自由と解放のために   作:風ノ華

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待っていた方がいるかもわからないですがようやくの次話投稿です。


第07話「穢された誇りのために!ルフィ怒りの新技!!」

~ SIDE ルフィ ~

 

 カルーを探すためにクロト達と別れて探すこと数分、いつの間にか迷子になったウソップとナミを一緒に探すうちにもう一人の巨人のおっさんのところに辿り着いたみたいだ。そこでおれが見たのは口から血を流す丸い巨人のおっさんだった。

 

 おっさんは酒を飲んでたら爆発したと言うけど、おれ達はそんな事しねぇ!!

 おっさんもあの黒髪のチビ人間≪クロト≫の仕業じゃないと言ってくれたのには安心したけどそれでもおれは怒りが抑えられなかった。

 

「丸いおっさん、絶対安静にしてろよ!おれが犯人見つけてブッ飛ばしてくるからッ!!」

 

 ちくしょう!誰が一体あんな真似をしたんだ!!

 しばらく森を走りまわったけど誰も見つかんなくて高い所から探そうと、首の長ぇ恐竜に登ったところででかい山から爆発が起きた。

 

「あの山って確か…!!!」

 

 思い出したのは最初に会った巨人のおっさんの言った言葉。

 

『いつの頃からか、真ん中山の噴火が決闘の合図になった』

 

 立ち上がる巨人のおっさん達、そしてさっきの戦いと同じように同時にお互いに向かっていった。

 ダメだ巨人のおっさん!この決闘は邪魔されたものなんだ!!

 おれの叫びも届かず何度かぶつかり合った後、突然滑り転んだ丸いおっさんにむかって巨人のおっさんは剣を振り下ろした。

 

「7万…3千…467戦………1勝!」

 

 涙を流していた巨人のおっさんが白い何かに包まれて崩れ落ちた。

 

「あそこにいるのか!二人の決闘の邪魔をした奴がッ!!!」

 

 おれは巨人のおっさんが持っていた剣に向かって腕を伸ばした。

 

~ SIDE OUT ~

 

 

 飛んできたルフィが目にしたのは四人の男女、Mr.5ペアとMr.3ペアだった。

 

「お前等かァ!!巨人のおっさん達の決闘を邪魔したのはッ!!!」

「君が懸賞金3000万ベリーの麦わらのルフィだガネ?」

「うわっ変な頭!【3】じゃん、しかも【3】燃えてるし!!」

「うるさいガネ!!!麦わらのルフィ、これを見るガネ!」

 

 Mr.3が指差した先には巨大なケーキを連想させるような白いオブジェがあった。上部のかぼちゃはグルグルと回転をし白い雪のようなものを降らせ、その根元には自分の仲間が突っ立っていた。

 

「何だお前等、迷子かと思ったらそんなところで何してんだ?」

『捕まってん「だ/の」よ!!!』

 

 大声を出すのに口を開いたため、降り注いでいるロウの霧を吸い込んでしまい咽るウソップとナミ。柱を壊さないとロウ人形になってしまうからと助けを求める二人に対し、ゾロは落ち着きはらってどうせ固まるならと片手をあげてポーズをとり始めた。

 

「ふ~んそっか。ゾロ、ヤバかったのか?」

「いや問題ねぇ。とりあえずこの柱ブッ壊してくれるか?やり方は任せるからよ」

「おぅ!」

 

 そう平気な顔をして言うゾロだったが彼の足元からは血が吹き出ていた。それを見てウソップは目を背けるようにし、ナミは見てて痛いから出血を何とかするよう文句を言う。対してゾロはなら見るなと返すがナミは更に罵声を続ける。

 つい先程まで慌てふためいていた二人が今では少しずつ落ち着いてきている、その様子を見てMr.3は苛立ちながらルフィに視線を移す。

 

「そんなに頼りになりそうな男には見えないガネ…。まぁいいMr.5、ミス・バレンタイン、私達は【黒龍】に備えるからあの男はキミ達がやりたまえ」

「仕方ねぇな」

 

 不承不承ながらもMr.3の意見に従うMr.5はコートから銃を取り出しシリンダーに息を吹き込んだ。

 

「サウスブルーの最新モデル、フリントロック式44口径6連発リボルバーだ。言っとくが弾丸はねぇ、その代わりにおれの息を込める。先に言っておくがおれの息は爆発する」

 

 話を半分も聞いていなかったルフィは銃弾ならゴム人間である自分には効かないとふみ、猛烈な勢いでMr.5へと突っ込んでいく。それを見たMr.5は馬鹿にするような笑みを浮かべながら引き金を引いた。

 

「くらいなゴム人間、そよ風息爆弾(ブリーズ・ブレス・ボム)!」

 

 発砲音が数回響きルフィは身構えたが肝心の弾が飛んでくる気配がない。不思議に思ったルフィだが突然耳元に聞こえてきた警告に地面を横に蹴ってその場を離れた。フワリと少し風を感じたかと思うと先程まで自分がいた場所の後方の木が爆発で弾けた。

 

「息を込めただけなのになんて威力だ!?」

「よく避けたな」

「はーーーっ見えない弾ってことかーーー。サンキューなクロト。」

 

 どういたしまして、と姿がないのに声が聞こえてくる事態にMr.3達が周囲を見渡す。するとルフィの近くにクロトが姿を現した。

 

「お前がMr.3か、これ以上ないってくらいに名は体をあらわすって感じの頭だな」

「だろ?【3】だし燃えてるし変だよな?」

「放っとくガネ!君が【黒龍】のクロトだガネ?麦わらの小僧より少しはやりそうだが、果たして私の相手として足りえるかね?」

 

 いつの間にかMr.3はドルドルのロウで作りこんだ鎧に身を包みミス・ゴールデンウィークの塗装も完了していた。

 

「クロト、皆を頼んだ!おれはコイツ等を許さない!ブッ飛ばしてやる!!」

「分かった、嵐脚!」

 

 クロトの右脚から放たれた斬撃は回転しているカボチャのオブジェに当たるが回転が止まる事なく弾き飛ばされてしまった。

 

「無駄だガネ!!」

「なるほど鉄の硬度というのも納得の硬さだ、だが貫けない硬さじゃない!嵐脚・昇龍!!」

 

 先ほどの回し蹴りから放たれた横一文字の斬撃とは異なり下から上へ一直線に蹴りあげ放たれたそれは龍が天を昇るが如くカボチャの一点を貫き、穴が空いたことによりバランスを崩したオブジェは三人とは逆方向に落ちた。

 

「馬鹿な…鉄の硬度を誇る私のドルドルの能力で作った特大キャンドルサービスセットが…」

「さてこれで皆これ以上ロウ人形にされる危険はなくなったわけだが…ビビ!」

「はい!みんな、熱いだろうけどちょっと我慢してね。カルー、お願い!!」

 

 身体中傷だらけだがビビを乗せたカルーは指示に従いロープを咥え、ロウのオブジェを縦横無尽に駆け回る。

 

「油の匂い?おいおいおいおい、熱いってビビお前…ま、まさか…!?」

 

 逸早くその意図に気づいたウソップは制止を呼び掛けるがそれより早くビビはロープに火をつけた。

 ロープを伝った火は瞬く間に燃え上がりロウのオブジェは炎に包まれた。

 

「はーっよく燃えてんなー。大丈夫かアイツ等?」

「お、おのれよくも私の芸術をー!!」

 

 ルフィは火に集中するあまりMr.3のパンチをたたきつけられる形でまともに食らい、上からの衝撃はルフィの身体をポンプのように押し込んだ。

 追撃を与えようとするMr.3、それに気づいたルフィは避けようと足に力を入れた。

 

「えっ!?」

 

 突然の自分の動きに戸惑うルフィ、それも当然だ。攻撃を避けようと横に跳ねただけだというのに一瞬で数メートルは移動したのだから。対峙しているMr.3からしたらまるで瞬間移動でもしたのかと言わんばかりの驚愕の表情。だが何かの間違いだと尚も向かってくるMr.3の顔面にルフィはその腕を伸ばした。

 

「ゴムゴムの(ピストル)!!!」

「甘いガッペッ!!?」

 

 今までの攻撃同様当然のようにガード出来ると思い込んでいたMr.3だったが、ルフィの一撃は恐ろしく速くドルドルの鎧を容易く突き破り自身へと到達し思い切りブッ飛んでいった。

 

「なっミ、Mr.3の最強形態が一撃で!?」

「余所見とは気ぃ抜けてるな爆弾野郎!焼・鬼斬りッ!!」

 

 炎の中から燃える刀を構えて現れたゾロの一撃によりMr.5は燃やし斬られた。

 

「燃える刀ってのも悪くねぇな」

「Mr.5!クッこうなったら王女だけでも!食らえ一万キロギロチン!!」

 

 炎の上昇気流により体重を軽くしたミス・バレンタインが飛び上がりビビに向かって急速に落下をする。

 だがゾロ同様、炎の中から現れたナミは自身の持つ棒をミス・バレンタインの落下地点へと構えた。

 

「アンタのその技、欠陥だらけなのよ。落ちてくるだけならこうして棒を置くだけでも自滅してくれるんだからね!」

「甘いわね!体重だったらすぐに調整可能なのよ!」

「それも計算済み、ウソップ!」

「おぉよ!必殺・火薬星ッ!!」

 

 咄嗟に体重を操作し自滅こそ逃れたミス・バレンタインだったが、ウソップの構えていたパチンコの格好の的となり敢え無く敗れ去った。

 

「馬鹿ねー、一万キロだなんてそんなのか弱い私の腕が耐えられるわけないでしょうが」

「さて後は君一人だが、抵抗の意思はあるかミス・ゴールデンウィーク?」

 

 実際攻撃力を持たない彼女はパートナーや仲間が一瞬でやられた事に恐怖しフルフルフルと首を横に振るのだった。

 

「分かった。ならばこの三人に君の感情の色さえもリアルに作り出すカラーズトラップで俺達に敵対しないような色を描いてくれるか?」

 

 コクコクと頷く彼女は三人に黄色と青を混ぜた緑色のマークを描き三人を引き取ってもらうことにした。

 

 

 

「ブロギー師゛匠…」

 

 ウソップは倒れ伏したブロギーに近づき悔しさで号泣する。ドリーもまた声を押し殺して泣いていた。

 

「何を、泣いてやがる…おれ達のように、誇り高い戦士に、なるんだろウソップ」

「ブ、ブロギーじじょう゛!!?」

「丸いおっさん!!」

「ブロギー!!!」

 

 肩口からの傷を押さえながら起き上がったブロギーに三者三様ではあるが驚きと喜びの声を上げる。

 一体何故、という疑問にブロギーは自分達の戦友ともいえる武器を見てエルバフの神の粋なはからいのおかげだと言う。長年ともに戦い続けてきた武器の刃は致命傷には程遠いダメージしか残せなかったのだ。

 決闘の邪魔をされた事、そしてその元凶と戦うことすら出来ず死ぬことにドリーはエルバフの神を恨みもしたが、この途方もない奇跡を起こしてくれたことに心の中で感謝をした。

 あまりにも嬉しくて喧嘩に発展しかけたがまぁそこは置いておくとしよう。

 

 巨人と一味それぞれの傷の手当、火傷の処置等を終わらせたクロトにルフィは先程自身の体に起こった異常について聞くことにした。

 

「何?Mr.3をブッ飛ばしたときの動きが変だった?」

「3のパンチを受け止めた後普通に動いた筈だったのにクロトみたいに凄く速く移動できるしよ、パンチだって今までより強くて3の鎧を簡単にぶち抜いたんだ」

「確かに…体から湯気みたいのが出たと思ったらまるでクロトみたいな動きをしていたぜ?」

 

 ウソップの言葉に思案するクロトだったが思い出したかのようにルフィに質問を投げかけた。

 

「ルフィ、さっき凄く疲れたって言ってたよな?」

 

 そう、ダメージもそこそこしか貰っていないあまり激しくない戦いであったにも関わらず、ルフィは戦いを終えた途端疲労と脱水症状を訴えかけてきたのだ。

 

「今更気づいたんだが、ゴムゴムの実を食べたことによって本当に全身ゴム人間になったからじゃないか?」

「それこそ本当に今更じゃねーか、それがどう「つまりだ、血管や臓器もだってことだ」???まるで意味が分からねぇ…」

「どういうことだクロト?今の口ぶりだとルフィのやったことの原理の予想が出来ているんだろ?」

 

 わかりやすく説明しやがれとのゾロの言葉にクロトは頷く。

 

「湯気の正体は体温上昇による汗の蒸発だろう。仮説なんだが、その体温上昇の原因は上からの攻撃を踏ん張って受け止めたことで足がポンプのように動いて血流を加速させ通常以上の血液を送ったからだと思う」

「こうか?」

 

 クロトの説明を受けルフィはグッと構えて両足に圧力を加える。するとそれが正しかったようにルフィの身体から先程と同様に湯気が吹き出てきた。

 

「バッ馬鹿野郎!いくら血管や内臓がゴムだからって身体への負担はでかいんだ!下手をしたら命を縮めるんだぞ!?」

 

 どうやら今回は少量の圧力であったため効果はすぐに切れたが躊躇いもせず実践したルフィにクロトは焦る。

 

「それでも!強くなれるってんならおれはこの方法を取る!!」

 

 少し荒くなった鼓動を落ち着かせるようにルフィは深く息をつき、だが決意をこめた瞳でクロトの言葉を制した。

 

「おれもルフィの意見に賛成だ。強くなれるのに危険だからやめとけってのは性に合わねぇ」

 

 どうやらゾロも同じ考えのようだ。二人の言葉にクロトはしばらくの後ため息をつき条件付きでの使用を許可した。

 

  ①実践でいきなり使うのではなく、徐々に体に慣らすこと(主に持続時間や体への負担軽減のためなど)

 

  ②慣れるまでは必ず使用許可を求めること

 

  ③使用後は健康チェックを受けること(もっとも、船医がいないため早急に増やすことも必須とする)

 

「それでお前達これからどうするんだ。話を聞く限り急ぎの旅のようだが?」

「大人しくログがたまるのを待つのか?」

「ログがたまるまでこの島にいるなんて出来ないわ、そんなんじゃクロコダイルに国が乗っ取られちゃう!」

「そうだなぁ。それにおっさん達がいるっていっても一年だなんて流石に飽きるしよ~」

 

 二人の巨人の言葉に悲痛な表情を浮かべるビビに対しルフィは横になりどうしたもんかと言いながら煎餅を食べている。

 

「それなんだけど多分大丈夫だと思うわよ。ァイタッ!」

「どうしたナミ、火傷が疼くのか?」

「うぅん、多分虫か何かに刺されただけ」

「とりあえずこれでも着ておけ。肌の出しすぎはあまりよくないからな」

 

 そう言ってクロトは自分の上の服を手渡した。

 

「ありがと。でねビビ、大丈夫って訳はバロックワークスの追手が来ていたからよ。組織の任務として来ている以上帰りの手配なんかも抜かりないと思うのよね」

「多分ここにいないサンジが手に入れてるんじゃないか?」

「どうだかな、あのアホコックのことだからまだ一人でおれとの狩り勝負の獲物を探してるんじゃねぇか?」

 

 ゾロの言葉に巨人達は遠い昔の何かを思い出しそうになった。

 

「おっ!ンナァミすゎ~ん、ビビちゅゎ~ん、無事だったか~い?」

「…来たぞそのアホコックが」

 

 一味(といっても女性二人限定だろうが)の姿を確認したサンジは目をハートにさせながらやってきた。だがナミの格好を見てハッとしクロトへと足技を仕掛ける。

 

「コルァくそロンゲ!何でナミさんがテメェなんかの服を着ている!!」

「あ~うるさい眉毛だな。探しに来たって事はエターナルポースの一つや二つ手に入れたんだろうな?」

「テメェはエスパーか!?…ジャングルの中の白いまったり空間で見つけた四つと敵の親玉から送られてきたコイツだ」

 

 サンジの手にはアラバスタを含む計五つのエターナルポースが握られていた。

 それを見たビビは嬉しさのあまりサンジに抱きつきサンジは幸せのあまり目だけでなく咥えていたタバコから出る煙までハート型になっていた。

 

「他四つは…キューカ島にハルウララ島にチョーコク島に…ほぅ、ドラム島か。喜べルフィ、もしかしたら船医もすぐに見つかるかもしれないぞ」

「本当か!?」

「あぁ、ドラムは医療大国の島だ」

「ならよ、アラバスタでクロコダイルをぶっ飛ばしたらその島に行こう!んでその島で面白ェ医者を仲間にしようぜ!じゃあ巨人のおっさんに丸いおっさん、おれ達行くよっ!!」

 

 

 

 ルフィ一行が船へと戻ると二人は立ち上がり己が武器を手に取った。

 

「…行くか」

「あぁ。…今回の件で分かったことだが、我等が武器も寿命よな」

「百年来の付き合いだ、未練は確かにあるがあいつ等の為ならば惜しくはない!」

 

 二人は船が向かった島の西の海岸へと足を向けた。

 

 

【続く】




ハルウララ島:春島
キューカ島:3がいたリゾート地
チョーコク島:秋島
  
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