という体のハリーポッター二次創作。独自設定あり。若干アンチ・ヘイト寄り?
ほぼ名無しの人物達のセリフだけ。掲示板に似た形式。
これはある喫茶店で聞こえてきた会話である。
『ハリーポッター』という単語が聞こえてきた時点で、自分も含め、店内の数人がわずかに動揺した。
なぜならここはマグル界の喫茶店。非魔法使いの領域である。国際魔法使い機密保持法により、魔法の事柄が話題に出るわけがない場所である。
見ると、数人で机を囲む非魔法族の一団であった。
その内の一人が延々と喋っていた。大きな声ではないが、耳をそばだてれば自ずと聞こえてしまう。
「ハリーポッターの伝記という形で7冊も書籍が出ている。クィディッチ今昔や幻の生物とその生息域も版を重ねている。としまえんにはホグワーツ城の模型やダイアゴン横丁や魔法省の再現などの映画の舞台裏の展示場もある」
そう、最近、こんな感じで魔法界関連商品が非魔法族界隈に出回っている。もちろん魔法の要素を抜き、安全を確認した上で、である。
チャリティー商品などとして販売されているのである。第二次魔法大戦、つまり例の英国の闇の帝王とその一派が起こした被害の補填事業などだ。
堂々としていると、案外ばれないもんである。
非魔法族達の会話は続く。
喋っていた非魔法族が頭を抱えた。
「考察の資料としては十分なはずなんだ。
でも魔法処が全然分からん」
それに対して同席していた非魔法族が応じている。
「そりゃそうだろ。イギリスと日本の時差が何時間あると思ってんだ。俺なんて近所の中国史の概略も怪しいぞ。
その国が積極的に海外に情報を発信しているか否かみたいなので多少は違うだろうけどさ、普通は地球のほぼ裏側の国の話なんてめったに聞かない。ブラジルの伝説の話を書けって言われても書けないだろ。正直、日本がちょっとでも触れられているのがおかしい」
非魔法族、完全に魔法界の事を創作の世界として認識している。堂々としていると本当にばれないもんである。
英国のダンブルドア校長がクィディッチ今昔を非魔法界で刊行させた時はとんでもないと思ったが、やはりあの人は只者ではなかった。
「あと魔法界全体でもちょくちょく分からない所がある。例えばクィディッチのルールなんだけど」
「そこかい。二次創作するためなら他にも色々あるだろ」
「シーカーで9割決まるあれを考察する意味はあるのか」
店内の数人から怒りが込もった気配がしたが、落ち着け。クィディッチを知ったばかりの子供がたまにこんな誤認するだろ。シーカーは重要だけどそれだけじゃない。
誰も居ない席の品書きが大きな音を立てて落ちたが、風でも吹いたのだろう。よくある事である。
「いや、クィディッチの予選は勝敗、得失点差、試合時間などからポイントが割り振られる。そのポイント数によって予選での最終的な順位が決まる。つまり本選の勝敗の決定も複雑な仕組みになっている可能性がある。
得失点差を抑えるために負けている方のシーカーがスニッチを捕るような戦法が確認されている」
厳密にはちょっと違うのだが、「君、よくわかってるな」と言わんばかりに店内が和らいだ。
「で、チェイサーのルールなんだけど、投げる以外にヘディングや体当たりでクアッフルを飛ばすのは多分ありだと思うんだよ。
クィディッチの原型の一つとなったと考えられるゲームが、箒の尻尾でボールを叩いて飛ばす遊び。つまりボールを箒の尻尾で飛ばすのもありなはず。
反則になるのはスコアリングエリア内に複数のチェイサーが入った時。これはボールを持たないチェイサーがキーパーを妨害する事を禁止したもの。
スコアリングエリアの外からの得点はありなんだよね?」
「2014年のウェールズ対ブラジル戦で50ヤードの距離からゴールを決めたという描写がある。普通にありだろう。サッカーみたいなルールなんじゃね?」
サッカー……………ああ、英国の非魔法界でフットボールって呼ばないと怒られるっていうあれね。
クィディッチの話がしたくて店内の数人がそわそわしてるけど、やめとけって。絶対ボロが出るから。
「それで、もっと過激な動作はどの程度まで許されてるのかと思ってさ。
日本チームの動きが空手に似てるって事は打撃があるって事でしょ? チェイサーって相手とどれくらい接触していいの? 肘打ちのフェイントが技術としてあるってことは実際にぶつかっちゃいけないんだよね?
あと、ゲームのクィディッチワールドカップによれば箒の上に立ってもいい。箒から跳び上がるのも可。クアッフルを叩いたり蹴ったりして跳ばしてもいいらしい」
「Karateは日本版マーシャルアーツぐらいのくくりの可能性も想定して柔術とかも入れて考えた方がいいんじゃね?」
「箒の上だと打撃を加えるより投げたり捻り固めたりした方が危険じゃないか?」
「正史以外の描写はあまり気にしない方がいいと思う」
正史?タイムターナーで出来た平行世界の何か?と思ったけど、話の内容から察するに伝記の記述の事かな。確かにクィディッチの描写はあったが、クィディッチの試合での全ての得点方法や各選手の細かい動作、逐一詳細なルールの説明などは無かったはずだ。
「他ポジションのプレイヤーがクアッフルを扱ってもいいのかとかさ。ビーターのバットはたまに別のポジションが持ってたよね?」
「スニッチはシーカー以外が捕まえたら反則みたいだけど。あとビーターのバットの利用も割とどさくさに紛れてるみたいに見えるから、状況によって反則とられるんじゃねーかな」
「クアッフルを敵や味方のシーカーやビーターに当てて方向を変えるのもだめだろうか?」
「進路妨害で反則になるんじゃね? あとクアッフルはゆっくり落下する魔法が掛かってたはず。他のポジションのプレイヤーに当たったら減速するとか、そういう魔法とかも掛かってるんじゃないの?」
「ビーターのバットでクアッフルを飛ばすのはあり?」
「正史でやってないからだめじゃね? あとそれだと相手ごとクアッフルをぶっ叩くことがルール上可能になる」
非魔法族、わずか数秒で物騒なこと思いつく。
「ビーターの一人がもう一人にバットを渡して二刀流するのは?」
「何の意味があるんだそれ」
しかしクィディッチのルールが伝えられないのムズムズするな。一言言いたくなる。
とか考えていたところで、話が変わった。
「で、困っているのは日本を含めた各国に居る『人に化ける動物』は何なのかって事なんだよ、日本だと狐とか狸とか竜とかさ。本当はアニメーガスだとしても、多分アニメーガスは竜には化けないよね?」
「ゲームか何かで物をドラゴンに変身させる魔法はあった気がする」
「確かアフリカやアメリカには特有の変身魔法があるって話だから、アジアにも竜に化ける変身魔法があるかもしれん。
あるいは人に化ける固有種とかが居るんじゃね? ヴィーラとか居たじゃん」
「そういえばフィジーのクィディッチチームのマスコットが人と鮫の姿になるって話があった」
「あとはマレディクタスとか人狼の仲間とか? ナギニってアジアの人なんだっけ?」
微妙に店内のあちこちで視線が交わされた。
「もう一つはさ、何で日本魔法界が国際魔法使い機密保持法を受け入れたのかが分かんないんだよね。しかも施行もヨーロッパと同時っぽい。そして国際魔法使い機密保持法を厳格に順守しているという公式設定がある。なんで??
ヨーロッパは魔女狩りの危険から国際魔法使い機密保持法を制定したけどさ、日本は魔女狩りがあるわけないよね。キリスト教が禁教だったんだから」
「色々あるんじゃね? 例えば魔女狩りって名前じゃなくて狐憑きとか犬神憑きとかいう名前で迫害があったとかさ。日本魔法使いもヨーロッパから魔女狩りの脅威も聞いてたんじゃないの?
国際魔法使い機密保持法って出来たのいつだっけ?」
「1689年に制定、1692年に施行。この時期なのでセイラム魔女裁判の影響があると言われている」
「日本だと、ちょうど戦国時代終わって百年近く、徳川幕府が安定した頃か? 昔話を見ると、人間の世話を焼く人外さんの話は多いからな。世の中が平和になったから世話焼きの魔法使いもマグル界から隔絶するのに同意したんじゃないの?」
「そうか、それまでは魔法使いも人と関わってた事があるのか。やっぱりたまに人里に降りて来る修験者とか巫女とかだったのかな?」
「あと忍術使う忍者とかだったんじゃないの?」
「忍者………?」
「戦国時代に贔屓の家を応援して情報収集とかやってたけど、他家を応援する魔法使いが対抗する形で参戦して戦乱が悪化したとか」
「それだと厭戦気分から国際魔法使い機密保持法を受け入れた可能性ありそう」
「しかし、その場合だと日本魔法使いは多分マグルの事を危険視してないんだよな。
そうだとすると、国際魔法使い機密保持法に反対した勢力も居たんじゃないの? 特に世話焼きの魔法使いの間に」
「………正史じゃないから重視してなかったんだけど、ゲームの『ホグワーツの謎』には『魔法処の教師が1691年にイングランドで闇の魔法使いとして刑死した』という話があるらしいんだけどこれが一章とるぐらいに込み入ってるらしい」
「えーと、1691年て………国際魔法使い機密保持法を施行する一年前か」
「国際魔法使い機密保持法の話は出てきてないっぽいんだけど、この処刑された人、治療用の魔法具の開発もしてたみたいだから世話焼な性格な気がする。法律に反対したかも」
「それで闇の魔法使いと認識されて処刑とか日英の法案賛成強硬派の陰謀とかでもおもしろそうだけど」
非魔法族、彼らは魔法みたいなよく分からないものは嫌いなのに、なぜか陰謀の話は好き。
「あと何か思いつく? 日本が機密保持法を厳守してる理由」
「さっきの『人に変身する動物』の話にも関わるんだけどさ、もし固有種なんだったら杖禁止法の対象なんじゃね?」
「杖禁止法ってイギリス限定の法律じゃないの?」
「でもヨーロッパ中に居るはずのゴブリンが杖を持ってないっぽいじゃん? 国際魔法使い連盟か、または世界各国に似た法律があるのでは?」
「えーと、描写から見て杖禁止法対象と人の混血の子孫は杖が持てるよね。
日本の伝承を見ると、不思議な力を持つ人は親が人外って事が多いから、半人が貴ばれていた可能性はちょっとある?」
「正史では挑発されたヴィーラが変身したり魔法使いが魔法を暴発させたりしている描写があるけど、日本の伝承でも気に入っていた人間の危機とか、あるいは人間に裏切られた怒りとかで鬼や竜が正体を現す事が多い」
「変身したヴィーラ、ちょっとカラス天狗に似てるよね」
「日本魔法界もヨーロッパの人狼の差別や17、18世紀のゴブリン反乱、19世紀末のアメリカのイエティ反乱などの顛末を伝え聞いていたはずだろ。
仮にヨーロッパに少ない何かしらの特異体質が大勢を占めていた場合、人として扱ってきた友人知人が国際的に下等種扱いされることを恐れて日本全体での厳格な国際魔法使い機密保持法の遵守につながったんじゃないか?
ゴブリンが杖持てなくなったの、偏見が先かゴブリン反乱が先かっていうのもちょっとあるみたい。だから順法意識を見せつけて突っ込めなくする方針だったのかも」
「そんな高度な駆け引きあったんだろうか?」
「もっと単純かもよ。例えば極東の島国で文化的に比較的孤立していたせいで階級社会が厳格化。純血主義が幅を利かせていて、マグル界から隔絶するために国際魔法使い機密保持法を受け入れたとか」
店のどこかで皿の割れる音がしたが、飲食店ではよくあることである。
「流石に作者さんも海外事情をそこまで御存知ではないんじゃなかろうか」
「むしろ英国に河童が出て来てる時点で奇跡。どこから輸出されてんの日本の妖怪事情。漫画とかゲーム?」
魔法界の魔法生物学会とかで共有されてるぞ。
「河童と言えば、あれ河童と水虎が混ざってるよね」
「わざとだろう。河童はお辞儀をしてお皿の水が零れると弱体化する。キュウリが好き。水虎はウロコがある。一説によれば血を吸う。尻子玉とか言う意味不明な臓器よりよっぽど分かりやすい。
水虎は中国原産の妖怪で、中国の水虎もウロコを持つ。人間の子供に咬み付くという説がある」
「もしかして河童の生息地がモンゴルって話………」
「魔法界では日本の河童は中国の水虎と同一か否かみたいな論争とかあるのかもしれん、知らんけど」
「あの魔法薬学の教授、それぐらい分かりにくい所を突いてきそう。中国の水虎はマジで赤いのかもしんない」
「色違い強化版じゃないんだよ。でも確かにあの先生かなり慎重派だから微妙にありそうで困る」
「中国原産と言えば、鳳凰が日本にも居ることになってるっぽいんだけど」
「日本のクィディッチチームがアメリカのチームに雛を贈ったんだっけ? どういう経緯でそうなったんだっけ?」
「噂の範疇でしかないらしいんだけど、アメリカのクィディッチチームのサポーターがリヒテンシュタインの鳥のマスコットを誘拐したとか何とか」
「呪い避けかもしれん。日本の野球チームのサポーターが店頭のマスコットを強奪したら呪いがかかってチームが成績不振になったことがあるからな」
「まさかぁ。
ところで鳳凰、綴りがHoo-hooだからフーフーって呼ばれがち」
「鳳は風の語源とか同語源って説があったはず。魔法界では読みはフーフーかもしれん
「風属性だったのか」
「じゃあ鬼は? あれも中国伝来だよね?」
「中国や韓国の鬼はだいたい幽霊の事だから多分インフェリウスに近いと思われる。サーカスに居た鬼は映画を見る限り日本産って感じ。
まぁ日本の鬼も歌人と歌合せとかしたり楽器弾いたりする逸話があるんだけど、どう見ても金棒振り回す方」
「他には日本に生息してるの居なかったよね?」
「東アジアに居るっていう魔法生物ならいくつか居るけど」
「デミガイズの生息地は東アジアらしい。デミガイズは毛の長いお猿みたいな姿で、透明化する能力と未来予知の能力がある。効果が減退する方の透明マントの材料。映画を見ると割といたずら好きな印象」
「すねこすりかな?」
「あとはインドと東アジアに居るっていうオカミー。蛇みたいな胴体で羽と羽毛があって二本足で狂暴。
偶然だけど、日本神話に龗神(おかみのかみ)という神様が居る。外見は伝わっていないが、一説によると水を司る竜神という説がある。
ホーンドサーペントは角のある蛇。日本で角のある蛇として伝承されてるのは夜刀神(やとのかみ)だな。姿を見た人を族滅するという伝説がある。イルヴァーモーニー魔法魔術学校の寮の伝承と合わせて見ると、どうも人の言葉が分かるらしい。
あとパフスケインは………あれ、垢嘗(あかなめ)じゃね?」
パフスケイン垢嘗(あかなめ)説に気付いてしまったようだな、別に記憶消すほどの情報じゃないし魔法界でも諸説あるからどうでもいいけど。
「忘れてたけど魔法処の大海燕が居る」
「ああ、魔法処の生徒が通学に使ってるっていう………姿は魔法で隠してるとして、毎日片道1000km近く飛ぶんだろうか?」
「瞬間移動みたいなのとか物理法則無視して高速で飛ぶとかあるんじゃないかな? 屋敷妖精は人を連れて瞬間移動できるっぽいし、セストラルがそんな飛び方してたみたいだったし」
「ホグワーツが休暇明けの生徒の送迎をポートキーでやろうとしたら、大混乱の末にポートキー酔いした生徒が続出したんでホグワーツ特急が導入されたっていう公式設定があるんだけど。魔法処の生徒は毎日酔ってるんだろうか?」
「………慣れ?」
「そうだとしたら魔法処厳しい………あの子たち小学生だよね?」
「日本魔法使い、瞬間移動酔いに耐性できてそう」
全部一緒にしないでほしい。ポートキーと移動魔法の酔い方だけ見てもだいぶ違う。
「伝承には大海燕みたいな生物居ないよね?」
「モデルは英名がMatsudaira's storm petrelで南硫黄島のみに営巣が確認されているクロウミツバメじゃないかな? こいつに魔法が掛けられてるのか、似た姿のでかい固有種が居るのかは知らん。
そして伝承にある波山(ばさん)という姿の見えない鳥ではないかという考察がある。ウミツバメは離陸が苦手で、滅多に地上を歩かないらしい。そのため、羽音だけしかしないという伝承と辻褄が合ったりする」
「でかい鳥、どこで飼ってるんだろ? スクールバスみたいに迎えに来るの?」
「大海燕にお世話になるのって魔法処の低学年だろ? マグル生まれだって居るだろうから魔法生物を飼ってどんな問題が起こるか分からない。送迎方式だと考えるのが自然だと思う」
「どこに迎えに来るんだろ? 地面に降りないんだよね?」
「クロウミツバメは滑空が得意な分、羽ばたきで離陸するのが苦手らしいんだ。茂みに登ったりして、そこから飛んでるみたいだから、ちょっとした木の上とかかな?」
「………神社の鳥居とか公園のジャングルジムの上とか?」
「鳥居ってそういう………? まぁちょっとした高さなら魔法の仕掛けで何とかできそうな気もするな」
「ちょうどいいから魔法処の詳細を詳しく」
「公式でちょこっと言及されてるだけだからあまり詳細は出てない。それでも本編に登場していない割には情報は多い方だとは思う。
世界で11ある魔法界の名門校の一つ。この11校の中では一番生徒数が少ない。ちなみに一番生徒数が多いのはアフリカのウァガドゥ。
場所は日本の南硫黄島とされている。
7歳から入学して、おそらく大海燕による通学期間を経て11歳から寄宿生活。ホグワーツと同じ。
何年制かは分かってないけど、ゲームのWonderbook:Book of Potionsで参加資格が17歳以上のWizarding Schools Potion Championshipに魔法処の選手が出場しているため、少なくても17歳まで在籍していると考察されている。
つまり7歳から17歳頃までの10年制の可能性が考えられている。
桜の杖を特別視しているという公式設定がある。つまり杖を使っていると考えられる。
明確に記述があるのは魔法処のローブ。羽織かもしれない。それは成長に合わせて大きくなり、学年に合わせて色が変わる。
1年生は淡いピンク色で、卒業する最優秀成績者は金色。
日本魔法省が禁止している闇の魔術を使ったり国際魔法使い機密保持法に違反するとローブが検知して白くなる。白ローブは退学処分になる。そして魔法省で裁かれる」
「1年生はピンク……」
「多分桜色」
「嫌がる子いそう」
「闇の魔術使えないってどういうの? 攻撃系の魔法が全面禁止? もしかして防衛術が無いって事? それとも磔、服従、即死の三大絶許魔法以外は使っても大丈夫な感じ?」
絶許……
「何を闇の魔術とするかという考えは解釈に幅があり、個々人でも考え方に違いがある、という公式設定がある。公式で一覧表でも出ない限りは、俺らが日本魔法界で禁止されている魔法を知る事はない」
魔法処に入学したらテストに出るけどな。
「実は桜の杖が腑に落ちない。桜は剪定に弱いから」
「魔法界には桜に害を与えずに採枝する技術があると考える方が自然な気がする。杖の材が採れる木って貴重なんでしょ?」
「それより制服の色だよ。仮に10年制として各学年の色は出てないの?」
「出てない。けど、1年が桜色とすると、光の波長、つまり虹と同じような色の遷移で淡い赤から濃く暗い紫に変わっていくんじゃないだろうか。日本の冠位でも濃紫が最高位だし、イギリスでも紫は高貴な色みたいだし」
「杖を使ってるし、寄宿制は多分ホグワーツと一緒だし。仮にイギリス魔法界の影響が強いのであれば黒が最上級生の可能性があるね。
「内気な日本人にはちょっと派手過ぎませんか金色」
心配しなくても最優秀成績を修めるのは難しいから大丈夫。
「なるほどね、もし最高学年が黒色なら退学者が白なのは最上級生の真逆という意味と、魔法使いとしての死、鬼籍入りの意味があるのかもね」
「つまりホグワーツに幼年部がくっついた感じ?」
「小学校進学が6歳だから小学2年生で転校、小学5年生で寮って事?」
「それは混乱する」
「ホグワーツと合わせてるとすると、もしかして入学式も9月なんじゃないの?」
「それのせいで魔法処への進学率が悪くて生徒数が少なかったりしない?」
「魔法使いの子の親御さんに対しては算数セット名前書きの苦行を魔法で解決してあげるべき」
「何で日本の義務教育制度と比べてそんな中途半端なタイミングなんですか」
「明治の学制が出来る前からこの仕組みとか?」
「魔法が使えるか見極められる限界がこのタイミングなのでは?」
「正史の三大魔法学校対抗試合で8歳以下の子が来てるからボーバトンも11歳以下からなんじゃないの?」
「あの子はお姉さんの付き添いじゃなかったっけ?」
「杖は何なんだ、いつから魔法処にあるんだ」
「杖はー……確かにあまりアジアの魔法っぽくない気がする」
「杖の発祥はヨーロッパという公式設定がある。アフリカの魔法学校は杖も教えてるけど、身振りで魔法を使うのが主流らしい。20世紀の中国魔法大臣は杖を使ってるけど、アジアに杖が伝来した経緯や普及度合いは分からない」
「ヨーロッパ魔法界はかなり早い時期にアメリカやアフリカの魔法使いとも交流があったらしいから、アジア魔法使いとだけ交流が無いというのも考えにくいけど」
「アジアだけ交流が少ないとしたら大昔にモンゴル帝国的なのが居たとか?」
「もしかしてアジア何かしちゃいましたか」
「そういえば魔法界の学校が人の来ない山の中にあるのって国内外の魔法使いの襲撃を警戒してるんだっけか」
「仮にそうだとすると魔法界で大規模な侵略戦争があったのが公開されている11魔法校ができた10~13世紀前後で、14世紀以降は魔女狩り対策で山の中だと思われる」
「いや、麒麟に国際魔法使い連盟の偉い人を選んでもらってるんだからアジアが悪さしたは違うんじゃないの?」
「弘法大師が湧水出したりしてるから7、8世紀頃にはアジアまで杖が伝来してたんじゃない?」
「どうだろう?」
「絶対主流じゃないって。中国のファンタジーの人が杖使ってんの見たことないもん」
「じゃあアジアでは何が主流だったんだ? やっぱりアフリカと同じように素手?」
「符術とか?」
「杖より孔明の扇とか振られた方が何か起こりそうな気がする」
「中国魔法使いが素手で魔法を使っているとすると、身体能力的に凄そうな中国魔法界がいまいちクィディッチの成績が振るわない答え合わせになるのでは?
反射的に魔法を使っちゃって失格負けになる事が多い」
「中国の人、魔法使いじゃなくても竹と竹ざおで川渡ったりする」
「
「杖と箒の導入が早かったから失格負けすることが少ないせいで日本魔法界の方がクィディッチの成績が良い可能性が出てきた」
別に日本のクィディッチチームが他国に比べて弱いわけじゃないんだが。
「話を戻すと、やっぱり魔法処にも寮は4つあるんだろうか?」
「全く記述が無いから男子寮女子寮だけなんじゃないかな。生徒数も世界の11の魔法校の中で一番少ないらしいし」
「寮に該当する生物と逸話が見つからなかっただけでは?」
「日本人だったら間違いなく玄武青龍朱雀白虎の四神使ってる」
「中国に魔法学校あったらどうすんだよ」
「あるの?」
「私学とかは世界中にあるのが明言されてる。それと11の魔法学校の全部は公開されていない。中国魔法学校がある可能性はまだ普通にある」
「四神は中国寮じゃなきゃだめだろ」
「まだ中国校すらあるって話ないのに……」
「中国かインドにアジア校が無い方がおかしい」
「11魔法校に入ってないのは戦乱に巻き込まれて滅びたとか分裂して引っ越したりしたんで歴史が途中でノーカンになったとか?」
「ちょっとありそうで困る」
「日本の寮、虫とかどうだろう。蝶・蜻蛉・百足・鈴虫とかは家紋になる程度に格式高いし。鈴虫は源氏香紋だけど」
「なら鍬形でもいいだろ、家紋の柄は兜飾りしかないけど」
「虫が嫌いな人はどうすんだ」
「苦手な人が多そうな百足を除外して蝶・蜻蛉・鈴虫(源氏香)・鍬形(兜飾り)でどうだろう。蝶恐怖症が発狂不可避だが、歴史のどこかには蛇が苦手なスリザリン生だって居たはず」
「虫じゃなくていいでしょ動物紋から適当に選びなおせ」
「寮のモチーフは植物とかじゃダメなのか」
「仮に生徒数がホグワーツの半数で10年制で全員進級する仕組みだった場合。
総生徒数約500人で十年制だと一学年50人。男女別で一学年25人ずつ。ホグワーツに合わせて寮が四つだと一学年は6,7人。一つの寮に男女合わせて15人以下。7学年あわせて一つの寮の総員が100人未満と推定される」
「同じ寮の同じ学年の同性が10人以下は寂しい」
「何で魔法処の生徒数って世界一少ないんだろ?
アイルランドも含めたブリテン諸島全体の人口が約8000万人以内のはずなので魔法使いと非魔法使いの人口比が同じな場合、総人口の多い日本の方が生徒数が多いはず」
「んー? 何かの事情でブリテン島周辺の魔法使いの比率が多いとか?」
「逆に何かの事情で日本魔法使いの比率が少ないとか?」
「何かの事情って何なんだ?」
「竜痘っていうのが今世紀でも流行る事があるらしいから、何か流行り病とかじゃね?」
「魔法処の生徒数ってホグワーツより少ないんでしょ? 闇の帝王大暴れを超える死者を出す病気って何なんだよ。怖いわ」
「向こうは第二次魔法大戦の最後の方までは若年魔法使いより優先する抹殺対象が多かったんじゃない? それで生徒数への影響は最小限になったとか」
「まぁ第一次世界大戦ではスペイン風邪が戦死者数とタメを張ったっていいますし」
「第二次世界大戦で日本魔法使いが大勢死んで、魔法使い人口が回復してないとかじゃないよね?」
「マグル界の戦争って魔法使いに関係あんの?」
「あるぞ、個々人の意思によるものだけど、非魔法界の戦争に秘密裏に従軍して自国民を守るとか普通にあったみたいだぞ。当然魔法省は推奨してないから自己責任」
「そうだとすると原爆に巻き込まれたんじゃないの? あれ新兵器だから防御も情報共有も間に合わないでしょ。広島から3日後よ長崎の原爆投下」
「ついでに言うと第二次大戦では日本は枢軸側で、当時の魔法界ではグリンデルバルドが暴れてるんですよ」
「日本魔法界に何があったんだ……」
「ちょっとさっきの話になるけどさ、もし日本に差別される側の固有種が居たなら、ヴォルデモート卿の所の人狼軍団みたいにグリンデルバルド側についたんじゃないの?」
「アメリカでラパポート法が非魔法使いとの結婚の障害になったりしてる描写がある。
仮に日本の魔法使いにとって国際魔法使い機密保持法が不本意だった場合。強硬な純血主義と国際魔法使い機密保持法反対派という真反対の勢力が一時共闘してグリンデルバルド陣営に参加した可能性はある。目標は国際魔法使い連盟の打破」
「魔法処の所在地が明白に南硫黄島だしなー……米軍と一緒に闇払いが南洋から上陸作戦を敢行して魔法処が激戦地になったとかでは?」
「沖縄戦とか日本の末期戦とかと同じ道をたどったとすると、学徒動員の末に総員玉砕。捕まったら酷い目に合うと煽られた子が集団自決のためにお互いに殺傷魔法を撃ち合って死装束。本土に疎開させようとした下級生は船ごと沈没すらありえるかなと」
「魔法処の生徒数が少ない理由、もうちょっと明るい理屈を考えて」
「魔法処に入学試験などがあって、限られた人数しか入学できない。受験に落ちた人は私塾や私学校などに通っている説」
「別の方向で明るくない話になったな」
「魔法処って11歳から寮だけど、7歳から通学で通うんだよね? 7~10歳が義務教育に当たるもので、11歳の進級時に受験があるとか?」
「落ちたの友達に丸分かりじゃん。嫌だよ」
「日本魔法界では学校に通わず家庭内で教育する事が多いんじゃないの?
日本に限らず、魔法使いの家庭の多くは通信教育が主流という公式設定がある」
「そもそも魔法処は大昔からある世界に11の名門校というだけで、私学や私塾に当たる存在の魔法学校はいっぱいあるという公式設定がある。質はピンキリみたいだけど」
「小学校に通いながら通信教育で魔法を習ってるから魔法処の生徒数が少ないのでは?」
「絶対続いてない自宅に教材が届けられる通信講座。あれはもしかして魔法界のカムフラージュだったのか」
「杖を使ってる魔法処が、アジア魔法界としてもヨーロッパ魔法界としても中途半端に見られてるとかない? 親の教育方針とかで中国とかインドのアジア校とか環太平洋校とかを目指す学生も居るんじゃないの? 他のアジア校があるかは知らんけど」
「ああ、確かにね。アジアの魔法界が国際魔法使い連盟の基準と違い過ぎるとかあるかもしれない」
「保守的な日本魔法使いは魔法処じゃなくてむしろ他の学校に通うと?」
「仮にあったとしても他国の魔法学校って入学できるの? ホグワーツってアイルランド含めたブリテン在住者だけだよね?」
「入学基準は各学校で違う。極端な例で言うと、ダームストラングが純血のみ受け入れているなどがある。そしてマルフォイ家が入学を検討していたという描写がある。周辺地域の学生を受け入れている学校がある可能性はある。
あと環太平洋で言うとオーストラリア校は存在する可能性が高いらしい」
「とにかく寄宿制ならまだしも魔法処が遠すぎる」
「何であんな立地? 日本が狭いとはいえ、九州の火山とか、京都の山奥とか、瀬戸内海周辺の幻の島とか、富士の樹海とか、山奥の迷い家とか、青森の霊場とか、色々あるでしょ」
「火山はやめない?」
「魔法処は火山島」
「絶対に寮に温泉がある」
「大昔のホグワーツですら馬車移動の子も居たらしいのに、目印も無い絶海の孤島。ここ、若年魔法使いの育成機関として建てられたんじゃないでしょ」
「じゃあ何だったんだ?」
「中国の伝承にある東の海にある仙人が住んでる島。蓬莱山じゃないかっていう考察がある」
「てことはアジアの高位の魔法使いが集まる……何だろ? 研究機関とか?」
「魔法処の建物を作ってる羊脂玉が貴ばれてるのって中国だしな」
「でも今は中国魔法使い居ないんだよね?」
「知らんけど。教師の中に居たりしない?」
「二次創作者が描写できずに発狂する」
「とりあえず今は日本校」
「日本魔法使いが施設を強奪したとかじゃないよね?」
「高度な魔法使いの集まってる孤島でしょ? 返り討ちにされると思う」
「中国の人、遠すぎて行き来がめんどくさくなったんじゃないの?」
「じゃあ何でそんな所に研究機関作ったんですか」
「そりゃー……防衛用?」
「何から何を防衛するんだ」
「やっぱり10世紀前後にアジアにとんでもない闇の魔法使い居ない?」
「九尾の狐とか?」
「妲己は紀元前10世紀」
「それでも15世紀頃までアジア各地で伝説あるよ」
「もしや九尾の狐、襲名制なのでは?」
「代々権力者を篭絡してけしかけて来る魔女とか嫌過ぎる」
「今は日本校って事は国際的な脅威は去ったんだろう」
「国一つ傾ける惚れ薬の製法の完全破棄とか解毒剤開発とかを達成した?」
「それで役目を終えた後は地理的に比較的近かった日本魔法界が施設を流用して今に至る?」
「そんな魔法処が西洋化したのはいつだ?
一、シルクロードみたいな交易路で西洋から流れてきた文化の影響。
二、ホグワーツの影響。
三、19世紀の非魔法界の開国と同期して西洋文明受け入れ。国際魔法使い機密保持法の厳守はこの時のアメリカの影響かも?
四、20世紀の世界魔法大戦の後。
さあどれ?」
「先の魔法処10年制の根拠になってる魔法薬大会、15世紀からやってる設定みたいなんだけどゲーム持ってないからいつから魔法処が参加してるのかわからんし根拠にしていいのかもわからん」
「二は何でホグワーツ? 接点ある??」
「クィディッチが魔法処に渡来した原因が、嵐で遭難したホグワーツの学生達が魔法処に救助されて伝えた。
長期滞在したらしいから、影響はクィディッチだけじゃないだろう多分」
「それっていつ頃の話なんだろう?」
「数世紀前って話だけど」
「クィディッチが現在の形になったのがゴールデンスニッチ開発後とすると、広く見積もっても14~16世紀末以降。
その後の記述を見るに、クィディッチをおぼえた日本はヨーロッパの国を相手に国際試合で善戦しているっぽい。
クィディッチワールドカップにヨーロッパ以外の国が参加したのは17世紀かららしい。
ホグワーツ生が来たのは16世紀末から17世紀初頭の頃なんじゃないだろうか」
「日本、ヨーロッパで爆発的な人気を誇ったクィディッチが渡来しない程度には文化的に孤立してたのでは? それだったらこれがきっかけでヨーロッパ文化に接するようになったんじゃない?」
「それならホグワーツの影響が強くてもおかしくないかもしれない」
「飛行に絨毯を使っている文化圏では箒が受け入れられなかったので、クィディッチが流行らなかったという経緯がある。魔法使いのネットワークもシルクロードに近い経路を通っていたとすると、それで途中で止まっちゃって渡来しなかったんじゃないか?」
「中国って絨毯あるの?」
「唐代頃に西域、つまり中央アジアから技術が伝わってきてて、明代頃には芸術品になってるらしい」
「日本の絨毯は?」
「多分17世紀末頃に鍋島緞通が国産化するまで輸入」
「畳で飛んでたけど絨毯と違って収納しにくかったから廃れたのでは」
「梅も飛ぶもんな」
「日本は17世紀末に施行された国際魔法使い機密保持法に従ってるからヨーロッパと交流ができたのは多分それより前」
「そうなるとホグワーツ生が原因じゃないかって気がするけど、中国の様子が分からんからなんもわからん」
「しかし一番違和感があるのは
「休処(やすみどころ)、台盤所(だいばんどころ)、政所(まんどころ)、侍所(さむらいどころ)、屯所(とんしょ)、そういえば施設名や機関名で『ところ』と読む事は少ないな」
「和語が合わさると連濁といって、後ろに付いた語の頭の音が濁るという例外処理があるのだ。そのため『まほう』+『ところ』なので連濁が発生して『どころ』となる」
「日本人でも知らん、そんなルール。直感で使ってる」
「魔法って和語じゃ無くね? ホウって音読みだから中国語でしょ?」
「外来語だったことが忘れられるぐらい定着している単語は和語と見なされて連濁するのだ。だからマホウドコロなら魔法は和語と見なされている。そもそもこの連濁ルールは例外も多い」
「じゃあ魔法処が出来た時代は『魔法』が和語と見なされないぐらい大昔って事じゃん」
「考察という名のこじつけ楽しいです」
「他に思いついた仮説があったら教えて」
「日本の非魔法界と文化的な違いがある。魔法界ではトコロ呼びの方が一般的」
「濁る音を避けるとかあるから、何か呪術的な意味とかで魔法界では積極的にドコロではなくトコロを使う習慣があった可能性がある」
「本当はマホウドコロだったが、国際魔法使い連盟に登録する時などに手違いがあり、フル―ネットワークなどの都合で正確な発音が必要だったため、全てマホウトコロに改称」
「濁点の起源は12世紀だが、20世紀前半まで公文書で濁点を使用しなかったと言われている」
「魔法処に煙突ネットワークがあるかは不明だけどな」
「そもそも暖炉あるのか?」
「囲炉裏?」
「もしかして
「なにそれ知らん」
「囲炉裏の灰を掘ると出てくるとされた妖怪だ。子供が囲炉裏を勝手にいじらないように脅かすために作られたと考えられている。消火のために灰に埋めた炭を掘り出されたら火傷とか火事とか危ないから」
「マホウトコロの方が海外の人に発音しやすかったとかは? 実際はどうなのかは知らんけど」
「言語にもよりそう」
「その場合、名前を決める時点で国際的な交流があったと推定できる」
「魔法処の防衛魔法に関わっていて、本当の名前は別にある」
「そんな防衛魔法ある??」
「合言葉関係の魔法とか秘密の守り人関係の魔法の変種で何かあるかもしれない」
「本当の名前は別にあってそれを看破しないといけないと思わせる。襲撃者に防衛魔法の一部だと思わせる欺瞞戦法」
「日本人にしか効かないだろ」
「日本魔法界を敵として想定しているということになるな」
「そもそも魔法学校は敵を想定して所在地を隠蔽しているので、侵入するには卒業生の手引きが必要な可能性が高い。侵入者に手間取らせるなら防衛手段の一つになるのでは?」
「本当の名前が何かの合言葉で、呼ぶと何かが起こる。しかし完全に隠匿すると忘れられた頃に大事故を起こしそうなので、代わりに何か違和感を感じさせる呼び名を使っている」
「何が起こるんだよ?」
「何か開けゴマみたいなのとか、火山爆発とか?」
「自爆装置と名前が一緒でたまるか」
こんな感じで、非魔法族の一団は喫茶店でひたすら喋り倒していった。
途中、ちょくちょく頭が痛くなったが警戒しないわけにもいかない。
どうして魔法街の近所でその会話をしようと思ったのか。非魔法族に対応する部署の忍耐力の試験か何かだろうか。自分のいる部署ではないのだが。
この不幸な遭遇はマグル専用の魔法界関連のイベントを、さりげなく魔法街の近所に誘致しようとするせいかもしれない。
「二次創作できそう?」
「微妙」
一団が喫茶店から出ていった時。店内の数人が視線を交わした。
(記憶処理しておきます?)(いや、全然必要ないでしょ)