―――その少年には夢があった。

 誰しも幼い頃胸に抱き、知らぬ間に忘れてしまう儚くも尊い夢を、だが少年はなくすことなく持ち続けた。
 話せば誰もが無理だと笑う、幼稚で現実味のない―――決して叶うことはない夢。
 例えどれだけ少年の意志が強かろうが、血の滲むような努力をしようと―――近づくことさえ出来はしない、そんな少年の“夢”は―――しかし、とある夜を境に加速することとなる。
 運命を決する夜を越え、更に“夢”への想いを強めた少年は、やがて大人になり、“夢”を叶えるため世界中を巡り多くの戦いに身を投じることになり―――男の前に無数の“現実”と言う名の悲劇が立ちふさがった。
 戦争、貧困、飢餓、疫病、事故、災害、迫害……。
 どれだけ努力をしようとも、どれだけ命を掛けようとも、救えなかった溢れゆく命を前にした男は、しかしそれでもと、その度に崩折れた足を立ち上がらせ続けた。
 
 しかし、やがて限界は訪れる。
 とある仇敵との戦いで勝利するも致命傷を負った男は、自分の命の終わりを感じながら意識を手放すことに。倒れ込む男の身体―――その先には、光で出来た鏡のようなものが……。
 
 ―――次に男が目覚めた時、そこは見知らぬ場所であった。
 
 そして、そこから男の“夢”を叶える長い旅が始まった。

 
 こんにちは五朗です。
 初めましての方も、お久しぶりな方もどうぞよろしくお願いします。
 
 ※1 これは小説投稿サイト『暁』にも投稿しております。
 ※2 元々は『にじふぁん』に投稿していた『ゼロの使い魔~赤き英雄~』を編集したものです。
   
 
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