ムカデ・ニンジャ旗下のニンジャ達がわちゃわちゃします!
グレイウィルムの”あの特技”に関する作品です。
シャン・ロア、別名ムカデ・ニンジャが治めるボロブドゥール帝国。オセアニア・東南アジアを勢力圏とするこの国家は、シャン・ロアによる呪術と恐怖による絶対支配がひかれている。
そしてまた、今宵は配下のニンジャを総動員して反逆者共を血祭りにあげた。愚かな捕虜共が恐怖と後悔により発狂している時分、ムカデの配下共は酒宴に沸いていた……。
◆百◆足◆忍◆者◆郎◆党◆
ヨグヤカルタの高級料亭から、数人のニンジャが現れた。彼らは今回、ムカデ・ニンジャに反逆する連中を始末し、祝宴としゃれこんでいるのだ。
「ヒック……飲み足りぬな。まだどこかで飲みたい所だが……」
したたかに酩酊しているニンジャはセストーダル。今回の反逆者討伐作戦でカロウシタイを指揮し、功を立てた。
「ならば我が家に招待しよう。面白いものも見せることができようからな」
裾の長い僧服めいた衣装に身を包むはグレイウィルム。今回の反逆者排除に先立ち、かの不届き者らの後ろ盾であった暗黒メガコーポ群を糾弾し、貢物を取り立てたニンジャである。彼の提案に乗ったニンジャ達は、ゆるゆるとグレイウィルムの住処へと向かった。
◆百◆足◆忍◆者◆郎◆党◆
グレイウィルム宅の居間には、奇妙な光景が広がっていた。大量の名刺が敵ニンジャの首級めいてコレクションされている!彼にとってこの名刺群は愚かにもシャン・ロア王に挑み、己に敗れ去った者共の首にも等しかった。
「「……!」」
セストーダルだけでなく、瓦礫纏う恐るべきコンヴァージも名刺が首級めいてコレクションされた異様な様に目を見開いている。
暗黒メガコーポの軍隊を身一つで壊滅させる怪物の驚愕を心地よく眺めながら、グレイウィルムはサケを呷った。
「……グレイウィルム=サンよ、あれをコンヴァージ=サンに見せてやったらどうだ?」
セスト―ダルが驚愕から立ち直り、グレイウィルムに隠し芸の披露を求めた。おもむろにグレイウィルムはコレクションしてあった名刺の一つを取り出すと、大口を開けてゆっくりと飲み込んだ。
「……それはお前の蒐集物の一つではなかったのか?」
コンヴァージは言葉少なに別部門の同僚の奇行を指摘する。実際、飲み込んだ名刺は胃酸でどろどろに溶け、失われてしまうだろう。普通ならば。指摘をしてきたコンヴァージに対し、グレイウィルムとセスト―ダルはほくそ笑む。すると、グレイウィルムの腹の中から名刺を咥えたムカデが這い出す!
驚きのあまり口を半開きにしたコンヴァージの間抜け面を見て爆笑するグレイウィルムとセスト―ダル。
非道なるリアルニンジャの配下に訪れた僅かな安息の時間は、ゆっくりと過ぎて行った……。