前回は、円卓の騎士団が出てきたところまでした。
今回はその続きです!
どうぞ!
俺の目の前にはモードレッドを合わせ、合計13人の最強の騎士たちが武器を構えて立っている。だが俺は一人だ。姉ちゃんは回復待ちのため戦闘には参加できない。状況は最悪、これを突破するには、姉ちゃんを守りながら一人で
「おい、お前等は突っ立ってることしかできねえのか?かかってきな!お前ら相手なら、俺一人でも十分だ!」
嘘でも構わない、精神的に
「言いますね、少年。我々を前にして怖気づかないだけでも賞賛に値します。ですが、あなたは決して勝てない。」
円卓の一人、さっきモードレッドに話しかけてた奴だ。その手には
「ランスロット」
「ほう、私を知っていますか。なら、
「そんなこと・・・そんなこと知ったことか!てめえらはただの反逆者だ!なら、俺がここで叩き潰す!」
「仕方ありませんね。モードレッド卿、これより円卓の騎士団は敵性勢力の殲滅を開始いたします」
モードレッドが軽く頷くと、円卓の騎士たちが各々の武器を掲げ、俺に向かって進行を開始する。その速度はランスロット単騎の時より少し落ちるが、陣形を保ったままの速度とは思えないものだった。先陣を切るのはランスロット、
「そこを開けろ!止めは俺が刺す!」
モードレッドのそんな声が響く。その声に呼応するように、円卓の騎士団は左右に分かれる。一瞬チャンスができるか、と思った時だった。ドクン、心臓の鼓動がはっきりと聞こえたような気がすると同時に、俺の体は前のめりに倒れていく。さらに、確かに手の中にあった
「やっと見つけた、神永雄也!てめえは俺がここで殺す!
ヒュンと音を立てて、俺の近くを何かが通過する。それはモードレッドから
「-----ッ!」
モードレッドが声にならない声をあげ、後ろへと飛ぶ。だがさすがというべきなのだろうか、着地と同時に、弾かれた
「おい息子、目の前の槍を投げ上げろ!今すぐだ!」
声のする方を見ると、そこには見知った奴、オブサーバー=リメイカーが立っていた。何が起こるかは分からないが、言い方から必死さが伝わってくる。俺はまだ少しだけ動く体を何とか動かし、
「さあ、叫べ!
「
促されるまま、俺はその言葉を呟く。すると、空中に制止していた槍の先端から30本の
「やっぱり劣化品じゃ、あのクラスに対抗するのは辛いか・・・」
俺の近くまで歩いてきていたオブサーバーがポツリとつぶやく。
「どうして、ここに?」
いまだ立つことは出来ないので倒れたまま、俺はオブサーバーに問う。正直、答えが返ってくることは期待していなかったのだが、オブサーバーは前を見つめながら答えた。
「決まってるだろ?あいつを追いかけてきたんだよ」
オブサーバーの視線の方向、そこにいるのはモードレッドだ。どうやら、外見が俺の父親にそっくりなモードレッドを追いかけてきたようだった。
「あいつは、お前の探してる神永雄也じゃないぞ?」
「ああ、
「それは、どういう・・・」
俺の言葉はそこ途切れてしまう。それは再び空から、今度は俺の後ろ側に数本の光が降り注いできたからだ。また相手の増援か、と半ば諦めたような気持ちでそれが人型になるのを見ていると、その光はよく知る人物たちへと変わっていった。目の前に出現したのは5人の少女たち、そう、俺の大切な戦友たちだ。少女たちは倒れている俺を見ると驚き、そして心配した顔で駆け寄って来る。色々なことがあったからだろうか、ずいぶんと懐かしい気分だ。話したいことは沢山あるけれど、あいにく今は戦闘の真っただ中、俺は駆け寄ってくる少女たちに視線だけで情報を伝える。俺の視線を追った5人は俺の言いたいことを察したのだろう、彼女たちは俺をかばう形で前方に戦闘陣形を築いた。横を通り過ぎていくとき、決まって皆が涙を浮かべながら「バカ・・・」と俺に声をかけていく。皆、迷惑かけたな。謝罪はこれが終わったらするとして、今はどうにかして動けるようにならないといけない。だが、ヴンダー切れというのは恐ろしいもので、回復するまでまともに動けないのだ。どうしようかと俺が悩んでいると、一人の人物が俺の前に立った。誰だと思って顔を上げると、そこにいたのはーーーーー
「姉・・・ちゃん・・・」
「悠ちゃん、この林檎はまだ未完成なの。食べると様々な恩恵が得られるはずなんだけど、実験では死んだ被検体もいたの。だから、食べるか食べないかは悠ちゃんに任せるわ。どうする?」
姉ちゃんが聞いてくる。その内容はかなり危険性が高いことを示していたが、それがどうしたっていうんだ?答えは最初から決まっていた。
「食べる」
俺は、シンプルに答える。姉ちゃんは複雑な顔をしながらも、俺の意志をくみ取ってくれたようだ。
「分かったわ。それだけ意志が強ければ林檎も応えてくれるはずよ」
差し出される林檎。受け取ると、それは意外と重かった。だが、そんなことにはためらいもせず俺は林檎を食べ始める。一口で全部食べることは不可能だったので、数回に分けて食べ終えると、俺の体が金色に発光し始めた。
「これは、どういう・・・」
俺の台詞は、突如俺を中心として巻き起こった、嵐を想起させるような暴風によってかき消された・・・
はい、今回も読んでいただきありがとうございます。
良いところで切る作業って難しい・・・
次回もよければよろしくお願いします!