漫才…小説……漫才?
超古代の更に古い時から存在する者たちの娯楽を知っているだろうか?
それは『漫才』である
暇を持て余した上位者達が繰り出すボケとツッコミは退屈していた奴らを片っ端から引き寄せていった。
地球で最も深い場所、超深海にあるという神々の舞台『ルルイエ』で、今日も何やら賑わっているそうな
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【ハスターとクトゥルーの兄弟漫才】
「はじめまして~!どーもどーも私はハスター」
「どうも、イカの親分です」
「ってどこがイカだよ!せめてタコだろ!」
「てな感じでやってまいりたいと思いますー、なにしてんハスターもう始まってんねんぞ」
「お前が早々にボケたからやろがい!」
落語の舞台と同じように作られた会場で、黄色い布とタコ人間がスタンドマイクを挟んで立ち並ぶ
「あんまり受けてない自己紹介も程々にしましてね、我々神話の存在についてね、ちょっと思うところがあるんでそれを今日はネタにして持ってきましたんでね」
「どっかの黄色い奴が物干し竿に自分から掛かっていって「幸せの黄色いハンカチ」とかほざいたこともネタにしますんで」
「オイオイオイそんなことないわ!気にしないで下さいね、クトゥルーのつまらん話は急に始まったことじゃないんですよ!」
「あと黄色いからって最近サルも飼い始めてね、名前がジョージつて言うんですけど、あざといですよね〜っ!」
「あっやめて恥ずかしっ!?黄色い帽子のおじさんになりたいわけじゃないねん!たまたまおサル飼いたかっただけなんやって!」
「赤く染まってるなぁ、これは赤旗かな?」
「うるせぇ黄衣の王ナメんな!」
「でもおサルのジョージいるんでしょおじさん」
「あっ…恥ずかしーわ…!」
ハスターの布が赤になったり黄色になったり忙しない
クトゥルーの方は冷静だが半笑いだった
「で!じゃなくて!それは別に今日のネタじゃないからね!皆さん!
こっからですよこっから……
最近の私達ってだんだんカジュアルになって来たじゃないですか、そうでしょクトゥルー?「うんうん」でね、カジュアルになるのは良いけどこれはやり過ぎちゃうかなって思うのありますでしょ、それをね、もうちょっとダークな感じにしていきたいよねって話をしたいんです」
「あー、じゃあ俺が黒く染めてやるけど」
「誰が見た目の話ししてたんや!と言うかそれタコスミやろ!ドロドロになって敵わんわ!」
「えー…じゃあダークな感じにしたいって、具体的な話しして〜や」
「ええか?ダークな感じにってのは、ポップで誰も損しない話はこれはライトやろ?みんなハッピーや」
「そうやな、そんな黄色い人間が不幸せなことないもんな」
「今はそれはええんやって!
で、ダークな感じにするにはどちらかを選んだらどちらかが死ぬとか、そもそも誰も救われないとか、抗いようのないものから逃げるだけとか、そういう暗い雰囲気のやつや」
「あーなるほどね、分かった分かった」
「ほんまかいな…?」
「じゃあ試しに俺がダークな話するからハスター主人公やってな」
「おけおけ、ええで」
「行くで、むかぁーしむかぁーし…ある所にショゴスがおりました、ショゴスは川で洗濯をし山で芝刈りをしてました」
「待って」
「なに?まだ冒頭やで」
「めっっっっちゃのどかなんやけど!?なんやねんショゴスが川で洗濯して山に芝刈りに行くってダークどこいった!?と言うかその流れなら一人じゃなくて二人欲しくない?番で」
「なら…むかぁーしむかぁーし、ある所におじいショゴスとおばあショゴスがおりました」
「言い方気になるけどまぁええか」
「ですが、ある日自分たちの主人に歯向かい絶滅しましたとさ、ちゃんちゃん」
「おい待てェェェェい!」
「どうしたん?エルダーサインキラキラやん」
「色々待てぇい!急展開!急展開過ぎてアザトース目が覚めるやつやそれ!」
「ダークな感じにしたやん、皆死んでおらんなったらダークな感じになるやろ」
「にしたって急に山からド突き落とされた気分やわ!温度差でインスマス茹だるで?!」
「そうかなーじゃあ別のやつ行くわ」
「おうそうしてくれ」
「昔々ある所にウボサスラとヨグソトースがいました」
「急にビッグネーム出てきたなぁ…?」
「ウボサスラとヨグソトースは互いに眷属で殺し合うほど仲が悪く、もうグチャグチャの血みどろの争いがモッサモッサ起きてバイーンなってまうような」
「待て待て待て」
「今度は何?めっちゃダークな世界観やったやろ」
「擬音くせつっよ!モッサモッサのバイーンになるってなんやねん!」
「モッサモッサのバイーンはモッサモッサのバイーン!や、なんで知らんの?」
「え?俺が知らんだけ?黄衣の王やってるけどモッサモッサのバイーン知らんけど!」
「ちょうど今モッサモッサのバイーンやでハスター」
「どこがッ!?ああもう兎に角悪かった話を進めてくれ」
「で、モッサモッサのバイーンになった二人は遂に直接対決するためにルルイエで漫才することになったんやけど」
「何その選択馬鹿じゃねぇの馬鹿」
「なんとルルイエはクソおもろい漫才しないと死ぬ部屋に置き換わっていて、今度は嫌々ながらも二人は協力して」
「待っ!」
黄衣の王の触手がクトゥルーをぶっ叩いた
「なんやねん今度はめちゃくちゃダークな感じになってたやん人が死ぬひりつきのあるスリル満点のダークサイドやん」
「序盤中盤で世界観変わりすぎやろが!戦争してていきなり漫才しだすなやびっくりするわ!」
「そうか?デスゲームってダークな感じだし戦争の後でもええかおもたんやけど」
「ダークのジャンルちゃうわ!クトゥグアとツァトゥグァぐらい違うわ!」
「ほとんど同じやん」
「お前が言うなーっ!もうええわ!」
「「どうも、ありがとうございましたー!」」
2人が揃って頭を下げると幕が下りて本日の舞台は終了となった、盛大な拍手が巻き起こるルルイエは、今日も平和です