今回はやっと戦闘シーンをかけました・・・
では、どうぞ!
「とりあえず雪穂以外のメンバーは左右に散ってあのブレスを回避!雪穂はブレスに対処だ!穂乃香は俺がどうにかする!行くぞ!」
「「了解」」
俺のこの言葉を皮切りに、レベルⅧファイントとの戦闘の火ぶたが切って落とされた。一斉に武器を展開させながらマリア、レイナ、アリスの三人が左右に散り、雪穂はファイントのブレスに対処するためファイントの方へ駆けていく。俺はこちらへ向かって走ってきている穂乃香の方へと足を向けた。俺と穂乃香が合流するのには5秒とかからず、ファイントのブレスもチャージに時間がかかるのか、まだブレスを吐いては来ない。この間に穂乃香にこいつのことを伝えなくてはならない、そう俺が思った時だった、俺の頬に鋭い痛みが走ったのは・・・。何が起こったのか分からずにあたりを見回すと、手を右から左に振り切ったように見える穂乃香の姿が目に映った。どうやら穂乃香にビンタされたらしい。ビンタをしてきた張本人はというと、こちらを潤んだ目で見上げながら怒ったような表情をしていた。
「ごめん、穂乃香。教師たちに見られないように・・・いや、俺のミスだ。本当にごめん。怖かっただろう」
「その通りだよ!ほんとに怖かったんだからね!いい、これからは何かを固有結界に送る場合、きっちり私に連絡すること!」
「ああ、約束する」
「じゃあ今回は許してあげる。それで、あのファイントの対抗策はどうするの?」
俺のことを許してくれた穂乃香の顔色は、既に戦闘用のものに変わっていた。さっきは教えなくては、と思ったが冷静に考えると、何故穂乃香は対抗策を知らないのだ?穂乃香は俺の見たものや聞いたものを共有できるはずだ。ならばフォーメーションについて知っているのでは、と思って聞いてみると、ファイントに追いかけられながらそこまでは出来ないと返されてしまった。俺との感覚共有には結構集中力を使うらしい。それもそうだろう、俺の記憶の中に存在するとは言っても、厳密には固有結界内だから自分の体は見える形で存在する。となると、二人分の感覚を意識することになるわけだ。そうなると、自分の体の方が危険にさらされている場合、そっちの感覚に全力を注ぐことになる。それで俺の感覚も共有しとけってのは無茶ってもんだ。でもそれなら、俺の風呂の時とか感覚を自分に向けとけば良かったんじゃないか、という考えが一瞬頭をよぎったが、もう一発ビンタは喰らいたくないので言うのはやめておくことにした。そういうわけで、俺は穂乃香にフォーメーションと穂乃香の役割を伝ると自分の役割の場所に向かった。
現在のフォーメーションはマリアと俺が左、アリスとレイナが右に陣取り、ブレスが吐かれる前方には雪穂、少し離れた後方に穂乃香という感じだ。俺がマリアのもとに着くのと同じぐらいに、ファイントの上を向いていた首が矢を放つ前の弓のように一段階後ろに引かれた。そして次の瞬間、紅く燃え盛る炎がファイントの口から雪穂に向かって放たれる。それと同時に、雪穂は持っていた刀を下段に構え閉じていた目を開いた。炎が雪穂の眼前に迫った時だ。
「業火を喰らえ、
雪穂の声が固有結界に響くと共に切り上げられた刀身から八本の水柱が現れ、まるで生きているかの様にファイントのブレスを喰らい尽くした。それでも水柱の勢いは収まらず、ファイントの口周辺に攻撃を仕掛け始める。それはまるで二匹の龍が戦っているような光景で、そこにいたすべての人が立ち尽くしていた。しかし、八岐大蛇は雪穂によって作り出されたものであり、さらにヴンダーの消費がかなり激しいらしく、勢いが弱まり始める。それでも最後と言わんばかりの猛攻を仕掛けた後、全ての水柱は一匹の蛇になりファイントの口にまとわりついた。
「水よ、凍れ!
もう一声、雪穂の言葉が放たれると、その声に応えるかのようにあたりに冷気が充満しはじめ、ファイントの口にまとわりついていた水蛇が氷蛇となりファイントの口を開かないように固定した。
「お兄ちゃん、口は塞いだよ。あとはお願い・・・私はもう戦えない・・・ヴンダー使いすぎちゃった・・・」
「雪穂、ありがとう。あとは任せておけ!」
「お兄ちゃんがそういうなら、大丈夫だね。じゃあ、後は・・・おねが・・・い・・・だ・・・よ・・・」
雪穂はそう言い終わると同時にその場に倒れてしまった。俺は雪穂のところまで行くと、そっと抱き上げて安全なところに運んでやった。雪穂のおかげでブレスは封じられたので、かなり戦いやすくなったはずだ。あとは俺たちが雪穂の願いに応えてやらなくてはな。俺は、そう感じていた。
「よし、じゃあ今度は俺たちの番だ。敵はさっきの雪穂の一撃でブレスを封じられたし、今はなぜか動いていない。この間にけりをつけるぞ!」
「分かりましたわ。では、行きますわよ!」
俺達は左右同時に攻撃を開始した。運転手に聞いたドラゴン型ファイントの弱点は逆鱗の周辺、それは首の中心にあるはずだ。だが、そこまでは高すぎて地上にいては届かない。その上、攻撃しても攻撃してもそこから再生していってしまう。そうこうしているうちにファイントが動き始めてしまった。ストンプ攻撃だけになったとはいえ、巨木の様な脚で踏みつぶされたら一瞬であの世行きだろう。そんなとき、穂乃香の声が聞こえた。
「先輩、弱点は逆鱗の近くなんでしょ!ファイントこっち向かせて。私なら攻撃を入れられる!」
「そうか、矢ならあの高さでも届く!OK、今そっちに向かせる。皆、穂乃香のシェキナーなら逆鱗付近に攻撃が届く、こいつをターンさせるぞ!」
「了解です、悠樹さん。では、321で後ろに出ましょう。3・2・1」
マリアの声に合わせて皆がファイントの後ろへ移動する。ファイントも俺たちを攻撃するためにこちらに振り向く。その瞬間、穂乃香の声が響いた。
「
穂乃香の弓から放たれたその矢は逆鱗のある場所に吸い込まれるように飛んでいき、見事に命中した。そして、ファイントの体内に入り込んだ矢が大爆発を引き起こし逆鱗部分を完全に破壊する。やったか?そう思ってファイントを見ると、さすがはレベルⅧ、まだ動いていた。さらに、逆鱗を破壊したせいか怒り狂って暴走をし始めている。さっきよりも激しくなるであろう攻撃に俺たちが身構えたとき、もう一本の矢がファイントにあいた穴に吸い込まれるように刺さった。すると、さっきまで暴れていたファイントが嘘のように静かになったばかりか、横に倒れてくるではないか。どういうことだと思ってファイントの体を見てみると、表皮から青白いものが走っている。どうやら感電しているらしい。
「穂乃香、これはどういうことだ?」
「先輩、シェキナーの弓は
「なるほど、そういうことか」
「うん。止めはそっちでさいておいて。これ、ヴンダー消費量が半端じゃない・・・」
「分かった」
止めを任された俺は、それをマリアに頼むことにした。だってマリアの
「一応、これで一件落着って感じだな。今回はみんなに助けられっぱなしだった・・・ありがとう!」
「皆、自分ができることをしただけですよ」
「ああ、私も今回はほとんど何もできなかったからな。次回は活躍してみせよう!」
「そんなの私もですわ。ですが、このメンバーだからこそ勝てたのではなくて?」
「そうだね。これまでもみんなで協力したから勝ってこれたんだよ。だから、これからもよろしくね!」
「もちろんだよ!」
確かに、これまでも皆がいたからこそ勝ててきた節がある。これからも皆と共に戦うため、しっかりと修練を積まなくちゃな。
「じゃあ、帰ろうか」
「そうだね」
「
「見つけたぞ、
俺がへ帰るための
「とう・・・さん・・・?」
はい、今回も読んでいただきありがとうございます。
いいところで切るのって難しいです・・・
次回もよければよろしくお願いします!
※個人的なことなのですが、頑張って週一で更新していきたいと思っていますので、よろしくお願いします。