前回は、強制編入指令が来たところで終わりましたね。
ということで、その続きです。
どうぞ!
俺は、布団に入って強制編入指令のことを考えていた。
俺と穂乃香は、学年・性別・性格など共通箇所はほとんどない。
俺と穂乃香の共通点は何かあっただろうか。
「あっ!!」
俺はなぜそれを忘れていたのだろう、穂乃香と俺の共通点、それは「二人ともファイントが見える」ということだった。
そして、ファイントについてのことで編入させられんんだろうという結論に至った。
これをはやく穂乃香に伝えなくてはと思い、穂乃香に電話をかけると、数回のコール音の後、穂乃香が電話に出た。
「先輩、どうしたのこんな夜中に・・・」
「俺たちに強制編入指令が来た理由が分かったかもしれない!」
「ほんと!詳しく聞かせて。」
穂乃香も聞く気になってくれたようなので、俺は自分の考えを話し出した。
「まず俺たちの共通点は何だって考えた時、二人ともファイントが見えるってことに気づいたんだ。」
「ええ、確かに言われてみれば、ファイントが見えるのはイレギュラーなことだったわね。」
「そして、昼休みに現れたあいつだよ。」
「昼休みの人っていうと、ファイントが見えているのか聞いてきた人ね。」
「ああ、あいつが政府の人間なら、ファイントが見える俺たちを、放っておくわけがない。」
「そうね。だとすると、セントラル・バージスにいる人は、みんなファイントが見えるってこと?」
「まあ、そうなるな。」
「でもそれなら、政府の人たちはファイントが見える人を集めて何をしようとしてるのかしら?」
「そこまでは分からない。でも、何かしようとしているのは確かだ。」
「考えても仕方ないわね。まあ、でも明日セントラル・バージスに行けば分かることだし、今日はもう寝ましょう。」
そう、今は何もわからないが明日になればすべてわかることは確実なのだ。
そう結論付けた俺たちは、寝ることにした。
「ああ、そうだな。お休み穂乃香。」
「お休み先輩。」
最後に、そんな挨拶をかわした後、電話を切った俺はすぐに眠ってしまった。
次の日になっても、何か変わったこともなく、いつも通りの朝が訪れた。
俺は、眠い目をこすりながら今日の編入のことについて考えていると、重大なことに気が付いた。
そう、セントラル・バージスがどこにあるかということである。
穂乃香は知っているのだろうか?行けばいい場所なんて、あの紙にも書いていなかったうえ、何もわからなかったので、とりあえず学校に行く準備だけしておくことにした。
準備をし終えた俺は、穂乃香を迎えに行った。
穂乃香の家のチャイムを鳴らすと、インターホンから穂乃香の声が聞こえてきた。
「あら、先輩どうしたの?」
「今日から編入ってことだったけど、どこへ行ったらいいかわかるか?」
「ちょっと待ってて、今出るから。」
その言葉の30秒後、穂乃香は家から出てきた。
「どこに行けばいいのか、私も知らないのよ。だから、とりあえず学校の準備だけはしておいたの。」
「実は、俺もそうなんだ。ほんとにどこへ行けばいいんだろうな。」
どうやら穂乃香も知らないようなので、その場で少し話をしていると、後ろにやたら高そうな車が一台止まった。
そして、その車から出てきた黒スーツの男が、俺たちに話しかけてきた。
「私は政府から派遣された者です。あなた方は神永悠樹さん、そして、神薙穂乃香さんでよろしいですか?」
「はいそうですけど・・・」
「そうだけど・・・」
「では、セントラル・バージスへお送りいたします。車にお乗りください。」
そう言って、その男は車の扉を開いて俺たちに車に乗るように言ってきた。
「いや、あんた怪しすぎるだろ。いきなりお送りしますとか言われても、信じれねえよ。」
「そうですか、ならこれで信じてもらえますか?」
そう言って男は、ポケットから四角い何かを取り出し、俺たちに見せた。
確かにそれには、政府の人間であることが示されていたので、俺はそいつを信じることにした。
「わかった。あんたは怪しいやつじゃないみたいだな。」
「信じてくれてよかったです。では、お乗りください。」
そういうわけで、俺たちは車へと乗り込んだ。
その男は、車の中で俺たちにセントラル・バージスの大まかな概要を聞くれた。
簡単に言うと、セントラル・バージスはファイントと戦う人を育成する学校で、全寮制らしい。
俺たちの両親は、仕事で海外を飛び回っているが、どうやら話はつけたているようだった。
もちろん、「戦いたくない人はいかなくてもいい」なんてことはないらしい。
まあ、強制編入指令がきている時点でわかるだろって話だけど・・・
そんなことをしていると、車がある場所へと入っていき、そして止まった。
「着きました。」
男のそんな声とともに扉が開いた。
そこにあったのは、やたらでかい敷地とそこに立つ建造物の数々だった。
「どんだけ広いんだよ、ここ・・・」
「そうね。大きいとは聞いてたけれど、こんなに大きいとは思ってなかったわ。」
「二人とも学長がお呼びですので、学長室へ行ってください。」
男はそう言い残して車でどこかへ行ってしまった。
だが、俺たちは学長室など知らないわけで・・・
「いや、おい、どこ行くんだよ!俺たちここに来たの初めてだぞ!学長室なんて知るわけないだろう!」
「なら、私が案内しようか?」
不意に後ろから声が聞こえた。
「誰だ!」
俺たちは二人同時に後ろを見た。
するとそこには、あの女の人がいた。
昼休みに、俺たちがファイントが見えるということがばれた奴だ。
「やっぱりお前はこっち側の人間だったのか。」
「また会ったね、悠樹君、穂乃香さん。」
そして驚くべきことに、そいつは俺たちの名前を当ててきたのだ。
「なぜ俺たちの名前を知っている!」
「そうよ、何で知っているの!」
「名簿を見せてもらったんでね。それは置いておいて、どうするんだい?」
「まあいい、とりあえず学長室へ案内してもらおう!それでいいか穂乃香。」
「ええ、いいわよ。」
「じゃあ、案内しよう。」
そう言ってそいつは、学長室へと案内してくれた。
そして学長室の前で、がんばれよ、といって別のところへ行ってしまい、学長室の前に残された俺たちに選択肢は一つしかなかった。
「とりあえず入るか。」
「そうね、入りましょう。」
そうして俺は、学長室の扉をノックした。
すると中から、
「どうぞ。」
という声が聞こえてきたので、俺たちは挨拶をして、学長室へ入っていった。
はい。
今回も読んでいただきありがとうございます。
今回は、少し短めになってしまいました。(完全にこっちの都合です。すいません・・・)
次回は、「学長室で何があるのか」というところからです。
次回もよければよろしくお願いします!
※追記:2015/3/1に改稿しました。