恋に弄ばれる馬鹿共よ 作:肉塊
「私の名前はベリアン。貴女様、主様に仕える執事でございます。以後、お見知り置きを」
「ヘァッ…蓼丸駿です…」
彼のクランベリーの様な赤い瞳が、まるで鏡の様に私をハッキリと反射させる。それ程に私の事を真っ直ぐ見ている証拠だ。そして心なしかキラキラと目の周りが光って見えて、何故か私は気まずくなって目を逸らした。
これが、これが本物のイケメン!!!今まで私は女子でありながら学年一番のイケメンの座を奪ってしまっていたが、これはっ!!格が違う!!!特徴的な執事服を着こなす程のスタイル!顔面偏差値!!そして素人でも分かる細かな所作!!姿勢!!そして…!!
「…如何なさいましたか?」
気遣いと柔らかな表情〜〜〜〜〜!!!!これがッこれが本物のイケメンだァ〜〜〜〜〜!!!!しかも滅茶苦茶良い匂いする〜〜〜〜〜!!私柔軟剤厳選したのに足元にも及ばない気がする!今まで何で私イケメンとして持て囃されていたんだろう……小山の王様みたいな…?待って凄い死にたくなってきたかも…!!
「は、ははは…ベリアンさん…ですよね?!?!ナッ何も無いですよ!!ヘッ平気です平気〜!!以後よろしくお願い申し置きます〜…へ、へへへ!!」
ヒィ〜〜!!緊張と羞恥心で顔が熱い!!涙出てきたかも!!てかこれ、もしかしたら私今まで内心「イケメンだなんて、ふふふッそんな事ないさ〜⭐︎」なんて宝⭐︎俳優みたいな気分でいたのかも!?うわわわわわわ!!!!しかも状況を上手く把握できていないのによろしくだなんて!これが純情乙女のトキメキパワーなの!?(絶対に違います)
「…主様、私に緊張、ましてや緊敬称をつける必要はございません。是非ベリアンと呼び捨てでお呼びください。そして、貴女様は私達の主人なのです。どうぞ顎で我々をお使いください。」
「いや絶対無理だよ〜〜〜!!!(泣)」
えんえん無様に泣き噦る私を見て、ベリアンさんはアワアワと身振り手振りし始めた。何故か不甲斐無い!!というか、何なんだこの状況…!さっきまで猫ちゃんと話して、次は高級っぽい椅子に座ってイケメン執事が自己紹介とか。
展開がコロコロ変わりすぎる上に読めないし理解が追いつかない。私は羞恥心と緊張を少しでも和らげるべく、その場で深呼吸を三回行い、脳に渡った酸素を駆使して改めて考える。
喋る猫に唐突なイケメン執事。流れ出るマイナス感情。そして一時的な理性の欠如。よし、現在のこの場に至るまでの情報から推測するに今私に起こっているものは全てーッ!
「寝起きイケメン執事喫茶ドッキリ!!」」
「違います(執事喫茶…?ドッキリ…??)」
「じゃ、じゃあ!…夢?」
「現実でございますよ」
死にたいかも。
するとベリアンさんは諦めたような、もっと困ったような表情で「どうやら大変混乱されているようですね」と私に言ってきた。本当に申し訳ない。私は恥ずかしさで深く俯いていると今まで屈んでいたベリアンさんが視界の端で立ち上がるのを確認し、少しだけ間を取った後上から「主様」と優しい声色で私に話しかけてきた。見上げると、ベリアンさんの顔は最初の優しげな表情に戻っており、「とりあえず紅茶を飲んで落ち着いてみましょう」と言い、そそくさとこの場を去ってしまったと思ったら、一瞬で自信ありげな顔で綺麗なティーセット?のような物を持って帰ってきた。
紅茶素人である私でも分かるほど丁寧な所作でベリアンさんは紅茶を淹れて、先程まで混乱していた私の頭は直ぐ様彼の紅茶を入れる姿に魅入ってしまった。まるで今まで押し寄せてた津波が後ろへ穏やかに去って行った様な気持ちだった。最後に可愛いカップに紅茶を注ぎ終わった瞬間ニコリと笑って、私にその出来上がったばかりの紅茶を差し出してきてくれた。
「どうぞ、主様。ダージリンのお紅茶でございます。是非、ストレートで香りをお楽しみ下さい」
「あ、ありがとうございます」
紅茶なんてインスタントのモノしか飲んだ事ないから、こんな本場!て感じのを出されちゃうとなんか逆に緊張しちゃう。ゆっくりとカップを受け取ると、ダージリンの香りがフワリと鼻の中を通った。
「わ、凄い良い匂い。ちょっとフルーツっぽい…苦め?な匂いがします!」
ベリアンさんは何故か私の感想にニヨニヨと微笑んでおり、また少し気まずさを感じながら私はカップのハンドルを摘み直して、ゆっくりと紅茶を口に流す。最初はやっぱり入れ立てというのもあって熱くてビックリしたけど、それから我慢して飲むとダージリンの味をゆっくり感じることができた。
「わ、苦くて少し渋みがあるけど…なんか凄い爽やかな感じがしますッ!これが大人の味…?美味しいかもッ」
あ、しまった。多分さっきの動作を見た感じ、ベリアンさんって紅茶のガチ勢…だよね。こんな語彙の無い浅い感想を聞いたら、もしかして怒っちゃったり…?
恐る恐るベリアンさんの顔を見直すと、想像とは逆でやりきったような満足げな顔で私を見ていた。
「はい!其方のダージリンはファーストフラッシュという、三月から四月の時期に採れる物でやや高値で取引される代物となっており、爽やかで苦々しく力のある香りを持ち、ほのかに渋みを感じる物でして!他にもダージリンには二つのクオリティーシーズンが御座いましてそれぞれ違う味が楽しめるのです!!」
凄い満面の笑みで語り出してきた!!けど、怒ってない…。何なら嬉しそう。私は楽しそうに紅茶の解説をするベリアンさんを見聞きしながらダージリンを嗜んだ。
なんか、大分落ち着いてきたかも。ベリアンさんは楽しそうに解説してるし、成程。これがダージリンの力かぁ〜。私はダージリンに詳しくなりながら、彼を見つめていると近くに飾られた一つの絵画を見つけた。何だろうあの絵画。黒い翼が生えた男の人が泣きながら何かに祈ってる…。ちょっと怖いかもしれない。私は再びベリアンさんに視線を戻した。するとベリアンさんは顔を真っ赤にして恥ずかしそうな顔をして震えていた。え。
「え!?ど、どうされました!?」
ダージリン興奮ドーピングが切れたのか、私が彼から視線を外したばかりに話を聞いてないと勘違いされたのか。彼は手で顔を隠して「申し訳ございません…」と弱々しい謝罪を吐き出した。え何故?
「主様がとても新鮮にお紅茶の感想を言ってくださったので…恥ずかしながらとても嬉しくなってしまい、もっとお紅茶の魅力に触れていただきたいという気持ちが先走って、話が脱線してしまいました…!」
「え!?あ、全然大丈夫ですよ!気にしてませんし!解説凄い聞いてて楽しいし!!」
私が必死にベリアンさんを励ますと、ベリアンさんは一瞬停止して顔を覆っていた両手の指をずらして、ウルウルな瞳を覗かせた。あれ?立場逆になった?と思いつつ、「ベリアンさんの解説とてもタメになるので、先に本来のお話の聞いた後でまた教えて頂きたいです!」と彼に全力で伝えた。するとしばらくまた間が空いて数分後、仕切り直しでベリアンさんは最初の表情へ無理矢理戻して「こちらの絵画をご覧ください」と言った。
「こちらに描かれている男は悪魔でございます」
先程私が見た、黒い翼の生えた泣きっ面の男性。ベリアンさんが悪魔という前に既に悪魔っぽいと思っていたけど、やっぱそうなんだ。そして私はその絵に対しての疑問が芽生えた。何故こんな立派で綺麗なお屋敷に、こんな悲痛な絵画が飾られているのだろう。
「何故、こんな絵画が飾られているのか不思議と思われますよね」
私の顔にそう書いてあったのだろうか。だとしら申し訳ない。ベリアンさんは少し苦笑いをして、続けて口を開いた。
「この様な不気味な絵画が飾られている理由は、この屋敷だからです」
「は、はぁ…?」
「この屋敷の名前は『Devil’s Palace』。『悪魔の屋敷』だなんて不気味な名前、主様に失礼ですよね?」
そう言って、ベリアンさんは少し申し訳なさそうに下手くそな笑みをした。確かに失礼かもだけれど、何故こんなに素敵なお屋敷が悪魔なんて呼ばれているのだろう。
「…何故、悪魔って名前がついているんですか?こんなに素敵な場所なのに」
私が彼にそう問うと、今度は気まずそうにして「いきなりのことで主様を怖がらせたくは無いのですが…実は」と、含みのある言い方をしてきた。私はゴクリと固唾を飲み、その場には緊張感が張り巡らされていた。
するとそこで、絶妙なタイミングでガチャリとこの部屋の扉が開く音が聞こえた。
「失礼するよ」
扉から別の男性の声が聞こえ、扉の方を見ると、黒髪と赤髪が半々になった長髪でおっとりとした雰囲気の細い目の長身の男性が立っていた。また本場のイケメンっぽい人が現れてしまった。
「おや?ベリアン。いよいよ主様がいらっしゃったんだね」
「これはこれは、ルカスさん。はい、たった今。此方に座れている方が主様です」
ルカスと呼ばれた男性はスタスタと私の前まで歩き「どうも初めまして主様、私は執事のルカスといいます。」と軽い挨拶をしてくれた。私は急いで椅子から立ち上がり深々と頭を下げ「蓼丸駿です!!此方こそよろしくお願い致します!!」と挨拶をした。
ん?よくよく考えてみると私は何をお願いするんだ?あれ、私もしかしてこの状況に流されていない?
「気合の入った良い挨拶ですね…流石主人様です」
パチパチと拍手をされ私は照れ臭くなり「あはは」と笑って、片手を後頭部にやり撫で撫でした。……流されてるかも!!てか帰らなきゃ!!!何で寛いでたんだ!?大きな落雷に打たれた様な衝撃が走り、急いで私は周囲を見渡し、綺麗に置かれた荷物のリュックを背負って「じゃッじゃあまた…!!」と歯切れの悪い短くお別れの挨拶をし、急足で先程開いた扉に向かって歩き、直ぐにドアノブに手をかけようとした。
「おや?主様。荷物を背負って何処に向かうんだい?」
「え…?何処にって…家に帰ろうかなって思ッ」
私がルカスさんの質問で足を止めたその時、ドアの向こうからドタドタと激しい音が聞こえ目の前の扉から勢いよく誰かが飛び出してきた。
「へヴァッ!?」
「ウオッ!?」
飛び出してきた誰かとその場に立ち尽くしていた私は激しくぶつかり、気が抜けていた為派手に尻餅をついてしまった。相手はぶつかった勢いで後ろにド派手に倒れており、私はビックリした後に謝罪しながら駆け寄った。
「…ッテェ〜ッ!誰だよここに壁建てた野郎はッ…?ハウレスかぁ!?……でも壁にしては妙に柔らかかった様な…??」
「すみません!!大丈夫ですか!?」
顔に絆創膏を貼って、何故かはだけた服を着ている男の人はブツブツ何かを言いながらゆっくりと上体を起こした。彼の体を支えようと屈んで顔を見る。
「扉の前で佇んでてすみません!怪我ないですか?」
「あぁギリ平気。俺こそノックもせずに飛び出して来たからゴメンって…え、アンタ誰…!?」
全体的にヤンチャそうな彼は直ぐに私から離れ、ベリアンさん達の近くへ逃げ込む。さっき近くで見たけど、やっぱこの人もイケメン。もう何にも驚かないぞ。
「…ろ、ロノ君、その方は私達の『主様』で、つい先程館に来られたばかりで疲れていらっしゃるのですよ」
ベリアンさんが少し顔を青くし、ヒクヒクしながら先程ぶつかった人にゆっくりとそう伝えた。すると彼は一瞬固まって、直ぐに顔を青緑色にして私の方へ綺麗な土下座をしながら滑ってきた。
「すすすすすスンマセン!!!まさか主様とは思わなくって!!いやまずノックをせずに入ってきた挙句衝突して無様に倒れてスンマセン!!!怪我ねぇですか!?!?」
「あ、いえ…全然…大丈夫なので、そんな床に顔埋め込む勢いで土下座しなくても…」
本気の謝罪と土下座って、こんなにインパクトあるものなんだ…。私はそんな彼の本気の謝罪に戦慄していると、ルカスさんがゆっくりと私の横に来て「主様、立てますか?」と私を心配してか優しく聞いてくれた。私は「大丈夫です!立てますよ!」と立ち上がるのと同時に、土下座をしているロノと呼ばれていた彼の脇に手を入れて無理矢理立ち上がらせた。それにロノさんはビックリした顔で私の顔を見ていて、少しその表情が面白くて口から笑いがこぼれてしまった。
「土下座よりも、ちゃんと顔見て謝って欲しいかもです」
「あ、へッ?……はッはい!お見苦しい所を見せて、大変申し訳ございません…。俺の名前は、ロノっていいます…、調理担当の執事…です」
段々と弱くなる声にまた少し笑みが溢れ、性格が悪いやつだと誤解されないように「自己紹介ありがとうございます!お互い怪我無くて良かったですね!」と言った。そう伝えて三秒程後、私はロノさんの脇に手を挟みっぱなしだったことを思い出し、慌ててスッポ抜いて謝罪した。
「すッすみません!勝手に脇に手ェ入れて!嫌な思いしましたよね…?」
「あ、あぁいえ、だ、大丈夫ですよ。(え、この人…成人男性で鍛えてる俺を、難なく軽々とあの体勢から持ち上げ…ナニモンだよ!?)」
すると隣から突然愉快そうに大きく笑うルカスさんに驚き、二人で彼を凝視した。
「驚いたなぁ、主様は爽やかだけでなく、力持ちで器が広いなんて!!私達はどうやら運に恵まれたようだね!そうは思わないかいベリアン?」
ルカスさんのその言葉にベリアンさんは満面の笑みで「はい!」と肯定し、先程の紅茶解説の件やその後のフォローを美談にしながら語り始めた。は、恥ずかしい。あまりにも恥ずかしすぎる。なんだこの空間は。やめてくれ、私の前でベタ褒め美談はやめてくれ!!心臓に悪い!!やはり早く帰らなければ私は恥ずか死してしまう!!
「じゃ、じゃあ改めまして、さようなr」
「失礼します!ルカスさん!ベリアンさん!!此処にロノが来てませんか!?」
増えた。
「ゲェ!?ハウレス!!!」
ロノさんは新しく入ってきた青髪長身の執事服を着こなした人を見て、顔に一気に皺を寄せて部屋の隅へと逃げた。
「何がゲェだ馬鹿。そしてちゃんと『さん』を付けろ。ってえ!?貴方はもしかして、主様!?!?」
何故一目で主様認定なんだ。今のは明らかにおかしいでしょ。私は無理矢理笑顔を作り頭を左右に激しく揺らしたが、青髪の男性は周囲の執事さん達の反応を見た後に「いえ、貴女は我々の主様です」と訂正してきた。帰らせてください。
「騒がしくしてしまい申し訳ございません。俺は執事のハウレスと申します」
「あ、蓼丸です。よろしくお願いします」
「…それにしても一体何があったんですかハウレス君?」
ベリアンさんが彼にそう尋ねると、苦々しい顔をして口を開いた。きっとロノさんが何かやらかして上司?っぽいハウレスさんに怒られそうになって駆け回ってたんだろう。…サ⭐︎エさんみたいだな。
「実は数時間前に、ロノに壁の塗装の頼んでいたんです。予定ではちゃんとシックな雰囲気になるはずだったのですが…、こいつが壁に…、魚や肉のイラストを描いてしまいまして…。」
「な、何で?」
これは流石にちょっと理解に苦しんじゃうかもだ。見た感じ凄いオシャレな雰囲気のお屋敷なのに壁が食材の落書きって、ちょっとギャップが凄くないか?そりゃ真面目そうなこの人もブチギレるよ。チラリと、他の執事さん達の顔を見た。見たが、ベリアンさんとルカスさんはずっと微笑んだ顔でロノさんを見ていた。
「食材を壁に描くなんてなかなかに独創的ですね、流石ロノ君」
嫌味なのか純粋な尊敬なのか、ベリアンさんはロノさんにそう言った。するとロノさんの表情は明るくなって直ぐに自信満々な態度で「オレはこの屋敷の調理係だしぃ〜!?何より食うのが好きだからさ!壁に美味そうな絵があれば主様の食欲もそそるかもしんねぇだろ?」と言い放った。意外と純粋な善意からきた理由に驚いたが、理由の中に私が入っていた事に大変困惑してしまった。
「うーん、私には難解な思考回路だね」
「とにかく、ここはお前の屋敷じゃないんだぞ?勝手なことは許されん」
そう言われるとロノさんは一気にしょんぼりとして「分かってますよーだ」と子供っぽいところを見せてきた。そしてそれを聞いたハウレスさんは呆れた顔で彼の返事に少し苦言を呈していた。
あれ?もしかして今、私はこの部屋のこの空気に置いて行かれている?だとしたら今がチャンスなのでは?まだちゃんとした挨拶が出来ていないが、きっと言い直そうとしたらまた別の執事さんが来るに違いない。それに、さっきみたいに流されてしまうと家に着く時間が遅れてしまう。それだけは避けなきゃ。恥ずか死以前に、明日も学校で、朝練で早いんだから。ここで油を売っている場合じゃない。私は壁に沿ってゆっくりと歩き、小声で「さようなら〜」と呟き、今度こそドアノブを回そうとした瞬間に、反射で耳を押さえなきゃいけないくらい大きなサイレン音が鳴った。急にハイテク!!
「おや?このサイレンは…」
「はぁ…、最近多くて本当に困っちゃうね」
ま、まさかこのサイレンは、脱走しようとしたら出てくる感じのやつですか!?
「主様、もっと貴女様とお話ししたかったところですが…」
妙な緊張感が走る中、ベリアンさんは真面目な表情でこの場から逃げようとした私を真っ直ぐに見つめていた。私はゴクリとまた固唾を飲んで彼の続きの言葉を待った。
「少し、貴女の力をお貸し頂けますか?」
『彼らを助けてあげて…。』
激しいサイレン音が響く部屋で、夢の中でおしゃべりした猫ちゃんの言葉が何故か頭の中で大きな存在でリピートされる。ベリアンさんだけでなく、周囲の執事さん達が私を静かに見つめる。きっと私の返事を待っているだけなんだろうけど、この言葉のせいで、助けを求めているかの様に見えた。
私は自分の帰りたい気持ちを押し殺して、扉の方を向いていた足を彼らの方へ向かせ、息を詰まらせながらゆっくりと口を開いた。
「わ、私は…何をすれば良いですか?」