初投稿です。
「ヤマノシラギク」そんな名前の馬を競馬に詳しい詳しくないに限らず一体どれほどの人が知っているだろうか。
史実では、GⅠと今は呼ばれるレースでは好走止まり。
かと言って牝馬ではあるものの血統を残した訳でもなく、
高知の英雄の様に無事是名馬として100戦以上走り続けた訳でない馬で特筆すべきは日本中央競馬場の10箇所のレースを出走した事と京都大賞典を2度制した事だろう。
当時の価値観であれば牡馬と走っても好走出来る強い部類の牝馬というのが正直な評価であろう。
しかし、ある競馬ゲームによって彼女はもう一つの評価を得る。
そのGⅠ未勝利ながらも比較的高い能力と10箇所のレースに出走した事による幅広い適性。
更には今で言う6歳という比較的高齢まで目立った休養がないまま走り続けた長い競争馬寿命と牝馬である事から繁殖に入れることが出来る利便性は、ゲームを始めたばかりの初心者への最初に譲り受ける現役馬の最有力馬として認知が進んだのである。
史実ファンからは「女旅役者」と呼ばれた彼女は、いつしかそのゲームを始めた初心者救済馬としての知名度とその初心者へ初勝利や初重賞、低難易度であれば初GⅠをプレゼントする姿から
"
-----------------------------------------------------------
私がこのトレセン学園生徒会相談役に就任してどれだけ経っただろうか。
引き籠もって夢中になっていたゲームの最中に寝落ちし、気付いたら性別が変わった所かケモミミと尻尾が生えた幼女になっていた私も遂に成人と呼べる体型に変化していた。
言動は兎も角として体型の変化や性差には18年も生きて入れば慣れるもので、以外と気楽に過ごせるものなのだ。
寧ろ、その特徴的な白い流星の影響で芦毛ウマ娘を愛する会の会長に定期的に絡まれる方が慣れないのが悲しい所である。
「ヤマノシラギク相談役、本日の会議は17:00から開始します。ご参加をお願いします。この後会長にも日程の連絡をしますのでこれで失礼します」
「エアグルーヴさん、連絡ありがとうございます。
会長にも本日はよろしくお願いしますとお伝え下さい」
「分かりました。お伝えします」
そう言って90度のお辞儀をして遠ざかって行くエアグルーヴを、ため息をつきそうなのを必死に堪えながら眺めるしか出来ない無力感で満たされながら立ち尽くす。
何とか後輩ウマ娘には敬語で接する事で親しみやすい人物を意識してはいるが、意識のし過ぎで堅物で表情の変化に乏しいウマ娘として怖がられている事をマルゼンスキー先輩に注意されるなど褒められたウマ娘では無いのが更に気落ちさせる。
先程はエアグルーヴであったが他のウマ娘も似たり寄ったりで、先日にはマルゼンスキー先輩と楽しそうに会話していたトウカイテイオーに私だけが畏まった態度で敬語で話し掛けられた時はその場で崩れ落ちそうになったものである。
この様な状態になっている理由も理解している。
"ヤマノシラギク"という馬は史実ではGⅡを勝利した重賞馬に過ぎず、エアグルーヴやトウカイテイオーと言った名馬の名前を持つ彼女らに敬語で天上の人の様に敬われる実績は間違いなく存在しない…。
筈であったのだが、私が寝落ちするゲームにはデータ編集機能があったこと。
別データとして初めての重賞馬として思い入れがあり、ゲーム初期に所持出来る事から。
試しに"僕の最強のヤマノシラギク"を作ったデータを使用した事が原因だろう。
例えば重賞馬が70シンボリルドルフが80のスピード値の世界で、99のスピード値を入力された馬がどれだけ強いのか想像だけで理解出来るだろう。
そんな牝馬3冠・欧州3冠・凱旋門賞3連覇・BCクラシック2連覇・ドバイワールドカップ3連覇を達成した世界最強のおウマさんの魂と能力が宿ってしまった私は、そのゲーム通りの実績を当時は溢れる万能感の中で得てしまったのだ。
自分が走る事での史実との乖離に悩む事はなくなった。
寧ろ自分の気持ち次第で割り切れる分小さい悩みに感じてしまう。
"後輩ウマ娘達と仲良くなる"
この引き籠もりの影響によるコミュ症と自分の実績による相手への威圧感。
そして、好きだったお馬さんの魂を宿した魅力的な彼女達へのファン感情。
本性を役者ばりにひた隠しにしようとした結果、拗れ切った外顔持ちコミュ症ウマ娘のお友達出来るかなミッションが今始まるのである。
この物語は、世界中に名声を轟かせる最強ウマ娘
どのレースでも最初にゴールラインを越えるその姿から
"
設定だけは考えていたものの類似のが無かったので書きました。
続くかは未定です。
実績は実際にウイポで達成したものになります。