幼女戦記if 〜帝国軍第1装甲軍の戦歴〜   作:izuminnー3305

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第20話:晩餐会のお見合い

 それから一時間後、腹を満たしたアルフレットとターニャは城の少し奥にある応接室の扉の前に着く。

 

「んじゃ私はこれで。頑張れよアル」

 

 笑顔で応援するターニャに対してアルフレットは笑顔で彼女に向かってサムズアップをする。

 

「おう!サンキュー相棒!」

 

 そしてターニャはその場を立ち去るとアルフレットは一呼吸をしてドアを三回ノックする。

 

「はーーーい」

 

 室内から可愛い声がし、アルフレットはドアを開ける。

 

「失礼します!」

 

 アルフレットは姿勢を正しく笑顔で室内に入ると150cm(センチ)代の身長に童顔。美しい青、赤、緑の長い髪と明らかに幼女体系に不釣り合いな巨乳を持った三人の美少女が胸元が見える綺麗なドレスを着こなし、ソファーに座り紅茶とお菓子を堪能していた。

 

 そんな目を疑うお見合い相手にアルフレットは一瞬、生唾を飲む。

 

(おい!おい!俺のお見合い相手って子供じゃねぇか⁉︎しかも何だよあの巨乳!いくら俺が“おっぱい星人(巨乳好きの隠語)”でも子供は論外だぜ‼︎)

 

 などとアルフレットは心の内で語っている一方で表情は笑顔で冷静であった。

 

「初めまして皆様。私が帝国陸軍中将のアルフレット・シュナイダーと申します」

 

 アルフレットは満面の笑みで被っていた軍帽を取り、胸元に置き三人の美少女に向かって一礼する。

 

 すると三人の美少女は持っていたカップをテーブルに置くと立ち上がり、アルフレットに向かって頭を下げながらカーテシー(ドレスの裾を軽く持ち上げる挨拶)をする。

 

 そして青髪の美少女が先に言葉を出す。

 

「初めましてアルフレット様。(わたくし)は帝国五大貴族の一つ、ドゥートビッヒ家の長女、ミュウラン・ファン・ドゥートビッヒと申します」

 

 そして次に赤髪と緑髪の美少女が挨拶をする。

 

「初めましてアルフレット様。(わたくし)は帝国五大貴族の一つ、カールゼン家の長女、シェレミー・カールゼンと申します」

「初めましてアルフレット様。(わたくし)は帝国五大貴族の一つ、ゲルマー家の長女、フィナ・アドラー・ゲルマーと申します」

 

 頭を上げたアルフレットは取った軍帽を再び上げる。

 

「ミュウランさん、シェレミーさん、フィナさん、こんな美しい(ひと)とお会い出来てこのアルフレットは嬉しい限りです」

 

 アルフレットは笑顔で褒め言葉を言うが、ミュウラン、シェレミー、フィナはまるで冷たい表情のままでソファーに座る。

 

「さぁ、お見合いを始めましょうか」

 

 ミュウランがそう言うのでアルフレットは彼女達の前にあるソファーに座る。

 

(何っだこの三人の冷徹な表情と態度は!印象悪過ぎだろう)

 

 などとアルフレットは心の内で言うが、決して表情に出さず笑顔で彼女達と会話を始めるのであった。

 

⬛︎

 

 それから三十分が経ち、アルフレットは紅茶とお菓子を嗜みながら笑顔で面白い話しをしていた。

 

「それでその友達が私を落とす為に落とし穴まで誘導したけど、誤って作った本人が逆に落とし穴に堕ちて、もうその場で大爆笑ですよ」

「へぇーーっそれは面白いですわね」

 

 アルフレットの話にシュレミーは全く感心を持たず受け流す。それはミュウランとフィナも同じであった。

 

(やっぱりそう簡単に親密にはなれないか。流石、“三姉妹の氷宝(ひょうほう)姫”。俺の話しに全然、反応してねぇ)

 

 心の内で語るアルフレットは紅茶を一口飲む。

 

(エーリャに頼んで彼女達の身辺を調査したけど、突破の糸口が無さすぎる。でも彼女からの報告で俺の見合い写真を見た時以降、少し態度が変わったとあったなぁ。少し鎌をかけるか)

 

 するとアルフレットは持ていたカップをテーブルに置くとゆっくりと立ち上がる。

 

「失礼、お手洗いに行ってきます」

「ええ。どうぞ遠慮なく」

 

 フィナが冷たく返事をし、アルフレットは笑顔で部屋を出る。そして右に向かって少し歩くと隣の部屋に入る。

 

 するとそこには別れたターニャがカップに入ったコーヒーを笑顔で立ちながら飲んでいた。

 

「それで・・・お見合いはどうだったアル?」

 

 少し嫌な笑顔で言うターニャに対してアルフレットは内ポケットからタバコケースとマッチ箱を取り出し、溜め息を吐きながら答える。

 

「ああ。あれは難攻不落の要塞の様な人間だ。感じは悪いし冷たいし」

「でも、このお見合いが失敗すると参謀本部と保守派(ほしゅは)の対立は深くなる。それだけは回避しないと」

 

 タバコに火を点け一服を始めるアルフレットはターニャの懸念と目的に頷く。

 

「ああ。それはご尤もな意見だよターニャ」

 

 そう言うとアルフレットは火を点けたタバコを口に咥えた状態でガラスドアを開け、バルコニーに出る。

 

「ターニャ来い。鎌かけの効果を確かめようーぜ」

「ああ、お前の戦略が効果的か確かめないとな」

「おい、俺の立てた作戦を疑っているのか?」

 

 ターニャは持っていたカップをテーブルに置き笑顔でアルフレットの近くへと向かう。

 

「いいや。まぁでもミジンコのフン程度には疑っているがな」

 

 それを聞いたアルフレットは呆れた笑顔で小さく首を横に振る。

 

「おい!おい!それは酷いなぁ~~~~~っ」

 

 アルフレットは笑顔でそう言うとターニャと共に三人が居る部屋へと向かう。

 

 

 三人が居る部屋のベランダに着いたアルフレットとターニャは静かに影から室内を覗く。

 

「さて、どうなっているのかなぁ?」

「私はアルの作戦が失敗しているのに賭けるよ」

「ターニャ、いい加減に俺を信じてくれ」

 

 などと静かにアルフレットとターニャは談笑する。

 

 一方、室内ではソファーに座るミュウラン、シェレミー、フィナは冷静で冷たい態度だったのが激変、何かに取り憑かれたかの様に顔を赤くし興奮し始める。

 

「うっひょーーーーーーーーーーーーーーーーっ‼なんて素敵な人なの!想像以上で下が疼きまくっていたわ‼」

「やっべぇーーーーーーーーーーーーーーーーっ‼写真で見るよりも凄過ぎるわぁ!早く!あの人の子を孕みたいわ‼」

「ぬほぉーーーーーーーーーーーーーーーーーっ‼かっこ良過ぎる!独り占めしたい!私だけの者にしたい‼」

 

 身震いをさせ、まるで獲物を狙う獣の様な目とエッチい表情に観ていたアルフレットとターニャは静かにドン引きする。

 

「おいおいマジかよ。これは・・・予想外だぜぇーっ」

「アルの事が心底好きだったんだ。でも何だかちょっと怖い」

 

 などと二人が言っているとミュウラン、シェレミー、フィナは急に冷静な表情となり考え込む。

 

「でも、これからどうするシェレミー、フィナ。彼に私達の秘密を話しても?」

 

 ミュウランからの問いにシェレミーとフィナは少し困った表情をする。

 

「そうね・・・きっと大丈夫はずよ。私達の秘密を話しても彼は受け止めてくれるはずよ」

「でもその前に彼は、アルフレットとは信じてくれるかしら。私達が・・・神によってこの世界に来た転生者である事を」

 

 三人の秘密を聞いたアルフレットとターニャは言葉を殺し驚愕する。

 

「おい!おい!マジかよ⁉俺達以外にも居たのかよ!転生者が⁉」

「ハハッこいつはビックリだ!でもアル、こいつは逆にチャンスだぞ」

「ええ?チャンス?何が?」

「私達は存在Xに反逆している。いつかあのクソったれが彼女達を使って私達を排除するかもしれない。だから・・・」

 

 アルフレットはターニャが言いたかった事を察する。

 

「ああ、なるほどね。その前に彼女達に真実を伝えて逆に俺達の仲間にしちまおってか。確かにその方がいいなぁ」

 

 そう言うとアルフレットは笑顔になり、タバコを一本取り出し口に銜える。

 

「んじゃ!腹割って彼女達と話すっか」

「アル、私も参加していいか?」

 

 笑顔で問うターニャにアルフレットはニヤッとし頷く。

 

「ああ。いいぞ相棒」

 

 こうしてアルフレットとターニャは意を決してミュウラン、シェレミー、フィナに自分達の秘密を話しに向かうのであった。

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