恋に弄ばれる馬鹿共よ 作:肉塊
「…誰だ、アンタ」
正面の漆黒の燕尾服に身を包んだ男性が、体を私達の方へ向けず振り向いたままの大勢で見つめる。彼のその視線は氷の様に冷たく、何か気に食わない事でもしただろうかと不安になる。
「え、ええと。私達はここら辺を偶々迷ってた者です…。…あっ!この廃村に彷徨いてはいましたけど、何の危害は加えませんから安心して下さい!」
「何を言っているんだ。……ん?」
正面の男性は私が担いでいるボスキさんに視線を移し、暫く固まった後に地面に刺さった大剣を抜いて、やっと体を私達の方へ向けてくれた。
「アンタが担いでいるのは、俺の知っている人だ。…人一倍警戒心が強いその人が、何故こんな時間に眠ったままアンタに担がれているんだ?」
「…疲れてるからですかね。私もほとんど分かってないです」
「……さっき、この廃村から近くの森林から大きな音が聞こえたが、まさかその人の仕業か?俺が育てている馬が怯えて俺の所まで逃げてきた」
「!…馬無事なんですね!良かったぁ…。その節はすみません。私が落馬しちゃって、その子そのまま逃げちゃったんです。……ところで、“俺が育てた馬“って事は…?」
「俺か?俺は見ての通り、デビルズパレスの悪魔執事の一人だ。そういうアンタは何者だ?」
鋭く私を睨み、力強く大剣を握り直す。見ての通り警戒されている。やっぱり此処が夜遅くの廃村だからかな…?てかそう言えば昨日の夜ご飯の時に「此処に居ない執事がまだ居る」って言ってたな〜!此処でその内の一人に助けて貰ったって事だよねぇ…!今ここで「私は貴方の主人です」なんて言ったらなんか信じてくれなさそうだし。此処で発言ミスったらさっきの天使みたいに切り捨てられるよね。
「…ッス〜!…ハーッ!…わ、私はそこら辺散歩してた地元じゃない人で
「主様!!!」
…すね。」
後ろからこの世界で聴居たことのある声が、力強く私の言葉を遮った。振り返ると、血相変えたハウレスさんが私目掛けて駆けつけてくれた。私は走ってくるハウレスさんの姿を見た瞬間、一気に緊張が解けて、顔の筋肉が楽になって涙がホロリと出てきた。
「ハウレスさ〜ん!!!」
「…主様…?」
ハウレスさんは私の顔を見てホッとしたのか、大きく肩を落として、安堵した顔を向けてくれた。しかし、肩に担いでいたボスキさんを見た瞬間一気にまた顔が凍りついて、大きな影を落とした。
「ご無事でしたか主様!?…鼻血に至る所に切り傷が…!もしかして既に天使を…!?あ…主様…。肩に担いでいらっしゃるその者は…、もしかして」
「はい。ボスキさんです。疲れて寝てます」
私の返答にハウレスさんは優しく微笑んで、幽霊よりカルト集団よりもドス黒いオーラを纏い始めた。
「主様はさぞお疲れでしょうに、こんな奴を介抱して下さるなんて、“今すぐ“俺が引き受けますので、主様は彼方の馬車に……。って、ん?何だバスティン。お前も居たのか」
ハウレスさんは私にこべり付くボスキさんを無理やり剥がした後、後ろに静かに立っている彼の存在に気が付いた。「バスティン」と呼んでいた。そういえば確か、ベリアンさんの口からもそんな名前を聞いた気がする。
「はい。……ハウレスさん、さっきハウレスさんはそこのおん…女性を主様って言っていたが、もしかしてその人が昨日言っていた…」
「?知らずに一緒に居たのか?…そうだ。この人が、昨日別の世界から来てくれたお方。タデマル・シュン様だ。これから俺達はこの方に仕えるんだ。くれぐれも無礼の無いようにするんだぞ。
では主様、馬車までご案内致します。こちらへどうぞ。…それにしてもその鼻血、もしかして悪魔の力を…?」
ハウレスさんがボスキさんを担ぎながら私の隣に寄り添って、馬車まで一緒の歩幅で歩いてくれた。一言も喋らず後ろに立たずむバスティンさんを置いて。後ろのバスティンさんは終始同じ表情で、置いてけぼりなんてまるで慣れている様だった。
「あの、バスティ…」
「あー!!主様居たー!!!お〜〜い!!」
ハウレスさんに喋りかけた瞬間、私の声は大きく元気な声に掻き消されてしまった。正面を見るとピョンピョン跳ねながら手を大きく振ってくれるラムリさんが居て、ニコニコと明るく笑っている彼の表情に、私は先程喋ろうとしていた言葉がほのかに溶けてしまった。
「……」
〜〜〜〜〜
〜〜〜〜
ガタガタと木製の馬車が揺れる。揺れと言っても穏やかなもので、私の心の中は期待感でまるでお姫様気分だった。そんな私は取り敢えず馬車の窓から差し込む月光に当たりながら、再び人生初である馬車の乗り心地を噛み締めようとしていた。
「主様、今のお体の具合は如何ですか?気を楽にして、我々に身を委ねても良いのですよ?こちらブランケットとクッションです。よろしければお使い下さい」
「傷の応急措置が終わりました。悪魔の力を解放して大変お疲れになった上に、さぞ苦しかったでしょう。そしてまさか落馬までしてしまうとは…!不肖ナック、主様の側に居なかった事をとても悔いておりますッ!」
「主様ぁ、大丈夫ですかぁ?お身体無理させ過ぎは苦しくなっちゃいますよ…?今からは是非リラックスして体を休ませて下さい!ご自愛ですよご自愛!あ!そぉだ!!ボクの膝貸しますよ!屋敷に着くまでボクの膝枕でゆっくりしてて下さい!」
「ら、ラムリくん…」
「ラムリ。それは執事として」
「はぁ?」
「は??」
「はぇ…」
ゆ、ゆっくり出来ねぇ〜ッ!!別の所で疲れそうなんですけど〜!
「き、傷の処置ありがとうございますナックさん…。ところで、ボスキさんは…」
ナックさんとラムリさんの間に火花どころかほぼ火みたいなモノが浮かんでいたが、私の呼びかけに直ぐに二人は私の顔を見てニッコリと綺麗な表情を構築した。怖いよ、それもうほぼ一種のコントみたいじゃん。
「いえいえ。このくらいの事、主様の口から直にお礼を仰って頂ける程ではございませんよ。しかし主様のお役に立てて何よりでございます。そして、直ぐにそう仰って下さるという事は、主様の御心はどんな高価な宝石よりも綺麗でお美しいのでしょうね。……そしてボスキさんですが、後ろのハウレスさんが乱雑に担いだまま運ばれております」
私は急いで馬車の窓から頭を出して後ろを確認すると、ハウレスさんが本当に真顔でボスキさんを雑に担いでいた。ほぼ木材の扱いだ…。しかも凄い揺れて顔色悪いし。
「ボスキさーんッ!!!」
「今回は彼の迅速な対応によって被害を最小限に防ぐこと出来ました。が、それ抜きで、主様を無断で連れ出した事、後先考えずに天使に特攻し、主様に能力を解放させ、挙げ句の果てに疲れて寝て主様に介抱させる等の重罪があるので…。ボスキさんには悪いですが、罪には罰を、です。あれは手始めの見せしめですね。なお発案者はハウレスさんです」
「大罪人だよっ!!」
「ボスキさん…ッ(泣)」
私があの時そのまま着いて行ったんですってハウレスさんに言っても聞いてくれなかったしな。ボスキさん、日頃の行いが悪いんだろうなぁきっと。
「ボエッ!!」
揺れで嗚咽してるし。
私はソッと後ろを覗き込むのをやめ、隣に座っているベリアンさんに先程ハウレスさんに聞きたかった事を聞こうと体を向けた。先程廃村で私達を助けてくれたバスティンさんの件についてである。
「そう言えば、ベリアンさん。さっき私達の事を助けてくれたバスティンさんって、昨日言っていた足が早い人ですよね?」
「ええ。あの大剣を持っていたのが一階の執事の一人、バスティンくんです。何故あの廃村に居たのかは分かりませんが、今回主様の危機を救ってくれたのです。同じ同室の執事として誇りに思います」
「キツネくん強いもんねー!確かに助けてくれた時の安心感凄いかも」
キツネくん…?バスティンさんの事かな。まぁ、キツネっぽくはあるのか…?
「天使が二体出たなんて把握してませんでしたから…。あの時本当に死んだって思ったんで、バスティンさんがたまたま近くに居てくれて助かりました。
そういえば、昨日バスティンさんにご挨拶出来なかったんですけど、もしかしてバスティンさんって、屋敷の外で活動するお助けヒーロー的なお仕事をされているんですか?」
私がそうベリアンさんに聞いた瞬間、馬車の中に沈黙が走った。また何か良くない事を聞いてしまっただろうか、と思考がマイナス方面へと渦巻いていく。しかし、三人を見ていると、気不味そうな、言葉を選んでいるような表情をしていた。
「そう…、ですね。バスティンくんは何というか…。一人で活動するのを好んでいるというか」
「他人と最低限しか干渉しないっていうか〜…。人見知りっていうかぁ〜」
「まぁ、ハッキリ言うと…他の悪魔執事と比べて、著しく強調性に欠ける方ですね。仕事や依頼は基本的にはこなしてくれるのですが…。同室のロノ君が、ずっと彼を気にかけているのですが、どうやらソリが合わないらしく、いつも喧嘩ばかりするのです」
「…そうなんですね」
〜〜〜〜
〜〜〜
「おいバスティン!お前主様天使から守ったのはスゲーけどよ、さっきの態度はねぇんじゃねぇの?」
俺は斜め前を走るバスティンの馬に近付きながらいつもの調子で口を開いた。しかしバスティンもいつも通りで俺が近付いて話しかけても表情一つどころか、目線も合わせずだった。
「…何の話だ」
「お前が主様と会った時の話だよ!あの場で警戒するのは分からなくもねぇけど、怪我した女相手に睨みながら剣を構えんのはどーなんだよ」
「…女だったのか。……構えようとしたが未遂だ。その時にハウレスさんが来たからな」
「未遂でも駄目だろ。…まぁ性別に関しては俺だって最初男だと思ったけどよ…。っておい!!」
いつの間にかバスティンは俺から馬を離し、そそくさと距離を取った。
クソ〜…!いつも何食わぬ顔で、仲間だってのに深く関わろうともしない。バスティンが悪魔執事として結構な時間が経ったのに、どうにも俺はあいつの事が苦手だ。…同じ物を護る仲間なのになぁ…。
〜〜〜
〜〜〜〜
「主様、到着致しました。お手をどうぞ」
「は、はい…。ありがとうございます」
馬車が止まり、段差のある出入り口をベリアンさんが優しく案内してくれようとしていた。私はお言葉に甘えてベリアンさんの手に指を置こうとしたその時、膝がガクン!とまるで膝カックンされたみたいに力が抜けてしまい、体が前に倒れる。そういえばまだ脚の感覚が遠いんだった。
私が前に倒れた瞬間、おでこと胴体が良い匂いの何かに包まれた。しかしデジャブだ。
「お怪我はありませんか、主様?」
目を開くと、私の体はどうやらベリアンさんが受け止めてくれたらしく、彼の胸の中に抱きしめられていた。
「は、はは。…はい、大丈夫です」
ベリアンさんの綺麗なお顔がまた視界一杯に広がる。しかもこの大勢…だいぶ密着して恥ずかしいな。ていうか昨日も同じ感じで私の体受け止めてくれたよね…。恥ずかしい。私はベリアンさんから目を逸らし、大勢を整えた。
「主様お顔真っ赤〜!可愛い〜!」
「こらラムリ!そういうのは本人の前で言うものではありません!」
恥ずかしいが過ぎるな。
「ふふ。咄嗟でしたのでまたこの大勢になってしまいましたが、今回も主様を受け止められて良かったです。よろしければ、お手を繋いだままご案内致しましょうか?」
「……はい。お願いします」
顔が恥ずかしさで熱くなっていくのを感じる中、脇目でベリアンさんの顔を確認すると、ベリアンさんのほっぺもほんのり赤くなっていた。 …可愛い。
そのまま私はほぼエスコートみたいな感じでベリアンさんと屋敷の中を歩いた。ベリアンさんからはやっぱり良い匂いがしていてまだお風呂にも入ってないボロボロな私は直ぐにお風呂に入りたいという気持ちが強くなった。屋敷を歩いていると他の執事さん達が駆け寄って来てくれて、「心配しました」「ご無事で何よりです」と、暖かい言葉をかけてくれた。
そして流れる様に、触診に手当、お風呂のサポートを執事の皆さんがしてくれたお陰で、あっという間に終身準備が終わってしまった。執事って、凄いんだなあ。因みにボスキさんはあれ以降見ていない。
私は真っ暗になった自室の大きなベッドに身を包ませ、モバイルバッテリーを繋いだスマホの画面を見つめる。いつも私が暮らしていた世界とは違う為当然圏外で何も繋がらない。私はスマホの画面をスワイプし、画像フォルダで今まで撮ってきた写真を眺める。微かに聞こえるオルゴールの綺麗な音色と、暗くても光る高価そうな装飾に、蕩ける様に甘いお花の匂い。童話で見て夢見たお姫様みたいな質の良いベッド。何もかもが今までと違って、上質なものなんだろうけど落ち着いて寝れない。体はこんなに疲れているのに。
「…こんな写真あったっけ…?帆波、また勝手に私のスマホ触ったな…?またスマホのパスワード変えなきゃ。……あ。この写真」
スワイプを続けていると、後ろから盗撮したであろう、私と椰檜田先輩の二人が映った写真があった。私と先輩が向き合って笑い合っている、凄く素敵な写真だ。これは多分、エアドロで送られて来たヤツ…かも。私は先輩の顔を少しずつズームし、彼の笑っている顔を見て私の口角は少しずつ上がっていくのを感じた。
「ハァー…。やっぱ、好きだなぁ」
「失礼します主様」
「きゃあ!?あ、はは、こんばんわ!」
いつの間にか部屋の扉が開いており、私は急いで体を起こして其方を向いた。扉にはお馴染みのベリアンさんが立っており、私の悲鳴に驚いて「如何なされましたか!?」と駆けつけてくれた。特にダメな事はしていないけど、何故か私は取り敢えず、枕元にスマホをそのまま突っ込んだ。
「あ、いや、その。別のこと考えてて、…すみません」
「ふふ。いえいえ。こちらこそ失礼致しました。それと私が来ても主様は横になったままで大丈夫ですよ。今回は明日も学校があると言われていたので、よろしかったら起床時刻と登校時刻。そして大まかな帰宅時刻を聞こうかと思い伺いました」
「えっ。そこまで…!?皆さん凄いサポートしてくださるんですね…!」
「ええ。私達は主様の執事ですので。主様が命令し下されば何にでも身を捧げます」
重い。私はベッドに横になり、枕元の椅子に座るベリアンさんを見上げて質問を返した。
「…じゃ、じゃあ、お言葉に甘えて。朝は五時半に起床で、出る時間は七時です。帰りは部活と都合なんかもあるので、十九時くらいかなぁ…?」
「かしこまりました。ではそのスケジュールでサポートさせて頂きます。因みに朝食は何かご希望はございますか?ロノくんが丹精込めて作ってくれるそうですよ」
「ちょっ、朝食…?えぇと。ろ、ロノさんのオススメでお願いしますと伝えて下さい」
いつもプロテインとシリアルだけって言ったら、またロノさん泣いちゃうかな…。今後はそういうの執事さん達の前で言うのはやめておこう。頭の中で執事さんの悲しむ顔を思い浮かべた瞬間、グロッキーな顔色のボスキさんの顔が過ぎった。
「あの。そういえばボスキさんはどうなったんですか…?ナックさんが罰を下すって言ってましたけど」
「あ、あぁ。ボスキくんは厨房で拷問を受けていますよ。…処刑人ロノくんによる拘束無限野菜地獄です」
「ぐぁぁぁあああああああああああああッ!!!!!」
「…ご無事そうで何よりです」
野菜嫌いなんだなあの人。
「…主様。それより、もうそろそろ寝なければ明日に響いてしまいますよ」
「そうですね。…でも、なんか眠れなくて」
私がそう言うとベリアンさんは湿った視線を向けて「何か不都合な点がございましたでしょうか?」と尋ねてきた。まずい。
「い、いえ。むしろ環境が整いすぎて。不都合な点とか逆に探すのが難しいくらいです」
「左様でございますか。それは執事冥利に尽きますね。お褒めいただき、大変嬉しく思います。では何故、主様は眠れないのでしょうか…?」
「……そうですねぇ。強いて言えば、今日は学校を休んだので、明日は勉強に付いていけるかなっていう不安ですかね?あっという間にテスト期間に入っちゃうから予習復習しないとなぁ、とか。今日あまり走れてないから明日の部活大丈夫かな、とか」
一日振りの先輩を会話どころか直視できるかなとか。なんてベリアンさんに言ったら苦笑いされるかなぁ。
「ふふ。明日のことについて考えていらしたのですね。やはり主様は真面目ですね。…主様は、周囲の事をよく見られておりますし、直向きに頑張っていらっしゃるので、きっと大丈夫ですよ。執事が言うにはあまりにも曖昧ですが」
ベリアンさんがまた私の事を褒めてくれる。ここの人達はいつも私の事を褒めてくれて、なんだか段々と心が痒い気がしてきた。きっとこれも私が眠れない要因の一つなんだろう。私はベリアンさんの顔を直視するのも恥ずかしくなり、視線を逸らして軽く寝返りもうつ。
「…皆に着いて行けないのは怖いので。それにベリアンさんが思う程、私は真面目じゃないと思います。でも、褒めてくれてありがとうございます。…もし良かったら、明日の学校であったお話、聞いてくれませんか?」
「ええ。喜んで」
彼のその返事に心の底から満足したのか、私はなんだか胸が暖かくなった気がして、段々と瞼が重たくなるのを感じた。きっと口を動かしたからというのもあると思う。
「…ベリアンさんと喋ったおかげで、なんだか眠れそうです」
「それは良かった。…もし、また眠れないような時がありましたら遠慮無く我々をお呼び下さい。…これは我儘なのですが、その時は私を呼んで頂ければ幸いです…」
横目でベリアンさんの顔を見ると、彼の瞳は眩しい位に潤っていて、頬と耳は茹蛸みたいに真っ赤になっていた。29歳の男性が女子高生にこんなに顔を赤らめているなんてッ!やっぱこの人破壊力が半端じゃないな。
「じゃ,ッじゃあおやすみなさい!また明日もお願いします!」
私はなんだかいけないものを見ているみたいで、急いで布団の中に潜り、目を瞑った。
「あら…?ふふふ。はい、おやすみなさい。また明日」
ベリアンさんの甘い声が耳元で聞こえたのを最後に、私はそのままコロリと眠りについた。
ベリアンさんの声って、凄いなぁ。