自由と解放のために   作:風ノ華

6 / 10
前回投稿から早半年…。
ストックが出来るどころかあまりにも書けないことにショックです。

読んでいただけている方は大変お待たせしました。
待たせてもあまり長くはないものと思いますがご覧ください。


第06話「小さな庭の大きな決闘!赤鬼と青鬼」

 ミス・オールサンデーの提案を断ったルフィ達一行が向かったのは、ログポースが指し示したとおりのジャングルが生い茂り太古の生物が蔓延る島、リトルガーデンだった。

 

 島に近づくにつれてルフィの表情はより生き生きとし、反対にクロト以外全滅するというミス・オールサンデーの言葉を信じたウソップ・ナミはため息の数が増えている。

 それでもまだ船を島の中に進めていくと島の危険性が顕著になりだした。密林の王者たる虎が血まみれで倒れ、上空には見知らぬ怪鳥が鳴き、そこかしこからいくつもの大型の獣の気配を感じる。ウソップ・ナミの両名はログがたまるまで静かに船で待機しようと提案するが時既に遅し、約一名の心は限界を突破していた。

 

「く~何かワクワクしてきた!サンジ、海賊弁当!!おれ、ちょっと冒険してくる!」

「冒険ってルフィ、アンタね…」

「しししし、お前も来るか?」

 

 この島は危険なんだと告げようとしたがあまりものルフィのウキウキとした表情にナミはシクシクと対照的な行動を見せる。

 

「あっじゃあ私も行こうかな。ねぇルフィさん一緒に行っていいかしら?」

「おう来い来い!」

 

 来る者拒まず、一緒に冒険を愉しもうとする存在にルフィは笑顔で了承する。

 

「それじゃあビビちゃんには愛情弁当を作ってあげるよ~」

「カルーにもドリンクをお願いできるかしら?」

 

 モチロ~ン!と答え船内に消えていったサンジが弁当を用意する間を今か今かと落ち着かない様子でルフィは船上を走り回っている。

 

「アンタ、意外に怖いもの知らずね…」

「じっとしてたら悪いほうにばかり考えちゃうしね、ログが溜まるまで少し気晴らししてこうかなって。大丈夫、ルフィさんもいるしいざとなったらカルーだっているんだから」

 

 ニコッと笑う彼女とは対照的にカルーはその【いざとなったら】何をされるのかと冷や汗と涙を流しガクガクと震えている。

 

「本人これでもかって程に驚いてるみたいだけど?」

 

 すぐに調理を終わらせ弁当とドリンクを受け取った二人、どうあっても逃げられないと悟ったカルーは少しビクビクしながらではあるがビビを乗せ、ルフィとジャングルの奥へと消えていった。

 

「んじゃ、おれもヒマつぶしがてら散歩でもしてくるか」

 

 ちょっと待ったと船を下りたゾロにサンジが声をかける。

 馬鹿騒ぎをした挙句、追っ手が来ると慌てて出航したために前の島ではまともな補給が出来なかったので次の航海の食糧が不足しそうだとか。それを喧嘩を売るような言葉で了承するゾロ、その言葉をたやすく買うサンジ。二人は狩り勝負だと足音も荒くジャングルへと入って行った。

 

「さてそれじゃあ俺も行こうか………二人とも、離してくれないか」

 

 皆に続いて船を降りようとしたクロトだったが、左右の足にまとわりつくようにしがみつくナミとウソップ。涙を浮かべイヤイヤと首を横に振る二人を見て思わずため息が出る。

 

「わかった、ここにいればいいんだな」

 

 物凄い速さで首を縦に振る二人に再びため息を吐きつつ船を下りようと船べりにかけた手をを元に戻す。

 

「ナミはまぁわかるがウソップ、お前はあの時誓った【勇敢な海の男】になるんだからルフィとまではいかなくてももう少し冒険心を持ったほうがいいんじゃないか?折角巨人族がいる島に着いたんだから」

 

 クロトは懐から取り出した本を挿絵のあるページに開いて二人へと見せた。

 

「何だよ巨人族って…」

「巨人族?………あぁっ!!!」

 

 ナミは本の内容を思い出しウソップに伝えた。

 

【あの住人達にとって…まるでこの島は“小さな庭”のようだ。巨人島“リトルガーデン”…この土地をそう呼ぶことにしよう。――探検家ルイ・アーノート――】

 

 ウソップが何かに気づいたのか声もない叫びを出している顔に変化する。

 

「まぁいいか。お目当ての人物がこうして近づいてきたんだから、なぁ【赤鬼】のブロギーさん?」

「ガバババババ!!久しぶりにやってきたチビ人間はえらく威勢がいいじゃねぇか。それにその名を聞くのも随分と久しぶりだ」

 

 クロトが振り返るとそこにはジャングルをガサガサッとかき分けるようにして顔を出してきた巨人の男がいた.

 

『ギャーーー出たアァァーーー!!!』

 

 ナミはクロトの後ろに、ウソップはそんなナミの後ろに隠れ叫び声をあげてしまう。

 

「お前等なぁ…ん?ブロギーさん後ろを見てみな」

 

 気配に気づいたクロトがブロギーに注意を促す。

 振り向いたそこにいたのは今にも襲い掛からんと大口を開けていた一匹の肉食恐竜、その姿を認識したブロギーは体を反転させた勢いで振るった斧の一撃でもってその首を両断した。

 

「ガバババババ、我こそはエルバフ最強の戦士ブロギーだ!肉も手に入れた、おいお前等酒はあるか?」

「10樽分ちょっとならあるな、だがアンタには足りないんじゃないか?」

 

 どう見ても樽=グラスといったものにしか思えずクロトは苦笑するが、飲めれば構わないというブロギーの言葉を聞いて調理用の必要最低限を残して全て持ってくることにした。

 

「チビ人間、お前名前は何ていうんだ?」

「クロトだ、なぁこの酒だが半分はもう一人の巨人族の【青鬼】のドリーさんにもやってもいいか?」

「ドリーの事も知っていたのか。勿論だ、お前なかなかいい奴だな、気に入ったぞガバババババババッ!」

 

 自分の飲み分が更に減るというのに笑いながら快く提案を受けいれた事にクロトも笑い声をあげる。

 

「…信じられない」

「もう打ち解けてやがる…」

 

 ブロギーの肩に乗って旧知の仲のように話す様子を見て二人は呆れたようにその場に立ち尽くすのだった。

 

 

 

 ブロギーが住処としている巨大な骨の家に到着して数十分、ようやく緊張がとけた二人とともにブロギーの色々な話を聞いていると、突然島の真ん中に位置する大きな火山が噴火を起こした。

 

「闘い始めて早百年」

 

 ブロギーは立ち上がり武器を手に闘気を高めだした。

 

「いつの頃からか、真ん中山の噴火が決闘の合図になった」

 

 幾ばくか離れた所から同様にもう一人の巨人が声を上げ姿を現した。

 

 二人は互いに向かって走りそして大きく武器を振るった。

 

『決闘の理由など!とうに忘れた!!!』

 

 そしてぶつかり合う。

 

「ガババババババ!ドリー今日こそは勝たせて貰うぞ!!」

「ゲギャギャギャギャギャ!それはこっちのセリフだブロギー!!」

 

 二人の戦いは様子見などというものはなく互いに繰り出すのは的確な狙いの一撃必殺の攻撃。剣の一撃を跳躍で避け斧による反撃、それを兜で受けて体勢を崩しながら剣をかちあげるが構えた盾で強引に逸らした。ぶつかり合う武器、ビリビリと伝わってくる互いの闘気、二人の戦いを食い入るように見ていたウソップだったが、ナミはそれどころじゃないとクロトの意識を自分に向けさせた。

 

「どうしようクロト、ログがたまるまで一年だなんてビビの国クロコダイルに乗っ取られちゃうわよ!」

「心配はいらない。島内にバロックワークスの追っ手が来ている、少なくとも二つは知っている気配、前の島にいた爆弾人間のペアだ。あとは誰が来ているかは分からんが指令として来ている以上、ログポースなりエターナルポースなり何かしらの移動手段は持っているだろうからそれを奪えばいい」

「ちょっと!それってビビが危ないんじゃ!?」

「ルフィがそばにいるから大丈夫だとは思うが…そうだな、この勝負が終わったらブロギーさんにドリーさんのところへ連れて行ってもらうか、と言ってる内に勝負はついたようだな」

 

 二人はお互いに武器を弾き飛ばされ、最後には顔に拳を叩き込み同時に倒れこんだ。

 

 戻ってきたブロギーに一同は仲間に合流するためにドリーの所へ連れて行ってもらえないかと頼み込む。酒樽も渡すことだしいいだろうとブロギーの許可も貰え、差し出された手から肩に乗りドリーのところへと向かう。

 戦闘中じっと二人の様子を見ていたウソップが自分も二人のような誇りをもって戦う勇敢な戦士になりたいのだと伝えるとブロギーは誇りこそがエルバフの地に受け継がれる永遠の宝で自分達も死ぬそのときも誇りを滅ぼすことなく名誉ある死を望みたいとそう笑って話すのだった。

 

「ほらよドリー、コイツ等がこの酒をくれたチビ人間達でコイツはクロトってんだ」

「ゲギャギャギャギャギャギャッ!ありがとうよお前等」

「礼はいいさ、それよりそっちに俺達の仲間がいると思うんだが連れて行ってくれないか?」

「麦わら帽子のチビ達のことか?お安い御用だ」

 

 クロトの予想通りドリーのところにいたルフィにビビ、だが何故かそこにはカルーの姿がなかった。言われて二人もようやく気づいたようで、二人の戦いの前までは確かに一緒に居たのだと言う。おそらく二人の決闘の苛烈さに逃げ出したのだろうが戻ってくる気配がない。

 クロトがMr.5ペアを含む刺客が島内にいると言うと、ビビは敵に捕まった可能性もあると一人探しにいくと言い出した。だが危険すぎるという事もありその案はすぐに却下され、ならばとクジ引きの結果ルフィ・ウソップ・ナミの組とクロト・ビビの組に分かれて探すことにして一度巨人族の二人とは別れる事にした。

 

 そして島内を探しまわる事十数分、再び真ん中山が大きな音を立て噴火した。

 

「またあの山が噴火した!」

「お互いにダメージはあるが気力は充実しているみたいだ…いや、ブロギーさんの様子が少しおかしい気がするが…まさか!?」

「どうしたのクロトさん…ってキャッ!」

「スマン、文句は後で聞くからしっかりつかまってろ!今はあの二人のところに行かなきゃならない!!」

 

 突然おぶわれる形となったビビは困惑と多少の気恥ずかしさで顔を赤くするもクロトの表情を見て頭を切り替えた。

 

「バロックワークスなのね!?」

「あぁ。ビビ、残ったエージェントの中で出世欲が強く姑息な手を使う奴はいるか!?」

 

 姑息な手、そう言われてビビは頭部が特徴的な一人の男を思いついた。

 

「Mr.3!ドルドルの実を食べたろうそく人間がいるわ!もしかしてアイツがこの島に来てるの!?」

「そいつかどうかは分からんが、Mr.5のペアは頭を使うタイプの奴等じゃないから誰か他の刺客がいるのは間違いない」

「でもどうしてあの二人の所に?」

「二人の懸賞金がまだかかったままだからだ、互いに当時の金額で一億ベリー!それより、ソイツの詳しい能力を聞かせてくれないか」

「分かった「一世紀………永い戦いだったな、ブロギー…!!!」えっ!!?」

「なっ!?」

 

二人は見た、ドリーがその大きな剣を振り下ろすところを。

 

 

 

【続く】

 




二人の決着は逆になりました。


書くのが遅いのはやっぱりプロットが書けないのと他SS(H×Hやこのサイトではマイナーな漫画)の作成も同時に兼ねているせいですかね…。
次話は出来るだけエタらないように心掛けたいと思います。
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