竈門宅に帰ってきて二日程経った頃、炭治郎としのぶは藤襲山に来ていた。
「綺麗ですねぇ。」
「ええ、此処の藤の花は幻想的で綺麗です。」
藤襲山の藤の花は奇妙なことに光り輝いており、周囲は夜でも昼のように明るいのだ。
二人は上を向き、時期外れであっても咲き乱れている藤の花を見ながら歩く。そして、最終選別で集められた場所までやってきた。
「今この中はどうなってるんですかね?」
山の中心の方を見ながら炭治郎は聞き、聞かれたしのぶも炭治郎と同じ方向を見る。
「…鬼は居ないでしょうけど、綺麗かどうかは分かりませんね。」
周囲には藤の花が咲いているのだが、山の中心部分には咲いていない。藤の花を嫌う鬼にとっては牢獄になっているのだ。
そして、此処で鬼殺の剣士になるための最終選別を行っていた。選別というだけあって死者も出てしまっていたのだが、その後の死体の処理は基本的にされていない。
「折角ですし、入ってみましょうか。」
しのぶの提案に炭治郎は頷き、藤の牢獄の中へと入っていく。
進んでいくにつれて藤の花が減っていき、木々の数は増加していく。当然ながら周囲に鬼の気配はなく、加えて人の気配もない。
「…血の匂いとかは全くしないです。折れて倒れた木とかもありませんね。」
鼻の利く炭治郎でも血や肉の匂いはしなかった。その上、激しい戦闘がされていたにも関わらず、倒れている木は一本もなかった。へし折れた後であろう木の切株は、座っても問題ない程度に逆剥けが処理されている。
「鬼が消えてから誰かが清掃したのでしょう。」
鬼を収容していた頃は鬼殺隊関係者が一般人の侵入を防止していたので人の血や骨は放置されていたのだが、鬼が消えた今では一般人も普通に入ることができる。血や骨があるのは衛生的にも見た目的にも良くないので、鬼殺隊関係者が最後の仕事として藤襲山の清掃をおこなったのだ。
「以前までが嘘みたいだ…」
周囲を見て、あまりの変わり様に炭治郎は思わず呟いた。
鬼殺隊の名残は一切なく、血は一滴たりとも残っていない。さらに日中ということもあって、当時の不気味な雰囲気は微塵もなかった。
「帯刀せずに此処を歩けるというのは、何というか…感慨深いですね。」
炭治郎の独り言とも受けとれる呟きに、しのぶは返答する。
こうして
鬼殺の剣士が生まれた場所は、鬼と共に消え去ったのだと。そして、そのような場所は二度と生まれないでほしいと。
「そういえば、ずっと気になってたんですが…しのぶさんは最終選別をどう突破したんですか?」
山に入ってから少しして、炭治郎はずっと疑問に思っていたことを聞く。
「姉の援護に徹していましたね。当時は毒を作る知識も、鬼を斬る術もありませんでしたから。」
しのぶが初めて毒を作ったのは姉が亡くなってからだ。それまでは鬼を殺すことなど一度たりともしていない。とはいえ、当時からしのぶの役割は、負傷した隊士の治療だったのでそこまで問題にはならなかった。
「私は頸を斬る力はありませんでしたが、突きだけは抜きん出て速かったんです。なので手足に刀を突き刺して動きを止め、その隙に頸を斬ってもらっていました。」
「そうだったんですね。お姉さんとお二人で選別を…」
「そういう炭治郎くんはどうだったんですか?
聞いたところ、育手の鱗滝さんは長い間剣士の育てをおこなっていなかったそうですが…」
炭治郎は育手である鱗滝左近次の話、手鬼との因縁などを話した。
「そういうことだったんですか…
鱗滝さんにとって炭治郎くんはとても大切な弟子であり、孫のような存在なのでしょうね。
そして炭治郎くんはあの鬼の頸を斬ったのですね。流石です。」
純粋に褒められた炭治郎は照れくさそうに笑った。手が動いていれば、頭を掻いていただろう。
「藤の花といえば…しのぶさん、身体の方は問題なさそうですか?」
炭治郎は藤の花を見て、しのぶの体調を気に掛ける。
炭治郎の心配していることとは、毒の摂取に関することだ。後遺症が無いかどうか、あったとすればそれは許容範囲なのか。
「現状は全く問題ありませんね。むしろ身体の調子は以前より良くなってます。」
毒を摂取していた頃のしのぶは、食事の量を減らしてまで毒を食べていた。毒の摂取を止めてからは、身体に良いものを食べて水分を多く摂るようにしたのだ。その甲斐あって、身体の調子は以前と同じかそれ以上にまで回復している。
「それでも心配でしょうから、何かあればその都度報告しますね。」
「分かりました。とりあえず今問題ないのであれば安心です。」
心配が杞憂だったことで、炭治郎は安堵した。
「逆に少し聞きたいのですが…今私からどれくらい藤の花の匂いがしますか?」
しのぶ自身の感覚では、体内の毒の気配はほぼ完全と言っていいほど無くなっている。しかし、自身では気がつかない異変が残っているかもしれない。
それが気になったので、炭治郎に匂いを嗅いでもらうことにした。
炭治郎はしのぶの方に顔を少し近づけ、しのぶの匂いを嗅ぐ。しのぶは自分から頼んだことだが、匂いを嗅がれて少しばつが悪そうにする。
「周囲が藤の花で囲まれてるので曖昧ですけど、しのぶさんから藤の花の匂いはほとんどしないですね。」
「そうですか!良かった…」
炭治郎が嗅いでもほとんど匂いがしないということは、それだけ毒の濃度が下がったということになる。それが分かり、しのぶは気持ちが楽になった。
「俺としては、藤の花の匂いがするしのぶさんは好きですけどね。」
少し笑って若干冗談交じりに言ってみせる。
「…石鹸とかで藤の花の匂いがするものがあれば、それを使いましょうか?あまりに肌に合わない場合は控えさせてもらいますけど。」
「良いんですか!?嬉しいです!」
しのぶは少し悩んで提案した。すると炭治郎は嬉しそうに目を輝かせて口角を上げた。
「炭治郎くんが好きな匂いなら、今よりも沢山くっついてくれそうですから。」
しのぶは悪戯っぽく笑って言う。
しのぶの思惑を知った炭治郎は、照れくさそうに笑う。
その後も見覚えのある場所をお互いに話しながら練り歩き、暫くして最初の場所へと戻ってきた。
「さて、そろそろ帰りましょうか。」
「帰る前に、しのぶさんの実家に行っても良いですか?俺もしのぶさんのご両親に挨拶しておきたいです。」
炭治郎は以前、しのぶから両親の話を聞いたときに、実家の場所と両親の眠っている墓の場所を聞いていた。そして、しのぶが自分の両親へ挨拶に来たのなら、同様に挨拶しに行くべきだと思っていたのだ。
「…それだと、今日中に帰れないかもしれませんよ?私の実家が現存しているかも分かりませんし…」
胡蝶宅は蝶屋敷からより、藤襲山からの方が近い。それでもそれなりの距離があり、その距離は藤襲山から竈門宅までと同じくらいだ。
今は正午を回ってからそれなりに時間が経っている。ここから向かえば、竈門宅に帰る頃には日が変わる可能性もある。
「しのぶさんが良いなら、俺は構いません。」
「…分かりました。それなら、行きましょうか。」
そうして、二人は藤襲山を下り、列車に乗って胡蝶宅がある村へと向かうこととなった。
日が傾き、空が赤くなり始めた頃、
「着きましたよ。」
「ここがしのぶさんの故郷…」
「案内したいところですが、随分変わったみたいですね。」
しのぶが暮らしていた頃は村だったが、現在は町へと発展している。道はそれほど変化はないが、見覚えのない建物が沢山建てられていた。
「あれ…その顔…もしかして、胡蝶さんの娘さん!?」
炭治郎としのぶが町中を歩いていると、不意に声を掛けられた。声を掛けてきた人は三十から四十代の婦人だった。
「しのぶさん、お知り合いですか?」
「いえ…知り合いではないかと…」
誰なのか分からず困惑していると、婦人は口を開いた。
「ああ、ご両親を知っている者です。胡蝶さんの調合した薬は良く効くものでしたからね。お世話になっていました。」
しのぶの両親は薬の調合師だった。そんな両親を見てしのぶは薬学に興味を持ち、独学で庭に生えていた薬草から薬を調合したりしていたのだ。
「そうでしたか。こちらこそ、贔屓にしてくださってありがとうございました。」
しのぶは頭を下げて、お礼を言う。
「いえいえ、こちらこそありがとうございました。ところで、そちらの方は?」
婦人は、炭治郎の方を見て尋ねた。
「私の未来の旦那さんです!」
「は、初めまして。」
尋ねられたしのぶは、得意げに炭治郎を紹介する。人前で未来の旦那と言われて、炭治郎は少し照れながらも挨拶した。
「あら、かわいらしい旦那さんですね。」
「そうなんですよ!」
婦人としのぶは炭治郎見て、ニコニコと笑う。二人から
「あ、胡蝶さんの実家ですけど…お世話になった人たちと一緒に、勝手ながら掃除させてもらいましたよ。」
「残っているんですか?」
「勿論です。」
しのぶは建物が残っていないと思っていたので、驚きつつも喜んだ。
「一悶着ありましたが、あのときと同じ状態で残っていますよ。」
一悶着というのは、村から町に変わるときに行政が「誰も住んでいないから取り壊す」と言って、建物が無くなりかけたことだ。しのぶの両親にお世話になった人々が一致団結してそれを猛反対したことで、なんとか取り壊されずに当時の状態で残しておくことができたのだ。
「…ありがとうございます…!」
「恩を返せたようで何よりです。それでは、そろそろ失礼しますね。」
「はい。さようなら。」
婦人はカナエのことは敢えて聞かずに立ち去った。
「残ってて良かったですね。」
「はい、本当に良かったです…!
それでは、行きましょう!」
しのぶは上機嫌で炭治郎の手を取り、かつて歩いた道を頼りに実家へと向かう。
その途中に墓地があり、炭治郎は『胡蝶家之墓』と書かれた墓の前で手を合わせ、しのぶの両親に挨拶と報告をした。
「わあ…広いですね…!」
胡蝶宅に入った炭治郎は、建物を見て目を見開いた。
両親の仕事が薬の調合ということもあって、しのぶの実家はそれなりに裕福だったのだ。しかし両親は散財するような人ではなかったので、家自体は大きめだが内装は一般的な家とさほど変わりはない。変わった点があるとすれば、薬の調合をするための部屋があるくらいだ。
「懐かしいなぁ…」
しのぶは依然と変わりない建物を見て当時の幸せな暮らしを思い出し、懐かしんでいた。
「炭治郎くん。ひとまず、晩ご飯を食べに行きましょう。」
「はい。」
暫く家の中を見て回った後、外の御飯処で晩ご飯を済ませた。
その帰りに、身体を洗う用の石鹸や手拭いなどの日用品を買って帰宅した。
胡蝶宅は定期的に掃除されていたようで、埃などは殆ど無く、水回りに
「ご飯も済みましたし、お風呂にしましょうか。」
「…そうですね。」
しのぶが何かを企んでいる様な雰囲気を感じ取り、炭治郎は少し警戒する。
「ねえ、炭治郎くん。一緒に入りませんか?」
「言われると思いました…手拭いを巻いてだったら…構いませんよ。」
「はい。では早速入りましょう!」
しのぶは上機嫌で入浴の準備をし、炭治郎の手を掴んだまま風呂場まで来た。
炭治郎は自分の理性が保てるかどうか心配になりながらも、連れられるままやって来た。
「俺、一旦先に入りますね。」
炭治郎は先に入り、その間にしのぶは髪留めを外して髪を櫛で梳かす。そしてその後に浴室に入った。
「炭治郎くん。頭と背中を洗わせてもらえます?」
「はい、お願いします。」
炭治郎は言われるまま椅子に座り、しのぶは炭治郎の後ろに座る。
「では、頭から洗いますよ。」
しのぶは石鹸で泡立て、炭治郎の髪を優しく洗う。炭治郎は髪を洗ってもらえて気持ち良いのか、緊張で固まっていた顔が綻ぶ。
そんな炭治郎を見て、しのぶは笑みが零れた。
「気持ち良さそうですね。洗ってもらうのは初めてですか?」
「…弟を洗うことはあったんですが、洗ってもらうのは初めてです…」
炭治郎は物心ついたときから弟妹がいた。弟の世話をすることが基本だったため、こうして世話を受けるのは初めてなのだ。勿論両親を除いて。
「炭治郎くんは長男ですもんね。
私は次女ですから、姉に洗ってもらうことが多かったんですよね。
あっ、そろそろ流しますよ。」
桶に溜めた湯を炭治郎の頭の上から流して泡を落とし、今度は背中を洗う。先刻とは違って背中を洗われているとき、炭治郎は少し震えていた。
「炭治郎くん、背中弱いんですか?」
「どうなんでしょう…」
しのぶは炭治郎の背中を洗いながら微笑する。そして湯で流す前に、人差し指で背中を少し
「ちょっ…しのぶさん!」
不意に擽られた炭治郎は声を出し、しのぶは炭治郎の反応を見て楽しむ。
「また炭治郎くんの弱みを見つけてしまいました。」
「ちょっと悪戯が過ぎないですか…」
暫く遊ばれた炭治郎はほんの少し不貞腐れる。しのぶは、不貞腐れる炭治郎も含めてかわいいと感じて口角が上がった。
「すみません、少しやりすぎましたね。」
満足した後、背中から湯を流して泡を落とす。その間も炭治郎は不服そうにしていた。
「終わりましたよ、炭治郎くん。…どうかしました?」
「いえ、何でもないです。今度は俺がしのぶさんを洗いますよ。」
「では、お願いしましょうか。髪はこっちの石鹸でお願いしますね。」
場所を交代し、しのぶは別の石鹼を渡す。炭治郎はその石鹸でしのぶの髪を傷めないように優しく洗う。
「どうですか?」
「優しい洗い方で気持ち良いですよ。」
しのぶは満足そうに笑みを浮かべる。先刻の自分のように、しのぶが満足そうなのを見て炭治郎は嬉しくなる。
「良かったです。このまま続けますね。」
炭治郎は揶揄われた仕返しに何をしようかと企みながら、しのぶの髪を丁寧に洗う。
「んふふ〜。やっぱり、洗ってもらうのは気持ち良いですね〜。」
しのぶは数年振りに洗ってもらえて気分がかなり良いらしく、炭治郎が企んでいることには気が付かずに鼻歌を歌っている。
「流しますよ。」
しのぶの頭の上からゆっくりと湯を流し、泡を落とす。
「背中はどうしますか?」
「折角ですし、お願いしますね。」
しのぶは身体に巻いている手拭いを、身体の前だけを隠すようにして、背中が洗えるようにする。
「それじゃあ、洗っていきますよ。」
しのぶの背中を見て綺麗だなと思いつつ、炭治郎は背中に触れる。少し触れたとき、しのぶの身体が跳ねた。
「しのぶさん?」
「…何ですか…」
しのぶは不服そうに、炭治郎の方に振り返る。
「俺よりも背中弱くないですか?」
「姉に洗ってもらっていたときは、こんなことなかったんですけど…」
しのぶの思わぬ弱点を見つけ、炭治郎は仕返しができると思って薄ら笑う。
「…随分と悪い顔をしてますけど…」
「いえ、何でもないですよ。さあ、前向いてください。まだ背中洗えてないですから。」
不服そうな顔を変えることなく、しのぶは諦めて前を向く。炭治郎は改めて、しのぶの背中を洗う。その間しのぶは身体を常時プルプルと震えさせていた。
「むぅ…」
「ごめんなさい…しのぶさん…」
身体を洗った後二人で湯船に浸かっていたのだが、しのぶはそっぽを向いていた。炭治郎は謝りつつも、震えていたしのぶを思い出して頬が緩んでいた。
「…謝っているとは思えませんが…まあ良いです。」
そう言うとしのぶは炭治郎の正面に移動し、炭治郎と同じ向きで座った。
「ち…近い…」
「どうしました?いつもこれくらい密着してると思いますが?」
炭治郎の胸としのぶの背中が接触するくらい密着しており、炭治郎は緊張して動けなくなる。しのぶはしてやったりと言わんばかりに満面の笑みを浮かべる。
「あら、固まっちゃいました。まあ、しょうがないですね…」
「……はあ…お返しです…!」
慣れてきて動けるようになった炭治郎は少し蹌踉めきながら、しのぶの身体に手を回して抱きつく。それによって、今度はしのぶが硬直する。
「あ…炭治郎くん…」
「…今度はしのぶさんが固まってますよ?」
「それは…その…」
「近いから、ですか?」
しのぶは動けないながらも、なんとか頭を縦に振る。炭治郎はしのぶの髪の匂いを嗅ぎながら微笑する。
「しのぶさん、さっき言ってましたよ?いつもこれくらい密着してるって。
…藤の花の匂いがしますね。」
「…石鹸の匂いだと思います…先程の買い物のときに偶然見つけたので…」
「そうだったんですか。良い匂い…」
しのぶが動けないのを良いことに、炭治郎は藤の花の匂いを堪能する。
「…嗅ぎ過ぎでは…?」
流石に恥ずかしくなり、しのぶは炭治郎の手を退けて少し距離を取った。
「すみません。つい夢中に…」
「…ちょっと…逆上せそうなので、そろそろ出ますね。」
しのぶは恥ずかしさで火照り、加えて湯船の温かさで少し
「なら、服着たら教えてください。その後に出ますので。」
しのぶは浴室を出て、髪の水分を可能な限り拭き取り、身体に付いている湯水も拭き取った後、手早く浴衣を着る。
「もう出ても大丈夫ですよ。」
しのぶの声を聞き、炭治郎も同じ様にして浴衣を着た。
髪が乾くまでは歯を磨いたり、肌荒れ防止のための保湿剤を塗ったりする。
その後、ある程度髪が乾いてから寝室に行き、二人同じ布団に座る。
「しのぶさん、顔が真っ赤ですね…」
「…そう言う炭治郎くんも真っ赤ですよ。」
風呂上がりだからか、それとも別の理由からか、お互いの顔が火照っている。
「…あの、しのぶさん…」
「…はい…」
お互い思っていることは同じで、どちらからともなく顔を近づける。
そして、一瞬だけ唇同士を重ねた。
「…」
「…」
初めての
鼻先が当たりそうなほど近い距離で、何も話さぬまま、しかし目は離すことなく、何秒、何分経っただろうか、やがて言葉を発したのは炭治郎だった。
「しのぶさん…いいですか…?」
右手でしのぶの身体を抱き寄せる。
顔だけでなく身体も密着したことで、しのぶは耳まで真っ赤になる。しかし炭治郎から目を離しはしない。
「…はい…」
しのぶは炭治郎の頬に触れ、声を震わせながら微笑する。
「…優しく、お願いしますよ…?」
「…努力します…」
そう言ってまた顔を近づけ、今度は長く…深く…唇を重ねた。
……………………………………
【あとがき】
お互い初心ながら頑張って背伸びしてる感じにしてみました。
時代的に男女が一緒に風呂に入るのは無いかもしれませんが、二人とも25歳で終わると分かっているので深めの付き合いをしようとしてるということにしてます。
本番は年齢制限の都合で書きません。別シリーズの枠でなら書くかもしれませんが。
あくまで自己満足の範疇で書いている小説なので、需要の有無関係なしに気分次第で書くかどうか変わります。
ふと時系列を確認してたら、しのぶはカナエが死んでから1年ほどで柱になったらしいです。年齢は15歳とのこと。
しのぶが毒を作るようになったのはカナエが死んでからなので、しのぶは1年で毒を作り出して柱になったということになるんですよ。ここで重要なのは、当時のしのぶの階級は恐らく『癸』なんです。鬼を1体も斬っていないので。(隊士の治療で階級が上がってる可能性もありますが。)
1年で『癸』から『甲』まで昇り詰めて、尚且つ50体の鬼を毒殺、もしくは下弦の鬼を毒殺したということに…
何が言いたいのかというと、胡蝶しのぶは普通に化け物です。
各建物の場所(モデルになったとされている場所です)
炭治郎の実家 雲取山
しのぶの実家 北区 滝野川
蝶屋敷 博物館明治村
藤襲山 あしかがフラワーパーク
しのぶの実家が本編で現存しているのかは不明ですが、この話では残っているという設定にしています。