

「確かにな。その方法ならば幾つか必要なモノがあると思うのだが……」

 

 そう告げてきたのは織田信長だった。

 

「なに。既に呼んだ」

 

 俺が視線を向けるとそこには転移魔法があり、そこからキラとシンシアを呼びつけた。

 

「あれ?」

「父さん!それに皆も……どうしてこんな所に?」

 

 キラとシンシヤが驚いた表情と共に困惑していた。

 

 そんな二人に俺が事情を説明した。

 

「成る程です。悪い奴らを倒すです!」

「父さん。ゴージャスに俺達に任せてくれ」

 

 キラとシンシヤはやる気満々のようだ。

 

「よし。では行くぞ」

『はい/おう/うむ!』

 

 俺は連れて来た者達とルチア率いる有翼族までもが出陣した。

 

 ──────────────────────────────

 

 オーマが出陣した頃。魔王フレイの魔王城のある一室にて鎖に付けられながらも床や壁に凭れ倒れている魔王フレイを初めとする有翼族と他にも幾人かの他種族がいた。

 

 誰もがクレアと同じ様に生気の無いような光のない瞳であった。

 

「まぁだ。物足りないな」

 

 そう告げる左目付近に刺青を入れた男がいた。

 その男が地に倒れていた魔王フレイの髪を引っ張りながら歩いていく。

 

「さて、アイツらのためにもう少しばかり準備をしないとだが、少しは遊んでも問題ないだろう。なぁ。お前もそう思うだろ?」

 

 下卑た笑みを浮かべた告げられる言葉に、髪の毛を力づくで引っ張られ続けていた彼女は誰もが最早反論処か、精神までもが摩耗しきっている事を理解した。

 それは魔王フレイが敗北した事を意味する。魔王フレイの髪を引っ張るハンドレッドの男に既に屈してしまったのだと、彼女の配下達も感じ取っていた。

 

 そんな時だった。

 

 轟音と超震動が魔王フレイの居城に響いた。

 

「!?何事だ……!!」

 

 男は掴んでいた髪を離して何があったのかと尋ねた。

 そんな彼の問いに答えたのは確認しにいったカッシーンが現れた。

 

クヌェル様、大変です!」

「どうした!」

「魔王オーマからの核撃魔法が幾つも放たれており、この城に多大な被害が及んでおります!!」

「なに!?」

 

 クヌェルは大変驚き、掴んでいたフレイを突き飛ばして城の外へとカッシーン部隊を全て揃えて向かった。

 それが、オーマの罠だとも知らずに……

 

 ──────────────────────────────

 

 魔王フレイの魔王城である山に向けられて数多くの巨大な攻撃が放たれては被害を拡大させていた。

 

 そんな被害を与えているのはオーマを初め、[滅尽隊]と[迅速隊]と[不死衆]と[英霊隊]がいた。

 

「信長、<宝具>を使用せよ!」

「うむ!」

 

 オーマが支持をすると織田信長が右手を挙げた。

 

「是非も無し!三千世界に屍を晒すが良い……天魔轟臨!これが魔王の<三千世界(さんだんうち)>じゃあ!!」

 

 自身の周囲に三千丁の火縄銃を展開した上で一斉射撃した。三千丁の火縄銃からの一斉射撃が次々と魔王城を破壊していく。

 

<宝具>

 

 それは仮面ライダーゴーストの力を手にしたオーマが100人の英雄達の魂が実体を持って召喚した際に世界から与えられた共通能力(コモンスキル)の一種だ。

 共通といっても宝具という概念が共通しているだけであり、100人の英霊達が織田信長の<三千世界>を持っているわけではない。

 

<宝具>とは、貴い幻想(ノウブル・ファンタズム)。人間の幻想を骨子に創り上げられた武装にして英霊達が生前に築き上げた伝説の小腸であり、物質化した奇跡でもある。

 有名なアーサー王であれば、伝説の聖剣エクルカリバーがまるでゲームの必殺技の如く扱えるような能力。

 

 織田信長を例にすると三千丁の火縄銃を用いた長篠の戦いで投入した数が具現化した必殺技が<三千世界>である。

 

 そんな銃撃を受けた魔王城からカッシーン部隊が続々と出てきた。

 

「さぁて……始めるぞ」

 

 現れたカッシーン部隊を相手に俺達は仮面ライダーへと変身して戦い始めた。

 

 ──────────────────────────────

 

 オーマ達がカッシーン部隊を誘い出した頃。

 魔王フレイ達が閉じ込められている場所にオーロラカーテンが現れた。

 

 そこから分身体の俺を初め、キラとシンシヤと[深海隊]と一誠や朱奈やときめ。そしてルチアを初めとした有翼族が出てきた。

 

「フレイ様!?」

 

 ルチアは精神が摩耗したかの如き状態の魔王フレイに話しかけるも同胞にして同じ幹部の一角であるクレアと同じ状態である事を知り、ルチアは悲痛な思いに心が埋め尽くされていく。

 そんな彼女を慰めた後に魔王フレイ含む有翼族を先程までいた洞窟内へとオーロラカーテンを使って避難させていた。

 

「え?この人って……っ!?」

 

 被害者を保護していると一誠がとある女性を抱き上げていた。

 

 視線を向けるとそこには紅色のロングヘアーをしていて、スタイル抜群な容姿端麗ではるがハンドレッドによって身体中を汚された美少女がいた。

 だいたい高校生ぐらいの見た目だ。

 

 それぐらいの若い少女は一誠が抱えている彼女だけでなかった。

 

 キラが抱えている黒髪ロングヘアーで富士額のつむじを持ち、眼鏡を掛けた一誠の抱える少女と大差ないスタイルを持つ美少女や、俺の近くにいる眼鏡を掛けたショートヘアーの美少女は一誠が着用していた高校の女子用制服を着ていた。

 

 なにやら魔法少女を思わせるピンク色の服装を着ているとても長い黒髪ツインテールの美少女や長い栗毛ツインテールで露出度の高い黒色のスーツを着ていて首元に十字架を付けた美少女がいた。

 

 魔法少女姿の女性と十字架のネックレスを付けている女性もどこかで見覚えがあるがどうも思い出せん。

 

 ただ、栗毛ツインテールの女性だけ種族が人間だった。

 

「一誠。その少女を知っているのか?」

「は、はい。俺が地球の高校に通っていた頃の一年上の先輩でリアス・グレモリーっていうんす」

 

 一誠の話では高校の先輩のようだ。だが、グレモリーか……悪魔の種類にいたな。グレモリーという悪魔が……

 そんな事を考えながらも被害者達を連れて洞窟内へと避難させる事が出来た。

 後は、内側から攻略を進めるだけだ。

 

「オーマ様。私達も連れていって下さい」

「朱奈。お前とときめにはフレイ達の護衛を任せているだろ。それを無視するのか?」

「申し訳ございません。ですが今回の一件には私とときめさんが動く必要があると思うんです」

「……魔国出発前から感じている予感か?」

 

 朱奈にそう訪ねると彼女は頷いた。巫女としての感知力と解析力が朱奈にそう判断させているのかもしれない。

 

「わかった。だが俺の側を離れるな」

「はい」

「うん!」

 

 二人が了承したのを確認して魔王城内を捜索しながらハンドレッドの討伐を開始した。

 




次回~無双の幻夢と無限の浄化~
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